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Posted by ブクログ
■内容(「BOOK」データベースより)
銀座の空から落ちてきた軍服の老人は、北京原人の化石を持っていた。現場に居合わせたカメラマン達也と雑誌記者さゆりは、二億円の賞金につられて残りの化石を探し始める。下山国鉄総裁轢死事件、山下奉文将軍の財宝。現代史の怪事件が驚天動地の真実を浮かび上がらせる。二人がたどり着いた結末とは…。
■感想
分厚い本だし、鯨統一郎の歴史ミステリだしで大事に読もうと思ったら、一気に読んでしまった。もったいない。でもそれほどに面白かったんです。
北京原人の化石にこんな秘密があるのは初めて知ったので、読破後数日はネットで調べていました。
すげえー。
第二次世界大戦て結構最近だと思うんだけれど、それでも(それだからこそ?)公開されつくしていない秘密があるっていうのは浪漫ですな。戦争はいやだけれどね。
ただ達也とさゆりの関係は中途半端な描写だったんじゃなかろうか。
特にさゆりは頭いいんだから、それで何とかしてほしかった。うん、ほんとに二人の関係描写はなくてもいいくらい。
そういう瑣末な部分にささいな不満は感じたけれど、全体的には文句のつけようがない。面白かった。
Posted by ブクログ
鯨氏得意の歴史ミステリー。面白かったです。堪能できました。北京原人の骨がなくなったというのはほんとのことなのね。鯨氏のすごい所はフィクションとノンフィクションが見事に繋がっていてすべてほんとのことなんではなかろうかと錯覚をしてしまうところです。今回も冷静になって考えると「そんなあほな・・」という内容なんだけど、そうではないと断言はできない、もしかしたらほんとはそうなのかもしれない・・・と思ってしまいました。
Posted by ブクログ
北京原人の骨が紛失したというのは史実なんですね。それも知らなかったけれど、下山事件など戦後のいろんな事件とからんでスケールの大きな、でも少しあり得なさそうな事件が展開していく。まさしく鯨ワールド。文章もテンポがよくて、先へ先へといざなわれるので、たちまち読み終えてしまいました。
Posted by ブクログ
相変わらず大きなスケールのトンデモ新解釈です。北京原人の化石消失と山下将軍の秘宝と下山事件。この三つの怪事件が複雑に絡み合って…と、とてもじゃないけど、こんな発想は出来ません。でも突拍子もない発想なんだけれど、もしかして有り得るかも…と思わせるところは、いつもながらさすがですね、鯨氏。
様々な歴史的事件が絡んできますが、歴史に詳しくなくても大丈夫。主人公の達也が歴史にさほど詳しくなく、その辺りはさゆりがレクチャーしてくれるので、達也と一緒に勉強しながら読み進めることが出来ます。私も歴史は苦手ですが楽しめましたし。もちろん、歴史に詳しい方が読んでも十分に楽しめる作品だと思います。
Posted by ブクログ
歴史上失われた北京原人の化石のありかを独得な感性で探す歴史ミステリ。「邪馬台国はどこですか?」のテイストを長編に持ってきた感じ。この作者はこの路線が一番面白い。
Posted by ブクログ
北京原人の化石が第二次世界大戦のさなか消失してしまった実話(北京原人の化石に関してこういうことがあったとは知りませんでした)をベースに、荒唐無稽というか突拍子もない仮説で、いかにもありそうなお話として謎解きしてくれる、鯨ミステリー真骨頂ものでした。
2006/3/8