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読みやすい
遠く離れた国の人が帝国に住んで…
というところは想像してたけど、まさかの血を引く存在で、色々不可思議なことを解決していくとは!
最初に想像していたのとは違った内容だったけどもともと好きな種類の話なのでさらっとあっという間に読めました。一つ一つのお話が短めで読みやすいです。
Posted by ブクログ
千一夜ということで、各話は短めで数多め。
妖霊に関わる多種多様の話が読めて楽しかった。
出てくる妖霊たちは、段々と人間臭くなるというか、異国の妖霊なのに日本に慣れている感じなのも面白かった。
大正時代の日本と異国が混ざり合って不思議な世界観になっているというか。
和恭が無愛想ながら妖霊の憑代になれるほど居心地のいい人で、サレハも惚れこむほどのいい人。
てっきり最初から心が綺麗な人なのかと思っていたら、彼の過去に驚かされることに。
考えてみれば、最初から心が綺麗な人というのは、汚れをまだ知らないというだけで、いざその汚れなり穢れなりを前にしたとき耐性がないから、容易に染まるか折れるかしてしまう気がする。
逆にそういう醜い部分をよく知っているからこそ、そういう環境にいてもなお失わなかった美しさだからこそ、和恭は真に心が強くて美しいのではないだろうかと。
それが分かっているから、サレハは和恭の過去を知っても戸惑わなかったし、受け入れていたと思う。
異国から来たサレハにとって、そんな和恭に出会えたことは幸福だっただろうな。
サレハが帰国する帰国しないの問題はあったが、そこは解決したし、まだ千一夜の物語は始まったばかり。
またこの二人のバディで素敵な物語が読めたらと思う。