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Posted by ブクログ
全ての人にとって、真のフェアを実現させるためには、アルゴリズムを活用しながら、一人一人が特定のアルゴリズムに依存せず、自分がフェアと思うアルゴリズムを選択していくことが重要。
ポイント
・人間をある方向に導くための4つの方法
規範、法律、マーケット、アーキテクチャ
・ゲッペルスのラジオに相当するものが、今のYouTube
→無意識に動画を見続ける恐れ、二匹目のドジョウを狙う投稿者による類似コンテンツの乱立
・パワーバランスの発明こそが、ブロックチェーンの真骨頂
・一隅を照らす、これ即ち国宝なり 最澄
→自分の役割を楽観的に全うして人のために尽くすことは尊い
・有り難う→有ることが難しい
→贈与と交換は多様性を内包する
・インターネットの歴史
→第二の革命は、アップロード革命
・日本は和をもっと貴しとする文化
→カウンターとの相克があって進化が生まれていくと言う考え方が苦手
・弁証法の発展の3段階 正反合
・2つの自由 free from liberty to
・マザーテレサ
もしあなたが誰かを決めつけてしまったら、あなたは彼らを愛することはないでしょう
・アフリカの諺
速く行きたいなら、1人で行きなさい。遠くへ行きたいなら、みんなで行きなさい。
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「アルゴリズム」
は優越を決めるもの
「フェアネス」
は公平・公正ということ
今は無意識にいろいろなものに誘導されます。
YouTubeの動画然りGoogleの検索然り。
そこに恣意的なフェイクが差し込まれたら…
アルゴリズムにフェアネスが欠かせないと言うことはよくわかると思います。
「信用スコア」
日本人は点数をつけて差別すると言う感覚になるかもしれません。
ただこれまでもありましたよね。
ブラックリストとか。
それをもう少し全体に広げてもう少し公平にした感じやと思います。
僕はフェアなスコア方法で評価してもらえるならその方が良いと考えます。
「自分の能力を最大限に発揮すること」
「主観的ながら世の中の役に立つこと」
能力のある人は生活に困らない収入を得ることができます。
マズローではないですが生命の安全安心と言った物質的欲求が満たされると精神的欲求に進みます。
自己実現したい、社会に認められたいという欲求に繋がると社会を良くしたいという良いサイクルが回ります。
これがノブレスオブリージュに繋がるんですね。
「ネットワーク外部経済性」
僕はよくデファクトスタンダードになってるという言葉をよく使うんですが「みんなが使うから当たり前になる」ってほんまに強いですよね。
特にコミュニケーションツールで言うとLINEは日本では最強やと思います。
家族間の連絡はほとんどLINEですもんね。
「オープンソース」
知識・情報は交換されるたびに新しい価値を生み出しどれだけ速く行なうか、回数をどれだけ増やすかによって、より高度に発展する可能性が高くなります。
それが可能になるのがLinuxのようなオープンソースとのことです。
集合知が概ね正しいのと近いかもしれません。
「一隅を照らす、これ則ち国宝なり」とは、比叡山を開いた伝教大師・最澄の言葉。
「一隅」とは、自分のいる場所を指します。
まずは自分が輝いて周りを照らす。
フェアネスを追求すると言うことはそう言うことなのかもしれません。
Posted by ブクログ
本を読むまで、恥ずかしながらこのタイトルの意味がピンと来ませんでした。サブタイトルは「もっと自由に生きるために、僕たちが知るべきこと」です。
AIの発展には三段階あって、分析(Analysis)、予測(Prediction)、処方(Prescription)という段階がある。渋滞しているという道路状況の分析から始まって、渋滞しそうだという予測ができるようになる。そして、その予測をベースに信号を制御すれば、渋滞を緩和することができる。そんなイメージだ。ただ、渋滞の緩和させ方がアルゴリズムであるなら、そこに恣意性を持たせることで、ある人にとって利益を、逆にある人にとっては不利益を被らせることも可能になる。例えば、Googleの検索結果で恣意的に上位に出すものと、絶対に出さないものがあるとしたら・・・それがアルゴリズムフェアネス。
では、フェアネスっていったい何なのだろうか?というのが改めての問い。立場によって、あるいはケースによって、人々が感じるフェアネスは変わってくる。従来はそれを国家が決めていたわけだけど、AIが進展するにしたがって、実は国家に代わるGAFAなどのプラットフォーマーがこれを決めている側面もある。あるいはむしろそういう側面が大きくなってきている。例えば有名な中国の芝麻信用は信用スコアが高いことで色々な優遇が受けられる。もし、知らぬところで(不可解なアルゴリズムで)信用スコアが悪くなったら、本人の努力ではどうしようも無くなってしまうかもしれない。便利に使えば便利なものだけど、恣意的に運用されると何とも言えない怖さがある。しかも、相手は一企業。どこまで企業のフェアネスを信じて良いのか?もちろん、プラットフォーマーは自ら厳しく自分たちのフェアネスをチェックしているが、アルゴリズムによって、思わぬことが起こっているのも事実。例えば、AirBandBの出現によってパリはホームレスと犯罪が増えたといわれている。パリでは需要が多いため、住宅として貸すよりもエアビーに出した方が儲かる現実から、パリの家賃相場は3割増、とりわけ移民が多く住むようなエリアでは家賃が2倍になりホームレスが増えた。そして、犯罪率も上がった。エアビーは何かを意図してマッチングをしているわけではないけど、結果としてパリのホームレスと犯罪率が増えた。誰にとっての何がフェアネスなのか。
結局、我々にできることは、こうしたプラットフォーマーの現実を知り、アンフェアであると思えばそれを指摘し、改善されないようなら、別のプラットフォーマーに依存する。プラットフォーマーの独占も監視し、常にオルタナティブを用意しておくこと。プラットフォーマーを選択できる環境を用意しておくことなのではないかというのが、この本のメッセージだったのではないかと思いました。
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グローバルIT企業によって与えられる自由と、そのアルゴリズムによって与えられる機会によって作られた世界は、本当に全員にとって平等な世界なのかを考えさせられる本だった。事例が豊富で、個人的には第3章の中国、ヨーロッパ、アメリカ、そして最先端のIT立国 エストニアの対比が面白く、わかりやすかった。
・どこまで行っても「100%フェアネス」にはならない。フェアネスを求めるために、①プラットフォームによって奪われようとしている国家権力を国家によって規制・監視を行うこと。②ブロックチェーンを活用したフェアネスをめざすこと。③ユーザーが監視を続けること。アンフェアだと思えば声を上げること。
・人口オーナス期には、できるだけムダを減らし、生産した資産の回転数を上げ、遊休資産をゼロにしていくことが、国家としての重要な政策課題となる。シェリング・エコノミーへブロックチェーンの活用(遊休資産とそれを使いたい人のマッチングに有効)が期待される。
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現在起こっている事象から歴史的な洞察、テクノロジーの観点など様々なポイントからGAFAMとの付き合い方の検討材料を提供してくれている。一企業が国家規模で大きくなり、世界的にサービス展開をしており、何をもって公平なのかを今後とも考えていきたい。
Posted by ブクログ
アルゴリズムが支配する世界は、一見するとジョージ・オーウェルが「1984」で描いたディストピアのように思われるが、そこに「フェアネス」が保障されていれば、むしろ多くの人々がより幸福になれるユートピアになるだろう。
たとえばあらゆる仕事はAIのアシスタントによってより効率化され、さらに多く稼ぐための手段まで提案されるようになる(Didiが実践しているように)。
また限界費用がゼロに近づき、情報が民主化されることで、世界中のどこに生まれても人生をより豊かにするための選択肢を得ることができる(Googleの検索エンジン、プラットフォームによるBIなどによって)。
ただし、そのユートピアを守るためには「フェアネス」に対する、人々による厳しい監視が必要だ。
AirbnbやUberを手放しで歓迎することの危険性についても指摘があり、新しい発見であった。
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GAFA等現代社会の仕組みについての解説
知らない単語が多く歴史的背景等も盛り込まれていて情報量が少なくないが
簡潔で文章が上手く、サラッと読み進めることができる
Posted by ブクログ
少し前の本なので、知ってる話が多いかな~と思って読んでいたのですが、
自分の知らないことや抜けていることもあって、とても参考になる本でした。
ネット時代になって、国家がフェアネス(公平)のルールを決めていたのが、
GAFAを始めとするネット企業が独自のフェアネスを決め始めたという本。
一人一人の個人がリテラシーを持てば、GAFAの暴走は止められると、
著者は比較的、楽観的(ポジティブ)にこの動きを捉えているようです。
様々な国家が現在のネット企業に対する課す規制も
その背後には歴史的な哲学・考え方があったという主張は、
世界史にあまり詳しくない自分にとってはとても参考になりました。
政治の世界だと一票で政治は中々変えにくい(と著者は主張する)のに、
ネットに世界では個々がリテラシーを持てば、
暴走したネット企業は淘汰されるというのは、
若干の言い過ぎ感も感じましたが、
今後の世界の大きな流れを見つめる上では、大変参考になる一冊でした。
Posted by ブクログ
スラスラ読めます。第3章の
・中央集権で「不幸の最小化」を図る中国
・人間中心を根底に置くヨーロッパの自由観
・革命を含んでも自由を求めるアメリカ
・IT六国の最先端を走るエストニア
の比較がわかりやすい。
Posted by ブクログ
インターネットはもともと、軍事的な理由から分散型のコンピュータネットワークを作ろうとしたものであり、また、データベースを効率的に管理したい学者たちが作り上げたものでもある。その成り立ちからして、権力者による管理と、自由な民衆という二面性を持っている。
本書は、国に管理されるだけでなく、GAFAに代表される巨大プラットフォーマーのサービスに依存しながらも便利な生活を送る私たちが、さらに自由であるためにはどうすべきかを説く。インターネットの構造の肝は分散型であること。我々は複数のアルゴリズムを使い、生活する国を選んだり、利用するプラットフォームを選ぶことができる。それによって、「自らを由し(自由)」とする生活を送っていこうではないかというのがメッセージ。
久しぶりに、思想としてのインターネットを説いた作品を読み、よい刺激を頂きました。
Posted by ブクログ
尾原さんへのインタビューや投稿を「ユーザーの自由の選択の幅」と「データ管理者に求められるフェアネス」にフォーカスさせたエッセイ的な一冊。広大かつ深遠なテーマだが、正直、浅い所をピョンピョン跳ねてる感否めない。編集者とライターに拍手を送りたいです。よくまとめたなぁと。
★★★★☆の高得点にしたのは、尾原さんの新たな視座として今後に期待してるから。「ITビジネスの原理」も同じ印象を受けた。広いが浅い。でもその後「The Platform」「アフターデジタル」「ディープテック(未読)」「ネットビジネス進化論」と視座として深められている。この本も「モチベーション革命」「どこでも誰とでも働ける」を経て行き着いた着想と思われる。「アルゴリズムを軸とした個人の自由と管理者のフェアネス」という視点もライフワークにして書き続けてもらいたいなぁと期待している。
自由やフェアネス(公平性、平等、道徳、善悪、人権など)に関する哲学用語のwiki的解説と実例をサクッとつなげる浅さから一歩踏み込んで、アフターデジタルやディープテックのようにひとつひとつについて読んでみたい。
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「アフターデジタル」で語ってもらったことと内容は一緒だ。
もう少しかみ砕いて初心者でも分かりやすい形で言い直してもらったような感じ。
それだけに正直物足りない部分も多かった。
(「はじめに」で「自由」についての前振りはしているが)後半になっての「自由を得る」ための話は「なるほど。そういう考え方もあるか」という他者視点を得ることが出来た。
すべてがデジタル化、データ化していく中で、我々に選択肢は残されているのだろうか?
データからは、アルゴリズムからは、我々は決して逃れられない。
しかしそれを単純に受け入れるだけでなく、きちんと権力者側を監視することが必要なのだと説く。
これはその通りだ。
どうしても日本人は受け身だ。そして、上が考える事に従う忠誠心が良しとする文化があるのも事実。
上は正しい判断をするはずだという幻想を抱いているのも日本人ならでは。
(だからお花畑感が出てしまう)
ある意味で「思考停止」なのだ。
何かあれば上のせいにすればいい。
新しい上が来れば、その人が新しくただしい判断をしてくれるはずだ。
つまり上が入れ替わって、我々はその時々の上に従えばいい。
それって完全に考えることを放棄しているような気がする。
日本は日本で本当に素晴らしい文化もあるし、独特の思考回路もある。
しかし、権力を握る上を、我々は監視し、我々の自由を手に入れるのだ、という発想は乏しいと思う。
そもそも日本では、多少不自由でもそこそこで十分という感覚もある。
清貧を善しとする文化もある。
「権力を監視する」
これだけグローバルレベルでGAFAが席巻をしている。
そのまま受け身でいることが、非常に危険だという警戒感を持った方がいい。
国内だけの国内での上の考え方なら受け身でよかったのかもしれない。
しかし、GAFA含めて世界のルールを決めているのは日本国外の状況だ。
我々が搾取されないためには、正しい知識を持って、権力を監視しなければならない。
それでないと我々の自由はどんどんと浸食されてしまうのだ。
もっと危機感を持った方がいい。そういうことだ。
(2021/7/23)
Posted by ブクログ
ユーザーはフェアネスを求めるから、GAFAなどの提供者のアルゴリズムは競争原理が働き、基本フェアになるという論調でした。
掘り下げは技術的にも思想的にもかなり浅く、語られる事例も著者の他の本と重複するものが多い印象です。
個人的には物足りないと感じましたし、知識をある程度持ってる人ならば物足りなく感じられるかもしれないと感じました。
Posted by ブクログ
著者の本を他にも読んでいるので、そこまで新しい情報はなかった印象。最新の海外のIT事情は書いてある。
ただ、初めてこの著者の本を読むと、考えることが大きいと思う。
Posted by ブクログ
人間をある方向に導くための4つの方法。①規範(タバコかっこわるい)②法律(タバコに罰金)③マーケット(タバコを値上げ)④アーキテクチャ(タスポ)。グーグルの 行動指針は「Don't be evil 」ところどころ面白かったけれど、全体で語られていることがよくつかめなかった。「アフターデジタル」から読み直したい。
Posted by ブクログ
書かれている技術用語をある程度理解していればより主旨が理解できるかと。
タイトルもエンジニアが気にかけそうなものになっているので、案外その辺りの層がターゲットなのかも。
個人的には各国、各民族などの歴史的背景と技術との間にある関係、その折り合いのつけかたなど、あまり意識した事のないことを考えてみるよいきっかけになった
Posted by ブクログ
国家を超えるGAFAプラットフォームのアルゴリズムに対しての様々な目線を通して、フェアとは何かを考える本。相変わらず具体例満載で読みやすかった。作者の今までの本の内容を違う角度からというイメージだったので星は3つだが復習にもなる。
以下メモ
・GDPRは人材も国益ももっていくGAFAに対してのEUの措置。ちなみにブレグジットはEUの移民や税金に関する共通ルールに対して、イギリス国民がフェアじゃないと判断した結果
・フェイブックはフェアネスに問題があり、ワッツアップのアクトンの行動につながる
・ブロックチェーンはフェアネスにつながる素晴らしい技術。エストニアの基軸になってる。