国内ミステリー - 徳間書店 - 徳間文庫作品一覧

  • 藪枯らし純次
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    興信所の調査員・高倉圭介は中国地方の山奥にある赤猿温泉郷に赴いた。この鄙びた温泉に帰ってきた曰く付きの男「薮枯らし純次」の監視を依頼されたのだ。村人たちは何を怖れているのか? 村の歴史に纏わる秘密とは何か?官能的な旋律が村に響き、第一の殺人事件が発生。そして、次々に血腥い事件が起り、高倉は次第に、閉鎖された村で、瘴気ただよう闇の狂気にとりつかれてゆく…。
  • マザコン刑事とファザコン婦警
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    K工業グループのオーナー・北中茂也が後頭部を重いもので殴られ殺された。発見者はお手伝いの足立みち子。捜査一課のハンサムで有能な警部・大谷努と、部下で恋人の美人刑事・香月弓江が早速現場に急行すると、超過保護な大谷のママと、大谷に憧れる可愛い婦人警官の川原涼子が現れた。さらに、涼子を溺愛するパパも出現して……。 ユーモアミステリー人気シリーズ第五弾!
  • マザコン刑事と呪いの館
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    警視庁捜査一課の敏腕警部・大谷努はスマートな二枚目だが強度のマザコン。その母親と、大谷の部下で恋人の女刑事・香月弓江とは徹底したライバル関係だ。そんな大谷と弓江はあるアイドル歌手の突然死事件を追ううち、占い師サキ・巌の不気味な影に気づく。彼の周辺で次々と不審死が起こっているのだ。弓江は占い師に接近し捜査をしていくが……。好評シリーズ初のサスペンス長篇!
  • 出雲 神々への愛と恐れ
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    K美を殺してやりたい──呪いの絵馬を出雲大社に掲げた堀井恵が殺された。ジョギング中に轢き逃げされたのだ。十津川警部らの捜査によって、K美とは、モデルあがりのデザイナー井崎清美と判明。当初、エリートサラリーマン栗田信彦をめぐる三角関係のもつれかと思われたが、栗田が、岡山から出雲へ向う特急「やくも」の車中で毒殺され、事件は予想外の展開を……!? 傑作長篇ミステリー。
  • マザコン刑事の探偵学
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    平凡な会社員鈴井伸夫のもとに、幼なじみと称する女が現れた。顔に覚えはなかったが、酔って一夜をともにした翌日、ベッドの隣には絞殺死体が! しかも昨夜の女とは明らかに別人……。事件解決に乗り出したのは、ハンサムなのに強度のマザコンの警視庁捜査一課・大谷努警部。部下で恋人の女性刑事香月弓江と、息子を溺愛する大谷の母のトリオが繰りひろげるユーモアミステリー第二弾!
  • 火の国から愛と憎しみをこめて
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    人気女優の千原玲子が射殺され、百万円が奪われた。容疑者として浮上したマネージャーの坂本を追って鹿児島に飛んだ十津川班の三田村刑事が、JR日本最南端の駅・指宿枕崎線の西大山駅で狙撃されたのだ! 一方、十津川は玲子の元マネージャー渡辺浩二から、玲子の愛人であるF&Kファンドの原口修一郎の存在を知らされる。南九州で原口が推し進める巨大プロジェクト……。傑作長篇。
  • 欲望銀行殺人事件
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    旧国鉄が売り出した貨車を購入、内部を改造して住居とした多門竜二のもとを、ジュエリー・デザイナーの綾小路京子が訪れた。父親が殺され、ダイヤ販売人の多門から預かった2.5カラットのブルーホワイト・ダイヤも盗られてしまったというのだ。殺された父親のメモを手がかりに、ダイヤの行方を追う多門は、やがて、銀行支店長夫人をリーダーとする秘密組織《薔薇同盟》を探り当てる……!? 長篇官能サスペンス。

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  • 香港殺人旅行
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    旅行会社の募集した東南アジア観光旅行に参加した谷口拓郎は、帰国後、空港からのタクシーの中で急死した。妹の礼子は兄の死に疑惑を持った。一方、その旅行には神奈川県警の水田警部補もハネムーンを兼ねて参加していた。水田は帰国後、境川シアン汚染を調べていくうちに、谷口拓郎の死との関連に行き当たる。事件は奇怪な様相をみせはじめた。

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  • 組長刑事 無頼の血
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    貴島組が存亡の危機に直面したら、羽賀組初代組長直系の男性に相談すべし--四代目だった兄を射殺された貴島真奈美は、初代組長の遺言状を読み、組長刑事こと羽賀亮を頼った。渡世の仕来りを学び終えるまで、五代目代行をして欲しいという……。亮の曾祖父は貴島組に命を救われた恩がある。任侠道には背けない。妻の理恵が妊娠して危い橋は渡れないが、極道の血が躍り始めていた。

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  • 姐御刑事 大量爆殺
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    伝説の女暴走族だった刑事・三田村利香は、ニュースキャスターの陣内敬介を尊敬していた。権威や権力に牙を剥き、日本のために危険な発言をしていたからだ。が、闇を知りすぎた陣内は殺された。テレビ局に爆弾を仕掛けるという脅迫メールも届いていた――。爆弾テロで東京が破壊されていく。崇高な目的があれば、罪なき人々を犠牲にしてよいのか!? 炎をくぐり抜け、怒りの鉄拳ぶちかませ!

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  • 悪党殺し 組長刑事
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    愛娘の心臓移植手術の費用が欲しかった。自力で一千万円を工面したが、それでも必要な額にはほど遠い。男は新興宗教団体の教団主の悪行を強請り、一億円をせしめた。しかし、恐喝の件を経済マフィアに知られ、大金をすべて横取りされそうになった。それで仕方なく、脅迫者を始末したが?? 組長刑事こと羽賀亮は、違法でも娘を救う手助けをするのか!?  外道には外道の美学があるのさ!

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  • 碇の男
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    作家・能海十蔵は帰宅途中、交通事故に遭った女性を病院へ送り届ける。十三年後、死の床にある件の女性から、面会の申し出を受けた。宴席が用意され、もてなされる十蔵。が、気づくと監禁され理不尽な尋問が始まった。傑作ハードロマン集!

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  • 往きてまた還らず 上
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    テロリスト打倒に執念を燃やす伊能と中郷の活躍。死神シリーズの原点となるハードロマン。

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  • 尋ねて雪か
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    雪の札幌。佐古田史朗はゴルフ場で盗まれたという数億にのぼる税金逃れの通帳を取り戻す仕事を依頼され、犯人のマンションに侵入。ところが、すでに部屋は荒され、殺害された死体が…。錯綜する過去の愛と憎悪。哀切な長篇ハードボイルド。

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  • 氷づめの美女 芸者弁護士藤波清香事件ファイル
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    「弁護士をやらせておくのはもったいない」法曹界ナンバーワンの美貌を誇る藤波清香は、祇園白川筋のお茶屋の娘。いまだ現役の芸妓だが、窮地に陥った依頼人を救う豪腕は法廷の内外で検察官たちを震撼させている。一体どこでそんな証拠を? と不思議がられる独特の調査、その鍵はなんとお座敷にあった! 元気で美人な女性弁護士、京都の街で大活躍。(「恥じらうビーナス」改題)

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  • 殺人の組曲
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    新入社員のふとした言葉に課長は青ざめた。この青年はもしや俺を追ってきたのでは? 青年の出身地で彼は昔、女を殺した。疑心暗鬼に駆られた課長はついに……(「籔の狼」)。旅先のスナップに偶然写りこんだ美女が、殺人の被害者として報道された。スナップの彼女の驚いた表情が意味するものとは(「写真」)。短篇巧手でもある著者の切れ味鋭い傑作集。

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  • 流氷の夜会
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    智美の満ち足りた新婚生活はつかの間だった。会社経営の夫の社業が傾くとともに得体の知れぬ鍬形一味が社内にたむろし、自宅には謎めいた航空写真が届き始めた。一枚ごとに、ある地点が拡大されてくると夫は怯え、ついには失踪。手掛かりを求めて写真の風景がヒョー越峠と突きとめた智美だが、まもなく同地で鍬形の撲殺体が…。峠に充満する殺意はさらなる生贄を欲していた。

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  • 違法捜査
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    MDMAを服まされた姪がショック死して、交際相手の戸辺を殴った刑事・米良剛。自宅謹慎となり、元相棒・露木が殺された知らせを受けても身動きがとれない。米良は誰よりも早く、殺人犯を突き止めたい一心で、私的な調査に踏み切った。露木が内偵捜査をしていた合成麻薬の販売会社を追うと、政権交代の陰であえぐ建設業者の闇が見えてきた…。

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  • 密殺警視 非情連鎖
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    警察庁の特別監察官が殺害された。すべての生存記録を抹消し、巨悪を狩る超法規捜査官の神保は、警察庁長官の命を受け、極秘任務を開始。警察内部の犯行と読み、捜査日誌からひとりの容疑者を絞り出した神保は、さっそく罠を仕掛けたが…。

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  • 組長刑事
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    羽賀組はかつて博徒集団だったが、今は鳶職や家屋解体工を抱える会社だ。四代目組長を継いだ羽賀亮は、刑事を本業としているため、元博徒の彦坂成昭に会社を仕切らせ、堅気として生きている。が、父が事故死と見せかけて殺されたかもしれないという疑念を持ち始めた羽賀は違法と知りながら、裏社会の人脈を持つ彦坂を使って真相を探るが…。目には目を、悪には悪を、死んでも仇を討て!

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  • 女が殺意を抱くとき
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    キャリアウーマンといわれ、もてはやされても、わたしだって一人の女。ゆらぐ感情をもてあます時もある。さまざまな職業につく女性たちの、さまざまな想い。一日五分のミステリーワールドにあなたを招待します。さて、今日はどこから読む? 【解説】新保博久

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  • 還らざるサハラ
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    パリで拉致された恋人のファティを追って、有曾奈春樹は彼女の故郷アルジェリアへ向かった。サハラ北端の街ガルダイヤにたどり着いた有曾奈は、日本企業のプラント現場で通訳として働きながらファティを捜す。日本人作業員と現地人との確執、荒涼たる砂漠に根付く宗教の束縛…さまざまな試練の中、ついにファティを奪い返した有曾奈。だが彼を迎えたのはファティの意外な告白だった…。

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  • 黒白の旅路
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    君と、死にたいな―大学生の立夏子は、不倫相手の朝永にそう言われ、思わずうなずいた。伊豆の山奥で二人は睡眠薬を飲み、永遠の眠りにつくはずだった。だが立夏子が目を覚ました時、隣にはナイフを突き立てられた朝永の姿が! 長篇推理。

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  • 幽霊物語 上
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    霧深い高速道路。若手の豪腕社長・山岡重治は仕事のため車を急がせていた。が、無理な運転がたたり、乗用車はトラックと激突。気がつくと……、なんと幽霊になっていた。あっという間の自分の死が信じられず、戸惑う彼の前に現れた少女、郁子。彼女は一年前に暴漢に殺された先輩幽霊だった。意気投合した二人は、互いの家庭をのぞきに行くが…。

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  • 秘書室(電子復刻版)
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    「秘書は企業の最高機密を知るゆえに人格も廉恥の心も売らねば務まらない」――愛する広瀬の打明け話に、社長秘書加賀爪佐保子は、暗い気持になった。陰惨な過去を背負う社長、秘書を逆用して暗躍する総会屋、そして卑劣な手段で佐保子に迫る副社長。そんなある日、佐保子の弟通夫が殺され、復讐に駆られた佐保子は、犯人を殺害してしまった。中東支店に逃れた佐保子に意外な真実が……。長篇サスペンス。

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  • 鉄道公安官(電子復刻版)
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    鉄道公安官海堂次郎がスリ団摘発に乗り込んだ上り急行『出雲』で事件が発生した。大阪から乗客・東都工業大学助教授大久保秋郎が、東京―熱海間で寝台車から姿を消してしまったのだ。大久保はガソリンのG組織に関する研究結果を大手企業三洋石油へ高額で売り渡していた。海堂の捜査が進むうちに、大久保の妻とその愛人が殺害され、大久保も水死体で発見された。真犯人は意外にも……。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 密室の毒薬(電子復刻版)
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    ローン殺人事件の証拠整理を手伝ってもらっていた赤かぶ検事は、行天警部補からパーティーの誘いを受ける。青山でブティックを開いている警部補の姉のお得意さんの招待だった。主催者は藤沢冴子という資産家である。信州の別荘『鷹の巣荘』というヨーロッパの修道院のようなクラシックな洋館が会場らしい。なにやら、パーティーの参加者たちの複雑な人間関係もみえかくれしていたところ、突然の悲鳴が…。

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  • 警視庁歌舞伎町分室《三国志の殺人》(電子復刻版)
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    土砂降りの雨の中、警視・村木正(むらきただし)は蔡芙蓉(さいふよう)と名乗る中国人の美女を保護した。同じ夜、日本における華僑社会の名士で大実業家の趙鶴楊(ちょうかくよう)夫妻が惨殺されているのを娘・鈴貴(れいき)が発見。殺害現場には「要斬姦邪乱国臣」という「三国志」の一節が、血文字で残されていたのだ。事件の背後を調べていた村木は彼が香港の刺客に狙われていたことをつきとめた。蔡芙蓉が関与していた疑いが……。大好評、警視村正(ムラマサ)第三弾。

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  • 異常者(電子復刻版)
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    事もあろうに、自分の妹が〈残虐魔〉の第五の被害者になろうとは! 絞殺された死体に赤ペンキが噴きつけられ、局所には現場附近の木の葉が押し込まれていた。そして、それは新進弁護士・波多野丈二の妻が何者かに暴行されかかり、自殺した日と同じ日であったが、果してそれは偶然なのか? 波多野の苦悩をよそに〈残虐魔〉は第六、第七の犯行を重ねてゆく。笹沢左保が贈る猟奇ミステリー巨篇!

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  • ブルートレイン北へ還る(電子復刻版)
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    家出常習の少年鉄道マニア。失業して郷里に帰るダイナマイトを抱いた青年。老大学講師夫婦。正体不明の大金持ち。詩人とその妻そして何故か警部。ブルートレインはさまざまな人々を乗せて走る。ご存知新進旅行作家・瓜生慎は雑誌社の依頼で日本最東端駅・東根室に出かける。今回はブルートレインだ。だが、慎を追う恋人真由子の二人が出合うのはまたしても死体。好評慎と真由子の長篇ユーモア推理。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 午前三時の訪問者(電子復刻版)
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    山口地方裁判所下関支部の刑事法廷では、身代金誘拐・殺人被告事件の審理が行われていた。被害者は小学校四年生の若杉博之。被告人の宮里正子は三十一歳の彫りの深い容貌の美人である。彼女は捜査段階から公判にいたるまで一貫して犯行を否認、しかも弁護には腕利きの妙泉憲正弁護士がついていた。捜査の盲点を巧みに衝く妙泉の弁護にたじろぐ赤かぶ検事。公判の維持は可能なのか? シリーズ傑作長篇。

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  • 最高機密(電子復刻版)
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    総合電機メーカー武蔵電機製作所の新課長・立川範夫は、取引先の営業部長・矢野晶一と帰宅の途中、ライトを消した車に襲われた。矢野ははねられて死亡するが、夫の変死を知らされた矢野の妻・恵子は何ら動じないのだ……。立川には他人の恨みを買う覚えは全くないのだが、飼犬が毒殺され、かつての仲間が死体で発見される!? 大企業の若きエリートの周辺で続発する謎の殺人事件の真相を追う長編推理。

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  • 警視庁歌舞伎町分室《魔女と復讐鬼》(電子復刻版)
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    網走刑務所から悪魔が解き放たれた! 六年前、兄と共に七人の女性を惨殺し、日本中を震撼させたかつての少年・Kが出所した。兄を射殺した警視庁歌舞伎町分室の辣腕警視、村木正――通称「村正」への復讐に燃えるK=朽木田公明は、旭川でソープランドの社長を殺害。直ちに東京へ向かい、魔性の女・相沢知子と出会った。淫蕩で残忍な二人は、凄絶な報復を開始する。警視村正、最大の危機! 好評シリーズ第二弾。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 五芒星桔梗の寺殺人事件
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    老舗「櫟本呉服店」の御曹司・櫟本宗太郎の変死体が一条戻橋で発見された。右手には一輪の桔梗の花がしっかりと握られ、内ポケットには「晴明桔梗」の紋をあしらった護符が入っていた。しかし、宗太郎の葬儀のわずか二時間後、カメラマンの藤木泰子が、天得院で宗太郎を見かけたという。赤かぶ検事は泰子に接触をはかるがその矢先、やはり一輪の桔梗を握りしめた泰子の変死体が発見された……。書下し長篇。

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  • 完全誘拐
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    西急デパート岡村社長の腹心石本常務が丹沢山麓の別荘で不審死を遂げた矢先、岡村の一人娘・章子が何者かに誘拐された。犯人の前代未聞の要求『全商品を無料放出せよ!』を受け入れた岡本社長だが、この機に乗じた大株主の他店との合併工作に絶対の窮地に陥った。一方、誘拐犯を名乗る青年は、章子を返した後、意外にも死体で発見された。」――誘拐そして新たな殺人。新機軸で展開する力作推理。

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  • 涯の鷲
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    死神シリーズ第6弾。伊造組長が朝日岳で人妻との青空性交(セックス)を愉しんでいるさなか、飛来したヘリから狙撃され、わけもわからず伊造は逃げた。だが理由はあった。登山道で男とすれちがった。その男が、伊造のザックにマイクロフィルムをしのばせたのだ。フィルムを争奪する陸幕の二つの工作チーム。背後には大国の諜報組織がからむ。伊能と中郷の死神コンビが動きだし、死屍累々の殺戮戦の幕は切って落とされた。ハードロマン巨篇。

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  • 薄化粧(電子復刻版)
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    浮気がばれて夫婦喧嘩のあげく妻を殺した坂根藤吉は、「かあちゃんのところへ行け」と子供まで殺してしまった。以来、八年にわたる逃亡生活。全国十一県を股にかけ、主として山中深い工事現場を渡り歩く。眉をひき、薄い化粧に過去を隠して、地を這うように逃げ回る男の胸に去来するものは何か? 犯罪小説の名手が、ふとしたキッカケから入手した資料をもとに描く渾身の力作巨篇。

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  • 残酷な月(電子復刻版)
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    金沢に向かう夜行寝台。新聞記者の杉は、女のうなされる声に目を覚まされた。少し抱いてほしいと哀願されて、杉は娘の肩を抱いてやった。だが、早苗というその娘は、朝の金沢駅で何も言わずに消えてしまった。帰郷後、杉は銀座のバーに早苗を訪ねた。そこで、杉は早苗が投身自殺したと知らされた。ところが、出張先の札幌で杉は早苗と会ったのだ――心惹かれる娘との謎の出会いと別れを描く長篇本格ミステリー!

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  • 警視庁記者クラブ(電子復刻版)
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    府中競馬・関東青葉賞レースで本命が落馬、大穴の出た日、新宿のバーのホステス・文枝が投身自殺した。日報の警察回り記者・山崎は文枝のホステス仲間から意外な情報を入手、青葉賞レースは八百長で、文枝の死とつながりがあるというのだ。そして文枝は身の危険を感じて手紙を書き遺したらしい(第一話)。殺人、麻薬、八百長……都会の暗部に挑む若き事件記者たちを描く傑作連作集。

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  • 警視庁歌舞伎町分室(電子復刻版)
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    見えざる磁力を放つ巨大繁華街・新宿。その街で「村正(むらまさ)」と呼ばれ恐れられる警視庁歌舞伎町分室の村木正警視のもとに、南米キャラゴ国の失踪した女子留学生の捜査依頼が舞い込んだ。早速捜査を始めた村木の前に現れる謎の美女。新宿西口でのマシンガン殺戮、時限爆弾による簡易旅館の爆破など、次々と荒っぽい事件が続くなか、村木は事件の恐るべき全貌を掴む。爛熟の都市・新宿を舞台に、社会の暗部を抉り出す。

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  • 0時間の男(電子復刻版)
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    電話の中から甘い声が囁いた。「小関博士がどうかされるらしいのよ」小関健太郎は在日米軍医療班細菌主任、混血の若い妻と美しい娘がいるという。奇妙な電話を受けた国際刑事警察機構ICPO東京秘密駐在員である刈谷三郎には過去も未来もなかった。ただ与えられた任務を遂行するために現在に生き、0時間に命を賭けるだけなのである。巨匠が放つアクション長篇推理!

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  • 冷血集団
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    取引先が出した不渡りのせいで、資金繰りが困難になったタカシマ工業。不良債権を何としてでも回収すべく、経営コンサルタントの志賀の力を頼ることになった。非情・冷血な男たちによって、とことんまで食い物にされてゆく会社……。経済犯罪小説の金字塔!

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  • 妄執果つるとき
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    学生会館が出火し、居住者の学生一人が焼死した。被害者が所持していた現金も消えていた。所轄の中原刑事は学費滞納で除籍になっていた安田を自白へ追い込む。しかし男は法廷で自供を覆したのだ……裁判制度の矛盾を抉る長篇サスペンス!

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  • 密閉城下
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    東京目黒で人妻が殺された時、二人の男が驚愕した。別居中の夫と妻の情夫である。彼らに奇妙な連帯が生じた頃、六本木で美貌のゲイが死亡した。両現場に残された会津の品は事件の関連の証か? 会津若松へ発った夫は、謎の女に出会うが……。

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  • 魔性の女に涙
    -
    京都府警本部捜査一課の音川音次郎は、正義感あり人情ありという、まれに見る腕利きの刑事。これまで幾多の難事件を見事に解決してきた名捜査官である。しかし、さしもの音川警部補も今回の事件には…。被害者不在の奇妙なレイプ事件と多額な遺産相続がらみの殺人事件。「魔性の女」に振り回される音川チーム。難問解決のきっかけは意外にも!

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  • 北嵯峨 竹林の亡霊
    -
    古都のホテルで挙式直後の新郎が殺害された。そもそも怪しげな披露宴であった。出席者はインターネットで募集された人々ばかり。名物警部補音川の調べに新婦や親たちが不審な言動を示すなか、やがて北嵯峨の竹林で花嫁の父の首吊り死体が!

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  • 尾道・鳥取殺人ライン
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    鳥取砂丘で殺人事件が発生。被害者は文芸編集者・笹谷美緒の女子大時代の友人だった。美緒たちと山陰旅行中、急に「東京に戻る」と言い、別れた二日後のことだった。遺体のそばには「おの○ち」と書かれたダイイング・メッセージが。被害者の交友関係から二名の容疑者が浮かび上がり……。美緒は恋人の黒江壮とともに事件の真相を追い始める。

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  • 飛鳥殺人事件
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    警視庁の宇津木刑事が住んでいるアパートの管理人・有馬が失踪し、妻のもとに、彼は既に殺されているという謎の電話が。捜査を開始した直後、高松塚の近くで、有馬の首なし死体が発見された! 壮大なスケールで古代史の謎に挑む本格推理。

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  • 肌絵の女
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    白いふくよかな乳房には極彩色の蝶。股間には花芯を包み込むように燃え立つ薔薇。近江屋駒吉の妾は「肌絵のお咲」と呼ばれる評判の美女であった―。葵祭りの夜に行方不明になった駒吉の塩漬け死体が、妾宅の裏庭の漬物樽から発見された。警察はお咲を犯人と決め付け、拷問、強姦の限りをつくす。怒れる代言人落合源太郎、濡れ衣をはらせるか。

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  • 函館・芙蓉伝説の殺人
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    函館の青柳町こそかなしけれ 友の恋歌 矢ぐるまの花――死の間際に石川啄木の短歌を口にした男性。刺殺されたその男は益子竜夫、二十一歳。二年前、強姦致傷の罪で服役した前科があった。その事件で重要な証言をした作家・秋野芙蓉子の部屋を訪ねた勝刑事部長は、そこで芙蓉子の担当だった文芸編集者・笹谷美緒と偶然会う。美緒は少し前に芙蓉子の部屋で竜夫を目撃していた。二つの事件を結ぶ鍵は!~

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  • 熱海・黒百合伝説の殺人
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    出版社に勤める笹谷美緒は、博多発の寝台特急「あさかぜ4号」で帰京することになった。が、偶然のキャンセルによって予約できた美緒の個室の洗面台には紙コップにいけられた黒百合が置かれていたのだ。不吉な胸騒ぎは現実となった。美緒の隣室にいた佐々木麻也という資産家の女性が絞殺体で発見され、婚約を破棄された城秀一郎に容疑がかかる。そんななか、麻也の姉も熱海の別荘で殺されたのだ。傑作推理。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 秋田湯沢 七夕美人殺人事件
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    相次いで発見された変死体。失踪した巡査部長…。事件の陰には自殺した美女の亡霊が関わっている― 巨大な七夕美人の絵灯ろうが夜の街を飾る秋田県湯沢市。七夕祭りの夜に端を発した事件は、やがて意外な方向へと…。赤かぶ検事の推理は―

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  • 重婚
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    清水市の三保の松原の砂地で船越広勝の死体が発見された。死因は一酸化炭素中毒。船越は旅行会社社長の四十二歳、二年前、バーに勤める玲美を入籍したが、実際は先妻の寿子の同意を得ないで離婚届を出しただけの重婚であった。玲美には恋人がおり、また寿子には船越の生命保険という動機があった。しかし、犯行時間のアリバイは二人ともに崩せない―(「重婚」)。ほかに六篇を収めた会心の推理小説集。

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  • 死海の伏流
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    死体は楢(なら)の木の根元にあった。犯され絞め殺された無惨な女の死体である――。文芸誌編集者の亜希子は、画家から受け取った挿絵に息を呑んだ。男と密会中の美女の貌(かお)が、過日、厚木市の山林で殺されたOLの姉と瓜(うり)二つである。絵にはモデルがあったと聞き出した亜希子は、ついに男を突き止めるが、それは姉の秘部と、この国の巨大な闇に足を踏み入れることであった――。

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  • 殺意の陥穽
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    沢渡一之は妻の澄子を放火に見せかけ殺害する計画を立てた。目的は保険金。経営する会社が行き詰まり、破産は時間の問題だった。スナックのママ・晴美に協力を持ちかけた矢先、なんと沢渡の家が放火された(表題作)。人間心理を鋭く衝く七篇。

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  • 札幌・鈴蘭伝説の殺人
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    東京・井の頭公園で「スズ…」という謎の言葉を残して、仙崎稔が毒殺された。女が一緒だったという情報もあったが捜査は難航した。その一カ月後、札幌・円山公園で島本邦彦が刺殺体で発見される。なぜか、死体には一輪の鈴蘭の花が添えられていたのだ! 仙崎と島本がかつて同僚だったこと、五年前、二人が北海道を旅行していたことをつきとめた警視庁捜査一課殺人班の勝刑事は、北海道へ飛んだ…。

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  • 誤認逮捕
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    「田処銀吉」の名が容疑線上に挙がった時、佐伯警部補は一瞬鳩尾の奥に鈍痛に似た圧迫感を覚えた。田処はひと月前の「OL暴行未遂事件」の容疑者だったからだ。あらゆる要素が彼のクロを示していたが、結果は捜査本部の黒星。そして今度はOL殺人事件で再び彼の名が挙がったのだ。もう誤認逮捕はしたくない。しかし、客観情況はクロを示している――(表題作)。多彩なテーマを鮮やかに描く傑作短篇集。

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  • 幻の白い犬を見た
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    山東まさの車が、崖から濁流の天竜川へと転落した。目撃者は、彼女が車の前を走る白い犬を轢き殺そうとして追っているように見えたという。確かにブレーキを踏んだ跡はなかったが、犬の足跡もなかった。保険調査員、尾形は山東家が短命の女系家族で、明治時代に彼らの里が山津波で潰滅したことを知る。謎の背景には、数世代前の山東家のおぞましき因縁が関わっていたのだ。戦慄のハードロマン全七作。

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  • 鏡のなかの殺人者
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    明治新政府発足後、依頼を受けて訴訟行為など法律事務を行うものとして認められた代言人(後の弁護士)の活躍を描く、異色法廷ミステリー。もと祇園の売れっ子芸者惨殺事件。代言人落合源太郎、人権無視の警察や検事、裁判官相手に熱き血が騒ぐ。

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  • 祇園 花街小路の惨劇
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    三味の音響く京都石塀小路。血に染まって経営コンサルタントが事切れていた。名物警部補音川音次郎は、彼が自殺を予告していたことを知る。が、その驚愕したように見開かれた目は何を意味するのか。やがて音川は深夜の自宅で何者かに刺された!

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  • 危機抹消人 罠地獄
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    「危機抹消人(クライシス・エリミネーター)」鬼丸竜一はドアを開けた。目の前に立っていたのは、前の夜、暴漢に襲われかけているところを救ってやった美女だった―。ベンチャー起業家のその女・万里江が語るところによると、三週間ほど前から正体不明の男たちに尾行され、二度も拉致されそうになったという。鬼丸は早速、万里江に心当たりのある二名の人物―建築家の下村とライバル企業の女社長・酒見を調査し始めるが…。

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  • 危機抹消人 裏工作
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    鬼丸竜一は凶悪犯罪を闇に葬る犯罪始末人だ。彼は、自社株を買い占める仕手集団の内偵を東都テレビの栗原専務より依頼される。背後に暗躍する外資系投資会社を察知し、鬼丸は秘密スワップ・クラブに潜入。自らも株主を装って、敵地に身を投じるのだが、謎の組織が鬼丸を拉致。彼ら曰く、東日本新聞社の株も買い占めているという。連中の目的はメディア支配か、それとも…!~ 壮大な仕掛けが鬼丸を襲う!

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  • 危機抹消人
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    クラブ『シャングリラ』の専属ピアニスト、鬼丸竜一の裏の顔は、凶悪犯罪を未然に防ぐ犯罪始末人だ。正義のためではない。あくまで金が目的だ。今回のヤマは、連続爆殺事件の首謀者探し。依頼主は第三生命調査部部長だ。元公安調査庁職員の鬼丸は顔が広い。間もなく元SATのスナイパーの名前が浮上する。が、そこから捜査が行き詰まる。その上、恋人が誘拐された!

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  • 街

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    「私のネックチェーンは悪夢の預り証」謎の言葉を遺し、ホステスが新宿中央公園で殺害された。かつて人気歌手だった彼女の悪夢とは? 牛尾刑事は、チェーンが別件殺人被害者の物と知り驚愕する。さらに浮上した容疑者らは次々不審な死を……。

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  • 家路の果て
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    紡績会社の係長・仁科秋雄は、三十代で念願の分譲住宅を購入した。陽当たりのよい高台の、3LDK。同じ会社のOL山藤節子は、病身の母を抱えての遠距離通勤に耐えかねて、会社に近いところに中古マンションを購入する。二人にとってこの新居は満足のいくものだった。だが、思いもよらぬトラブルが起こる。住民のエゴと業者の思惑――そして殺人事件が。マイホームが引き起こした悲劇を鋭く衝いた長篇推理。

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  • 横浜・木曾殺人交点
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    衆議院議員・桃沢が自宅マンションで撲殺された。現場から走り去る謎の女が目撃され、警視庁捜査一課の宇津木警部補は女の足取りを追う。八カ月後、東京・八王子で毒殺事件が起こった。二つの事件の接点に、再び謎の女の影が!

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  • 闇裁きシリーズ(4) 破倫
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    密殺軍団のメンバー、岩上宏次郎の高校生になる娘・千晶が臓器強奪犯に拉致された。三週間後、新宿歌舞伎町の風俗店で働くシャブ漬け状態の千晶を唐木田達が発見、犯人グループ掃討に乗り出すが、背後に不気味な影がチラつく。どうやら、大規模な臓器売買を仕切る、国際犯罪組織が黒幕らしい。唐木田は三枝麻実を囮に犯人の炙り出しを謀るが、逆に二人とも敵の掌中に嵌る……! 大人気シリーズ最大の危機!!

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  • 闇裁きシリーズ(3) 生贄
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    海外旅行の乗降客でごった返す成田空港旅客ターミナルが、「聖狼の牙」と名乗るテロリスト・グループに爆破され、多くの死傷者が出た。犯行メンバーと目される人間の動向を探っていくうちに、唐木田ら密殺軍団は、事件の背後に、大手ゼネコンを始めとした政官財集団の暗影を察知する。彼らの目的はどこにあるのか~ 調査が行き詰まる中、仲間の三枝麻実が敵の掌中に落ちる!~

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  • 闇裁きシリーズ(2) 頽廃
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    超格闘技(スーパー・マーシャルアーツ)のスター選手が変死し、直後に恋人の人気女優が溺死体で発見された。疑念を抱いた唐木田俊ら密殺軍団が背後関係を探り始めると、引き抜き工作に絡んで最大手の芸能プロと関西最大の犯罪組織が浮上してきた。どうやら政財界などを巻き込んで、大掛かりな闇賭博が行われているらしい。しかも、謎の武装集団から、唐木田たちに容赦なき攻撃が!!

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  • 闇裁きシリーズ(1) 悪辣
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    美貌の売春人妻に群がる資産家たちを取材していたルポ・ライターが殺された。広域暴力団の企業舎弟がどうやら怪しい。元東京地裁の判事、唐木田俊は仲間の三枝麻実、刑事の岩上宏次郎、美容整形外科医の浅沼裕二を招集。闇の密殺軍団が始動した。しかし、600億円もの運用資金を持つ会社の背後に、戦慄すべき策謀が潜んでいた。四人が見た陰の意外な大物は~

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  • わが魂、久遠の闇に
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    佐渡を飛び立ったセスナが北アルプス上空で行方を断った。搭乗者は東洋銀行頭取を始め五名。一方、プロダイバーの出雲も愛する妻子の帰宅を待ちわびていた。妻子が遭難したセスナに同乗した可能性を疑った出雲は佐渡に飛ぶ。彼はそこで妻が頭取に犯されたことを突きとめた。さらに、奇跡的に遭難者全員が救出されたが、その中に妻子の姿はなかった。出雲の執念の追及が始まった。復讐のハードロマン巨篇!

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  • 魔性の群像
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    藤子がようやく手に入れた一戸建てのわが家。だが、思わぬ不幸が近所に潜んでいた。親切なお向かいの夫人は実はゴミ袋を覗くほどの詮索好き。両隣からは大音量のプロレス中継に猫よけの異臭……。終の栖が「隣魔」に囲まれてしまった藤子の恐るべき結末とは? さまざまな日常のストレスが殺意をはぐくむ恐怖ミステリー。

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  • 魔痕
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    綾部は常に大量の保健薬を飲んでいる。どこも悪いわけではない。健康を追い求める彼は薬マニアの会に参加した。停年を迎えた刑事の越野は途方に暮れた。何もやることがなくなった恐怖。彼は熟年に人気の登山を始めるが。やがてそれぞれの仲間が不審な死を遂げた! 多忙、健康、清潔……現代人のさまざまな強迫観念が生み出す異形ミステリー。

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  • 死都物語
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    緑したたる丹沢山中に、妊娠した若い女の絞殺体が棄てられていた。その自宅に向かった刑事が見たものは、女の従妹の凌辱された扼殺体であった。丹沢現場から現れた『死都物語』を契機に、著者北村直樹は難攻不落の事件に関わっていくが……。

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  • 死の器[上]
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    六本木の某所に、隠れたVIP接待所がある。そこの人気接待嬢・麻利が忽然と消えた。彼女の幼なじみの零細新聞記者・平野は、家出人捜索会社の片山とともに行方を追いはじめた。元首相、兵器商人、米人将校ら接待所に集うVIPを探るうち、思いがけず入手した文書。それは新開発の戦闘機と核燃料再処理に関わる日米の重大資料だった!

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  • 黒白の境界線
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    煩わしい職場の人間関係に先輩刑事が心を病んで、元SAT隊員の深見慎也は生き方を見つめ直した。いまは極悪人から巨額の金を毟り獲って優雅に暮らす顔と、失意や絶望に沈んだ者に力を貸す調査員の顔を持っている。今回の依頼人は銀行強盗で人質にされたところを救ってやった美人女医だった――。偽装された医療ミスで病院が潰れる。急げ!

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  • 暗黒星団
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    不開屋敷、と地元軽井沢で呼ばれる別荘にひと夏現れた美貌の女。正体不明の彼女に誘われ、沖村という青年が消えた。一年後の東京。不審な交通事故で女は死に、加害者のトラック運転手が毒殺された。沖村はいったいどこにいるのか。一介の青年をめぐり、都心の一等地にそびえる総合病院で、想像を絶する医学犯罪が幕を開けようとしていた……。

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  • 「邪馬台国の謎」殺人事件
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    大レジャーランド建設計画で揺れる熊本県肥後市で起きた殺人事件。被害者は弁護士の大曾根英隆。建設反対派が次期市長候補に擁立した人物だ。警視庁の勝部長刑事は、事件の報道に不審感を覚えた。事件の関係者が、十五年前に東京で起きたピアニストと大学教授の心中事件の関係者と同じだったのだ。勝から相談を受けた壮と美緒は、大曾根が残した邪馬台国に関するメモの謎を解くため肥後へ飛んだ。長篇推理。

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  • 遙かなる海嘯(電子復刻版)
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    北九州地検の平泉検事正が官舎で殺害された。針金が首に食い込み、レンゲの花粉が現場に付着していた。わずか1ヵ月前、平泉と同期の島田検事正が同じ手口で殺されている。16年前、彼ら研修生仲間は大型クルーザー・海嶺号で釣り会を催し、壱岐へ行った。その釣り行に連続殺人の動機が秘められているのではないか!? 警察庁は捜査への全力投球を指令し、鹿児島県警刑事局長・清村一守が捜査の第一線に立った。

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  • 蝮のようなレディ(電子復刻版)
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    診察の合間にヌードを撮影するのが趣味であった本郷産婦人科病院院長・本郷重久が、病院の一角に自ら作ったスタジオ内で死体となっているのを発見された。脱税容疑などで捜査中であった院長の自殺なのか? スタジオは内側から掛け金がかけられた状態の完全な密室であったのだ。しかし、院長とバスルームを使用したと思われるヌードモデルの行方がわからない――。長篇本格推理。

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  • 蜃気楼(電子復刻版)
    -
    昭和42年6月、暴風に見舞われた大阪郊外の街で警邏中の巡査が刺殺された。府警あげての大捜査網にもかかわらず、強盗・強姦、そして殺人事件が17件も連発する。昭和46年11月、犯人逆木は広島県警によって逮捕された。が、事件は終結したわけではない。取調べる者、取調べられる者の虚々実々のかけひきが始まり、前代未聞の大事件も白昼夢に終ろうとしていた……。大阪府警の必死の捜査を描く犯罪小説。

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  • 涸 瀧(電子復刻版)
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    林義信は大阪府の山村生まれ。父・義次郎は、農業に失敗し、厄介者扱い同様で養鶏場に住み込んでいる。母の君江は若い男と出奔したまま行方不明。義信は、土地での生活を嫌い、役者・俳優への夢を抱いて、上京する。俳優養成所で知り合った平泉基子と同棲、愛欲に束の間の安らぎを求めるが、やがて俳優への道を失う。義信は地道な暮らしをめざし、父親を呼び寄せて、基子との三人暮しを始めたのだが……。

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  • 竜馬暗殺異聞(電子復刻版)
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    坂本竜馬を斬ったのは誰か? 歴史の謎に挑戦する記者の前に、次第に新しい事実が浮かび上がってきた。『歴史とは、事実や記録の集積ではなくて、それに対する解釈であろう』と考える著者が、坂本竜馬暗殺事件に果敢に挑戦、ミステリー手法を駆使して歴史の暗部を照射、ついに暗殺者を突きとめる……。新境地を拓いた表題作ほか、傑作歴史ミステリー三篇を収録。

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  • 落ちる(電子復刻版)
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    おれは子供のころからひ弱な神経の持ち主で、生命力も強くはなかった。それが今日まで生きてこられたのは、多額な財産があったからだ。そんなおれが美貌で生命力に溢れた佐久子と結婚してからは、平和な生活を築くことに生き甲斐を感じていたのだが……。気弱な男の恐怖心を利用した殺人計画を描く直木賞作品『落ちる』ほか英雄たらんとして挫折した男を描く『ヒーローの死』など〃不幸な犯罪者たち〃を描く好篇。

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  • 裸の冬(電子復刻版)
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    白骨紅、奇妙な姓をもつ警視庁刑事拝郷樺介の妻が、全裸のまま自宅から何者かに拉致された。『無月夜抄』にわずかに記された幻の錦繍織りに関係があるという。紀元前、シルクロードを東へ逃げた一族があった。幻の古代染色錦繍織りを伝える紅の遥かな祖先だといわれる。そして、紅は性交の絶頂時のみ、右掌に血の葉脈紋様が浮かぶ。拝郷は妻の行方と謎を追って欧州へ飛ぶ。鮮烈ハードロマン。

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  • 欲望地図(電子復刻版)
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    一流大学を卒業、若い胸を希望でふくらませて、資本金五十億円の玉屋建設に入社した松田千次郎は、十九年のキャリアを持ちながら、いまだに資材課の係長にすぎない。上司に反抗したため、出世の道からはずされたのだ。そうなったサラリーマンはもはや色と私欲に溺れるしかない。松田は、友人で、代議士秘書の矢代と組んで資材購入の工作で裏金を手にする一方、愛人との肉欲にはしるのだが……。力作企業小説

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  • 弥彦・出雲崎殺人ライン(電子復刻版)
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    新潟県・出雲崎で「ヤヒコニ イッテ ウラ」という言葉を遺し、一人の女が殺された。取材旅行で現地を訪れていた編集者の笹谷美緒と堅物の恋人黒江壮は、その女を三度目撃していた。捜査本部の調べで、被害者の銀行員水原千秋は横領の疑いがあり失踪中だったことが判る。更に事件の数日後、弥彦神社裏の杉林から被害者のイニシャル入りの指輪が発見された。美緒と壮は最期の言葉の謎を追った。長篇推理。

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  • 夜だ花束を捨てろ(電子復刻版)
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    暴力団の罠にはめられて刑事をやめ、以来スナックで奏き語りをしている青桐啓の許へ、この店の常連だった竹末波子の死因が納得できないと、弟から相談が持ち込まれた。確か池井信弘という男が、波子を轢殺したと自ら警察に通報して自殺したことで一件落着していたはずだ。だが、青桐が調査に乗り出してみると、事件の裏にあくどい謀略が見え隠れしはじめて……。どす黒い性と野望を撃つ長篇ハードボイルド。

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  • 木に登る犬(電子復刻版)
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    犬が木に登る? 何気ない子供の話に、ぼくは興味を覚えた。先日、崖から転落死した少年が飼っていた犬が登ったという楠は、ぼくがかつて思いを寄せていた真知子の家の側に有る。ぼくは以前、彼女の兄が犯した殺人事件を目撃し、それ以来彼女とは疎遠になっていたのだ。木に登る犬のことで久しぶりに会った彼女は、何かを隠しているようで……。推理作家協会賞短篇賞を受賞した表題作ほか九篇を収録。

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  • 猛烈に不幸な朝(電子復刻版)
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    レコード会社のやり手ディレクター鬼頭に、親会社の社長から至上命令が下った。今年こそレコード大賞を獲得しろ、というのだ。大賞選考会まで6カ月――強引な裏工作を開始した鬼頭に、有力ライバル歌手の醜聞を買わないか、と持ちかけてきた男がいた。が、鬼頭が待ち合わせの場所へ行ってみると、その男は青酸カリ入りウイスキーを飲んで変死をとげていた……。歌謡界を舞台に華麗に描く長篇推理小説。

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  • 滅びの宴(電子復刻版)
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    秩父山岳一帯で山小屋の長期休業と不気味な投石事件が相次いだ。何者かが入山を阻もうとしている。同じ頃、山林濫伐と鼠群再発生の危機を警告し続ける右川研究所の米国人資金提供者が失踪した。男の正体はベトナム戦争でペスト戦に従軍した陸軍大佐だった。二年前、大恐慌を招いた竹笹の再開花が報告される中、甲府盆地を滅ぼし大菩薩嶺で自壊したはずの数十億の鼠群が蘇ろうとしていた。名作『滅びの笛』に続く衝撃パニック巨篇。

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  • 鳴門に血渦巻く(電子復刻版)
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    トラベルライター瓜生慎と妻の真由子は開通した大鳴門橋の取材中、自殺志願の少女雛子に出くわした。雛子は淡路に代々伝わる人形遣いの名門道明寺家の娘で、人形に犯され妊娠したと言いはる。雛子の祖父杢平、父治平はともに謎の死を遂げていた。人形にまつわる怪談話や土地の利権にからむ騒ぎに巻きこまれた慎と真由子の許に今度は医師の堀留が人形に殺されたとの知らせが……。長篇トラベル・ミステリー。

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  • 密猟区(電子復刻版)
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    高校教師の遠宮は夏休みの2週間、シベリア研究ツアーに参加した。胸躍らせてソ連に第一歩を印したその日、ハバロフスクのホテルで携行した米軍の航空地図F10を盗まれてしまう。そして、帰国1カ月後。シベリアから飛来したミグ25が函館に強行着陸、パイロットは遠宮が紛失した地図を持っていた!~ いつの間にか、遠宮は米中ソ3国のスパイ戦に巻き込まれてゆく。現実の事件を舞台に描く傑作スパイ小説。

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  • 密室の利権(電子復刻版)
    -
    わが社が乗っ取られる!――取締役会での極秘情報に、瀬尾総務課長はスーパー「吉半」の自社株買い占めに狂奔した。社内は折からのリストラに揺れ、瀬尾は保身を謀ったのだ。だが意外にも会長派、社長派の角逐の余波を食らってインサイダー取引疑惑で告発されてしまった。企業買収に社内抗争。更迭されて労組委員長に転身した瀬尾は、生き残りを賭けて、会社への復讐を開始した……。企業長篇問題作。

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  • 味子さん、殺人です(電子復刻版)
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    神保亜子こと、通称味子。アジの干物が好物でついた仇名だが、所属プロ社長の勘違いから、なんとグルメ番組のレポーターに起用。一歳下のカメラマン空閑(くが)三九郎とホテルのバイキング取材の帰り、交通事故を目撃した。被害者は翌日訪問予定の長崎県、平戸の銘菓〈歌留羅(かるら)〉の主人、潮見長次郎だった。平戸へと向かう味子達は、新幹線で長次郎の甥庄太に出会う……。連続殺人の予感を秘めたグルメ旅行が始まった。

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  • 魔家族(電子復刻版)
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    ゆえあって組織暴力団の用心棒をつとめる羽根沢は、たった1人の肉親の臨終を見とるべく愛車で病院に急行する途中、見知らぬ老女と接触事故を起こした。緊急時でもあり、大した怪我でもなさそうなので、そのまま放置したところ、翌朝、新聞には《老女、ハネられた上で絞殺》と報じられていたではないか。羽根沢は恋人と共に仕組まれた罠の解明のために奔走を始める。――老人の孤愁と懊悩に挑んだ異色長篇推理!

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  • 魔の山(電子復刻版)
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    三度目だった。ダーツが頬を掠めた。警視庁警部・遊佐大吾を狙った毒矢だ。犯人の影もなかった。そして数日後、義弟・純二が戸隠山へ登ったまま失踪した。大吾は昭和二十年の東京大空襲のさなか、純二の父に拾われ育てられた。過去は知らない。己れの過去と純二の失踪が狙撃犯と繋がるのか!? 義弟を追って入った山岳は魔の山と呼ばれていた(表題作)。心の闇が生んだ犯罪を描く異色作品集。

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  • 北の廃坑(電子復刻版)
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    四国山脈の脊椎奥深くにある杉浦鉱山。標高1500メートルのこの金属鉱山で、ひそかに巨大な悪が蠢いていた。何がその悪を生み、何者がそれを操っているのか?真相究明の特命をうけ、あらくれの世界に潜入した清水大三を待っていたのは、死の宙吊り、落石、そして殺人事件だった。著者の体験を色濃く刻み、一人称形式でサスペンスをリアルに盛り上げる冒険小説の原点ともいうべき佳品。

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  • 謀略の迷路(電子復刻版)
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    あなたの幸福や平和は、果して永遠のものだろうか? 平凡な市井人が、偶然に、ときには意図されて謀略機関や諜報機関の毒もつ触手にふれ、致命的な傷を負い、あるいは虫のように殺されてゆく。――いつ、どこで起こるかもしれない現代社会の恐怖を、被害者の側から満身の怒りをこめて描いて世評高い国際スパイ連作集。「風の弾痕」「死者に告げよ」等収録。

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  • 謀殺列島 赤の殺人事件(電子復刻版)
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    富士山麓の遊園地・富士スバルランド。新規開業のループコースター「ビッグエスカルゴ」で事件が起きた。運転中に若い女性が転落死したのだ! 被害者は四年前に失踪した元有沢製薬の会長秘書・柳瀬雪。しかも調査事務所には、二人の人間から捜索が依頼されていた。一方、警視庁の宮之原昌幸警部宛に「怪人18面相」からの不適な挑戦状が届いた。日本列島を舞台にした史上最大の難事件に宮之原はどう挑む!~

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