【感想・ネタバレ】ロシアは今日も荒れ模様のレビュー

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Posted by ブクログ

通訳者ならではの洞察力の数々。TVやニュースで見聞きしてきたイメージとの違いに目から鱗。作者ならではのユーモアと毒舌で綴られているエッセイ。

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2022年02月15日

Posted by ブクログ

ロシア産以外のシャンパンは本場フランスのものでも「スパークリングワイン」と呼ぶというとんでもない法律がロシアでできた、それは原産地の名称保護の動きの一環でアルメニア産の酒に「コニャック」の名称を使わないとした影響かもという記事を読んで、アルメニアのコニャックの通訳譚を思い出して、本箱から掘り出して読み始めたら最後、もうとまらない。ゴルバチョフやエリツィン、ロストロポーヴィッチらの職業上の守秘義務に引っかからないギリギリのエピソードでもここまでおもしろいとなると、墓までもっていったであろうエピソードはどんなにすごかったのだろうと改めて思う。(2021.8.1)

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2021年08月01日

Posted by ブクログ

ロシアの現状やロシア人の気質などについて様々なエピソードを交えながら紹介されている。
傑作エッセイ。

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2018年10月13日

Posted by ブクログ

不可解なロシア人についてのエッセー。逞しさも、ウォトカに対する執着も、スケールの大きなことが好きなのも、楽しく読んでいけるのは、彼女のロシア人に対する愛情が根底にあるから。

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2016年10月09日

Posted by ブクログ

中国が不思議な国であるが、
ロシアもやはりもっと不思議な国らしい。
ロシアという国は、
トルストイ、ツルゲーネフ、チェーホフ、
ゴーリキー、ドストエフスキーなど、
実に文学の分野では多彩な文化を創り出した。

しかし、それ以降、ソビエトの文学は、
まるで死に絶えたようである。
その文化の残映の中で、
今、新しい国を作っているのかもしれない。

レーニン、そして、スターリン以降、
最近のスターは、ゴルバチョフ、エリツィンだった。
その産声を上げ、そして終演していくさまは、
実に多彩な話題を提供してくれる。

ゴルバチョフは、ペレストロイカと
グラスノチ政策で、華々しく登場した。
人なつっこく、今までのひとびとと違い、
自分の肉声で語り、ソビエトを何とかしようとしていたが、
国民の声を聞くことを、
ひどくおそれていたような政策を採っていた。

また、そのような政治姿勢だったかもしれない。
そして、その自己矛盾は、ますますソビエトを
苦況に追い込むことになった。
ゴルバチョフの禁酒政策は、行きすぎてしまった感があり、
それに、沢山の物語というか、小話を提供した。
 
その一方で、エリツィンが登場したのは、
国民的な支持を背景にして、全く違った方式で登場した。
度を超した自尊心と名誉心、激情家、執念深い性格とか、
呆気にとられるほど素直に反省する。
まさに、めちゃくちゃな性格にもかかわらず、
頂点に上り詰めてしまった。
この破天荒さは、ロシアたるゆえんかもしれない。

エリツィンは、日本は意外と貧しい国であると
看過しているが、その見方は、すぐれておもしろいが、
ただ、それが、米原万理の受け売りとしたら、
少し、タネがバラされているようで、
あまりおもしろくないような気がする。

米原万理の本を読みながら、
何か、小説というものが色あせて見えて、
このような暴露本の方が、
時代をうまくかたっているような気がしてならない。
読むには、実に愉快な本である。

こうやって、ウオッカに関しての話をしている
のを見て、中国という国は、
そのような酒にまつわる話が余りないので、
不思議な国である。

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2013年01月13日

Posted by ブクログ

80年代~90年代にかけての、「そりゃもう、荒れ放題でしょうよ!!(笑」としか言いようがないエピソードがいっぱいです。ニヤニヤ笑いたいときにどうぞ。

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2012年09月19日

Posted by ブクログ

ロシア。
バックパッカーでこの国を訪れたという話はあまり聞かない。

観光目的として、訪れるにはVIZAが必要で、更に滞在期間全行程のバウチャを提示しないといけないという。
そんな行為、バックパッカーには到底無理というもの。

しかし最近とても気になる。
ので、ロシアとはなんぞやということで、まずは本から。

導入としては大正解のよう。
内容は一昔前の話だけれども、ますますロシアに行きたくなりました。

ゴルバチェフ、エリツインなど歴史に名を残す人物の通訳として関わったエピソードがいっぱい。
ロシアのお国柄、国民性を鋭く面白おかしく記述してあります。

小咄もいっぱい。
「スカートの裾とスピーチの話は短いほど良い」

うむ。

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2012年07月28日

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ブロードキャスターに出ているのを拝見して、「なんて印象的なお顔!」っと興味を持ち、『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』 『魔女の1ダース』 『嘘つきアーニャの真赤な真実』 と読んで、大好きになった憧れの米原さん。先日の突然の訃報はビックリしたし、残念だった
心からご冥福をお祈りします。

ロシア語通訳の米原さんが描くロシアとロシア人像の傑作です。特にゴルバチョフとエリツィンは、すごく生き生き描いてあり、すごく遠い人たちなのに身近で人間くさ〜いオジサンに感じられて、大変おもしろかったです。

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2019年12月24日

Posted by ブクログ

米原万里さんの本としては少々異色の本である。1990年代のロシア社会を鋭く分析している。何よりも著者の強みは、この時代のロシア最高権力者、ゴルバチョフとエリツインの通訳を何度も勤め、間近で二人の発言と人間性を観察していたことである。ソ連からロシアへの大混乱移行期を理解するのに有益な本である。

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2024年03月07日

Posted by ブクログ

2001年発行の本なのでたいぶ昔の話ではあるが、面白おかしくロシアのことを知れる本は今ではレアだと思って楽しく読ませてもらった。

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2024年01月14日

Posted by ブクログ

主にゴルバチョフ・エリツィン時代のソビエト・ロシアについて書いた文章を集めたもの。
前半はウォトカとロシア人についての文章を集めた、米原さんらしい仕上がり。
後半はペレストロイカが国民に及ぼした影響とか、少し固めな題材。

通訳として接したゴルバチョフ・エリツィンのキャラクターとロシア国民との関係性を描くことで、ゴルバチョフが国民の支持を失った理由の一端を説明している。
エリツィンの泥酔キャラは、あれはあれで国民受けはよいのだという話は腑に落ちる部分はある。

本筋とは全然関係ないが、米原姉妹は映画や活字で目にしたら同じ食べ物に反応して食べたくなり、『哀愁の町に霧が降るのだ』(椎名誠)のカツ丼の一節を読んで(別々のタイミングなのに)2人とも食べたのだという。
「椎名誠氏とご一緒したときに、このカツドンのくだりをめぐる姉妹類似反応について申し上げたら
『イヤーッ、オレもあのカツドンのところは、力入れて書いたから』
と照れくさそうにおっしゃった。そのときだった。
『もしかしたら、わたしと妹だけでなく、少なくとも10人に1人の読者は同じような反応をしたのかもしれない』
と思い至ったのである。」
この、10人に1人には私も含まれる。あの椎名誠が書いたカツ丼は本当に食欲をそそるのだよね。

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2023年07月23日

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米原万里(1950~2006年)氏は、日本共産党幹部だった父親の仕事の関係で幼少期をプラハで過ごし、東京外語大ロシア語学科卒、東大大学院露語露文学修士課程修了、日ソ学院(現・東京ロシア語学院)や文化学院大学部でロシア語を教える傍ら、1978年頃より通訳・翻訳を手がけ、1983年頃からは第一級の通訳としてロシア語圏の要人の同時通訳などで活躍した。日本女性放送者懇談会賞受賞。ロシア語通訳協会会長。また、エッセイスト、ノンフィクション作家としても活躍し、『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』で読売文学賞(1994年)、『魔女の1ダース』で講談社エッセイ賞(1996年)、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』で大宅壮一ノンフィクション賞(2001年)、『オリガ・モリソヴナの反語法』でBunkamuraドゥマゴ文学賞(2002年)を受賞。
本書は、ソ連時代に100回以上、崩壊後に30回近くソ連/ロシアを訪問し、また、日本にやって来るソ連人/ロシア人に接する機会はその数十倍という著者が、ソ連(人)とロシア(人)について、様々な雑誌・新聞等に寄稿したエッセイを加筆訂正の上まとめ、1998年に出版、2001年に文庫化されたもの。
主なテーマは、ロシア人と酒(≒ウォトカ)の関係、ソ連崩壊(1991年12月)前のソ連の様子、ソ連崩壊後の旧ソ連の様子、ゴルバチョフやエリツィンらソ連の要人の素顔、ロシア人との付き合い方等であるが、その内容は、著者だからこそ書き得た奥深さと、爆笑せずにはいられないユーモアに満ちたものである。(但し、これでも、要人の通訳という立場上、書けなかったことが沢山あるに違いないのだ。。。)
私は数年前に仕事でロシアを訪れる機会が何度もあり、欧米人とは異なる民族性を持つと言われるロシア人について、事前に知っておきたいと思って本を探し、そのときは、本書にも登場するロシア研究者・木村汎氏が書いた『プーチンとロシア人』を読んだのだが、本書についても、読んでおけばかなり役に立ったし、何より、「ロシア人なら大人のたしなみとして一人平均500話ぐらい」は持っているという小咄の一つ二つを披露して、相手の心を鷲掴みにできたと思うほどである。
プーチンが始めたウクライナ侵攻により、ロシアを取り巻く国際情勢は激変し、ロシア(人)を相手にビジネスをすることや、いかなる目的にせよロシアを訪問することは、当面なくなってしまったのは残念な限りだが、見方を変えれば、直に接する機会やバイアスのかかっていない情報を得る機会が減った今だからこそ、本書を読む価値は大きくなっていると言えるのかも知れない。
「ロシアとロシア人は退屈しない。おしなべて人懐っこい上に、人種的偏見が少ない。生のままの自分をさらけ出したまま、直接相手の魂に語りかけてくるような気取らないタイプが多い。」というロシア(人)を知るために、格好の一冊である。
(2023年3月了)

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2023年03月22日

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私は天邪鬼である。こんなご時世だからこそ、ロシア人やロシア文化を知りたいと、数年ぶりに手に取った米原さんのエッセイ集。

ボリス・エリツィンもミハイル・ゴルバチョフも、歴史の教科書で勉強した存在と、通訳という究極の身内から見た存在とはずいぶん異なっる印象を受け、興味深かった。

また、米原節ともいえる、日本社会に対する鋭い見方もたっぷり。民族問題の感覚を理解できず、能天気な発言を繰り返す日本の某市の市長の件など、痛快である。

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2022年03月13日

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根っからの歴史音痴の私でも、何度もロシアの要人の名前を目にすることで、おぼろげながら輪郭がつかめてきた。また、ちょこちょこ登場する小咄もおもしろい。それでも、本書は、素地のある人の方が何倍も楽しめるだろうとは思う。

ところにより、ロシアのトイレが汚いらしい/ロシア人の温かい人柄/社会主義は失業者を出せない/フィンランドからの酒飲みツアー需要で、売春婦が生まれた?/宇宙開発への特別な思い/ダーチャで自給自足/ロシア人の雄大な空想力/オウムとロシア?/レニングラード→サンクトペテルブルク/日本への感情に疑問/スターリン時代に民族強制移住/コーカサスと旧約聖書との関係/握手は女性から

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2018年06月08日

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ソ連崩壊から少し前までのロシアが良く分かった。ウォッカの話も面白いです。小咄が面白すぎ。ロシア人の素朴さと壮大な社会主義が創り出したもの。ゴルバチョフ、エリツィン、対照的で面白い。エリツィンは少しトランプに似てる気もするけど、もっと暖かくロシアっぽい

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2018年04月27日

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ロストロポーヴィチ、ゴルバチョフ、エリツィンはじめ、ロシアのこと、ロシア人の国民性が著者の経験した出来事を通しておもしろく書かれている。

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2016年11月06日

Posted by ブクログ

ロシアとは、こんなにも人間的で面白いところだったんですね!
文章がとても体質に合う。
前半の、ウォトカに関する面白記事が、アルコール大好きな自分にとっては爆笑の連続、人にも話したほど。
その調子で小話ばかり続くのかと思ったら、かなり政治の話も多かったです。
名前ばかりの知識だった政治家の人となりが生で描かれているのが面白い。

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2014年04月09日

Posted by ブクログ

ロシア語通訳者による通訳者ならではのロシア人観察録。普段あまりよく知ることのないロシア人の気質を「なぜロシア人はあんなにウォトカを飲むのか」などを通して面白可笑しく紹介している。この本を読んで更にロシア人について知りたくなった。ロシア人の友達でも出来ないものか(笑)

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2013年06月16日

Posted by ブクログ

子供の頃過ごした町内に外語大でロシア語を専攻しているお兄ちゃんがいた。すごく優しくですてきな人だったんだけど、あの人もこんな感じでロシア人たちと交流している(た)んだろうかと思うととてもうらやましく思う。

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2012年09月23日

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特にゴルバチョフとエリツィン、それを取り巻くロシア人たちがリアルにイメージできる。馴染みのないロシアのことが知れて興味深い。ユーモアに溢れ、読んでいて飽きない。ロシアの話題に触れることが多い。何かの暗示か?

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2012年04月30日

Posted by ブクログ

 ペレストロイカ時代の世界情勢とか、エリツィンとゴルバチョフの政治闘争とか、当時よく記事や本を読んでいましたが、ロシア人の視点はまったくこちらには伝わってきていなかったことに、これを読んで気づきました。

 ゴルビー…あまり国民から支持されてなかったんだね。ちょっとショック。

 エリツィン…ただの酔っ払いにしか見えなかったけど、ほんとにただの酔っ払いだったなんて。ひどい奴。

 いまのプーチン院政下のロシアもこんな風に解説してくる人がいてくれてたらいいのにと思います。

  若くして亡くなられた事が惜しまれる方です。

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2017年08月15日

Posted by ブクログ

おそロシアの実態、通訳者が語る。

理解が及ばないところが往々にしてある。
にしても全体的にえっ!という国であります。
それでも個人個人はやっぱり魅力的な人が多いということにホッとしつつも、ではその人たちはこの国でどう折り合いをつけて生きているんだと思うと胸が痛くなる。

米原さん、今のロシアを見たらなんというだろう。

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2023年06月09日

Posted by ブクログ

とても興味深いし、普段知ることのないロシア人。
思っていたのと随分ちがったがなにぶん読むのは苦戦した。

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2022年05月04日

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ペレストロイカを経験した多方面の人達の逸話が面白かった。皆意外と冷静に状況を把握している。

ゴルバチョフとエリツィンの人物描写もさすがに近くで観ている人だけに人間味あるれた実像が垣間見れた。

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2019年09月29日

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ゴルバチョフやエリツィンが可愛く思えてくる、エピソード満載。ロシア人の気質がありのままに書かれている素敵な本。読み進めるにつれ、笑わずにはいられない。でもロシアのダメダメさが露呈するので、あんまり住みたくはなくなったかなー

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2019年03月28日

Posted by ブクログ

ロシアのことなんて、普段はほとんど考えたこともないし、興味もまったくないのだが、米原万里にかかると、とてつもなく興味深い国や国民となる。

特に、ウォトカに関する小咄だとか、逸話なんかが、アイロニーたっぷりで秀逸。

ただ、今回のエッセイにはソ連からロシアへ至る時の政治的な堅い話もあって、そちらはもともとほとんど知らない世界なので、ちょっと退屈かも。

いずれにしても、こんなにアイロニーとユーモアがたっぷりのエッセイを書ける彼女が早逝されたことは、つくづく残念でならない。

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2016年10月13日

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ロシア人のあまりの人間臭さが意外。ロシア人に対して冷淡で粗暴な印象を勝手に抱いていたけど認識を改めた。もっとフレンドリーになれそうだけども生憎身辺にロシア人はいない。
ロシア人からウオッカを奪ったらどうなるのか、これは生きるか死ぬかといった問題だろう。兎に角最後はウオッカに結びつくところが粋だ。
みに著者は他界されている。

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2016年04月29日

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20140705 ソ連崩壊の頃の事を思い出した。その後の状況を見れば歴史の一段階だったのだろう。プーチンになってもロシア人の本質は変わらない事を祈る。

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2014年07月05日

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ロシア人の民族性というのかロシアの雰囲気みたいなものが少し分かって面白い。内容はゴルビーやエリツィンなどの有名人やタクシー運転手などの一般人のエピソードなどの詰まったエッセイ。それにロシアの歴史や政治経済などもちょっぴり勉強になる。

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2014年06月07日

Posted by ブクログ

全体を通して笑える内容。
だけどやることが極端すぎて、これが日本人にとってロシアは恐ろしい国と思われている一因なのではと思わずにはいられない。
これを通して分かるのはロシア人はユーモアに溢れた人だってこと。
残る疑問は、なぜ同じように寒いスカンジナビアではアルコール中毒者が社会問題にならないのに、ロシアだけ騒がれるのはなぜ? てこと。

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2012年12月15日

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