【感想・ネタバレ】失楽園(上)のレビュー

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Posted by ブクログ

タイトル借りした本でしたが、とにかく当たりだったんじゃないかなぁ!と。
あまり癖のない文体で読みやすかったです。面白かったし。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ


不倫もの。日経新聞連載だったらしく「おじさんの妄想する不倫」って感じで、ぎりぎり読める官能小説。「女体の神秘を思う」「女は「やめて」と叫びながらも諦めたように…◯◯は熱く燃え…」こういう小説があるから女性の身体と性をいいように誤解する人がいるのでは…勝手に久木がムラムラしてやってるだけじゃないか、それを愛と開き直ってるだけじゃないかと思う…
それはそれとして、不倫がテーマのものは、錦繍など生理的に受け付けない上に後ろめたさやこっそりしている感じが嫌いで全然読めないんだけど、逆にこれはすがすがしく、華厳の滝、夜桜の下の野天風呂、薪能、緋の襦袢、鯛の兜焼きと蕗の和物など、小道具として出てくるものがしっとりしていて美しく、読めるか読めないか、で言うとついついさっくり読んでしまいます。

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2022年03月06日

Posted by ブクログ

溺れるほど、自らの日常を破壊する程に堕ちていく二人。男女の恋愛における絶頂期には、このような状況が訪れる。しかし、それとは異なるのは、この恋愛が、世間一般からは許されぬ、不倫だからである。

学生時代、講義を受けず、朝から晩まで恋人と情事に耽り、このままで大丈夫だろうかと不安になる感覚。堕ちるだけ堕ちて、退廃的な自らの生活に少しだけナルシシズムを感じるような。それでも愛おしく、こんな時間が永遠に続くことを願い。しかし、それは過去の話で、自分は当時とは違う日常に身を置いている。

小説が齎す疑似体験により、この感覚を味わえるとすれば、この物語は、青春を想起するきっかけとなる。その一点だけでも、本著はオススメできるのである。

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2014年12月30日

Posted by ブクログ

あの名作を再読。

性の規制緩和とか、今読んでも爆笑表現が満載。

上巻の最後、栃木から帰れなかった日。
お昼前に東京について、そのまま仕事にもいかずに
ダラダラと部屋で過ごして、何となく夜の10時になってしまうという
一日がいつの間にか終わる感覚、ここは好きだ。

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2014年01月13日

Posted by ブクログ

2012/08/28

役所広司と黒木ひとみが出演してるくらいしか知らなかったので,なんとなく手に取った.そして,深みにはまってゆく...通勤電車で.

・その経過を確認することで満足し,納得する.
・軽恋愛,軽音楽と同じように重くしない.
・そのハンディキャップを埋めるために,男はこれらの付加価値でカバーしていくしかない.
・動物が高等になればなるほど,性のバリエーションは複雑多岐に
・徒然草,十月は小春の天気
・お臀

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2012年08月28日

Posted by ブクログ

お互い家庭を持つ身である久木と凛子。そのはかなくも切ない不倫を描いた不朽の名作。
エロスを描いた文学作品興奮します。
「久木は凛子の浴衣をむしりとり全裸にする。」ああエロス。
ただし電車などの公共の場では読みづらい・・・。それだけが難点です。早く映像でも見たい。
もちろん想像できるのが本のよいことです。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

大人の恋愛って
どんなものなの?って興味津々で
購入。
これは・・大人の恋愛というより・・
行き場のない恋愛・・
こんな恋愛は・・したくない・・

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

出版社に勤める久木祥一郎は、53歳で出世コースから脱落し、閑職に回されてしまいます。そんな彼が、37歳で書をたしなむ松原凜子と出会って男女の仲となり、そのまま二人はおたがいの身体に溺れていきます。

久木は凜子を、二度にわたって鎌倉への旅行にさそい、身体をかさねます。さらに久木は、凜子の書の授賞式にもすがたを見せて、逢瀬をたのしみます。

そんなある日、久木は凜子と連絡がとれなくなります。凜子の夫が二人の関係に気づいたのかもしれないと考えた久木ですが、その後凜子から、彼女の父が亡くなったことを聞かされます。しかし久木は、彼女の身体が欲しいという欲望に抗うことができず、彼女を呼び出して喪服姿の凜子とセックスします。

年が明け、二人はまたしてもおたがいの身体を求めあいます。凜子は久木と会うたびに、快感の上限を更新する体験をあじわわされ、彼によって自分が変えられてしまったことを責めます。しかしそれは久木も同じでした。凜子の誕生日に、二人は中禅寺湖のホテルで一夜を過ごしますが、大雪のために東京へ帰ることができなくなります。二人はともに、家庭を捨ててでも一緒にいたいと願います。

本書がベスト・セラーになった頃、「ただの官能小説だ」という批判があったようですが、官能小説としてはかなり贅沢な作品だと思います。源氏と六条御息所は下半身の相性が悪かったという談義などは、「文学」のほうから見れば噴飯ものなのかもしれませんが、こうしたスノッブな演出を利かせた官能小説というのは、けっこう需要があるのではないかという気がします。

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2015年02月15日

Posted by ブクログ

もう行き場が無くて、互いにすがるだけで、そうしておかないと闇に落ちてしまうことが分かっていて――――、それなのに求めてしまう。だからこそ求めてしまう男女の話。不倫経験はないけれど、理性が吹っ飛ぶ時の感覚をわたしは知ってる。幸せの傍らに確固とした切なさや痛みがあるのを、冷静に見ているのに、なのに、止められない時っていうのは、結局自分本位。なんだよね…

さて、行き着く先は。

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2013年04月13日

Posted by ブクログ

こんな世界があるのか。肉体的にここまでのめぐり合わせになると、もうどうしようもないんだね。ここまでくると、絶対愛なのかわからないけど。精神の前に肉体がくるって、人間である動物としては、この上ないものだけど、ちょっと絶対愛とは違う気がする。ここまでマッチしてしまうと、お互いが乗り越えるべき困難や理解をはじめから超越してるもんな。着実に離れられなくなっていく、ふたりが下巻でもみどころ。はやく読みたい。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

内容(「BOOK」データベースより)
凛子と久木はお互いに家庭を持つ身でありながら、真剣に深く愛し合ってゆく。
己れの心に従い、育んだ“絶対愛”を純粋に貫こうとする二人。その行きつく先にあるものは…。
人間が「楽園」から追放された理由である“性愛=エロス”を徹底的に求め合う男女を描き、人間とは何かを問うた、渡辺文学の最高傑作。

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2009年10月04日

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