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怪物の作り方。
自分の家族を葬った輩を次々と復讐していく少年ハンニバル。
復讐の方法にまだ雑さが拭えませんが、カニバリズムの趣向はすでに出てきてます。
そしてハンニバルの成長に多大な影響を与えるのが、日本人の叔母「紫婦人」。彼女によりハンニバルは日本の文化を吸収していく。
ハンニバルの世間、死にたいする達観した姿勢は、過去の記憶はもちろん、日本独特の無常観も影響しているんだろうか。
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ハンニバル・レクターさんが「ハンニバル・カンニバル」になる事情が見えてくる幼少から青年時代のお話。
とにかく文章の表現が美しい…と思いました。原語で読めばもっと味があるのでしょう。
ハンニバル少年が影響を受ける日本人の叔母さんである紫夫人の日本人像がリアルな日本人からすると「フジヤマ・ゲイシャ」っぽいのだけど、日本文化への憧憬とリスペクトはきちんと感じられました。
被爆した広島の禎子さんが血縁だったり、伊達政宗さんぽい人がご先祖だったりは、同じようなことを日本の小説でも外国人キャラに対してやっているのだろうからOK牧場です。
海外の方にとって日本女性はかく神秘的なものであるのならば、らじ家の女性陣もかくありたい、ですな。
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幼い頃から孤独な戦いが始まってた。日本とも所縁があることに驚いた。武士とか刀とか大東亜戦争とか、日本の文化や精神に、作者自身、並々ならぬ興味があるんだろうなぁ。紫夫人の浮世離れした雰囲気には、「日本人ってこんな風に描かれるのか」と驚いたが愛は感じる。レクターの幼少期に触れ、また『レッド・ドラゴン』から読み直したい気持ち。
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ミーシャが死ぬまでは気が重くて重くて中々読み進められなかったけど、紫夫人と出会ってからはハンニバルの成長に惹きつけられるようにページを捲る手が軽くなった
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ハンニバル・レクターシリーズ第四作。
ハンニバルが、怪物に生まれ変わるまでを描いた本作。
上巻は、これから始まる壮絶な復讐劇を匂わせて終了。
下巻が楽しみ。
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人食いハンニバルの誕生秘話。並はずれて聡明で、家族の愛に育まれて育った彼が出会ったもの。そしてその変貌。いじめっこや愛する叔母を侮辱した男への冷ややかな鉄槌には背筋が寒くなると同時に爽快感が(笑)。そしてドイツ協力者たちへの復讐も始まるのか。楽しみになってきました。ハンニバルという存在は理解はできないですが畏敬を感じてしまいます。ほんと魅力的です。
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「お互いに、掛け値のない本音で話し合ってもいいですか?」「もちろん」「ポール・モマンが死んだこと、あなたは本当に残念に思っていますか?」 (P186)
ココ、心の内にゾワっとくる。
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このシリーズは好きで全部読んでいます.
ハンニバルの生い立ちがわかり面白いのですが,紫夫人が日本人がみるとちょっとアレですよね...
その部分がとても惜しいです.
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2010/4/17再読
上巻は昔読んだ1回目の印象が強くて、さらさら読んでしまった。
好きなことには変わりは無い。
この作品で描かれるハンニバルの内面(の成長?)は映画では表現しようが無い。映画もかっこよかったけど。
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前3作と比べると、ちょ〜っと規模が小さいかな〜って感じもしますが。
『レッド・ドラゴン』『羊たちの沈黙』『ハンニバル』に比べると、犯行も華麗さを欠くところも見受けられますが、その分若いのでアクションもあったりします。
子供の頃から並外れた知的成長をみせるハンニバル。
何不自由なく幸せな生活を送っていたのに、戦争によって全てを失ってしまう。戦争さえなければ、必ず大物になっただろうと思わずにはいられません。まあ、“人喰いレクター”も大物ですけど。
戦争によって、彼の中で何かが変わってしまったのは事実。叔母である紫夫人を侮辱した相手を、まだ13歳だというのに、淡々と殺してしまう。しかも罪悪感無し。そのお手並みは「さすが!」の一言でした。
ただ、これで“怪物”の全てが明らかにされたのかというと、そうではなく、レクター博士の幼少期から青年期の話って感じですかね。
なぜ、人喰いになってしまったのか?とか、なぜ人殺しを楽しむようになってしまったのか?が微妙に不明なままです。
妹のミーシャを殺した(食べた)一味への復讐がきっかけではあるんだろうけど…
叔母である紫夫人。日本人なんですけど、知識の浅い、いわゆる「ゲイシャ」「ハラキリ」とかそんなんじゃなくて、ホントに日本のために書いたの?ってくらい、ちゃんとしてます。
彼女によって、ハンニバルは生け花や書道、水墨画、俳句とかを学んでいったりしてますし。
いきなり上巻の最初のページに、宮本武蔵の水墨画があったのも納得。
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読みやすかった。映画より丁寧な描写。…当たり前か。でも逆に映像を思い浮かべられないと面白くないかも。歌のメロディを忘れてしまっているのが残念。
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このシリーズにまさかの日本文化が描かれていて驚き。最初は親近感がわいて読み進めるが、これはレクター博士の独特な性質を印象付けるためかなと思われる。
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ハンニバルがどうしてあぁなったのかを描く子供時代の話。
前半は切ないし辛いけど、中盤辺りからはなんとなくテンポが遅くそこまで劇的な変化がないので羊たちの沈黙などに比べてしまうとやっぱり盛り上がりにかけるなぁという印象。
あと家族についてはもっと掘り下げてたほうが悲しみが増したかもしれない…思ったよりあっさりしてた…。
これからの展開が気になる終わり方だったので下巻に期待。
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タイトルの通りのハンニバルの成長過程が見て取れる作品。
何と言うか、最初からかなりキツイ感じの展開が続いて、
その後はいきなり場面が飛んで日常生活らしくなるんだけど、どういう方向に向かっているのかよく分からない感じ。
ハンニバル・レクターとしての開花はまだ若干しかないけど、この後どうやってあの怪物になるのかと言う所だろうか。
基本的には復讐劇の感じになってゆくのかと思いつつ、それだけじゃレクター博士にはならないよなあとか。
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2度目かもしれない。
恐らく2度目。
確信のもてないくらい、残念ながらそれほど印象に残らない内容。
レクターがもっともっと魅力的に書かれてもよかった。
子供時代なのだから仕方ないのだが。
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Hannibal the Cannibalの片鱗は、上巻ではほとんど見られません。過酷な戦争体験をした少年が、心の拠り所となる女性と出会うまでがメインです。
映画の方を先に見たので、退廃的かつ耽美なイメージで読み進めたのですが、途中から完全にギャスパー・ウリエル像は消えましたね〜。映画のレクター博士と紫夫人はちょっと美しすぎるし、扇情的なんだなあ、やっぱり。
家庭教師、叔父さん、紫夫人の付き人の日本人少女など、ハンニバル少年を取り巻く人々が映画では容赦無くカットされてたんですね〜。
その分、映画では紫夫人の存在感が際立っていましたが、それに比べると原作は幾分控えめな感じ?下巻になるとまた違ってくるんだろうけど…。
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ハンニバル・レクターの過去のお話。
リトアニアの裕福な家に生まれたが、戦争により運命は狂う。
家は荒らされ、使用人は襲撃され、両親の上には爆弾。
焼け焦げたドレス。 粉々のメガネ。 飛び散った脳漿。
かろうじて生き残った幼い妹を連れて逃げるが、過酷な運命が待ち受ける。
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レクター3部作
私は映画からこのシリーズに入ったから
レクター=アンソニー・ホプキンス(笑)
アンソニー・ホプキンスが好きなんだな。きっと。
レクターの記憶の宮殿。
記憶力がよい事って幸せなのか不幸なのか...。
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読み進んだものを
何度か戻ったりしながらも
なかなか進まない状況を抜け出すために
目は先に先にと、
次に起こることを
捕らえるのを急いでしまう。
そんな作品。
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レクター博士の単なる狂気だけではない、美意識の由来が幼少期を通してこの本に綴られている。このシリーズの以前の作品とは構成が違い、淡々と彼の生い立ちや行動を追うというストーリー展開。静かに彼の壮絶な過去が語られている。
シリーズでは羊たちの沈黙>ハンニバル>レッドドラゴン>ハンニバルライジングという順番で好き。
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上巻は主にレクター博士の幼年期のお話。序盤は結構淡々と、お坊ちゃまなハンニバルの成長を追っていくような感じ。
前3作と比べると話に引き込まれる度は低かった。
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美学の犯罪者レクター博士の幼少の記録。彼の様式美的とも言える行動は単なる狂気からではないと思ってはいたけど、生い立ちはそれを裏付けるかの様にかなり特異なものだった。映画の宣伝では「レクター博士、日本へ」なんて言ってたけど、その理由も明らかになる。甲冑を纏い、鋭い眼光を発する博士の姿も容易に想像できる。妹のミーシャが彼の事を「アンニバ!」と呼ぶシーンが印象に残った。とりあえず、『羊たちの沈黙』や『レッドドラゴン』を先に読んでおく事を勧める。
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日本の源氏物語が出てきたり、和歌や水墨画や宮本武蔵が出てきたり、かなり日本文化に深く関わる部分があって驚いた。キル・ビルっぽい感じだけど、キル・ビルよりもずっと日本に対する理解や描写は正確だ。
ハンニバルレクターの、復讐劇が物語の中心になっているためもあるけれど、ハンニバルがどちらかというとちょっと変わった正義の味方ような感じで描かれているところが面白かった。そのために、その後に続く「羊たちの沈黙」のキャラクターとはあまりにかけ離れていて、続きものというよりは、アナザーストーリーぐらいに考えたほうがよいと思う。
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レクター博士シリーズ好きなんで買ってみました
博士がどのように怪物へとなっていったのかという生い立ちです。
なぜに、美しい叔母役を日本人に設定したのか。読んでいてしっくりこない点もあったんで。
とりあえず下巻に期待です