超ナルシストのハイスペ証券マン✕ツンデレの定食屋店員の恋を描いた『恋ときどき、焼きサバ定食』や、純情青年✕小悪魔系40代の年の差ラブストーリー『仕立て屋と坊っちゃん』など、初期作品はコミカルな印象が強かった大島かもめ先生。しかし本作では、一見スマートなようで、いろんな痛みや諦念を抱えて生きてきた2人の男性の切実な心の交流を見事な筆致で描き出しています。
優秀な兄の影に隠れながらも「愛されること」を願っていた駿斗と、ゲイである自分を押し殺して結婚しようとしている央倫。互いに下の名前しか知らないセフレ関係にある2人ですが、上司の娘を接待中の央倫が駿斗の職場の呉服屋を訪れて、まさかのご対面を果たすのでした。それをきっかけに、一緒に遊んだり食事をしたり、さらには家に招いたりするようにもなり、もはや「セフレ」とは呼べない関係に。しかし、そんな2人の間に「見捨てられる恐怖」「世間体のための結婚」という壁が立ちふさがります。
「心の底から傷つくのはもうごめんだ」。いつの間にか“チキンハート”になってしまった2人の絶妙な距離感ややり取りが、読み手の心をギューー―っと切なく締め付けます。決して大げさではない何気ない仕草や言葉、表情で繊細なドラマを紡ぎ上げる、大島先生の大傑作と呼びたくなる作品です。
感情タグBEST3
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名作だと確信
クールビューティー攻め×黒髪プチワンコ受けのリーマンCP。どちらも家族と過去にトラブルがあり、縋る様に身体を重ねるセフレ。「女と寝れてホッとした」「どこ行くの」「俺がいるので大丈夫」
名言多発で萌えまくる。最後に行く先を尋ねなくなったシーンは泣きそうになった。2人の救済の物語。
とってもすき
何回も読んじゃう本。
最初は体だけなのがどんどん色々遊びにでかけて
お互いの事情もわかったりしたところでその事情で別れる決心をする。
すごく切なかったけどハピエンで良かった。
自分の望みは誰かを傷つけるという言葉がとても重かった。
そんなのあなたのせいじゃないよって声を掛けたい。
仲良くふたりで過ごせると良いなあと思える結末でした。
攻めがかわいい
絵が好みだったので購入しました。攻めの見た目で最初は自分の好きなことは好き、嫌なことは嫌とハッキリした性格かと思えばそうではなくて、弱いところがあって人間らしくて好きになりました。でも、ここぞという時はかっこいいです。
様々な思いや苦しみを抱えながらも、身体ではなくお互いの心の距離が縮まっていき、生涯を共にしたいと思える関係になり本当に嬉しかった。
ただ、お互いが抱える家族間の問題は存在していて、ハッピーエンドだけで終わらないのがリアルでなお良かった。
良くある話だけど
凄く良かったです。誰かの一番になりたい倉橋と高校時代に痛い思いをし普通になりたい松根。お互い歳をかさね、素直に気持ちを出せないのですが、松根の結婚が決まりそうな時に別れを切り出す倉橋、また、周りから期待されつつも婚約者?に別れを切り出す松根、松根を好きになりつつあったのに、松根に言われ自分も好きな人がいると言った婚約者?の涙。松根の家族は理解出来ないから騒いでいましたが他は本当に良い人ばかりでした。
匿名
すごくよかったです。
今まで一人で抱え込んでいた心の傷を共有出来る人がお互いに出来たんですね。
本当に嬉しい時に恥ずかしくなって、ついつい茶化してしまう受けが可愛かったです。
ちょっと
試し読みして面白そうって思ったけど
割とあっさりでもう少し中身のある話だと良かったかな。淡々と話も展開してドキドキもハラハラもなくする〜っと終わっちゃった。
お互いいつ好きになったのか、分かりづらいからもう少し分かりやすく描いて欲しかったな。特に攻めの感情が分からないから上司の娘さんとの結婚断って受けの所に行ったのは驚いた。
ゲイに対しての攻めの家族の反応が辛くて苦しかった。
感情が分かりづらい部分もあるけど、面白かった!!