【感想・ネタバレ】「きめ方」の論理 ──社会的決定理論への招待のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

NSGA-Ⅱを使った多目的最適化をやっていて、かつ最近ではDeepLearningにもかぶれているという事もあり、非常に楽しく読めました♪

前半部分については、目的関数が複数ある命題に対してどうやってただ一つの最適解を定義するかについて記述されており、最適化に関するテクニックではない歴史的な流れを学ぶ事が出来、大満足!後半は後半で、日常生活に落とし込んでの示唆に富んだ楽しい本でした♪

以下、380ページ目にあった、僕が一番心に残った箇所を抜粋して紹介します☆
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人間を狼だと仮定して考案される仕組みは、どんなに立派に見え、頑強に見えるオリを作ったとしても、どこかに穴があり、別の狼の侵入を防ぎえない。<途中略>人々の倫理性を呼び覚まし、倫理性に訴えて、また、人々の本来の倫理性から来る訴えに耳を傾けて、倫理的社会を構築するための研究をしなければならないのである。

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2021年03月16日

Posted by ブクログ

多数決にせよなんにせよ、いちおうは合意したルールのもとで意思決定を行ったにもかかわらず腑に落ちない。不公平感が漂い、モヤモヤする。それもそのはず、「きめる」ということは難しいのだ。しかも、それは異なる価値観、尺度を有する個々人の間で決めなければならない。
数式が顔を出し、傍らで「公平とはなにか」というような哲学的問いが投げかけられる本書は難しい。しかし決定論にまつわる研究の一端を知り、この難しい命題に思索を巡らせられるようになるという点だけでも、一読の価値はある。

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2021年05月13日

Posted by ブクログ

元々難解な概念を取り扱っているのだから仕方がないのだが、何ともわかりにくい。
結局、いくら数学的な表現を駆使して『決め方』を追求しても、結局は『正しい決め方』は個人の利害を超えた社会性とか倫理観に依拠するという身も蓋もない話になる。もっと実践的で白黒明解な決め方の正解を期待したのだが。
まぁそうであるからこそ、世界中で様々な選挙制度が採用されているのだろう。唯一絶対の『正しい決め方』が幻想である事だけは理解できた。

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2024年04月22日

Posted by ブクログ

数式のところは、結構面倒くさいが丁寧に読み進めていくと、よくわかる。どんなきめ方も一長一短があり、そのことを理解して決定内容を見ていきたい。数式がないところだけ読んでもためになる。

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2019年07月22日

Posted by ブクログ

過去の読書会課題本。元々、経済数学の入門書として書かれたモノらしい。数学についての本なので、当然数式が出てくるが、読み飛ばしても内容理解が出来るように書かれているので、数式が苦手な人にも面白く読める。本書から、数学で人間の選好や行動原理を説明することの難しさを実感できた。やはり人間の行動には数学的な論理では説明しきれないところが多々あるんだろうということを改めて感じられたので、それなりにいい読書体験になったと思う。

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2019年04月02日

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