【感想・ネタバレ】他者を感じる社会学 ──差別から考えるのレビュー

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Posted by ブクログ

差別や偏見はいけないという道徳論ではなく、日常生活にある差別や偏見を社会現象として社会学から捉えている。最後に「差別を考える」でクレヨンしんちゃんの映画の「やわらかいこころ」がポイントとは笑った。

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2021年09月25日

Posted by ブクログ

柔よく剛を制す!柔軟に考えることこそが、差別との理想的な向き合い方であることを学べる本です。
で、「差別をなくそう」ではなく「差別を考えよう」というのが本書の最も言わんとすることではないかと思いました。「差別をなくそう」だと、自分の中にある差別の芽は「人としてありえないこと」ということになる。それだと自分が何を「普通」と感じ、何を「異常」として感じるのかを掘り下げられない。そして、当事者であるという事実から逃避する結果を招いてしまう。そうではなくて、差別は誰でもやっちゃいがちなんだ、だから自分はどんな種類の差別をしちゃいがちなのか考えて、時々、「誰かの足を踏んづけてないかしら?」って気にしながら生きていきたい。
たぶん、倫理的とか道徳的っていうのは、そういう絶え間ない努力のことなんだろう。
とりあえず、クレヨンしんちゃんの映画とパッチギ!を観てみよう。

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2020年12月27日

Posted by ブクログ

差別問題を考える基本的な視点と近年の重要トピックである問題についてざっと知ることができる。「カテゴリー化」について負の側面だけでなくゴッフマンなどを引きながらカテゴリー化は人間が円滑な社会生活を送る上で必要な行為であるといった社会学らしいものの見方を提示しているのが良い。先行研究、事例、メディア分析、そして著者自身の体験談などさまざまな角度から語られ、ちくまプリマーでそれだけ幅広に触れるとそれぞれは薄くならざるを得ないが、バランスの良い本だと思う。個別トピックはジェンダー・多様な性、障害、人種・民族、外見など。

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2022年12月04日

Posted by ブクログ

差別問題を社会学的知見で考えられる本。
私たちが持っている性的マイノリティや障がい者の偏見や決めつけを疑い、その人たちを一人の人間として尊重していくことの重要性がわかる。

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2022年09月07日

Posted by ブクログ

「差別は、それが行われた瞬間、どのように私たちが無効化できるのかが重要なのです」(p244)

部落差別をはじめとするあらゆる差別の問題について、真摯にまっすぐ向き合っているようすがとてもよく伝わってくる1冊。

ただ、江戸時代の身分制度のくだりのみ、現在では誤った認識とされる内容で紹介されていたので、その分だけ星を1つ減らしている。

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2021年10月30日

Posted by ブクログ

「差別はいけない」し「自分は差別はしない」で終わってしまいがちだけど、そこから目を逸らさずに掘り下げていくことが大切だと思う。人は、自分とは異なるものや、未知のものに対しては誰でも身構えてしまうもの。

それは仕方ないことだと認めて、差別しないためにはどうしたらいいのか、被差別者側に立って考える必要性を感じました。

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2021年09月09日

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普段の生活の中でふと持ってしまう差別の感情をこれでもかとばかりに事例を挙げ、差別意識を無くすための考え方を説いている。

最近「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」なる言葉も良く聞かれるようになってきた。「昔は許されただろうけど」と、差別発言で叩かれた著名人もいた。

本書では露骨な差別発言だけでなく、「他者を思いやっているつもりで、実は根底には差別の意識がある」例を「危うさが潜む」という言い方で数多く挙げている。読んでいて、自分にも思い当たる節が多い。

この「危うさ」も、神経質になりすぎると「昔は良かった」ということになりかねない。そのバランスが難しい。人の価値観は時代と共に変わり、かつ人によって感じ方も千差万別だ。

性別、外見、能力など、自分と全く同じ人などいない。つまり、「区別」は本能的に感じるものであり、そこから転じる差別という考え方は決して無くならない。それでも人はその感情とどう向き合うべきか、を分かりやすい言葉で考えさせてくれる。

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2021年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

生き方を考える学問。

社会の様々な場所で生きづらさを抱える人がいる。それを学問として考える。筆者は映画を題材に、身近にこのような問題があることを知っているかと問いかける。なぜ差別は生まれたのか。一度も差別をしたことないか。立ち止まって、考えてみよう。「あたりまえ」を疑ってみよう。

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2021年01月30日

Posted by ブクログ

人が人を差別する背景や理由を考える一冊。
普段、他人や異なる考え方にフラットに接したいと思いながら偏見にまみれて過ごしている我が身にとっては、なかなか「それでいいのか」と突っ込みたくなる。突っ込みたくなる時点で、ある種の偏見に囚われているわけだけど。
でも歴史的に積み上げてきた文化もすべて見直さないとフラットにはならないよなぁ。それはそれでどうなんだろう?

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2021年01月10日

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