全寮制の名門・聖ヨゼフ高等学校に入学した小野寺忍。一見普通の男子高生でしかない彼ですが、その正体は人工的に生み出された生命・バイオロイド。しかも、性的な愛玩用に作られたセクサロイドだったのです。寮で同室になった製薬会社の御曹司・吉良と忍は友人として近付いていきますが、ある日忍の秘密を知られてしまい……。
セクサロイドといっても、食事をすれば排泄もし、人間と変わらない感情を持っています。しかし、12時間に1回「ハーネス」という薬を飲まないと理性を失くしてしまう――幼い頃にその姿を目撃しトラウマを抱えていた吉良は、忍がセクサロイドだと知ると、「俺を騙してたのか」と怒りを顕にして彼を犯します。その怒りは、忍のことを特別な親友だと思っていた強い信頼の裏返し。吉良が忍に酷くあたればあたるほど、それまで忍に抱いていた感情の大きさを思い知らされるようです。親や家族を持たない忍だけでなく、名家「吉良」の名前ゆえに心許せる相手がいなかった吉良もまた孤独だったのでしょう。本当なら互いを慈しみ合えるはずだった2人なのに、傷つけ、傷つけられるしかなくなってしまった運命がただただ悲しく、目頭が熱くなります……。
繊細なタッチで綴られる悲しくも美しい物語に惚れた方には、カシオ先生の代表作『心を殺す方法』(祥伝社)をぜひ読んでいただきたい! 両親の再婚により義兄弟となった人見知りの美少年・光と優しく穏やかな青年・春樹の、究極の執着愛憎劇です。衝撃に次ぐ衝撃に思い切り振り回される快感が味わえます。
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良家の宿命
なかなか奥が深い作品です。和彦の家族が、特に兄が何度も出てきます。それには意味があり、良家育ちの和彦の出生がだんだん明らかになります。事故のあとやはり母親には愛情があったのかなと思われる描写に救われました。
まさかの展開にびっくりでした。一番びっくりなのは本人だろうけど…でも、ちゃんと自分をわかってくれる人がいて、最後幸せそうだったから全てが報われる気がしました。
Posted by ブクログ
設定も展開も好きだけど、後半は衝撃で泣いてしまった。人間とセクサドールの話。どこまでが人間で、どこからが人間じゃないんだろう。そんなことを考えてしまう、深くて重くて響く作品。美しいだけの話じゃないし人間の嫌なところや悲しい展開もあるけど、それも含めてどこか美しく見えるところがカシオ先生の魅力だと思う。
深い作品です。
「受けがセクサロイド(セックス用ロボット)である」という独特なシチュエーションですが、人を選ばずおすすめできると感じます。
後半の展開が予想外でした。一瞬ダークなバッドエンド来るか?と思ったのですが、最終的にはハッピーエンド(たぶん)になったので、ダークすぎる話が苦手な方でも楽しめると思います。感動し、暖かな気持ちになれる作品です
綺麗
初めての作者さん。
読んでいくうちに
怖いような‥‥切ないような‥‥もどかしいような‥‥
不思議な感じがして意外性のある物語でした。
学園ものとは言え、ありきたりのものと違い
読んでみないと味わえない余韻が…
でもラストには気持ちが救われました。
匿名
面白かった
作家さん買いです。いつも、どんな話の展開になるのかワクワクな作家さんなので、今回もドキドキしながら読みました。
最後に2人でお墓参りのシーン泣けた。
2人が一緒で良かった。
BLというより、人は何をもって「人」なのか、「人としての定義」を考えさせられる作品でした。
衝撃展開と真相解明には、切なさと遣る瀬無さで胸が締め付けられ涙しました。
が、最後には想いが通じてよかった。
深いテーマ+ダークなこういう雰囲気の作品好きな方、同作者さんの「こころを殺す方法」かなりオススメです!
匿名
なんとなく途中で彼もアンドロイドかなと思ったけどやっぱり…!
一巻完結なので2人の惹かれ合った気持ちは少しついていけなかったですが面白かったです。
美しいです。
綺麗で切なくて、愛おしいくて、苦しい。
忍君が、和彦にされたことは読んでいて、苦しくて
切ない。
まるで、好きな事に戸惑って、意地悪する子どもみたいです。
和彦と兄の正嗣さんが、事故にあって、兄弟の秘密が
わかります。
その後の、2人の関係が切なくて愛おしい。
予想外の展開続きで「えっ?!?!」って混乱して何度も読み返した。切なすぎる。
ネタバレのコメントを普段見る人も、この漫画はネタバレのコメント見ないで読んだ方が良い。
絵が崩れているのが気になるけど、良い作品だった。
歴史
安定した技術のカシオさんの、初期作品かな?漫画家さんの歴史を感じます。絵にもストーリーにもちょっと不安定さを感じますが、丁寧に練られたお話かと思いました。
う〜ん、
先が読めてしまうのは仕方ないとしても、、、
設定がとても良いので期待してしまったかな。
あっという間の展開に涙も出なかった。
私が望むエンドではなかった。