感情タグBEST3
Posted by ブクログ
小烏神社奇譚 シリーズ2
小烏神社の若き宮司・賀茂竜晴は、整った顔立ちゆえ、やや冷たく無愛想に見える。
陰陽師の流れをくむ竜晴には「抜丸」と「小烏丸」と言う、付喪神が二柱いる。
小烏神社の庭で、薬草を育てている医者で、本草学者の立花泰山が唯一の友である。
ある日、何かに憑かれたように飛び立った「小烏丸」は、伊勢貞衡と名乗る侍が、鷹に襲われる所を助け、大怪我を負ってしまう。
そんな折、小烏神社の鳥居の下に無残な蝶の死骸が置かれていて、手向けるように梅雨葵が置かれていた。
翌朝も、同じ場所に、蝶の死骸があった。
そこへ、梅雨葵を置いたのは自分だと言う、美しい娘・おきいが現れる。
江戸の裏鬼門にあたる芝 増上寺付近に悪霊が寄り付き、結界が綻び始めている事を察知した天海は、貞衡を伴い、芝へと向かう。
知らせを受けて、竜晴も、抜丸本体を携えて、芝へと向かう。
壇ノ浦以前の記憶を無くしている、小烏丸だが、貞衡との関係や、記憶の断片がでてくる。
冷たく、人間味のなかった竜晴も、泰山や、花枝・大輔姉弟と触れ合い、少しずつ、温かさが出てきて、目が離されなくなってきた。