【感想・ネタバレ】雨の日も神様と相撲を(2)のレビュー

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Posted by ブクログ

第一巻の頃から思っていたけど、この漫画ってコマや台詞の置き方が上手いよね。
相撲に蛙に殺人事件。それを一介の中学生が真剣に頭を悩ませる。一歩間違えればバカバカしい非リアルな空間を上手くコマ割りすることで事態の面倒さを笑えるシュールな状態に落とし込んでいるように感じられる

第2巻では蛙の問題に加えて殺人事件まで文季の頭を悩ませるネタに。ここで面白いのは殺人事件に関する推理を一般家庭内で行っていることか
一応、その中に現役刑事は含まれているものの残り二人は民間人。更に現場に出向いたり関係者に話を聞くでもなく事件の推理を進めていく
いわば安楽椅子探偵の形なんだけど、この場合は家族を亡くして新たな家庭に入ったばかりの文季を家族として受け入れる儀式的な意味合いもありそうだ

というか、かなり真面目な殺人事件と巫山戯ているとしか思えない蛙の神様の事情が『ヤドクガエル』によって結びついてしまうというのは本当に頭が痛い事態だなぁ(笑)
他にも『事件に関する重要な証言をしたのは蛙』という点を平然と受け入れてしまう刑事と元刑事とか色々なものが非日常感を醸し出しているね(笑)


殺人事件に頭を悩ませつつ蛙の相撲取りにも頭を悩ませる文季だけど、その横に居る真夏が可愛らしいね
いつもむすっとしているから表情変化は判りにくいけど、折々の服装とか文季への話し方とかに随分と豊かに感情が込められているような…
それをこれまで相撲に生きてきて、今はややこしい事態への対処に頭を占められている文季に察しろと求めるのは無理な話か?いや、それでも真夏を平然と相撲に誘ってしまうのはどうかと思いますよ(笑)

真相が明らかになっていく殺人事件、『カエル様の花嫁』。そして近づくイチゴヤドクガエルとの対決
どうやら次巻で完結してしまうようで。こちらは『虚構推理』みたいに原作の続きが描かれることはないのか。それはそれでちょっと惜しいと思えるくらいに面白い漫画なのだけれど

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2020年12月23日

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