感情タグBEST3
Posted by ブクログ
あ、面白い♪くすっと
笑えるし絵画に対する
深い造詣は流石の一言。
なんでこれまで著者の
本を読んでこなかった
んだろうと僅かに後悔。
イワン雷帝とその息子
の鬼気迫る表情は見た
瞬間息が止まりました。
書物でも写真でもなく
絵画だから表現出来る
リアリティというもの
をはじめて知りました。
仕事がらみの本に眠り
の精がくっついている
という話も同感。
数ページ読むと必ず瞼
が重くなるんですよね
・・・(笑
Posted by ブクログ
エッセー集と言っても、中野京子さんの日常を綴るというよりは、絵画の解説や書評が多く、相変わらず知的好奇心がくすぐられる。どのジャンルの文章も、情熱的でありながら、情景が浮かんで読みやすい名文。
本もよく読まれるようで、若干西洋美術系寄りな選書が面白い。
Posted by ブクログ
1章は絵画で2章が雑記、3章は読書。「おわりに」はあるがいつものこの著者ならあるはずの「はじめに」がない。”読む覚悟”と”心構え”ができずにいきなりエッセー集に入る。軽い。1つ1つが短い。覚悟などいらない。勿論、いつもの中野節で”クスっと”笑わせてくれる。ページは進むよ、スイスイと。素直に面白い。行きついた最後のエッセーは「わたしの始まりの一冊『名画で読み解くハプスブルク家』」。売れ始めた最初の一冊。それまで全然売れていなかったという。この人が売れない本を書けたなんて、今となってはそちらの方が不思議だ。
Posted by ブクログ
「怖い絵」で大ブレイクした著書の初のエッセー集。エッセー集と名乗ってはいるのだが、こう言ってはなんだがエッセーというよりは……雑文集? エッセイもあるが、展覧会の紹介文やら書評やらもありで、いろんなところにいろいろ書いたのをとにかくガサーッと集めました、という趣。
しかしだからといって面白くないというわけではない。文章はほどよく整っていて読みやすいし、絵画だけでなくヨーロッパ芸術全般についての深い知識が惜しみなく供され、へーっ、ほーっ、ふーんと頷きながら楽しむことができる。
残念だったのは、触れられている絵画がすべて図版として収録されているわけではないということ。まあこれは「怖い絵」のような絵が中心の本ではないのである程度はやむを得ない。肝となるような絵はだいたい収録されているので、他にどうしても見たい絵があれば自分で探せる世の中で助かった。
あと、書評に限らず、取り上げられている本に興味をそそられる本が多く、いろいろ読んでみたい本が増えてしまった。
中野京子さんの著作は初めて読んだのだが、こんな感じでスルスル読めるなら他の本も読んでみたいなあと思いました。
Posted by ブクログ
『怖い絵』シリーズなど、美術関連の著作では現在最も勢いのある中野京子さんのエッセイ集。
専門の美術の話だけでなく、日常の話も軽妙洒脱で読みやすい。そう、読みやすい。
本の最後にご自身の「始まりの一冊」に関して述べられているが、なるほど、『怖い絵』は売れるように意識して書いていたのかと納得しきり。だって、読みやすし面白いし。
Posted by ブクログ
中野京子さんからは教えられることが沢山あります。
絵画を観ることの楽しみが格段に飛躍しました。「怖い絵展」良かったです。『レディ・ジェーン・グレイの処刑 』忘れられない…。
Posted by ブクログ
美術から少し離れた日常生活のことや読書のことも含まれていて、中野さんの別の一面を垣間見れた気がする。愛読書というアガサ・クリスティー、自分も読んでみようかな。
Posted by ブクログ
中野京子さんの、今まで新聞や雑誌に寄稿したエッセーをまとめたもの。
第一章が美術関連。第二章が身辺雑記。第三章が書評など、本について。
第一章で取り上げた画家は、レーピン、ルーベンス、モネ、アルチンボルト、ターナー、ベラスケスなど。
「絵画のタイトルを画家が決めるようになったのは近代になってから」という記述が興味深かった。
ルネサンスなど、昔の時代では、特権階級からの受注が主で、内容もタイトルも決まっていた。
それに対し、近代ではモンドリアンの「ブロードウエイ・ブギウギ」などはタイトルの勝利、と述べる。納得。
このように、時代を経て、画家のあり方も、画風やテーマと共に大きく変わっていった。
宮廷画家や工房を切り盛りしていた頃と違い、19世紀末では、印象派のように、画家が一人で活動するようになった。
これがフリーランスの始まりだったのかな。
西洋音楽も宮廷音楽家から、古典派になるとベートーベンのように独立して仕事する人が増えてきた。
美術も音楽も、バロックから古典になると、大きくその立ち位置も変化していったんだろうな。
今まで、中野さんの本は美術解説本しか読んだことがなかったので、新鮮だった。
大学で語学や西洋文化史をかつて教えていたことがあったようで、授業や生徒たちとのクスッと笑ってしまうようなやり取りや、授業の具体的な内容、仕事で朗読することになり練習に苦労したこと等、また、日々の出来事なども語られており、中野さんの意外な一面も知れて面白かった。
最初の方は教鞭をとりながら翻訳書やオペラの本を出すも、初版止まりで全く売れなかったようだ。
しかし2007年の「怖い絵」第一弾で成功を収めたという。その後、ずっと感心を持っていたスペインのハプスブルク家について書いた一冊が、自分の中でのはじまりの一冊になった。これは絶対読んでみようと思った。