感情タグBEST3
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凄く良い。時代にフィットと思ったら2016年に出てる。やっと追いついた。
フェミニズム全開なのは好きじゃないけど、絶妙にフェミニスト臭が消臭されてる。主張はあるから、ユーモアで相殺されてると言った方が良いかもしれない。拒否感なく読める。
特に「クズハの一生」は何度も読み返した。馬鹿な振りをした若かりし私を想うと切なくなる。可愛がられるために馬鹿な振りなんて、絶対にしてほしくない。
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傑作!
何これ?とワクワクしながら読みました。
1話目の「みがきをかける」に度肝を抜き、夢中で読みました。
落語や歌舞伎を元にしているそうですが、かなり攻めてます。
とても楽しかった。
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落語や歌舞伎で題材にされる、怪談物。
それを、現代風に小説にしたら、こんなに面白い。
失業中のサラリーマンのもとに、真夜中に牡丹灯篭を売りつけに来る、かなり常識外れのセールスレディ二人は、言わずと知れた、露子と米子。
播州皿屋敷で有名なお菊は、注文した皿が一枚足らないことから、素敵な恋が発展する。
座敷童やら、御岩さんやら、たくさんの女性がでてきて、世の中を助ける?
そして、怪しげな線香工場で働くおばちゃんたち・・・
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幽霊がおばちゃんとして現れ、現れた者の心を晴れやかにしていく作品群は愉快痛快でありもはや尊さまで感じるほど。そこに「成仏」という言葉が思い浮かぶのは怪談噺が故か? 巻末にある各作品のモチーフとなった話を知っている者からしたら、より楽しむことが出来た。
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完全にタイトルに惹かれて読んでみた感じの本ですが、一つの話が短いので、通勤でサクッと読むには良いかと思います。昔からある怪談をモチーフに作られているようですが、すごくライトな感じの話から深い話まであり、興味深く読めました。幽霊だけど働くお母さんの代わりにシッターをしているとか、燈篭のセールスに来るのとか様々いるけど、どの話も温かさを感じる話ばかりでした。
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溶解や幽霊をモチーフに、死んだおばちゃんと話したり妖怪のセールス受けたり、変な会社で働いたりする。ちゃんと生きていかなあかんなとか世の中に色んなことがあるなとかいうことを、魅力的な幽霊とか妖怪に教えられる感じでした。
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一番最初の話 みがきをかける で、一気に物語に引き込まれました
各作品にモチーフがあって、そこに新しい設定(社会.会社)が加わり、不思議空間と生きてる人、もう生きてない人の交わりがあり、、
面白かったです!
結局一番怖いのは 生きている 人間です
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主人公の元に親戚の元気なおばちゃんがやってくる。
関西弁でまくしたて、1人ボケツッコミ。
紫と金色のスパンコールで虎を形成している化繊丸出しのセーター…。
主人公は何やら落ち込んでいる様子なのに、だ。
そこで主人公はキレる。
おばちゃん死んだやん!しかも自殺やん!
おばちゃんは少し遠い目をした後、またガハハと笑って、去っていく。
なんだったんだ。
けれど、なんだか心にゆとりができた気がする。
不思議なもんだ。
本書は緩やかな連作になっていて、歌舞伎や落語が下敷きになった物語となっている。
共通するのは、幽霊やらおばけやらが出てくるところ。
現代に生きる人々の些細な、でも本人にとっては割と、結構、真剣に辛いことを彼女たちが受け止める。
受け止めてくれるだけでも、救われるものだ。
そうすることで、自分の中から解決策が出てくる。
これが、癒しなのかな。
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怪談がベースになっていて、よく知った怪談なんだけど、それのなにか引っかかるところを昇華してくれた短編集のように思う
そして底流にはフェミニズムが流れているようにも思う
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全部なんらかのお話を参考にして作られてるってのが面白かった。クズハの一生と、ひなちゃんの最後のところが無茶苦茶好きだった。不思議な話なのに、それを通り越して元気付けられた。あったかい!
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タイトルは下町の人情話っぽい。キャラクターも親しみやすい。でも彼らはあの世の人々。あの世でも仕事するんだね。この世と行き来できるんだね。才能があの世でも買われるだね。一体どうなっているんだ。生きるって、死ぬって何だ。
気は楽になるね。
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パラパラと本屋でめくったところ、そのタイトルの「大阪弁くささ」を裏切ることなく、「大阪弁の大阪のおばちゃんらしいおばちゃん」が出てきたので買ってみた。
大阪弁を母国語としない作者の大阪弁はどこか違和感があったりするが、こちらはそれもなく、おそらく作者は生粋の大阪弁を母国語とする人に違いない。
調査してはいないが、最後のほうの「菊枝の青春」を読めば、おそらく作者は姫路出身であろうと推測される。 同じ兵庫出身の私も知らなかった姫路モノレールの存在をここまでリアルに描けるとは。
いくつかの短編の登場人物がかぶる連作短編。民話や昔話などがモチーフになっていて洒落ている。時におどろおどろしく描かれる幽霊だがこの小説では実に軽快でそれでいて真理をついていて頼もしい。
私のところにも「おばちゃん」が出てきてくれないかな。
なぜか、Where the wild ladies are. という副題が中表紙にある。 おばちゃん=wild ladeis と訳すのか。。。ある意味当たっている。
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陽気で生きる元気をくれる怪談、という新ジャンル(笑)
読んだことの無い話なので、全く先が読めない、という体験。読んでないのて結末を知らない、というのは当たり前のことなのに、それを思い出させてくれる本だった。
「ひなちゃん」では、展開を疑いすぎて、主人公の性別すら疑った。
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タイトルに惹かれて読み始めたら、世界幻想文学大賞・短編集部門の賞を受賞した短編集だそうで。
訳のわからない内容のものもあり、むむ?と思って読んでいたらなるほどこれはフェミニズム文学なのであると。落語をモチーフに書かれた短編は読み進めるほどに様々な「〜らしき世界」が浮かび上がってくる。読み進めれば進めるほどに作者の独特のものの見方や広がりを感じられる。これは構成の妙なのだろう。
自分が好きなのは「楽しそう」「エノキの一生」「菊枝の青春」。
「悋気(りんき)しい」も掴まれた。りんきって読めないよね。
りんき、上等!
テイさん、クズハさんが出てくる短編をもっと読みたい。
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おばちゃん、ってお化ちゃんの略でもあるのかしら。清姫伝説や牡丹灯籠落語や怪談のモチーフを使いつつ、モチーフが登場人物やエピソードに出てくるだけでストーリーは全く別の話。
とっぴょうしもないけど話が松田青子さんの女性的で明るくて朗らかで現代に生きている幽霊!って感じで良かった。最初の話が好き。
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【購入きっかけ】
同著の「女が死ぬ」で、その独特の世界観にヤられて購入。
【感想】
一話独立の短編かと思いきや連作短編っぽい雰囲気。
各話において「幽霊」が登場する。といってもホラー小説ではないのでそれぞれの幽霊はけっこうマイペースでだらっとしていて、割りとシュールな展開が多い印象。
正直、松田青子が好き!という読者以外にはあまり読んでいて楽しくないかも。だって、話自体はそれほど面白くないから。笑
【どういった人におすすめできるか】
松田青子さんが好き、かつ彼女の文章のリズムが好き、という人におすすめできる。
松田青子の導入本としては今作より「女が死ぬ」の方が適していると思う。あっちはそうとうクセが強いから、合う合わないが如実にでるはず。
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17話からなる短編集。冥界の住人か、そこに近いところにいる(本人には自覚がない)人間で組織される「会社」が絡む連作でもある。
* * * * *
なんと楽しい作品なのだろう。飄々とした雰囲気で最後まで気持ちを包んでくれました。
重大な事件が起こるわけではありません。深刻な悩みに襲われるのでもありません。大団円を迎えることもなければ不幸な結末で終わることもないのです。
「会社」なる組織もユルユルです。
汀さんは生者の利益(=幸せ)のために日々努めていますが、「おばちゃん」たちはいいかげんです。問題を解決しようなどとは思っていないかのように心の赴くまま振る舞います。そして気がすめば引き上げる。それだけです。
だから物語が唐突に終わります。教訓など何も含んでいません。そこには潔さすらあるため不満や物足りなさを感じることもありません。だから不条理だけれど悔しくないのでした。
それどころか、読むうちに身体の隅々から余分な力が抜け気分もリラックスしてきました。
川上弘美さんの世界に似ていて一筋縄ではいかないなと思いました。それは、また浸ってみたくなるに違いない世界のようです。
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追いつめられた現代人のもとへ、おばちゃん(幽霊)たちが一肌脱ぎにやってくる!(紹介文より)
コメディよりのホラーコメディかな?
笑える話、息を呑む話、スカッとする話とか盛りだくさんでサクッと読めました。
あなたの傍にもおばちゃんがいるかも?
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ウラスジを読んで購入。
なんかコテコテの大阪おばちゃんが大活躍するイメージでいた。
最初の「みがきをかける」までは、そんな感じだったけど、全然違ってた。
おどろおどろしくない怪談集。
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落語とか民話、戯曲とかをモチーフに軽い感じで書かれた、軽い感じの連作短編集。自殺したおばちゃんや、幽霊としてさまよう者達が、有る会社に雇われ、私たちの前にひょっこり現れ心を癒していく。どんな小説、作品と言われてもよくわからんかったけど、自分から死を選んだ人、殺された人、いろんな理由で亡くなった人達がいるけど、死んだら自由。未練を残さず軽い気持ちで生きている。死んでるのに生きてるというのも変だけど。有名な幽霊も登場するけどみんなとにかく湿っぽさがなく自由奔放に生きてる。それよりスカウトの汀さんって何者。よくわからんかったけど、死を推奨している本じゃないのは確かで、単に軽いのりで書かれた幽霊たちの愉快なその後を書いた本なのかなぁ。作者の名前も松田聖子さんと読み間違えたら面白いという理由の軽いノリで読み方は「まつだあおこ」さんと読むらしいです。
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タイトルがなぜ「おばちゃんたち」なのか
幽霊は女の人ばかりなの!?
ほのぼのがうまいなあ~
どれもいいけど、
「菊枝の青春」
「番町皿屋敷」の本歌取り、青春ものに
昭和バブルの頃は近距離なのに、モノレールが盛んに作られた。でも、使わなくなるとお荷物になって、取り壊すのにも時間がかかって、いつまでも橋脚とか残っているのよね。商店街や道路の邪魔、それあるある。
「ないとさみしい。でも全部なくなってしまえば、ないことがわからなくなって、きっとさみしくなくなる。」
片付けの基本だね。
いちまい~にまい~さんまい~
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読み進めていくうちにハマる本だなと思った。
前情報なしに読み始めたら、どこに連れて行かれているのか、ある程度進めるまでわからなかった笑
落語がわかったらもっと面白かったのかななんて思ったりする。
最初の関西弁のおばちゃん、強烈で面白かったな笑。
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どんなストーリーなのか知らずに読んでたから、
え、おばけなん??笑 ってなった(笑)
どの話にもお化けが出てきた(笑)
でもホラーとかじゃなくて、なんか笑える明るい話。
面白くてすぐ読み終わった!
昔から有名な怪談の話をベースにしてるみたいだけど、怪談とか全く疎いから全然気付かなかった笑
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英訳版が米国の世界幻想文学大賞の短編集部門
受賞を知り読んでみた
読みながら微妙にわかるような面白さと言うか
不思議な感じがしていた
作品のモチーフが歌舞伎、落語、戯曲と後から
知り、なるほど!と思った
落語好きの方が読むとまた違った面白さが
あるのかもしれない
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「少年という名前のメカ」を読んで、なんという凄腕の書き手か、と思い、この本を読んだ。
楽しく読めたが、この本に関しては、期待値MAXで読んだせいか、もう少しそれぞれのエピソードを深掘りして欲しかった。
登場人物たちが、もっと有機的に絡み合ってもよいのではないかと、魅力的な登場人物が多いだけに残念。
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おばちゃんたちのいるところ、行ってみたい
“おばちゃん”たちは怖くない幽霊
どうやら汀さんの会社の従業員らしい
怪談の現代版なのだけど、おばちゃんたちの関西弁や近づかず離れずの距離感が心地よい
姫路モノレールは知らなかった、気になる
Posted by ブクログ
おばちゃんたちの幽霊が活躍する奇妙な短編集。おばちゃんたちが所属する謎の会社。その従業員や、おばちゃんたちと関わった人たちが前向き?に変化していく姿は妙に可笑しくて興味ひかれる物語でした。短編それぞれに元となる歌舞伎や落語の題目があって、その作品を知っていればもっと楽しめるのだろうなと感じました(^-^)