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Posted by ブクログ
新書にしてはかなり分厚い(350ページ)大ボリュームで、戦国時代の「忍び」を論じている。
一応一般書扱いなのだが、原典を(古文のままで)抜粋しているため、ある程度戦国時代に興味・知識がある人向けの内容だろう。
しかし、東国戦国史の第一人者が書いただけあって、読み応え十分の内容だ。
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戦国武田氏や真田氏の研究で大好きな平山優さんが戦国の忍びについて書いたもの。我々一般人のイメージする忍者と実際の忍びの者との乖離を埋める研究で、豊富な資料と実例から、忍びが偵察や夜襲、城の乗っ取り、放火、略奪などの任務に当たっていた、大名に雇用されたアウトロー、悪党だったということがわかった。
忍びの話だけではなく、中世において夜が別のルールが作用する無縁の世界であったという研究の紹介も面白かった。
Posted by ブクログ
歴史学者さんが、古文書に出てくる忍びに関する記述を集めて集めて集めてまとめました、という本です。忍びそのものよりも、歴史研究ってこういう風にやるものなのか、という点のほうが参考になったかも。それにしてもこれだけの数の人を雇っての諜報活動&特殊作戦をやっていた戦国時代、人的リソースの浪費も激しい時代だったようで。
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戦国時代の「忍の者」について、史料の中に散在する記述を拾い集め、その活動内容や社会的背景といった実像に迫る内容。境目におけるせめぎ合い、城を巡る攻防など、戦国時代における紛争の一側面を映し出すような内容にもなっていて興味深かった。
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NINJAの実態を探る。戦国の合戦の実像に近づく一冊。
世間一般に流布している忍者の姿は虚構。講談ものから作られた姿のようだ。というのは学問の世界での話。そもそもそんなに資料が残っているはずがないのだから。
本書は地域と時により呼称は異なるが。忍び、透波、乱波、野臥の実像を文書から探る。そこは昼の世界とは一転した夜の世界。アウトローな人々の戦いが繰り広げられる。
戦国の歴史の裏面を探る筆者の研究らまだ始まったばかり。はたして忍者は虚構か、今後の研究に期待したい。
Posted by ブクログ
史料に基づいて戦国の(江戸のお庭番とかは出てこない)忍びがどんなだったか書いている。
壮烈に過酷そう。それでも、それ以外に生きようがなかった人たち。
戦国は、中世の終わりだったのだと実感しなおした。夜の扱いとか。内と外の処遇の違いとか。戦国はほんとにしんどかったんだな、江戸はなんだかんだ言って平和な時代で、それは記憶のある人にはとてもいい世の中だったんだろうな。