【感想・ネタバレ】疼くひとのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

70代女性と50代男性の、美しい恋物語。『ぼくの美しい人だから』というスーザン・サランドンの映画を思い出した。作中作品も、生々しくも活力があって、よかった。大阪、札幌、逗子の舞台背景も、アムステルダムも、主人公の気持ちに重なる場の選び方が秀逸。久々に温度のある小説だった。哀しくも苦しく、美しい。大人にしかわからない小説。

0
2022年07月17日

Posted by ブクログ

70歳の性愛なんて読んだことも見たことも考えたことすらありませんでした。
女性の特に高齢女性の性欲って、見たくも無い、エグい、みたいな悪いものとして捉えられている。
70歳って言ったら私の祖母の年代ですよ。
私も帯の70歳女性の性愛、のワード見てエグ、と咄嗟に思ってしまいました。
怖いもの見たさで本を手に取りました。

読んでいくうち、70歳のおばあちゃん全員ステレオタイプなアニメや漫画ドラマで描かれる一義的な側面しか持ってないのか、持たなくちゃいけないのか、それっておかしくない?主人公の方がリアルなんじゃないかと思えてきます。
そう言った意味で新しい価値観を見せてくれた一冊で、他に無いという観点から⭐︎4にしました。

0
2023年09月13日

Posted by ブクログ

70歳の女性の性愛を描いた作品。15歳年下の男性とSNS上で知り合い、心も体も溺れていく。孫の世話をしながら、夫と穏やかな生活というのもひとつの幸せの形だと思うけど、いくつになっても女としての悦びを得られるというのもまた幸せの形だと思う。ただラストは受け入れ難い。別れはどうしようもないから諦めるしかないんだろうけど、誰にも知られる事のない所で、惨めなほどにもがき苦しむのではないかと思う。小説だから綺麗に終わらせたのでしょうけれど…。

0
2022年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 当方、10代後半の者で、70代女性の恋愛に頭が追い付くか不安だったが、「1人の女性として」感情移入することができた。
 冒頭で、主人公含め古稀を迎えた4人の女性のそれぞれの人生を大まかに説明した部分があった。夫と別れ、娘も巣立ち、独りで生きることを決めた女性。良妻賢母として堅実に生きている女性、不倫に溺れ続けている女性、自らは幾度か誤ちを犯すも、最後には亡き夫を偲ぶ女性。その多様な生き様は、まだ20歳にも満ちていない読者の私のこれからの女性としての人生を考えるにあたって、良き参考材料となった。「世間様の目」に惑わされることなく、「自分が人生において真に求めること」を大切にしたいと思った。
 というのも、主人公の燿子は「頭と心で生きてきた」人間であったが、蓮と出会ったことで、目の前のことをありのままに感じることができるようになったように思う。「考えること」、ときに「感じること」。人生において、この程よいバランスを忘れたくない。

0
2022年09月18日

Posted by ブクログ

時代によって、男女の性の描き方というものも変わっていくのだな…と思う。

もちろん私自身も、年老いてきて、自分の性に対する興味、生活の中でのとらまえかた、も変わってきているのだが…

確か新聞誌の書評欄で、私が冒頭に書いたような、「性の描き方」、に着眼してとりあげられていたように思う。紋切型の言い方をあえてするならば、「高齢の女性による…」、「奔放な…」、「日本社会が抱える問題を…」、というようなキーワードと共に。

作者はもともと映画の脚本家であったとの事で、本格的な書き下ろし小節は今回が初めてであったように思われる。この小説の主人公と同年代、また同じような職業とのことであり、緻密に描かれた主人公の日常生活には、潔癖さと決して貧しくはない清貧さ、高齢だが健康に過ごしている一人暮らしのほのぼのとした毎日がことこまかに描かれている。

物語、男女の出会いはまあ、今時な手順を経て始まる。もっとも、その出会いからふたりがお互いを知り合い、会い、合い、愛し合う…、といった一連の流れが情熱的ではあるけれども極めて客観的に、冷静に、描かれており私はその物語を違和感なく同じように客観的に、また感情移入しつつ、楽しむことができた。この辺りは作者の脚本家としての素養がいかんなく発揮された部分ではないかと思う。

巡り合った男女と言ってもお互い高齢(70台と50台)で、先に書いたような今時な手順を通じての出会いである。私は絶対に終わるという確信を持ちつつ、どんな落としどころになる(する)のだろうか…と楽しみに頁をめくっていったのだが…

具体的には書かないが、不快感無く、かといって…いや、書かずにおこう。これから読まれようとする方、おひとりおひとりが、その物語を楽しみながら(平易な文体で読みやすい)、結末まで読んで決して損のない、充足感あふれる物語であると私は思う。

0
2022年07月06日

Posted by ブクログ

私も同い年。好きな人もいます。
短い間でも良いからこんな濃厚な恋が出来たら…と!女は何才になっても女なんです。何才になっても恋はしたいと思っている人もいる、恋をする事を後押ししてくれる様な内容でした。

0
2021年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

良い小説だと思います。

読みやすい文章と構成、ノンストップで一気に読めました。
主人公の燿子の世代では、精神的・経済的に男性に従属し家庭に入るような所謂「かわいい女」が良しとされていましたが、燿子はそのような社会の風潮に流されることができず、結果としてバツイチ。その後自分の力でキャリアを積むことに成功した女性です。ゆえに、そのような自分自身への誇りと、世の中の女性たちのように幸せな家庭を築くことができなかった罪悪感や引け目のようなものがない混ぜになっており、70代という年齢的にも「孤独」を甘んじて受け入れようとする気持ちと、やはり独りは寂しいと言う弱さや不安との葛藤が実に人間的でした。

「高齢とセクシュアリティ」という珍しいテーマに惹かれて購読しましたが、普遍的な愛の物語であることに変わりはありません。最後の燿子の心の整理ができている感覚と相まって、読後感はすっきりしています。

0
2021年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みやすく、面白かったです
70歳で諦めていた 女性の性
それが燃え上がってしまう・・
作者はすごいこと書いたなぁって思うし
歳を重ねた人しかわからない感情があります
潤の妻は、夫の相手が彼女だと言う事を知っていますよね

若い頃読んだら、ドン引くかもw
多分手に取らないですね

これ感想書くの難しいですww

0
2021年10月05日

Posted by ブクログ

うーーーーーーん
何歳になっても女性として見られたい、という燿子の気持ちは理解できる。
性的な関係が大事だという考えも理解できる。
本人がそれでいい、と思っているなら他人が意見することではない、ということもわかる。
だけど、蓮は誠実ではない気がする。
燿子の保守的な感じも年齢や本人の性格で仕方ないことなのかもしれないし、蓮の自分本位な感じもそういう人間だから。

でも、私は好きではなかった。
あくまでも私には合わなかったというだけ。

0
2024年05月10日

Posted by ブクログ

わたしは面白かった!古希を迎えた女性が、同年代女性の人生を横目に、SNSで出会った男性と恋に落ち、自らの人生における必要性を強く感じるようになる。ラストはああ〜と残念に思ったが、ストーリーはおもしろい!不倫はやはりうまくいかないのね。

0
2024年04月08日

Posted by ブクログ

もとは映画製作者の方。映画作るより自由度が高いと勧められて書いたそう。
確かに全体の流れとして、映画を連想させるような感じもあった。
一方で、コレを映画で表現するのはムリかな…と思えたところもあって、そういう意味でやりたいことができたのかな⁇
歳の取り方は、個人差がデカイ。主人公が古稀でこういう出会いと繋がりが持てたからといって、誰にでもできることじゃないなとは思った。ある年齢からしっかり対策を取ってきた彼女だからこそ出来たことかも⁇
とは言え、年齢を理由に何かを諦めることはない…という示唆はもらった気がした。

0
2024年01月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんかもっと過激なのを想像してました。
(宣伝に踊らされる私笑)

最後は、どうなんですかね。
自ら、な気が私はしたけれど...

0
2023年12月05日

Posted by ブクログ

70歳の恋愛小説ということで手に取ってみた。
70歳の女性脚本家と15歳年下の鳶職男性がSNSで知り合い、その日から性愛に溺れていく。
お互いを求め合っているのが身体なのか心なのか。
二人の場合は両方なのだろうけど、身体の方がインパクトが強くてなかなか刺激的。
(性描写激し目で、電車の中では読めない…)
自分の身に全く起こりそうにないことで、ただただすごいなぁと読んだ。

0
2023年07月04日

Posted by ブクログ

 70歳に、なろうとする燿子。

 若い頃の自分には戻れない事はわかっているのに、ときめきたい気持ちを取り戻す為に突き進む。
 これからの人生を、どのように生きようか、悩んでいる人に読んでもらいたい1冊だ!

 今自分は思い切り生きているのか❓ 
自分に言い聞かせ、思いきり生きよう❣❣

0
2023年04月07日

Posted by ブクログ

参りました。

刺激的な描写と濃厚接触にストーリーが入って来ない。

主人公は古稀を迎えた脚本家・唐沢燿子。
facebookに届いた見知らぬ男性からの友達リクエストが発端となり燿子の老いらくの恋が始まる。

相手は15歳も年下の沢渡蓮と、何とも好奇心がそそられる内容。
70歳で、こんな年下の男性から言い寄られるなんて羨ましい。

惜しむらくは私自身が沢渡に全く魅力を感じない点。
沢渡がもっと素敵に描かれていたら燿子に共感出来たかも。

「女は灰になるまで女」
年齢を重ねても、良い出逢いがあり、恋が生まれたらそんな幸福な事はない。

0
2023年02月17日

Posted by ブクログ

一人で颯爽と生きている70歳。現代の70歳のリアルってこんな感じかもしれない。娘や孫と適度な距離を置いて経済的にも独立している。しかし、性に関してはどうだろう。たった一人のリアルとアンケート調査などで垣間見えるリアルは大きな隔たりがあるかもしれない。体の手入れも欠かさない主人公に不快感を感じるかもしれない。でも、だからこそ50男を受け入れても逡巡がなかったのかもしれない。

0
2022年07月06日

Posted by ブクログ

美しくて賢くて強い女主人公の赤裸々な恋愛。いかにもフランス映画的な。
金も名誉もある主人公の、それゆえの年老いてからの孤独や疎外感や不安や後悔と、そこに突然登場する思わせぶりな怪しい年下中年男性。
主人公たちの行為の描写自体は嫌悪感は感じないし、むしろぶっ飛んでてイケイケで面白おかしくもあり。
ただ肉体労働者で知的、謎めいてるけれど正直、頑丈な体格に綺麗な肌、恵まれない生い立ち等々、、恥ずかしくなるほどこの種の作品に出てきそうな理想なカレシ像で、この話ひょっとしたら主人公の妄想が繰り広げるファンタジーかホラーなのかもとも思った。ならばと斜め上の残酷な結末も覚悟と期待していたら、予想外に普通の纏まり方で肩透かしをくらった気分。

0
2022年06月11日

Posted by ブクログ

映像の方が書かれたのです、ね。
納得。

更年期少し勉強になったり。
美味しいし。羨ましいぃと、感じてしまう。

女性が自身の性を語るタブー。
最初の男で決まる…。

70になって年下男性との恋愛。
ずっしり後押ししてもらえる‼︎

0
2022年04月03日

Posted by ブクログ

いつまでも綺麗でいたい。女として見られたい。そんな思いになったのはなぜだろう。個人として見られたい思いが強かったのに。
隠してた部分なんだろうか。そこを解放できる相手を探していたんだろうか。
嘘のない姿を見せてくれていると思っていた男に妻がいたというラスト。何が嘘で何が本当なのか。目の前にいる男の姿だけを信じるというのは強がりか?

もし、性行為が生殖の役割とはっきり分断されて、純粋な愛情表現や快楽の為に行われるものだったら、女性はどれだけ自由で幸福だっただろう。

本当は彼を独占したい。あれほど信頼していた男が妻に偽り、彼女にも究極を求めず、涼しい顔で不倫関係を続けていることに以前の様な信頼感が抱けなくなっていく。

男性との間で求めることは安心と信頼。本当の完全なる解放。引け目なくありのままの自分でいられること。

人は皆生まれる時も死ぬ時も1人。人の人生で絶対的なものは死だけ。だから生きているうちの今を思い切り生きる。

自分がその男を必要と思えるかどうか。プライベートのことは何一つ知らないが、重要なのはそれだけ。

人が心に思うことは誰にも止められない。
幸せの条件。愛される。褒められる。役に立つ。必要とされる。

小説は個人プレイ。コストがかからない。この言葉と70歳からの性愛のadvancedに惹かれて読んだ。

0
2021年12月12日

Posted by ブクログ

70歳すぎての恋愛事情。

いくつになっても恋愛するのは自由だと思うが、性が絡んでくるとどうなんだろうか。。
まさしく身も心も溺れてしまうことになるのだろうか…。

ある程度の年齢になると「年相応」に生きることを大事にしながら、確実に訪れる死に向かって、それぞれの日常を紡いでいく。
多分、ある程度の年齢になると大半がそう思うだろう。

ただ恋愛できるということは自由であり元気であるからだろうとも思う。

恋愛するというよりも知らない間に恋におちてるというのが正しいのかも知れないが…。



0
2021年11月09日

Posted by ブクログ

文章が読みやすく、展開も気になったので一気に読みました。70歳になってもこういう気持ちを持っているのかな?もし持てていたらそれはすごく素敵なことだなぁと思いました。
人の気持ちは分からない。一緒にいる時間いくら甘い言葉をささやかれたとしても。ラストでそう思わずにはいられませんでした。

0
2021年09月30日

Posted by ブクログ

あっという間に読み終わった。70歳の素敵な人がどうしても思い浮かばないので読んでいて無理がある。あと相手の男の人ができれば熟女好きじゃない方がいいな。熟女好きの人に好かれても私なら嬉しくない。好きになった人がたまたま70歳だった方が希望が持てる。吉永小百合、加賀まりこ、風吹ジュン、桃井かおりなら想像できるか。

0
2021年09月21日

Posted by ブクログ

古稀を迎え日に日に「老い」を感じていた脚本家・唐沢耀子はSNSで沢渡蓮と名のる男と繋がりを持つ。彼は15歳年下、深夜に何度もメッセージを送ってくる。はじめは警戒心があった耀子だったが、次第に好奇心が勝りネットのやりとりに身も心も溺れていく。そして逢瀬を重ねることに。
とうの昔に終わったと思っていた女としての喜び、肉体の快感がよみがえり、蓮との性交はより奔放な形にエスカレートしていく。
かなり、露骨な性愛小説だが、肉体の感覚的喜びは老いてなお、どこかに潜在しているとあらためて認識させられた。
耀子が何もかも忘れ、女としての快感に溺れ躍動する場面は刺激的で、彼女が70歳であることを忘れさせる。
賛否両論ある小説だと思うが、たまにはこういう小説で人間の性に関する本能を呼び覚まし味わいに耽るのもいいのではないかと感じた。

0
2021年09月11日

「小説」ランキング