【感想・ネタバレ】往復書簡 無目的な思索の応答のレビュー

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Posted by ブクログ

もう本当に、わたしは又吉さんの文章が好きすぎる。

砂鉄さんも気になっていたのでこれは読まねば…!と手にとった。
最後のやりとりで砂鉄さんがこの往復書簡を「違和感を嗜むやりとり」と表現されていたのが、とってもしっくりきた。

こういう感覚って私にもあるけど、こんなに解像度高く文章にできるって本当にすごいことだな…

又吉さんのやさしい文面と、砂鉄さんのちょっとチクッとするような文面の対比はありつつ、思考のベクトルが似ているおふたりなので、お互いの思考が混ざり合うようで面白かった。

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2023年04月08日

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あっという間に読んでしまったが、あっという間に読める本ではない。頭のいい人は、すぐ理解できると思うけど、私にとって何度も何度も読み返したい本。

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2022年11月03日

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自分らしさを演出しないと保てない自分なら、自分を助けてくれることもないので捨てればいい

又吉の言葉と、それを引き出す武田砂鉄の質問が心地よい良い本でした。装丁もスキ。

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2022年01月04日

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『火花』の又吉直樹と『紋切り型社会』の武田砂鉄による往復書簡。
相手の手紙への完全な応答とも言い切れない返信で、思索を発展させ進んでいく感覚が、1人で考えている状態を再現・言語化してくれているような本。

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2019年05月19日

Posted by ブクログ

例えば〇〇が結婚した、〇〇が転職した、とか具体的な噂話が聞きたいんじゃなくて、ではそこから派生する、例えば結婚観や仕事観というと大袈裟だけど、そういう概念的な抽象的な話が好きな自分にはとても好きな本。
まさに「無目的な思索の応答」が好きなので、心地よかった。

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2019年04月06日

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無目的とタイトルにある通り、大きな命題がないともすれば曖昧なやり取りなんですが、印象的なことばだったり考えだったりが所々にあってメモしながら読みました。日頃ふと考えることも、もっと覚えておけるようにしたいなとなんとなく思いました。あと日頃、何も考えずに受け入れてしまっている色々なことも、それでいいのか?みたいな視点はもっていたい。
ふわっとしてる感じが心地よくて面白かった。
武田さんの本は何冊か読んだけど、又吉さんの本もちゃんと読んでみたいなと思った。

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2024年02月26日

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これは面白い組み合わせ。そして、期待に違わぬ興味深いやり取りが繰り返される。往復書簡ってそういうものなのかもしれないけど、真正面から返し合うのでなく、受けた文面から自分の思索があちこち飛び交い、場合によってはだいぶ距離のある観点からの返書となる。その過程をあれやこれや考えるだけでも楽しい。求・続編。

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2024年02月21日

Posted by ブクログ

考え続ける二人。しかも、考え続けた挙句の答えがゴールではないとは、なんというタフネス!
それゆえか本書でも、二人が何某かの結論に向かうという事はなく、思考を絡め合い喚起し合いつつも同調性を求めない。
装丁がその世界観を表している、なーんて直ぐに分かったようなことを言いたがる私のようなおっちょこちょいには、とても辿り着けそうにもないステージだ。

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2022年11月06日

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言葉に傷つき、勇気付けられ、憤り、安堵する。様々な過程を経て拡散し、変容する。吐き出した自身の思索はそこに留まらず、自身も変わっていく。変わらないのは記録として残された情報であり、そこに何者かが都合よく価値を付加して断定することは、相手の思考を閉ざそうとする偽りの安心だと気付く人々は少ない。不安を伴ってもいいから決めつけない余白ある "いい加減" にこそ言葉の大切さがある。振り回され慮る思考に答えなき楽しさが待っている。又吉直樹と武田砂鉄の二人から言葉と記憶の混濁が色付いていく移ろいをいただきお裾分けしよう。これも成長と分配。

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2022年01月03日

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これはエッセイではないのだけど、エッセイのような目的のない会話(思索)のつらつらを読むのって、豊かだなぁ。ある事象についてあそこまでの奥行きをもって、またそれぞれの人生の時間をもって論ずることのできる作家さんのなんと尊いことよ。よく言語化してくれた、と感動することもあれば、なんだかよくわからない高度なこと語ってんなぁなどと思いつつも理解したふりをしてみたり。私の思想、理解力、感受性なんてそんなものだけれど、完璧(絶対)な理解を自負することほど貧しいことはないですね。

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2021年05月27日

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ラジオが好きな武田砂鉄さんとYouTubeが面白い又吉さんの本
好きな人と好きな人は絶対に繋がってるこの世の中に安心する!

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2021年05月25日

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又吉さんの『劇場』が面白く、又吉さん著書を読み漁っている。又吉さんの言葉は、心の奥底に眠る感情を掻き出してくれる。私は今まで読書する際、理解や共感できる本が面白いと思っていたが、又吉さんは、難解なものに挑むことが楽しいと言っている。例えば、難しい本を読んだとき、「自分が面白さがわからなかっただけじゃないか」。更に読書に対して「手加減されたものより、作家の本気の難解な作品を、楽しく読みたいという欲求もある」。
挑戦する勇気を考えさせられた。

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2021年03月28日

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クスッとしたり、ひりひりしたり、ほっこりしたり。もやもやと漂っている感情を、諦めずに言葉にすることへの努力を惜しまない、誠実で才能あふれる2人だと思う。
その一方で、だらだらと気を遣わず、居酒屋でずっと世間話をしているのを、聞かせてもらっているような感覚もあり、ありがたい。

「劇場」に性描写がないのは不自然だと思った、何故ですか?との砂鉄さんからの問いへの回答のあたりはスリリングだった。わたしもまったく同じ感想を持っていたから。その回答、もう一度読みたいけど、又吉さんに怒られたみたいで、なんだか怖くて読めない、笑。
全ページを通して、すべてをちゃんと受け止めたい、理解したいという気持ちで丁寧に読めた。読み終わるのが寂しかった。第二弾はないのかしら。

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2020年08月10日

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二人の思索のやりとり。
どこにも行き着かない思考の心地良さもあるのだな。行き着かない誠実さもあるのだなと思った。

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2020年07月23日

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二人の頭の中を少し覗けたようで面白かった。同じような出来事でも、こういう捉え方をするんだと新鮮に感じたり、確かにそうだなとハッとさせられたりする文章が多くて良かった。特に又吉さんの感性は優しく時に独特で、本を読んで面白くないと感じてもそれは自分が面白さをわからなかっただけじゃないかと思うと言っていたのが印象的だった。

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2024年01月24日

Posted by ブクログ

学生時代にしていた交換ノートを思い出した。
どうでも良い話だったり、日常の引っかかりなど、
読んでて楽しかった。

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2022年11月18日

Posted by ブクログ

『自分の名前で文章を書くことは、身体に文字を彫ることと似ている』と又吉さんは言う。
その言葉の重みに圧倒されてしまいました。
人の心はうつろうし、考えることだって日々変わっていく。
又吉さんにとって文章を書くというのは、その時その時の思いをちょうどいい熱量で
自意識と闘いながら言葉にしていくという作業なのだろう。
その途方もない困難さが、『スリジャヤワルダナプラコッテ!!(スリランカの首都)』と叫ぶ小学生の話に笑っているうちに、泣き笑いのように伝わってくるのです。
分かりやすい思考の方程式や、世の中が提示してくる『正解』を許さない二人のやりとりは
読んでいてとても刺激的で楽しかったです。

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2019年07月03日

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