【感想・ネタバレ】大人は泣かないと思っていたのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

世間の目 
狭い世界でどう思われているか
らしさ

自分の物語に現れるその他大勢の目に合わせて、囚われて動く操り人形のように

女だからこうじゃなきゃいけない。
長男だからこう生きなきゃいけない。
それは違うと物語のキャラが動いて、語っている。
何かに囚われて、自分を捨てるんじゃない。
誰かのために生まれたわけじゃない。
自分のために人生を生きるということ。
それがこの小説にはあった。

0
2024年05月23日

Posted by ブクログ

泣きますよ、大人になってもそれは。
涙を流さずとも、心の中で。
なんて思いながら手にした本です。
人の弱さをグサリと遠慮なく書かれているお話でした。
生きづらさを抱えている、こんな言葉をよく聞くようになりましたが私は自分の生きづらささえ言葉では説明出来ませんでした。
ですがこの本を読んでそう、そういうふうに感じていた。そう言葉で表せば良かったんだ!と。
自分自身の思いに気づかされる本に出会えたのは初めてかもしれません。
これはいつかまた再読します。

0
2024年03月31日

Posted by ブクログ

寺地はるなさんの文章が好きなため、水を縫うから2連続でよみました。登場人物それぞれ個性的でどのストーリーも面白かったです。

0
2024年03月30日

Posted by ブクログ

連作短編だから読みやすくて、すぐ読み終わっちゃった。
いろいろな人からの目線で描かれてるから、考え方とか感じ方がたくさんあるだろうし、受け取る側としても、いろいろな角度から入ってきやすかった。

わたしは古い考えの人が苦手で、頭ごなしに否定とか拒否してしまうんだけど、
そういう人たちだって、別に変わらないわけじゃなくて変えられないだけなのかもな、とか
こっちから歩み寄ることも必要だよね…

なんか人生の道標になりそうな本だった…

0
2024年03月12日

Posted by ブクログ

・子どもの頃、大人は泣かないと思っていた。そんなふうに思えるほど、子どもだった。泣くな、とは俺は言わない。相手が男であれ女であれ、誰にもそんなことは言わない。
・「隙のない女は、もてないよ?」
「女の隙につけこむような男を、私は好きにはなりませんから。そういう人からもてなくても、平気なんです」
なんと。なんとかっこいい女なのか。俺はもうその瞬間、玲子に惚れてしまったのだ。
・化粧は若づくりのためではない。異性に見せるためにするものでもない。自分の心を明るく保つためにある。

0
2024年01月23日

Posted by ブクログ

初めて寺地さんの作品を読みました。
登場人物の心情に感情移入してしまいとても感動しました。
読み終わった後のしみじみとした感動は得難いものでした。

0
2023年11月18日

Posted by ブクログ

ちょうど父の入院もあってこの話は
すごくタイムリーだった。

男はこうあるべき
女はこうじゃなくちゃいけないとか、
他人のことや噂話が最高の楽しみという人たち、
小さな町での生きづらさや、

人が人に求める理想像や役割
そんなものは必要ないと
思っていてもなかなかそこから
逃げられないジレンマみたいたもの、

男は泣くもんじゃないと育てられた主人公の
言葉や行動がいいなと思う。
この主人公がもつ強さとやさしさ、
これが好きだ。
男らしいとか頼りになるたくましさ
というのとも違う
人の本質としてのやさしさ。

結婚をしたらその家のしきたりに従う
女はだまってハイと言ってればいい
こういう風潮、というか、雰囲気って
それはこの物語に出てくるような
ちっちゃな町や土地柄だけじゃない。
結婚した時を思い出した、
何でお義父さんはずっと座ってるのかな?
どうしてダンナは私が食べずに台所にいるのに
飲んだり食べたりし始めるんだろう?
男の人は呑んでるだけで何にも手伝わないの?
コップを割って、開口一番何やってんだよ、
というのはなぜ?大丈夫?じゃないんだ、とか
すごーく大昔のことだけど
そんなことを思い出したシーンがあった。

どこにでも起こりそうな話だったからなのか
自分の過去にも重なったからなのか
共感することが多かったな。




0
2023年10月22日

Posted by ブクログ

じんわり心に響く作品。
モヤモヤしてたことの答え、求めていた言葉がたくさんあった。

『「もともとやりたかったこと」じゃなくても仕事はできるし、それがしっかりできてたら「やりたかったことをやってる人」に引け目を感じる必要もない』

『どうせ頭をつかうなら、あの時こうしてたら…じゃなくて、今いるこの場所をどうやったらもぅと楽しくできるか考えたい』

『黙って去っていくのは、卑怯。ふたりではじめたことの後始末を残った1人に押し付けるのは。去った方は楽です。でも去られた方は違う。自分でいろいろ考えて、結論出して、そのことに折り合いをつけてかなきゃならない。ちゃんと別れを告げることが、去っていく人間の最低限の礼儀』

目に見える結果だけ見て、決めつけることはしたくない!
読んでよかった!

0
2023年10月15日

購入済み

大好きな作家さんです

寺地はるなさんの小説が好きでこちらも購入しました。
全て繋がった物語ですが、短編集のような形になっておりサクサク読み進めることが出来ました。
たくさんの人の目線で書かれており、それぞれの人生や価値観を考えては泣き、を繰り返していたのでとても読み応えを感じました。
寺地はるなさんの暖かいお話が大好きです。

0
2022年02月28日

Posted by ブクログ

読みやすいし、情景やお料理のにおいを表す表現がすてきだった。そして、心に響く言葉がところどころに散りばめられている。

登場人物は個性豊かで、章ごとに各人物目線でストーリーが進む。そうすると、不思議とどの人物にも共感してしまう。ので、気持ちが入ってどんどん没入していった。。

好きだったのは、この二文。
①女の隙につけこむような男を、私は好きにはなりませんから。そういう人からもてなくても、平気なんです。

②子どもの頃、大人は泣かないと思っていた。そんなふうに思えるほど、子どもだった。

②はほんとに、そう。私は今24歳だが、全然泣く。笑
小さな頃は、学生じゃなくなればいじめもないしテストもないし、泣くことなんてもうなくて、スルスル生きてくんだと思っていた。

昔の私よ、あなただけじゃなく、みんなが実はもがきながら生きてるんだぞっ
大人になると、泣いてることや悩んでることを隠すのがうまくなるだけ。きっと私は泣き虫だから、おばあちゃんになってもときどき泣いたりもしながら生きていくんだぞ!

0
2024年04月29日

Posted by ブクログ

じんわり…といい話しね。
誰か一人でも味方になってくれると
生活は全然違うよね。
胃のあたりがじわっと温かくなる。

0
2024年04月27日

Posted by ブクログ

寺地さんの作品は、「〜のくせに」「〜のように」ではなく、「自分らしく」。今回も同テーマで、正直なところ「またか」と思った。思ったけど、予想もついているけど、でも読む。普通の人たちの、普通の生活の話だけに、そこで綴られる、王道の、鉄板のテーマがよく馴染む。好きなフレーズもたくさんあったけど、これも特別な言葉、かっこいい言葉ではなく、ありきたりの言葉。でも、それでいい。それがいい。

0
2024年03月28日

Posted by ブクログ

登場人物全てが美化されず、人間味溢れている物語り。連作短編で、つぎは誰が主人公になるのかと思い巡らせて読む楽しみも味わえた。それにしても、田舎って、こんなに面倒なものなんだろうか。

0
2024年03月22日

Posted by ブクログ

いろんな考え方の人がいて いろんな見方があって 正解とかじゃなくて 自分が考えて選んだ事を信じて進めばいいんだよって気持ちを前向きにさせてくれる話でした。良かった。
この言葉、いいなと思って付箋を貼った箇所が幾つも…
化粧は若づくりのためではない。異性に見せるためにするのでもない。自分の心を明るく保つためにある。
摘まれた花は摘まれない花よりはやく枯れる…わたしは花を摘む。摘まれた花だって咲いた場所とは違うところに行ける。違う景色を見ることができる。たとえ命が短くても。

0
2024年03月19日

Posted by ブクログ

涙と笑いと心に沁みる言葉と、父と息子、母と息子、友情と恋愛、同僚と仕事、色んなことが心地良く混ざっていて、今までにない感覚を味わえました✨
読んで良かった。
ありがとうございます✨

0
2024年03月13日

Posted by ブクログ

ある地域に生まれ育った人たちのそれぞれの日常の物語。

短編ごとに主人公が入れ替わり、重なる物語によって少しずつその人たちの見え方が変わってくる。他の物語で出てきた時にはうーんと思っていた人でも、その人視点だとその苦しさなどが見えてきて、葛藤からくる言動だと思うと受け止められる気持ちになる。

寺地さんの視点はフェアだ、その人自身を決して否定をしないと解説の方が書いていたけれど、本当にそう思えた。

人それぞれであることを肯定してれるようなお話でした。
小柳さん一家のお話が特に好きでした。

0
2024年02月20日

Posted by ブクログ

初めましての寺地さん。
この本、数ヶ月前に購入して積んであったのだけど、今読んで良かった。きわめて個人的な事情だけど、まさに今このタイミングで読むべき本だった。


人間の持つ凹凸を描くのがうまいと思った。

例えば多くの人が欠点と捉えるような性質を持つ登場人物であっても、憎めないというか。
「なんかいいなあ」とさえ思ってしまう。

どんな凹凸であっても人間に厚みを持たせる個性として描いているところに好感。

どの登場人物にも共感できる点があって、だからするっと入り込める。
大袈裟かもしれないけど、「これは自分の物語だ」と思ってしまう。

それと、各話最後の一文がとても印象的。沁みるわ〜。
思わず感嘆のため息が出る。


読んでみたい寺地さんの本、以前から何冊かリストアップしていたので、これからどんどん読んでいこうと思った。

0
2024年02月18日

Posted by ブクログ

子供の頃に親が離婚し、気難しい父親と暮らしている主人公を中心に、関係する人々それぞれの悩みや思いを綴った物語。
日々起こるようなちょっとした利己主義的な考えや行動、特に悪意ないものも含め、丁寧に表現してそれを思い出させてくれるような内容でした。

大変良かったのですが、私個人としては全体的に良い話過ぎるように感じてしまい星4にしました。

0
2024年02月08日

Posted by ブクログ

最初の二章を読んだあたりでは、あまり面白くないなと正直思ってましてが、読み進めていくうちに、一人一人の人生や生き方がじわじわ心に染み込んできて、読み終わった時には、スポンジがたっぷり水を吸い込んだみたいに、いろんなものがタプタプに染みてました。
解説に、『寺田さんの小説には脇役がいない』と書いてありました。
確かに連作短編集は、それぞれが小説の中の主人公であり、それぞれの人生があって、ひとつの小説になった時に、とても深くて厚みのあるものになっていると思われます。
男だから女だからではなく、古い観念を一つずつ変えていって、本当の自分を生きることの大切さを教えられました

0
2024年01月22日

Posted by ブクログ

「少し上の世代の頃までは共有されていた」と思っていた価値観が現代でもまだこんなに強く残っている場所もあるのかということにまずびっくりした。
そんな狭い世間でしがらみにしばられながらも、自分らしく生きようと葛藤する彼らの姿をすごく清々しく素敵に思いながら読んだ。
寺地さんの作品、やっぱりかなり好きだ。

0
2023年12月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2019年本屋大賞53位。
本屋大賞を基準に本を選びがちなので、つい何位だったのか調べてしまう。
面白かったからこそ。
まだまだいい本が埋もれていると感じた。
強いエピソードはないものの、それぞれの視点で語られる話が興味深く、面白い。
田舎での女性の扱いが、聞くに堪えない、、けど、それが日常なのか。
平野さんが自分を冷静に分析した「妥当じゃない」読み応えがあった。
翼と鉄腕の関係もいい。
ラストに蕎麦屋での愛の告白が、え、結局そうゆう気持ちで翼と一緒にいたのか!?と見事に騙されて、まさかの展開に笑みが溢れた。

0
2023年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とある田舎に住む人々の連作短編。
寺地さんの作品は多分初めて読んだけど、とても読みやすくて所々ジーンと沁みる場面も。

あらすじ
時田翼32歳。九州の田舎町で、大酒呑みで不機嫌な父と暮らしている。母は11年前に出奔。翼は農協に勤め、休日の菓子作りを一番の楽しみにしてきた。ある朝、隣人の老婆が庭のゆずを盗む現場を押さえろと父から命じられる。小学校からの同級生・鉄腕が協力を買って出て、見事にゆず泥棒を捕まえるが、犯人は予想外の人物で――(「大人は泣かないと思っていた」)。
小柳レモン22歳。バイト先のファミリーレストランで店長を頭突きしてクビになった。理由は言いたくない。偶然居合わせた時田翼に車で送ってもらう途中、義父の小柳さんから母が倒れたと連絡が入って……(「小柳さんと小柳さん」)ほか全7編収録。
恋愛や結婚、家族の「あるべき形」に傷つけられてきた大人たちが、もう一度、自分の足で歩き出す姿を描きだす。人生が愛おしくなる、始まりの物語。

0
2023年11月17日

Posted by ブクログ

登場人物の個性がうまく、わかりやすく書かれていた。寺地さんの小説は、人生の真理が時折直球で書かれているので、好きです。

0
2023年11月09日

Posted by ブクログ

色々な人の人生が織り交ぜられていてよかった。主人公は男性だが、思考が自分と似ていて共感できるところがたくさんあった。

0
2023年11月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

性役割について、家族のあり方について、深く考えさせられました。とても他人事とは思えないお話でした。他の方も書かれていますが、全部読み終わったあとに、改めて表紙を見ると、とても微笑ましく思えます。

「女だから」とか「男のくせに」という「偏見」が、この物語のテーマの1つだと思うのですが、言動や行動をそれぞれの性別としてのあり方に勝手にカテゴライズしてくる人達に対して、腹立たしく思いつつも、主人公の翼がお菓子作りが趣味というのを読んだ時に「男性でめずらしいな〜」と思ってしまったのも事実で。もちろん嫌な意味で捉えたわけじゃないけど、視点を変えれば、気付かぬうちに私も、性別を自分のものさしで測っていたんだなとハッとしました。
そして、限界集落が物語の舞台となっていますが、(ここまでではないですが)私も田舎出身なので、より身近に感じられて感情移入してしまいました。

本文より、
「このまちでは噂が広まるのが異様にはやい。広まるのがはやいなら収束するのもはやいかと思いきやそうでもなく、みんないつまでもしつこく覚えている。そして何年経過しても、とっておきのお菓子を味わうように話題にして楽しむ。」
特に、「とっておきのお菓子を味わうように〜」の一文、こんな的を得た表現ありますか??衝撃でした。もう共感しすぎて首がもげるほど頷きました。

0
2024年05月05日

Posted by ブクログ

子供の学校の課題図書で購入。優しい主人公が、そういうものと押し付けてくる世間を良しとしない、というのは水を縫うと共通するものがある。

0
2024年04月18日

Posted by ブクログ

男尊女卑、男らしい、女らしい等という考えは古いと言われつつも根強く残っているし囚われて生きてる人たちもいる。
それらを良いか悪いかでは表現せず、「自分らしく」生きていこうとする人間たちの物語を描いて、読み手に自由捉えさせ、考えさせるストーリーが良かった。

0
2024年04月05日

Posted by ブクログ

男らしさ、女らしさ、古い価値観がしみついてる地方の田舎で生きる人たちの物語。翼くんのフラットな姿勢が良かったな。少しずつ変わりゆく世間の価値観の最中のおはなし。

0
2024年04月05日

Posted by ブクログ

寺地さんはうわー!いるいる!この人!会社に3人はいる!ってくらいその辺にいそうなおじさんの描写が上手だと思ってます!この本にもちょっとうざおじさんが出てくるので、おじさんに注目してほしいです!

0
2024年03月12日

Posted by ブクログ

父親の言葉のところがまじ泣きそうになった。
人に頼るのは全然悪いことじゃないんだな。
しんどい時に助けてって言うことは弱いことじゃなくて、そのことに立ち向かおうとする強さの象徴なんだなって。
そういう誰かに頼る大切さを改めて思い出させてくれる作品。

0
2024年03月01日

Posted by ブクログ

出てくる登場人物みんな優しくて
それぞれの状況によって
かわるが、強さがあってよかった

じっくり読める作品だと思いました

0
2023年12月19日

「小説」ランキング