【感想・ネタバレ】幸福の増税論 財政はだれのためにのレビュー

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Posted by ブクログ

今の日本社会は勤労と貯蓄という従来の価値観ではやっていけなくなっている。
税金は生活保障サービス、子育て、教育、病気、介護などにもっと使われるべき。

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2023年04月11日

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タイトルに”なんで増税が幸せにつながるの?“と思いますよね…。結論を言うと「一人一人が自分の将来の不安に備えて貯蓄する社会」よりも「税金という形でみんながお金を出し合い社会でプールしておき困った時には税金で助けてもらえる社会」になったほうが将来に不安のない社会を作れるのではということ。そんな社会を作るには税金に対する信頼を取り戻すことが必要だと述べています。なるほどと思われた方はぜひとも読んでみてください。

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2019年11月10日

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これまでの日本社会モデルは、勤労と倹約による自己責任で将来不安にそなえる社会を維持することを目標にしてきた.これからは税をつうじて「社会の蓄え」をつくり たがいに命やくらしのニーズをみたしあっていくのがベストチョイスだ.これが本書の要点だと感じた.それぞれに税金について次のような指標も参考になる.消費税1%=1.1兆円、法人税1%=5000億円、相続税5%=5~6000億円.ベーシック・サービスによる再配分のモデル図(p87)は分かりやすい.オランダの経済政策科学局(CPB,p166)は導入したい組織だ.政府から独立して経済分析を行う由.

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2019年04月23日

Posted by ブクログ

数多くの社会学や経済学の本を読む中でも、説得力抜群の書である。
実もふたもなくバッサリと切るような本書の言説は快い。現在の日本の姿を否応なくクッキリと見せつけてくれる書と高く評価したい。
「自分は中の下と信じたい人」というカテゴリー認定は実にリアルである。なるほどそう分析すると格差拡大の中でも安倍政権の支持率が下がらない理由が理解できる。
初めて説得力のある日本の処方箋を見たようにも思えたが、果たして実現性はどうだろうか。
終盤のシナリオは詰めが甘い気がするが、大きな方向性には賛同できる。「戦後の勤労国家は行き詰まった」との認識は誰も否定できないものと思われるからだ。

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2019年03月11日

Posted by ブクログ

本書に考えさせられた記述が多々。

一つは、「働かざるもの、食うべからず」の価値観。我々は生活保護受給者を快く思わないが、それは不正受給への疑念もあるが、根底には、真面目に働く自分がバカみたいに見えたり、支給に対して感謝されるような実感がないからではないか。しかし、これは保険のようなもので、本当に困ればお互い様、と考えても良さそうなものだ。

こうした価値観を補強するように日本には、勤労の義務と生存権がある。通常は、これらを両立させる必要があるが、前記は生存権のみの主張だ。ソ連の憲法の中にも、働かざるもの、食うべからずの原則に従った義務と言う記載があったという。ここでの「働かざるもの」とはレーニンによれば、金持ちと怠ける者のこと。しかし、日本人の感覚では金持ちを「働かざるもの」には含まないだろう。考えさせられた。

租税負担率が上がり、社会主義化してしまうと、労働の意欲が減退すると信じてきたが、むしろ頑健な保障の場があることで、思い切ったチャレンジができるようになるのではないだろうか、というのが著者。実際、どうだろうか。人間には、マウントを取りたいから頑張るという思考が少なからず、そして残念ながら、存在する。この点では、既に失敗した国もあったと思うが。

人間は、誰かにみせびらかすために消費を行う。いわゆる顕示的消費である。世の中は、顕示的行為で溢れているが、もはや本能行動に近い。金ではなく、別の基準で価値観を切り替えられるなら、「幸福の増税論」もあり得るかもしれないが。

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2024年05月24日

Posted by ブクログ

オランダのCPBについては、恥ずかしながら知らなかった。65歳以上の高齢者を15~64歳が支えるということでなく、非就業者を就業者が支えるというのは、単純になるほど! と膝を打つ。
頼りあえる社会をつくろう! 全国のソーシャルワーカーを勇気づけてくれる一冊。

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2021年10月03日

Posted by ブクログ

支え合う社会、これまでのリベラル政党の政策で納得のいかない部分を、筆者は新しい社会のあり方として提示してくれた。
新書という制約の中で書けなかったのかもしれないが、ベーシック・サービスの具体的な中身と、政策のコスト、税制の形と財政への影響について詳しい記載が欲しかった。

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2019年11月06日

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北欧の社会制度にずっと興味を持ち、憧れてきました。役に立つ事が実感出来るのであれば、高負担の税も納得できる気がします。助け合える社会に私も生きていたいです。
ベーシックインカムにも興味があったけれど、なるほど、ベーシックサービスの方が適切だなと思いました。
けれど、北欧社会よりも日本人の方が自立心に乏しい様に感じていて、無料サービスと言われたら病気じゃない人たちまで病院に押しかけて無駄な検査を受けたがったり、同じ話をあちこちで繰り返したりしてるんじゃなかろうか、という懸念は払拭出来そうにありません。

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2023年05月17日

Posted by ブクログ

『幸福の増税論』というタイトルの割には、幸福感を受ける内容ではなく、むしろ重い印象を受けました。
また、あまり親切な内容ではなく、わかる人にしかわからない印象を受けましたし、現実に即した内容、というよりは、机上の空論、という印象を受けました。

とはいえ、税金や社会保障のあり方を考える上では、参考になる本だと思います。
また、基本的には中立的な考えに徹する姿勢を感じ、その点については好感を持てました。

税金や社会保障のあり方については、少なくとも日本においてはビジョンがないように思います。
ひとまず、仮で構わないので、日本としてのビジョンを政府が明確にすることが必要だと、個人的には思っています。
もし間違っていても、修正していけばいいのですから。
ただ、そのためには、まずは、税や社会保障についての教育が大切だと思います。
時間がかかったとしても、最も確実な方法だと思いますので、小中高で、税や社会保障についての知識が身に付くようにすべきだと思います。

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2023年05月01日

Posted by ブクログ

新書にコンパクトに論点がまとまっていると思うけど
民進党の政策スタッフでらしたのかー
だったら政策に反映してくれよー
で1点減点

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2021年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

20181127~ 1219井手先生には以前職場での講演会に着ていただきました。なかなか熱い志を持った先生でした。このタイトルは人によっては微妙かも。
著者は消費税増税の必要性と、消費税が決して逆進的ではない公平な税制であることを丁寧に説いている。そして、すべての人々にベーシック・サービスを導入すべきと主張している。そして、その政策を実現するために日本の学者としては珍しいことに?政治に積極的に関わってこられたようだ。
私はベーシック・サービスのはよいと思うけど、積極的に実現されるまえに事実上導入されていくような気がする。

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2018年12月30日

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