【感想・ネタバレ】松井石根と南京事件の真実のレビュー

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Posted by ブクログ

日教組教育で江戸時代から昭和までポンととばされる日本史ですが
この本で気になってすごい調べました。
全部真実でツイッターにこの本は南京以前にかなりの中国人による日本人虐殺があったんですねってつぶやいたら、在日さんに切れられました。
在日さんいるの忘れてました。

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2011年11月27日

Posted by ブクログ

南京大虐殺で殺害された人数は30万人とも言われるが、実際のところ当初よりその数字については根拠に乏しく、何を以ってか正確な数とするかは未だ分からない。ただ歴史の事実として、当時の日本と中国の外交関係と日本軍の進軍の跡を辿れば、南京に対して帝国陸軍が侵攻し兵士だけでなく民間人に死者が出たのは間違い無いだろう。それが誰の手によって行われたのかすら、未だもって謎は残っている。そこにも日本軍兵士の中にも軍規を破り殺害や強姦などを犯した者もいるだろうし、中国側にも撤退を許さず味方を殺害したり、攻め込んでくる日本軍に対して糧秣を渡さないよう民家を焼き払う行為もあったであろう。何も大小程度の差こそあれ両軍が民間人に対して犯した罪である。
これを戦時下において逐次厳密に処理するのは難しく、だからと言って仕方ない事だと無視する事は出来ない。広く捉えれば、全てはそこに至る戦争の過程に原因があり、さらには両当事者の関係性を正常に維持できなかった政府、そしてその政府を選んだ国民にまで責任は広がる。その結果の一部が南京という当時の首都機能の破壊に繋がり、そこに暮らす人民の殺害を引き起こした。
こうなるとその責任を誰に求め誰を処罰すべきかという話になるのだが、本書「松井石根と南京事件の真実」は責任を負って東京裁判で絞首刑となった松井石根の中国に対する考え方、戦争との向き合い方について新書にしてはページ数はやや多く、多くの逸話を以て我々に教えてくれる。
我々が認識する松井石根とは南京攻略の指揮官、事件の首謀者としてのものが大半であろうが、本書では親中派として中国との和を実現しようと、蒋介石との関係に苦悩する姿が見えてくる。表面的にはあれだけの(数字については未確定ではありながら)事を起こしておきながら、中国との未来建設的思考を持つのは俄かに信じ難いが、中国に対する強い思い入れと国民党政府の態度に起因する軍事行動と、その反動の大きさが松井に強く衝撃を与えていたことがよくわかる。
松井は死刑になる最後の瞬間まで中国との恒久的な和平、親交を願っていた事が容易に想像できるのだが、歴史とは残酷なもので、彼を刑場の露として葬り去る。前段に書いた様に、誰に責任があるかを考えた時、真に和平を願いながら歴史の大渦に抗いきれなかった人間と、遠い地に居ながら好き勝手言う人々。確かに兵士を統率統制不十分の罪は大きく許されるものでは無い。だが1人に責任を押し付けることも間違えている。国民全員が考えなければならない問題である。
戦犯問題は戦勝国の好き勝手に行われた印象が強く、インドのパール判事が言うように、事後法に基づく審判は裁判のあるべき姿である罪刑法定主義の原則を覆す惨事である。だが本質を見極めれば国民全員を裁くのは不可能であり、中には戦争に心底反対しながら不当な扱いを戦時中に受けた人々も居るから、それを正確に選別する事など時間的にも作業量的にも無理だ。わかりやすく間違いの無いところで1人に負わせ処断した事はある意味では正しい。それを靖国合祀問題に取り上げて議論する事も間違いでは無い。だがその1人の犠牲者に全てを負わせて自分たちは蚊帳の外と言うのは虫が良すぎる。現在もなおロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルによるガザ侵攻など多数の戦争が継続されている。国民は皆自分の意思を強く声に行動に出さなければならず、それを放棄する事は太平洋戦争に一喜一憂した時代の国民と変わらない。あなたはどう考えるか、そう問いかけてくる一冊である。

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2024年04月05日

Posted by ブクログ

所謂「南京大虐殺」、その「首謀者」松井石根に興味がある人には必読書と言っても過言ではない。
松井大将への共感を秘めながらも抑制の効いた筆致で300ページに及ぶ長文であるが飽きずに読み進む事が出来た。
「そもそも孫文の革命を助けたのは日本ではないか」、その後「抗日」へ転向する支那を背景に松井大将の足取りが展開される。
「南京事件」については様々な評価があるが、本書は真実を突いてゐると小生は見る。
筆者はルポライターと称してゐるが、ルポライターの域を越えた文章家だ。
末尾の文章は印象に残る。
「先の大戦における最大の皮肉は何か?  松井石根の存在。」
「『歴史は繰り返さない。ただ、韻を踏むだけだ。』という巷間の警句が、深い闇の継ぎ目から発せられた因果の糸のようにして、現世を縛ろうとするのである。」

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2012年05月04日

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