マンガ大賞2018ノミネート作品。
「かつて公園でUFOに出会った」という体験を共有した幼馴染同士の2人が、「映写機を積んだロケットを宇宙に飛ばして、宇宙人に映画を見せる」という荒唐無稽な空想を、現実にしようとする物語です。
たった2人、人知れずロケットづくりにいそしむ彼らのひそやかな情熱がだんだん愛おしくなってきます。
民間人がロケットを発射させようとすると、技術的な問題のほかにも、発射場所はどうするのか? 法的手続きは? 等々、壁や障害がいくつもあります。
その度につまづいては試行錯誤を繰り返し、時には強引な手段をとることも。しかしそれを乗り越えた先にある終盤の展開には、胸が震えるほどの感動が待っています!
地方の小さな町の小さな工場で、何の特別な能力を持たない小さな2人が力を合わせ、大きな夢に向かう姿を見ていると、読んでいる私たちにも明日への活力が湧いてきます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
すごい。なんだこの漫画は!
単巻なのにすごい物語が詰まっていて、消化不良になりそうなはずなのに、なんかわからん大きな流れにのせられて一気に最後まで読んでしまう。
いやこれはマジで面白い。
単巻モノの中ではマイベストかもしれない。
いやほんとに、くどいようだけど、これだけの物語をこのページ数で読めるなんて、コスパ最強だよ(^^)…逆にいうと、作者には全然還元されないんだろうなぁ。これの後に作品だしてないみたいだし。
こういうなんかなんとも言えないんだけど心にスッとしみる良い作品って出会えると嬉しくなる。
懐かしいような新鮮なようなどちらともいえなくて、でも涙が出た。
こんなマンガが存在していたなんて知らなかった。表紙に惹かれて読み始めたら一気に虜になってしまった。味わい深い絵とロケット開発という組み合わせが最高。夜の町を走る車のライトの表現が素敵すぎる。
宮崎夏次系によく似ていて好きです。宮崎夏次系と違うのは希望とハッピーエンドがあることで、その部分も楽しめました。その後の彼らを見てみたいです。番外編とかでないかな。
Posted by ブクログ
表紙で悩んで悩んで買った(金欠だったんで)
いやぁ、表紙買い大成功、これを逃したら絶対損だ。
元来ロケット物に弱いのに、こんなにいい話ないよ。ただ純粋にロケットを飛ばす。ロケットは純文学だな、ヤッパリ。ロケットってのは人の思いを積んで飛ぶものなのだと再確認。
超オススメ。漫画を買う習慣がある人は買って損なし。
Posted by ブクログ
いるかいないかもわからない宇宙人に向けた伝言をロケットで打ち上げる。
つったらあの絵だよな……と思い出して調べてみたら「パイオニア探査機の金属板」というらしい。
またそののち「ボイジャーのゴールデンレコード」というもっと込み入ったものも打ち上げられたのだとか。
そして本作ではなんと、映画! それも宇宙空間で上映し続ける! むねあつ!
カバー裏に作者コメント。
「私は映画が好きで、人類が滅んでも地球がなくなっても映画だけはのこってほしいという欲求から、映画を宇宙に逃がしました。」
おお。
元ネタとされる「アフリカ物語」は未見だが、その作中の変な歌というか音声と変な踊り(ヒューイー、ヒューイ―)を真似する男女のコマ。
ここが美しいというか抒情的というかノスタルジックというか。恋愛に至らない絆。
Posted by ブクログ
"1人でロケットを作成して、打ち上げてしまう。その目的もはたから見ればしょうもないもの。でも、いい。夢がある。夢中になって何かをやり遂げることって、できそうでできない。
夢を追いかけるすべての人へのエール漫画だ!"
Posted by ブクログ
「子どもの頃に見たUFOに映画を見せるため宇宙に映写機を飛ばす」っていうバカげたことに、大人の男女が本気で取り組んでいるのが素敵。ありがちな恋愛展開にもならないのも好みでした。
Posted by ブクログ
気がついたらいつのまにか発売され、漫画大賞2018にノミネートされ、どこにも在庫がない状態に…
しかし昨日、小さな本屋で偶然見つけ遂に我が手に!
「連載当時からまぁアフタヌーンらしい作品だなぁ。面白いなぁ。」と感じていましたが、このコアな作品がここまで注目を浴びるとは…
作家さんの実力はもちろん個性や話の巧さも素晴らしいですが、この手の作品を連載させ結果を出す編集部の手腕には驚かされますよね。
ジャ◯プのようにあっという間に作品を間引く雑誌には出来ない芸当です。
森田先生とアフタヌーン編集に今後も期待です!