【感想・ネタバレ】P+D BOOKS オールドボーイのレビュー

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Posted by ブクログ

麻雀放浪記の阿佐田哲也氏の別名義(とは言えこちらで直木賞作家ですが)、色川武大での短編集。
私小説から短編作まで50歳で昭和世代の自分にはどれも読み易い。勿論ばくち打ちから書生の世界へ入り込んだ氏の話には華やかさもあるけど、安心できるんです。幼少期の「道路の虹」の黒揚羽で通底させる世界観の美しさ、表題作の「オールドボーイ」は昭和の名優、川谷拓三主演あたりで観たいなど。

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2023年05月07日

nk

購入済み

本作は色川さんの遺作となった短編集で、晩年に書かれた作品が10編収録されております。作品の主軸となっておりますのは、芹沢博文棋士の最期をそのまま実名で記録した「男の花道」や、かつての無頼仲間のその後を書いた「男の旅路」といった男シリーズでありまして、特に「男の旅路」は、賭博場で知り合った二人が客観的に見れば片方が片方を食い物にし続けていて、その食い物にしていた方が落ちぶれていた事実を、作者はもう片方の近親者に告げるも、そちらも同じような境遇に落ちていたという、救われないと言えばその通りなんですけど何というかこの作者でしか書け得ない内容となっております。また作者は阿佐田哲也名義でこの二人をモデルにしたと思われるギャンブル小説も書いておりまして、そちらはエンタメ向けにかなり脚色はされておりますが、最後の部分に漂うペーソスは本作と同様のものが感じられます。

#切ない

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2022年02月07日

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