【感想・ネタバレ】これも男の生きる道のレビュー

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Posted by ブクログ

仕事も含めて、「できないのは、わからないから」「わからないのは知らないから」と著者は説く。それは、人間関係も含めて。
素直にできない、わからない、知らないを認めて、一旦落ち着くことを提唱する。出来ないことを認めるとは、すぐに出来るようになきゃならないというのも違うと言う言説に、少し安心。
家庭も、会社も社会も、人間の作るもの、どこかにとっかかりがあると信じて、恐れず、逃避せずに、一人前への道を粛々と歩みましょう。

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2020年01月02日

Posted by ブクログ

私が何回も定期的に読み返してしまう本です。
男はどう生きるべきか、という「生き方」に関しての本ですが、
「生き方」自体が、ほぼ死語となっている中で、
こういうテーマで書けること自体が凄いことです。

橋本治氏のような「知性」が、もっと日本にいたらいいのにと、
個人的には思いますが、後にも先にも、出てこないでしょう。

出版されたのは20年前以上も前ですが、
今見ても、全く遜色ありません。
また、氏の著作の多くは、今見ても、
なるほどな、思わせます。
『貧乏は正しい!』など、90年代初頭の作品で
もうすでに、資本主義は終わりましたと指摘していますから、
その慧眼には脱帽です。
20年以上の未来の世界並びに日本の姿を予測していた、、、、
嘘はったりではなく、自分の知性のみにたよって、、、
こんな芸当ができる人間がこの世界にいることが、
奇跡でなりません。

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2017年06月06日

Posted by ブクログ

橋本治の本は、いつも目からウロコな記述ばっかでほんとビックリする。当たり前と思って見聞き逃してたことが、げっ本当だ、すごいってなる。このこと、なんで誰も言わなかったんだろ。って。

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2012年06月03日

Posted by ブクログ

著者の体験をふまえて世の野郎共に「男とは?」をつらつら200ページも語っているが、
「自分のやるべきことへの覚悟」
「できないこと、わからないこと、知らないことを認めること」
「それらを当たり前にやって一人前になること」
男の生きる道とはそういうことのようです。

当たり前のことを当たり前にやるのって難しいよね。

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2015年01月20日

Posted by ブクログ

「男の自立=家事を手伝う」になってしまう短慮を批判し、本当の「男の自立」とは何かを論じた本です。

「あんたは自立してない」と男を批判する女は、「じゃ、どうすればいいの?」と男がたずねると、往々にして、「男は威張っているだけで、私がするような家事をロクにできない」という答え方をしてしまいます。その結果、男が家事に精を出すようになったとしても、それは「息子に家事を手伝わせない母親への従属」から「夫に家事をさせる妻への従属」に代わっただけで、「男の自立」はどこにもないと著者は喝破します。

そこから、「大人」「子ども」「家庭」をめぐる長い議論を経て、「できない、わからない、知らない」を認めようとせず、自分を「ゴタイソーなもの」だと思い込んでしまうことの恥ずかしさに気づいて、責任を持った「一人前」の男になることこそが、本当の「男の自立」だ、という結論へと至ります。

ただ、冒頭で「「男の自立」は、女に好かれるのとは逆の方向にある」と言われているのを見ると、こうしたゴチャゴチャした議論が全部、「男の独りよがりにすぎない」と言われてしまうことへの予防線を張っているだけではないか、という疑問も感じてしまいます。もちろん、そうした非難を受けることも全部ひっくるめて、「一人前」になることが「男の自立」だ、というのが著者の議論なのかもしれませんが、これは、著者ほど強くない男にとってはかなり厳しい道なのではないでしょうか。「黙って家事でもやっとくか」というところでお茶を濁してしまう男の気持ちもよく分かるのですが。

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2014年02月19日

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