神の存在と人間の心の葛藤
19世紀ロシアの文豪ドストエフスキーが描いた、神の存在とこの世に生きる人間の心の葛藤をテーマとした小説。「人を愛する心とは」といった命題について考えさせられました。まだ上巻だというのに、深い。しかし、カラマーゾフ一家の父と3兄弟を中心に語られる物語は親しみやすく、女性を巡る情景やそれに嫉妬する人間の心がわかりやすく表現されており、ドストエフスキー初心者にもすぐ入りこむことができました。次の中巻も期待大。原卓也さんの翻訳も非常に好感が持てます。素晴らしい翻訳、ありがとうございます。