感情タグBEST3
Posted by ブクログ
世に名作と言われている作品を、権威に負けずに、面白くないものは面白くない、わからないものはわからないと語る。
基本的に主観丸出しの、言いたい放題の対談。
でも、文学を鑑賞することって、主観で、自分の捉え方を楽しむってことだから、これで良いのでは。と思う。
対談している2人が実際に小説や詩を創作している、作り手であること、あまたの文学作品を読んでいることから、語っていることも説得力があり、楽しく読める。
対談形式としたのが功をそうしてる。
一人だけで語っていると偏って思えるけど、どちらかが合いの手をいれたり、私は別にそうおもわないけどと流したりすることで、極論に見えることが、色々あるうちの一つの意見として意味があるように思える。
谷崎など、嫌いな作品じゃないものを論じるところの切れ味が鈍くなるのが面白かった。
嫌いな作品をこき下ろすことで、逆にその作品の持つ力や、足りなくても輝いているしぶとさが見えてくるのだなと。
悪口言えるだけの度量の広い作品だからこそ、名作なのではないだろうか。
Posted by ブクログ
ざっと読みのつもりが、案外面白くて一気読み。
1章が一番面白かった。
小池さんのおかげで、小谷野さんのうんちく語りも鼻につかずに読める。
しかし対談が文字になると自分とは違う倫理や嗜好を面白がる人か、そもそも許容するキャパがない人か、という差がはっきり読み取れて興味深い。
小池さんの深沢七郎愛がとても良かった!
Posted by ブクログ
小谷野氏の価値観の分かりやすさについては、よく理解できた。
今まで、何故こういう評価をするのかと不思議だったから。
まあ、そういうこともあるよなあってことに共感しないわけね。
Posted by ブクログ
神は絶対助けてくれないとちゃんと言ったのは曽野綾子だけらしい。
率直でものごとを誤魔化さない曽野綾子、小池女史も一度会ったことがあり、さらに好きになったらしい。
私は具体的な策で助ける気は無いあげくに、祈るしか無いとか、祈りますね、なんて善人ヅラするクリスチャンが苦手である。
様々な次元は混ぜないに限る。
万事尽くして、天命を待つ。
人間のスタンスは常にここにある。
いわゆる名作とされている著名な一編を、
本当かなぁ、そうかなぁ、と疑問を投げかける小谷野氏。
名作なんだから!と頑張って良さを探求するも良し、
こんなののどこが良いんだよ!と投げ捨てるも良し。
一つの文学との関わり方の本。
しかし、このお二人くらい読んで無いと語れないなぁ、
と、語る場も無いのだが思った次第。