【感想・ネタバレ】賀茂川コミュニケーション塾――ビブリオバトルから人工知能までのレビュー

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Posted by ブクログ

タイトルに「コミュニケーション塾」とあるように、「コミュニケーションとは何か?」について書かれた本です。
小説形式(あとがきによると「ライトノベル形式」)で書かれた本で、とても読みやすかったですが、内容的には、かなりしっかりしたものでした。

「コミュニケーション」という言葉は、誰もがみんな正しく知っているかのように使われていますが、学術的に厳密な定義は、実はまだ存在しない、とのこと(将来的には存在するであろう、という期待を込めて、あえて「まだ」と書いておきます)。
とはいえ、近年、AIの技術が進むにつれて、コミュニケーションの本質についての理解はずいぶんと進んでいるようです。

何事も、理解が進む際には、分解が進む、というか、その概念についての分解能が上がりますが、この本を読むことで、「コミュニケーション」に対する理解の分解能が上がった気がします。
きっと、多くの人が、この本を読むことで、同じ体験をできるのではないかと思っています。

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2022年07月30日

Posted by ブクログ

副題のとおり、ラノベ形式の小説を通してビブリオバトルから人工知能まで学べるスタイルは好印象。マドカや夏子の視点まで降りてきて解説してくれるし、内容もわりと深いところまで解説してくれるので、理解が進む。ただ、地の文の教授の思考のトレースに、著者の谷口さんが透けて見るような気がして(ご本人のことを知っているわけではないのですが)、物語の中に没入するのが難しかった。会議での「発話権取引」は良さそう。

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2022年06月04日

Posted by ブクログ

良書。これからの時代に必要なことが詰まっている。

表紙と中の挿絵は、カバーをつけて読まざるを得ない気恥ずかしさが読み手の私にはあった…

著書「ビブリオバトル」で書かれていた本職の研究目的・内容を、分かりやすく伝える内容。分かりやすさを徹底するために、ライトノベル方式・絵を使った意図に納得する。

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2019年12月14日

Posted by ブクログ

『もしドラ』のコミュニケーション論バージョンのような一冊。
ビブリオバトルの発案者にしてAIの研究開発をしている教授と呼ばれる僕が、原稿を書くために通っている喫茶店エトランゼで、質問魔の女子高生に色々質問されて、ついついコミュニケーションについて色々講釈をすることになってしまうという筋で、ラノベ風のイラストも挟まれている。
著者自身が教授役として登場するのがややキモいが、内容的には専門書だと読み進めるのが困難なところが適度に噛み砕かれているし、ラノベ風にしたことも不自然でない。
シャノン・ウィーバー型の、データを情報源から目的地まで誤りなく届けるというモデルだけでは説明がつかない、主体的な解釈が必要になるビブリオバトルと、人間のコミュニケーションを見直すことになるAIが一つの関心から説明されて、一貫性がわかる。面白い。

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2020年02月28日

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