【感想・ネタバレ】文字渦(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

文字SFというジャンルがあるかは知らないが、これはジャンル最高峰の一冊だと思う。
中国史や日本史に詳しくなりたいと思うようになった。

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2021年04月11日

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文字に係る連作短編集。すごく難解です。読めない漢字やわからない言葉が頻出します。なんとなくで読み流しましたが、がっちり理解するためにはスマホや漢字辞典なので都度調べながら読むといいかもしれません。
四でも読んでも進まない本で、なんとなくで読んでるとふと何を読まされてるのかわからなくなります。いつかちゃんと調べながらじっくりと読み下したい。

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2024年05月18日

Posted by ブクログ

文字が生き物である世界を描いた作品。この世界に入り込める人とそうでもない人で大きく2分されそうな作品。
259ページあたりからが一番衝撃を受けたかな。
こんな作品は、どこにもないユニークの極み。

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2023年06月25日

Posted by ブクログ

難しい!
文字の歴史と生態を、史実と絡めて書いている(と思う)のだけれど、知識が足りず表層だけしか掬えていない気がする。
え、むしろこれは実在の話では…?(混乱)
久しぶりに解説で、本当に解説してもらいました。

とはいえ表層だけでも文章やギミックそのものが面白く、クスッとする場面もあって楽しみました。

いつかすごく時間がある時に、参考文献あたりながら、調べながらリベンジしたい…。

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2023年02月17日

Posted by ブクログ

文字が人類のように進化を成し遂げ、時には争い、波乱を生き抜く幻想的な異次元が描かれている。自分だけの解釈では満足出来ず、色々調べたり、他の人の考察を見ながら読み終えた。

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2022年03月01日

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文字がひとりでに動き、呼吸し、世代交代し、他の文字を制圧し、テキストからの脱出を試みる。ざっくり見ればメタフィクションであるが、それだけでは語れない異常な文字空間が広がっている。著者の他作に漏れず、理解不能な部分は大いに含まれているが、その圧倒的な理解不能性に酔いしれた。

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2022年02月22日

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ネタバレ

 文字と全力で遊んでいる小説という印象。一般常識に疎い私は気付くのがだいぶ遅れてしまったが、犬神家のオマージュが出てきたあたりで確信に変わった。作者のギャグセンスがいまいちツボに合わない私としては、ところどころに仕掛けられたボケ・ユーモアを鼻で笑うことしかできなかった。
 だが、日本語で使用される文字がデジタルデータとなることで失われる、文字同士のつながりやそれぞれの個性、そして、これは私の勝手な考えなのだが、(本来文字の持つ)創造性についての指摘が後半にあり、この点について大いに学ぶことがあった。
 もじとはえでありなにものにもしばられずじゆうないきものであると

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2022年02月11日

Posted by ブクログ

――


 もじ、もじもじ。文字どおり「文字は災いの元」、ということでもあるし、文字の渦に呑まれるようで今風に云えば文字沼にどっぷり、ということでもあるし、
 全く当然のように使っている文字に不安を抱かせると云う意味では、確かに禍、テロルである。

 言語学SFミステリ、とでも云いますか…言語学と云うよりはもっと本当に身近な、漢字ミステリ? なんだろガンプラ好きすぎてオリジナルのMSV作ってる、っていうのとやってることは変わらないんだけどそう云っちゃうのもなんだかなぁ(笑 



 読みやすい、ってー言葉はそろそろ褒め言葉にならないのかもしれないけれど、実際のところどんな内容も読みやすく書けるというのは基本的な技術としてもちろん必要でしょう。無闇に難解にしようとするのは「わかりやすいね」って云われるのが嫌であまのじゃくしてる子供と同じで、それは自分がわかっていればいいや、という閉塞に向かっていく。つまり、表現ではなくなる。
 難しいことを難しく云うのは簡単で、じゃあそれをどう読ませるか。しかもそのひとの作品なら、とかじりついて読んでくれるひとにではなく、ふと手に取ったひとに読ませるのか。
 そのために言葉遣いがある…んだけれど。

 結局読み進めて行けば行くほど、テキストの不確かさというか不安定さというか、流動性みたいのに泡を食って、自分が遣っている自分の言葉すら危うくなっている。けれど混乱しているのではなくて。むしろ冴えざえと見渡してみて、はて自分はこの文字というものの、何をどう理解して遣い熟していたつもりであったのかと、まだ驚いたままで居る。

 これぞ小説、というエンタメではないけれど、これは小説でしか出来ないだろう。
試み、というには剣呑すぎる挑戦。
 まじでインベーダーゲームである。


 評価…評価ねぇ…

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2022年02月01日

Posted by ブクログ

ハードSFは、作家の世界に入り込むのが難しいものが多いが、これは最たるものだと思う。難解な翻訳ものを読んでいる錯覚に陥ってくる。理解を超える未知なるものに出会えたことが、震えるほど嬉しくなる。

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2021年11月21日

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謎の「阿字」にまつわる超古代から未来、異宇宙も登場する短編集。と、思っていたら阿字ってあるんですね、検索したらたくさん出てきました。登場するたくさんの漢字たち、どこまでが造字でどこから本当?でも、文庫本だと読めない(見えない)ので電子版で拡大しないと厳しいです。

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2021年11月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

12短編。
「文字渦」
「緑字」
「闘字」
「梅枝」
「新字」
「微字」
「種字」
「誤字」
「天書」
「金字」
「幻字」
「かな」

ん? 中島敦「文字禍」? いや「もじうず」!?

あらかじめ、こりゃ歯が立たんだろうと感じたので、まずはネットで感想や評論を漁った。
あまり読み込まないようにしながら、短編一作ずつ分けて言及しているものを探し、evernoteにコピペ。
ざっくり感想というか所感を書いている記事、逐語的にあらすじをまとめている記事、丁寧に解説してくれている記事、と分けた。
各短編を読む前に、記事内検索を駆使して、ざっくり所感を読んだ上で、短編を読んだ後、逐語的あらすじで思い出し、しこうして丁寧解説を読み、と集合知の手助けを得ながら読んだ。
感想。面白い!(小並感)

で済ますのも自分にとってもったいないので少し感想を書くが、そういう本の読み方(コピペとか検索とか)も包括するような内容が、まさに書かれていると感じた。
文字の戦い、漢字とかなの領地を巡る戦争とか。……神経系が人間の寄生生物だという発想があるが、文字も人間に仕えるふりをして人間を侵略している。縦軸。
縦軸から限りなく横軸に近い、ここ数十年の話題として、(木簡→)紙→フレキシブルディスプレイ=帋。
そのタイミングに草書→行書→楷書といった書体の変遷、UnicodeやテキストデータやIMEや、文字と情報のかかわりがゴタゴタして、そのへん理系の人なら判るんだろうなと憧れてしまう。
わかることと、わからないところと。
先行作品としては、「プロローグ」「エピローグ」ともつながっている。はず。どうつながっているかはわからん。
しかし円城塔のサービス精神、パロディ精神、笑ってねというメッセージはじゅうぶんに受け止めた。

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2021年04月22日

Posted by ブクログ

2022-12-21
いやあ、ふざけてる。ふざけまくってる。文字の、進化と変身と闘いと歴史と、全ての事柄をぶち込んだ奇書。これはもう読書というより体験。説明できないし、する必要もない。感じてください。

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2022年12月22日

Posted by ブクログ

難解なところが多かったけれど、クスッと笑える部分も散りばめられていて、飽きずに読み終えることができた。

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2022年12月11日

Posted by ブクログ

 生き物の定義を何とするかにもよると思うが、もしそれを変化・変容し続けるものだとするならば、確かに文字は生きている。

  「文字は時間と空間を渡る手段だ」

 この一文を気に入っている。

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2022年02月10日

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