【感想・ネタバレ】「京都」の誕生 武士が造った戦乱の都のレビュー

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Posted by ブクログ

平安京のことや子供と中世への変化を考えていく上で、疑問に思ったり、「なんだか荒いな」と思っていたことが全て書いてあって面白かった。
平安京=京都ではない、武士の論理、古代から中世へと変化していく上での産みの苦しみ。
天皇と院政、平清盛の太政大臣就任と、激動の時代について面白おかしく読める。
終わりかたがすごく気になる。一読して、損はないと思う。

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2021年01月24日

Posted by ブクログ

非常に読みやすい。学術書ではないので、細かい説明はないが、ポイントを絞り、全体の流れを優先していおり、理解しやすい。歴史を学校の勉強のように「点」では学んでいくのではなく、複数の「線」が絡み合った結果、こうなったと説明されると分かりやすいのだなと感心する
この著書は平安後期を主軸にしており、白河院政から平家の台頭が範囲となっている。ただ、そこに至るまでの経緯やポイントを説明してくれている。平安京の治安悪化とその背景から武士の台頭、藤原摂関家の頽廃、源氏の没落。また、当時の寺や神社。特に「平安京内に寺をつくってはならない」という決まりや比叡山の荒れくれ模様など、「へー」と頷くだった。

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2021年08月15日

Posted by ブクログ

タイトルから想像した内容とはかなり違ったが,面白かった.平安末期の白河上皇による院政の時代から,源氏と平氏が政治に入り込み,特に平家(平氏宗家)に清盛という特異な人物(なぜ特異かは伏せます)の登場するという過程を経て,従来の平安京が鴨川の東(現在の岡崎から三十三間堂や京女のあたりまで)と八条(西は梅野小路車庫のあたりまで)に拡張され「京都」が形成された歴史を説く.「武士が中央(=京)政治において地位を確立する過程」を描いた,とでも言おうか.

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2021年02月02日

Posted by ブクログ

京都というと平安貴族によって作られたようなイメージがある。
しかし実際の京都の街をみると、所謂我々が京都のイメージの街並は平安京の外側であり、むしろ平清盛をはじめとする、武士が頭角を現してきてから、現在に繋がる京都になってきたという話だが、それはそのまま平安後期の政治史である。
改めて貴族と武士の成り立ちから関係について知ることで、京都の成り立ちも知ることができる。

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2020年12月20日

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東夷(アズマエビス)の末裔には京都は遠い存在である。平安京=京都ではない!と帯にあっても、今一つピンと来なかったが、院政から平家政権にかけての土地開発、寺院造営の歴史を、政治史を交えて、ダイナミックに論じていく筆致に引き込まれてしまった。

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2020年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

<目次>
はじめに  平安京が「京都」に転生する時
第1章   武士に依存する平安京と朝廷の治安~「獄門」と凱旋パレード
第2章   「京都」誕生と「天下」の謎~秩序の平安京+君臨の鳥羽+極楽往生の白河
第3章   武士代表となる平氏~京都と院政に融合した新種の実像と虚像
第4章   京都と天皇を呪う嗷訴、守る武士~院政が生んだ反逆者と守護者
第5章   破局する京都と保元・平治の乱~武士が都を蹂躙する「武者の世」
第6章   六波羅と法住寺殿の大規模開発~後白河院・平家の二人三脚と京都拡充
第7章   平家の新都市域「八条」の開発~京都が最初の完成を迎える時
第8章   ”殿下の乗合”事件~京都の生活を支配する武士の論理
おわりに  平家が完成させ平家が破滅させた都

<内容>
一般書ということで論理は若干荒いか?「京都」の話というよりも、「武士」の院政期発展史。源氏から平氏へと武士の中心が変わっていく過程と白河・鳥羽の院政のカラクリ。平安時代後期の歴史ととらえてもよい。

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2020年04月10日

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