• 甘くない彼らの日常は。(1)
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    目線と空間の心理描写

    少女漫画の醍醐味は、主人公や登場人物の心境の変化を読み進めて知っていくことだ。
    野切作品はキャラクターの心の変化を、台詞やモノローグといった「文字」ではなく、「目線」や「空間」を使って表現するのがとても巧い。
    ハッキリとした発言やモノローグがない時でも、心境の変化や感情が、とてもよく伝わってくる。
    友人知人に少女漫画の推薦を尋ねられた際は、必ず著者の名前を挙げるくらいにはファンだ。今後も応援していく。
    余談だが、著者の作品に出てくる所謂「当て馬」のキャラクターが毎回とても好きだ。

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    2019年11月26日
  • 絶対にときめいてはいけない!(1)
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    王道のトキメキをくれる作品

    親の再婚でかわいい弟が出来ると思ったら、校内でフラれる現場を見られた男子が新しい家族であり義弟だった。
    それだけで思春期の女の子には大変なことだろう。最初はコミュニケーションの取り方もわからず、気まずさで空回っていた。
    そんな中で少しずつ家族になるための距離を見つけ、時には小競り合いをしつつも歩み寄るさくらはとても健気だ。
    また、義弟になった楓も、両親の結婚当初は今までとの違いに戸惑い、ぶっきらぼうにもなっていたが徐々に優しさを見せ、家族として円満にコミュニケーションが取れるようになっていく。
    そこから、異性としてお互いを意識していく様子の変化がとても繊細で、王道シチュエーションの良さ

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    2019年11月26日
  • ボールルームへようこそ(1)
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    優雅なだけではない世界

    この作品を読むまで、「ボールルーム」という単語を知らなかった。競技ダンスも「そういうものがある」といったフワっとした認識程度であったが、本作を読み、その奥深さや魅力を知った。
    ある時期から休載が増え中々進まなくなったが、作者の心身を第一に、環境が整ったら執筆を続けてほしいと願っている作品である。

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    2019年11月26日
  • ブルーピリオド(1)
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    必死は格好悪くない

    スクールカースト上位かつ、努力せずとも平均点以上のことができる主人公が、己の興味関心を見つけ、今まで穿っていた美術に懸命に取り組んでいくことをテーマにした本作。
    単純に美大を目指す!というだけではなく、必死でなにかを行うことを覚えたからこそ見えてくる景色や周囲の人間への対応の変化など、主人公の人間的成長も細やかに描かれている良作だ。

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    2019年11月26日
  • 鬼滅の刃 1
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    これから読んでみようという人には、「試しに一巻」よりも、数巻まとめて読んでいただきたい。
    勿論、世界観が好みで一巻目から惹きつけられる!という読者もいるだろう。
    作者が描きたいことは初回からよく伝わってくる作品だ。
    しかし、本作は炭治郎が鬼殺隊に入り、仲間を作ってからが本番である。
    実に様々な魅力的なキャラクター達が、自分達の信念と共に闘っている。
    もし一巻を読んだだけでは惹かれなかった人でも、そこで諦めず、五巻くらいまで読んだ上で判断してほしい作品だ。

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    2019年11月26日
  • 推しが我が家にやってきた!(1)【BookLive!限定イラスト集つき特別版】
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    推しへの言動に思わず頷く

    ヒロインの「推し」に対する思考や言動に、思わず「わかるわ〜」と頷いた。
    推しへの愛が生きる活力。推しが元気なら珍回答をしていてもかわいい。大いにわかる。
    本作はそんな「推し活」をするオタクの元に「推し本人」がガチ求婚をしてくるラブコメだ。
    よくある「芸能人との恋愛モノ」より、ヒロインであるすみれちゃんの感覚が「推し」のいる読者に近いこと、また、ヒロインの推しである「さっきゅん」がネジのはずれたおバカであることが、本作の魅力である。
    テンポ良く進みクスッと笑う要素があり、娯楽としてもってこいだろう。

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    2019年11月26日