感情タグBEST3
Posted by ブクログ
怪し気な宗教団体で起きた集団自殺に一人の生き残りが
しかしそこには逆密室と不可能殺人があった
これは巧妙なトリックかはたまた奇跡なのか
探偵はあらゆる可能性を否定できれば奇跡が残ると言う
次々と繰り出されるトリックを片っ端から否定するスタイルは斬新なミステリー作品だ
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前半も前半で全ての状況や謎が説明された上で、濃いメンツとの推理バトルが繰り広げられ、最後にはそれまでのバトルを踏まえてクライマックスに向かうという、てんこ盛りな内容だった。
漫画を読んでるようなキャラや展開が新鮮で、あっという間に読み終えてしまった。
聖女の毒杯も絶対読む。
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「〜である可能性」を論破していく爽快感。
最高のロジックエンターテイメント、ここにあり!
新興宗教の村で起きた、血なまぐさい事件で起こった「奇跡」が「奇跡」であることを論証していく物語。
これがただ論証していくだけでなく、「〜である可能性」を仮説として論証を崩そうとする人の対立しながら進行していくのでハラハラドキドキ感も楽しめます。
面白いポイントの1つに、主要な登場人物に中国の人が出てくるので、中国単語が飛び出してきます。
中華の雰囲気が好きなので、お気に入りポイントです。
6章からなっていて、だいたい各章「仮説編」と「論証編」の形で構成。
「仮説」でも納得してしまうところを、「論証」で見事に論破されてしまう爽快感!
読む手が止まらなくなるかも。
ご注意を。
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めーっちゃ読みやすいし、テンポがいいから読んでいて楽。書いてあることを理解するのが好きな人は楽しいと思う。
最初からこちらにはほとんどの証拠が提示されていて、その中でそんなことも考えられるの!?っていう驚きが最高。
久しぶりに作者買いしたいと思える作品でした。
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ここまで読み応えがある作品にはなかなか出会ったことがない。
現場の見取り図なども含め、事件全体のあらましは、決して目新しくも難解でもない。むしろ古典的で単純すぎるようにさえ思える。
どっこい、”およそ考え得る限りの犯罪可能性を否定する”ことによって真相を導きだそうとしている点で、本書は他に類をみない、斬新でレベルの高い本格推理作品になっていると思う。
「城塚翡翠」シリーズの1作目を読んだ際、2通りの謎解きを楽しめる構造に面白みを感じたが、本作で展開される推理は2通りどころではない。しかも、すべての推理理論がかなり緻密に作り込まれている。
さらに特筆すべきは、”手強い挑戦者たち(しかも難攻不落の黒幕がいる) VS 探偵”という対立構造を用いた”推理 VS 否定”の論理バトル的ストーリー展開だろう。
話を引っ張る中国の女傑や、青髪イケメンの探偵をはじめとする強烈かつ魅力的なキャラクター造形も秀逸で、立ち止まって考え込むという事態はしばしば起これど、ページを繰る手が止まることはなかった。
個人的見解ではあるが、既に高評価を得た続編もある(近々絶対に読む!)ため、映像化もほぼ間違いないのではないだろうか。というか、ぜひ映像化してほしい。(ただし、より平易なつくりが求められるとは思う。)
こういった、精緻で機知に富んだ、舌を巻かざるを得ない作品との出会いは確かに嬉しい。嬉しいけれど・・・。
同時に、自分は”書く側”にはなれないという現実を突きつけられたようで、ちょっと凹む。
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ミステリーは普段あまり読む気が起きませんが、読書好きの友人からクリスマスプレゼントでこの本をいただき、読んでみました。
ミステリーってこんなに面白いんだ!
もっとミステリーを読んでみたい!
もっと井上真偽さんの作品に触れてみたい!
と思わされる本でした。
面白くて、夜更かしして一気に読み進めてしまいました。
小説の世界って面白いなぁ〜、
いろんな本に出会ってみたいなぁ〜、
という気持ちになる本でした。
本の内容的には首切りなどの生々しい表現が多いですが、読み終わったあとは、清々しい気持ちになれる本です。
この本をプレゼントしてくれた友人に心から感謝します。ありがとう!!
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面白かった!
山奥で起こったカルト教団の集団自殺の中で発生した不可解な一つの謎。それに対して奇蹟を信じる探偵が、その謎が奇蹟であることを証明しようとする、というあらすじ。
一般的に推理小説では、不可能に見える事件に対して探偵が可能であることを証明しようとするのに対して、本作では、探偵自身が不可能であることを証明しようとしている。
まさか、そういう設定に持っていくようなミステリがあるなんて思ってもいなかった。
登場人物たちのユニークな設定も相まって、本格ミステリとしてだけではなく、エンタメ小説としても、とても楽しめた作品だった。
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YouTubeで紹介されていたので読んでみたが、非常に面白かった。3時間くらいで一気に読み終えてしまった。
一つの事件に対して複数の面から掘り下げていき、真相に辿り着く手法は見事と思えた。この作者のミステリ本をもっと読みたいと思える作品だった。
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「このようなことが起こった」という通常のミステリとは逆に、「このようなことが起こったはずはない」と証明する否定のミステリ。
起こり得る仮説を否定する論理は極めてロジカルであり、ある程度正しいのだろうが、それをさらに否定する説明もおそらく無限にある。それを覆い隠し煙に巻くような外連味溢れる展開や文章が自分好み。
衒学的なところは麻耶雄高へのリスペクトを感じる。
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ここでの評価があまり良くないので、難しいのかなーと恐る恐る読んでみたら私は好きなタイプだった!百回に一回でも起こり得る可能性が示せれば相手側の仮説として成立するのに対して、探偵はその可能性が決して生じないことを確実に証明しなければならないという仕組みも初めて読んだミステリーで面白かったし、それ以上に次々と現れる刺客たちを探偵が華麗に負かしていくストーリーが良くて頁を繰る手が止まらなかった。続編も読みたいなぁ。
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実際の真相はともかく、可能性について論証を戦わせるという点であまり読んだことのないパターンの推理小説。しかも探偵側が実現性を証明するのではなく、実現不可能性を証明して奇蹟であることを証明しようとするのも面白い。
フレーズ
証明は肯定する者にあり、否定する者にはない』
ある数の桁を並べ替え、その最大から最小を引いた数字が元の数字と一致するとき、その数をカプレカ数と言う……
「アーミッシュとは、昔の『自給自足の暮らし』を守ろうとするキリスト教のプロテスタントの一派のことだ」
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奇蹟を追い求める探偵。普通の探偵者とは違うアプローチでおもしろかった。
色々な仮説を読めるのも新鮮だし探偵が反証するのも見ものです。
個人的には内容は少し難しい気もした。
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仮説を否定し奇跡を認めようと抗う探偵の話。
終わり方としては個人差がありそうだし人によってはモヤモヤしたまま終わってしまう方も居そうだなと思った
だが、自分としては最後までこのタイトルからぶれること無くひとつの終わり方として良いなと思ったし、もちろん新鮮味もあって面白かったなと思う。
ただやはり漢字があまりにも難しかったり少しでも日を開けると人名なんだっけ?となってしまうのでそこは耐性があった方がより読みやすいしオススメです!
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山奥の村で起きた集団自殺。 唯一の生き残りの少女は自身の生存に死人が関与したと主張する。 神の起した奇蹟か或いは人の為した凶行か、探偵は奇蹟を証明するためにすべての可能性を否定しようとする・・・。
まぁ可能性全てを羅列して全てを否定するのは不可能に近いので、探偵に挑戦する者がもっともらしい推理を披露してそれを探偵が否定する流れを取っている。 なので真相を求めるというよりも最後までもっともらしいことを述べた方が勝ちになる。 屁理屈が好きなら読んでみる価値あり。
Posted by ブクログ
とある事件で起こった不可解な状況が奇蹟である事を探偵役が立証を試みる一風変わったミステリだが、何よりもコメディとして面白い
キャラクターがみなクセが強く行動や言動もとてもアニメ的なのが、この作品においては上手く嵌っていると思う
語り手かつツッコミ役として立ち回るフーリンも王道だが良い
主軸となる部分も、推理対決というより論理的な屁理屈のこねあいのようで思わず笑ってしまう場面も多く、
かつ最後はその対決を踏まえた上のオチをつけているのが上手いと感じました
一部探偵の反証に納得いかない点があったのが残念
Posted by ブクログ
難しい言葉や中国語が多々出てきて、個人的には、読みにくかったように感じました。世界観が好きな人は好きだと思います。漫画化したら面白いのではないかなと思いました。
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仮説は確かな事実と証言に基づくというのが、証言はそのまま強力な事実として扱われるという意味だと捉えないとずっと気持ち悪い感触を抱えたまま読み進める羽目になる。
また、終始キャラクターのくどさが気になってしまった。
・家畜の数は9匹
最後の晩餐で教団全員に豚の足が1本ずつ配られたから9匹以上、次に食べる豚の番号が12だから最大9匹。家畜の札番号が順繰りに再利用されている可能性は?そしたら9匹以上残っていてもおかしくないのでは。豚が9匹しか残っていなかった証拠が提示されていない。証明責任は探偵側にあるっていうルールはどこいったの。
・水車トレビュシェット
着地の衝撃で祭壇が壊れず、鏡も倒れなかった可能性は?これで証明と言い切るのは無理筋では…証明責任は探偵側にあるっていうルールはどこいったの。
・クリーン発電
祠の隠し食料を少年と少女しか存在を知らないことは仮説であって、証明されていない。証明責任は探偵側にあるっていうルールはどこいったの。
・最後の反証
少年と少女を積極的に生かそうとするかどうかは教祖にとってはどちらでも良かったという説明、でもわざわざ首斬りの場に子供2人を居合わせるようなことをするかね…?まあこれは動機の部分だから、事実には影響しないのかも。
Posted by ブクログ
奇蹟を信じる探偵が推理を否定するというこれまでになかったミステリー小説。
中国人の登場人物が多くて名前を覚えるのが大変だった。
最終的に真相が明らかになるのだが
こういう結末なら奇蹟を信じてみたいと
思った。
Posted by ブクログ
ザ、推理合戦!推理好きな方はどうぞ。
それにしてもキャラクターが濃すぎて、マンガか!と突っ込みたくなる内容。そこまで尖りすぎなくても良かったのでは?と思うが、読んでいるうちに気にはならなくなってくる。
主人公は青髪の探偵であるウエオロジョウ。青い髪にオッドアイ、赤いコートで眉目秀麗ないでたち。「奇蹟」があることを証明するため、すべての仮説を否定することを信条としている。
語り手は中国黒社会で恐れられたヤンフーリンという美女。残酷な拷問や殺人も非情にこなすが、探偵のことは買っている側面がある。
物語は探偵事務所に一人の依頼人が「自分が人を殺したかもしれない」という相談が持ち込む所からはじまる。昔起こった宗教団体の教祖による集団殺害事件の唯一の生き残り、それがこの依頼人であるという。当時、少女だった依頼人は一緒に逃げたはずの少年が、頭と胴体を切り離された状態で見つける。その時の記憶はなく、宗教団体施設の状況から見て、少年を殺害できるのは自分しかいないのではないか?との悩みを抱えている。
この、昔起こった事件の真相を明かしていくというのがこの物語の主軸である。
ただ、どこから聞きつけたかわからない連中が、次から次に自分の考えた推理を主人公にぶつけてくる。そいつらのキャラクターも濃いーのが多いのだ。
元検事のお爺さん、中国人黒社会の美女、小学生名探偵。さらにはバチカンの枢機卿まで出てくる始末。
ほんとマンガのようだ。
事件はすでに十数年前に起きているので、特に危険ないが(一部あるか)、相手方がぶつける仮説に対して主人公が言い放つ。
「その可能性はすでに考えた」
そこから繰り出される矛盾の証明、反証。
なるほど、この構造は面白い。ただ、複数のトリックを披露して、それを否定してって、本来であればそれだけで1本書けそうなのに、惜しげもなくぶち込んでくるところはおもしろい。
ただ、トリックを披露するための舞台設定がやや現実離れしているせいか、いまいちその場面を頭に浮かべにくいのがざんねん。続編もあるみたいなので、読んでみる。
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10年以上前の事件の真相について論客が披露する仮説を探偵が否定する、という構造は面白かったものの、ちょくちょく出てくる中国語に馴染めず引っかかったり、登場人物のキャラが濃すぎてあまりついていけなかったのは残念だった。一つの事件を様々な角度から見ていくというのも途中少し飽きてしまったが、終盤の論理の戦いは見事で次作も読んでみたいと思った。
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ストーリーやテーマ自体とても面白かったが、往々にしてある中国要素が読みにくさを出している気がして、いるのかなと思ってしまった。
個人的に読後感はスッキリしていて好きだった。
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初の著者作品への挑戦。
完全にタイトルにつられ、なんか厨二心をくすぐられて購入。
ジャンルはミステリー。すごくよく練られていて印象はグッド。だが、ミステリーあるあるでもある作者が賢すぎて(検討を重ねすぎて)ひとつ先の次元に行ってしまい、読み手が置いてけぼり現象もなきにしもあらず。そう言う意味では「すべてがFになる」と近しい雰囲気もあり。
ただ、口調とか描写は割と軽めなので所謂ラノベのような雰囲気もありなかなか面白い。
全ての可能性を否定することが奇跡につながると言う考え方もとても面白い。
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キャラ立ちのさせ方がラノベっぽいので骨太なラノベ読んだ気持ち。
オチが人の善性に基づいたものなのは好きだった。でもその事実って依頼人に伝えなさそうだけど、それは筋が通ってないのでは?でも伝えたら彼女だけは救われないよな〜と思った。
Posted by ブクログ
多重解決モノ
序盤のたかが数十頁で語られる事件について、とんでも仮説を提唱する刺客を、論証でばたばたとなぎ倒す。
多少いいがかり?な仮説トリックを否定せず受け入れ、
矛盾を論ずるのは痛快。
理系の実世界の論文や数理検証も日々このような形態で、
論述・証明しているのだろう?
理系サイエンスを感じました。
中国や古典芸術等の博識な知識は難解。
節々の会話に混ぜる主人公を通じて作者のナルシストを感じる。
あ、東大卒なんですね?お見逸れしました…
読んで矛盾を納得すると、頭良くなる錯覚を覚える
多重解決面白い!
Posted by ブクログ
過去の事件なので証言が明確でなく、物証も必要無く組み立てやすそうではあるものの、
読み終えた時には
ただただストーリーの知的遊戯に感心してしまう。
多重解決ものであるのですが、進むにつれて難解になっていくので終わり方が気になって仕方ない。
台詞もストーリーも読みやすいとは言えない。
高度な新しいミステリーでした。
Posted by ブクログ
新感覚ミステリ。
登場人物も個性的でおもしろかったのですが、中国語がたくさん出てきて読み難い!!!!
また同じ事件の推理合戦が続くので途中で飽きてしまいました。
舞台設定などはとても好きだったので少し残念
Posted by ブクログ
限界集落で起きた新興宗教の大量死の謎を解く。登場人物に魅力があり、オッドアイの容姿端麗と、ラノベにありがちな探偵社キャラ、助手、ライバル。テンポも良い。前半楽しく読ませるし、構成も新しく、何度も違う切り口で事件を解き、それが結末で合わさるという複雑な構成で構成力がすごい。ただ、その構成が大切にされすぎていて、話やトリックがややこしくなりすぎており、論破しあってる内容が冗長、かつ、何を言い合ってるのかよく読まないと理解できない。ジャンルを問わず蘊蓄系の話が差し込まれているが、本編とは関係ないので冗長に感じる。中国語が大量に出てきてふりがながカタカナ、2回目からはルビなしとなるので、しっかり読んで頭に入れることを求められるのが読み難い。構成力が好きな人には良いが、話を楽しみたい、素直にトリックで驚きたい、軽く読み進めたい人には向かない。
Posted by ブクログ
頭脳明晰で博覧強記、なおかつ眉目秀麗な主人公・上苙丞が難攻不落かつ荒唐無稽な問題に立ち向かうが、権謀術数を駆使する謎の敵が彼の前に立ちはだかる。
才気煥発な彼は快刀乱麻を断つ勢いで数々の敵を駆逐し、八面六臂、獅子奮迅の活躍を見せる。
奇妙奇天烈、摩訶不思議な小説だった。
Posted by ブクログ
宗教団体の村での密室殺人という古き良きミステリー感もありつつ、斬新な切り口の推理展開、キャラ立ちバッチバチのところは面白かったです。
映像化するのにはとても映えそう〜。
とはいえ、個人的にはそのエンタメ色強めな台詞回しや推理が好みと合わず、かな。