【感想・ネタバレ】パーフェクト・クオーツ 北の水晶のレビュー

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Posted by ブクログ

名作 スリー・アゲーツに続編があったとは。
北朝鮮の有名な暗殺事件をモチーフにして、各国の情報機関が暗躍する姿を描いている。
日本の作家による国際スパイ小説としては唯一無二の圧倒的存在感です。
あとがきによるとこれらのシリーズは全く売れず、かなり前から原稿が眠っていたらしいのですが、発売してくれた小学館に感謝したい。

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2021年05月07日

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ネタバレ

素晴らしい国産の諜報小説。

出版社が変わったり、改題されたり、復刊されたり、分割されたり、番外編がたくさんあったりと複雑な出版過程を経ているこのシリーズ、自分はどれを読んだのかわからなくなってしまっているのだが、『プラチナ・ビーズ』から順番にもう一度ちゃんと読みたい。

素晴らしいスパイもの。中の人が書くとやっぱり迫力ある。

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2020年10月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とにかく圧倒的に面白かったです! 

複雑に絡まる〝ヨハン〟を巡る各国の思惑や利害関係、それに加えて個人の想念が最終的にあっという終局を呼び寄せるのですが、そこに至る過程がまさに手に汗握る展開で、徐々に核心に近づいていく緊張感がたまりません。〝石英〟や〝カタツムリ〟を巡る謎解きもスリリングで、その正体には驚かずにはいられませんでした。

前作の『スリー・アゲーツ』は父親が家族を想う姿に何度再読しても涙なしでは読めないのですが、今作は一転して父親と息子の複雑な関係性が描かれており、特に終盤はひたすら圧倒されました。父親にとっての息子とは何なのか、息子にとっての父親とはどういう存在なのか、改めて考えさせられる作品です。

本作に登場する重貞親子の父子関係は、鉱物シリーズの主人公・葉山隆とその父親であるミスター・オリエンタルの父子関係に対比されているようで、終盤の葉山の痛切な叫びは、シリーズを愛読している人には深く心に刺さると思います。葉山の父親を巡る謎解きも少しずつ前進し、ますます続きが気になって仕方がありません。

あとがきにあるように、この作品と対をなす『蒼き鮫は野に放たれ』、そして続編の『ソウル・キャッツアイ』、さらに先の大陸編……と物語はまだまだ続いていて、葉山がこの先どうなるのか、最後まで見届けたいとどうしても願ってしまいます。

2018年に発行されたオンデマンド版も購入しているのですが、今回文庫になって改めてじっくりと読み返し、やはりこのシリーズは面白いなあとしみじみ噛み締めました。そして、単行本『スリー・アゲーツ 三つの瑪瑙』から20年経って、ずっと待っていた続編を書店で手に取ることが出来て、本当に嬉しかったです。

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2020年08月10日

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