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Posted by ブクログ
ロシアのウクライナ侵攻のタイミングで読んでみた。独裁について、ギリシアとローマ、そしてロシアやドイツについて説明している。私は、独裁=悪い というイメージは持っていない。政治体制のひとつであり、民衆が求める独裁もあれば、権力者が暴走した結果の独裁もある。日本だって安倍総理大臣の時代はほぼ独裁といってもよいだろう。結局、よきリーダーがよき政治をするのにつきると思う。ロシアが独裁政になる原因は歴史からも分かる。そして、独裁を含めて共和政や民主政でよりよき政治を行うには、あらゆる政治体制を経験したローマや1000年以上も共和政を維持したヴェネツィアの歴史を知るべきだと強く思った。
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共和政、独裁政その2つを軸に論理が展開されていく。
その相反する2つの政治形態が、実は相互に絡み合っていることに、驚きを隠せない。
最終章ではデジタル独裁について、記載されていた。
このパンデミックの中で、人と人とのコミュニティが薄れていくことで、実はデジタル独裁に近づいているのか?と考えてしまった。
歴史を学び、教える立場として、社会の変化に対応し、道を示すこの歴史学を大切にしていきたい。
Posted by ブクログ
古代ギリシャ、ローマから中世ヨーロッパ、近代までの独裁体制の歴史を追っている。カタカナの名前が多くて読みづらいジャンルだが、かなり読みやすく書かれている。要所で「繋がり」を重視して書かれているからかも。
独裁=必ずしも悪とは言えず、民衆がそれを支持したがゆえの体制が人類史で何度も繰り返されてきたことがわかる。先人達が長い歴史の中で、時に痛い目に遭いながら理想の政治体制を知恵を絞って構築してきた努力に頭が下がると同時に、同じ過ちを何度も繰り返してきてもいる。
独裁を支持する国民の心境には、「強力なリーダーシップに引っ張ってもらう」中で「考えなくて良い」楽さがあることを指摘している。デジタル技術が発達してきて人間の生活を楽にしてくれる可能性があると同時に、それをうまく使いこなす必要があると結んでいる。
Posted by ブクログ
独裁自体は決して悪いものではないというのが、目鱗だった。共和制、民主制、独裁制、結局、国家や人心が落ち着くのであれば、それが正しい。しかし、1人の人間が強い権力を持ちながら、長い期間正気を保ち続けるのは難しいのだとも思う。
Posted by ブクログ
独裁制、民主制、共和制などの政治体制に
ピックアップして世界史を断片的に解説され、
とても楽しく読める本です
それぞれの政治体制の共通点や相違点などが
はっきりと分かり、今日の各国の政治体制と
比較しながら読むとなお理解が深まると思います
特に、独裁制に興味がある人、独裁者になりたいと思っている人、「進撃の巨人」のマガト隊長が好きな人にオススメです!
Posted by ブクログ
独裁は絶対悪なのかを歴史を紐解き考察している一冊。
これまでの独裁政、民主政、共和政について詳細に解説され、それぞれの可能性を検討しています。
得手不得手や安全危険は各々にあり、独裁について感情で否定せず理性で理解することが重要に思えました。
古代ローマの期限付き権力者の独裁官のような仕組みは、非常・緊急事態ではとても有効と考えます。
負の歴史の印象が強すぎるものですが、常に平和ではない今はまさに再認識と再検討の時期ではないでしょうか。
皆でよく話し合うべき課題です。
Posted by ブクログ
民主主義の走りがアテネから、というくらいにしか知らなかったが、古代ギリシャでも政治の形が色々模索されていたのは興味深かった。
そして、民主主義とはもとからポピュリズムで問題を抱えているものなので、共和制や独裁制から学ぶべきこともあるというのが面白かった。最後はハラリの言うデジタル独裁にも言及されていたが、たしかに歴史から学んでおかないとこれからくる未知の時代に愚かな選択をしてしまいそうだと改めて感じた。