感情タグBEST3
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自分で、自分たちで調べ、分析し、考えること、その重要性を改めて考えさせられた。
タイトルにあるとおり、実践的な手法・ノウハウが紹介されていて、アカデミズム外にあるものにとっては、学び直し、新たな学びとなった。これからの社会を作っていく上で重要なことを学ぶことができた。
自分で設定したカテゴリで「Hou-to」と分類したが、いわゆる「ハウツー本」とは一線を画すもの。誤解しないでね。
宇井純さん、高木仁三郎さん、鶴見良行さんらの志を継ぐ、著者お二人の熱い思いも感じられた。
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卒論で十分に使える本である。このままで何から何まで卒論が書けるわけではないが、卒論でフィールド調査をやるために、データの集め方、分析の手段、結果の公表の仕方などイタレリツクセリである。ただし調査の資金の集め方なども書いているのは卒論向きではなく、修論や博論向きである。googleのポップアップの翻訳アプリ、分析ソフト、KJ法のソフト、発表の画面録画ツールなど他書にない新しい事も入れてあるので、大学生にとっても使いやすいであろう。
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調査・統計・アンケート等、最近の数値はどれを見ても怪しいものが多い。それは目的が明らかに趣旨(目標・ゴール)に操作されたモノだからだ。特にネットで自由に検索できる数値には疑い持って取り組み必要があると感じる。ましてや最近の政府からの発表数値も偏った側面(故意に仕掛けた企業・団体・集団)からの数値は疑うべきだ。さらに間違った数値がネットで拡散され、あたかも事実であるかの如く今後は浮遊する可能性が高い。だから「自分で確かめる技術」を知るべきだと言う、この書籍だ。
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調べ方についての本。研究者などはこのように調べているのかと面白く読ませて頂いた。実践するには高度な気がしたが、具体的なので、本気になれば出来るのだろうと思った。この著者のような方のゼミに入れば、有意義な大学生生活を送れたのでは無いかなと思った。
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インターネットの普及により、様々な情報はすぐに手に入れることは可能となったが、付随して間違った情報やポジショントークからくる情報も氾濫している。自分で仮説を持ち調査してはじめて正しい情報となるし、そのことを踏まえていろんな情報に触れるべきである。著書の中にも書かれているが、論文であろうと本であろうとクリティカルリーディングが必要である。普段の読書にも応用したい。
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内容的にはやや物足りない部分もあるが、基本的な事は解説されていて、社会人になってからレポートを書く(案外あるのですよね)ときにちょっと見ると参考になるかも・・。
ちなみにインタビューについては、中公新書の『オーラル・ヒストリー―現代史のための口述記録』(御厨 貴)がおすすめである。
ただし、専門領域によって、インタビューに必要な技術は異なってくるので細部についてはそれぞれの分野の参考書に当たった方が良いと思う。
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社会が抱えている問題を解決し、より安心して暮らせる社会を目指して、市民が行う「調査」を想定、その手順やノウハウ、コツを伝授する。
文献検索サイトや統計学の考え方、KJ法によるデータ整理と体系化など、高度で専門的な手法の紹介もあり、学生の論文、業務上必要な調査などへの活用を意識して書かれているような気がした。したがって具体的な目的を持たず、一般教養として軽い気持ちで読もうとした自分には、読み流さざるを得ない箇所も多々あった。
調査には6類型があり、そのうち、統計調査、アンケート調査、測定は量的調査であり、文献・資料調査、聞き取り調査、観察は質的調査て呼ばれる。その中で、自分が興味を感じたのは聞き取り調査すなわちフィールドワークである。
現場に行って、文字面の向こうにあるものを想像する、そのためのノウハウが書かれている箇所に注目した。話す側には立場上の「フレーム」があり、それに沿った話をされることを意識しておく、テーマのキーパーソンを探し出す、質問リストの順でなくても「話の流れ」に沿ってフレキシブルに聞く、具体的なことを相手のペースやフレームに合わせ受容的に聞く、メモはなるべく述語を入れておく、メモを後でまとめる時には相手の話を聞いて考えたことも一緒に入れる、実際の現場を体験する「参与観察」も大事など勉強になることが多かった。
この他、文献は批判的に読む(クリティカルリーディング)、文字データには意味が含まれているが、自分の考えに近いものだけを意図的に拾ってくることもできるという落とし穴もある、文字データを書き出しクロス表にすることで見えてくるものがあるなども参考になった。
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<目次>
第1章 調べるということ
第2章 文献や資料を調べる
第3章 フィールドワークをする
第4章 リスクを調べる
第5章 データ整理からアウトプットへ
<内容>
2004年の岩波アクティブ新書の『自分で調べる美術』の全面改訂版。至極丁寧に、順番を追って、かゆいところに手が届くように解説されている。一つ一つは浅いかもしれないが、この1冊で基本的に調査から研究、発表まで網羅できる。良本。