【感想・ネタバレ】グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月28日

荻原さんの勾玉三部作にはまって以来、彼女のおすすめを道しるべに児童文学ファンタジーを読みあさってきました。

ほぼ外れなく面白く読めました。豊かな読書体験をされてきたんだなぁと羨ましく思います。

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Posted by ブクログ 2014年06月24日

一章ごとに一つの動物を取り上げ、それぞれの動物にまつわるファンタジーについて語られている。

ファンタジーの手引書としても軽い評論としても読める、まさに読む価値のある本である。

クマやライオンなどの現実にある動物から始まり、「ライラの冒険」シリーズのダイモンで終わる心憎い構成。

特に、佐藤さとる...続きを読むの「コロボックル」シリーズのマメイヌやダイアナ・ウィン・ジョーンズの『ダークホルムの闇の君』のグリフィンが出てくるところなど感涙ものであった。

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Posted by ブクログ 2012年07月27日

物語に出てくる動物だけじゃなく、実際に飼っていたヒヨコやおもちゃのカエルの事まで書いてあって面白い。
猫,グリフィン,白鳥,ドラゴン,ダイモン,の回が特に好き。

グリフィンの回で、DWJの「ダークホルムの闇の君」について書かれてて、どれも共感出来る事だったのが嬉しい。
反対に、ユニコーンの回で絶賛...続きを読むされてる「最後のユニコーン」は、昔読んだ事があるけど、なんだか難しいって印象しかなくて、内容も朧気にしか覚えてないのが残念…。読み直してみようかなぁ。

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Posted by ブクログ 2012年02月27日

神話とか民俗的な話題とか。
自身の動物と本にまつわる体験を通して、その辺を熱く語る1冊。
荻原規子好きには、そういう面で最高に面白い本。

僕のような、「ファンタジーに馴染みが薄いけど、荻原規子は大好き」って人にとっては、古典・名作ファンタジーへの架け橋、読書のススメになります。

誤魔化しや茶化し...続きを読むを混ぜずに、物凄く冷静に真剣に語られてます。
参った。色々読みたくなった。

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Posted by ブクログ 2021年05月19日

ファンタジーや神話民話に登場する有名無名の動物たちを、章段ごとに作者の思い出を絡めながら語る一冊。
私は未だに、自分が幼少〜中高生時代にファンタジー含む日本・世界名作にあんまり触れてこなかった(専ら漫画と星新一)のがちょっとコンプレックスなのだが、
それでも「本に登場する動物」という存在には心ときめ...続きを読むくものがある。
『大造じいさんとガン』の残雪とか名前ひっくるめてかっこよすぎる。
この本はその辺をいい感じにくすぐってくる良書であった。
椋鳩十は取り挙げられてないし、鳥で出てくるのは白鳥くらいだけど。

以下、特に響いた箇所を引用。

「私の一番の財産は、結局これしかないと思うのだ。子ども時代に、子どもの感性で児童文学を読んだこと。そして今でもおぼえていること。」
(p.108)
「デフォルメした動物キャラクターを動かすことは、動物をよく観察して忠実に写すこととは別の範疇にある。観察するべきは、私たちの内面、私たちの神話のありかなのだろう。動物が語る言葉は、動物の持つ言葉ではなく、人間から抽出された、人間が持つよりもピュアな何かなのだろう。
そんなふうに人間から外部に抽出されてしまったものは、ほとんど『神』とも呼べるものではないだろうか。」
(p.155)
「私は、J・R・R・トールキンやC・S・ルイス以後に文学ジャンルとなったファンタジーとは、この系統であり、太古の語り物の末裔なので、近代からの意味で言われる「小説(ノヴェル)」と同列ではないと思う。
子どもだましと見下げるのはまちがいだが、小説と同じ手法の文学論で論じるのもまちがいだ。同じものさしで測るから、小説仕立ての奥に持つ真価にうまく手が届かず、ファンタジーの優劣に的を射た批評が生まれないのだ。」
(p.213)

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Posted by ブクログ 2014年08月28日

古典文学や現代文学で登場するクマ、馬、ニシキヘビ、ユニコーンなど、物語の重要な名脇役である動物・怪物たちに焦点を当て、その魅力に迫った本作。
児童ファンタジー作家として有名な著者が、物語を違った角度で楽しませてくれます。

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Posted by ブクログ 2013年09月09日

荻原規子ファンにはたまらないと思います。彼女に影響をあたえた本、出来事がかかれています。
エッセイですが、小説のような語り口で、たのしめました。

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Posted by ブクログ 2013年08月09日

徳間書店のWebサイトで連載されていたエッセイが元の本です。
連載中から、1冊の本になるのを楽しみにしていて、やっと読みました。

テーマが動物で、そこから連想される本の紹介みたいな感じでお話が進んでいきます。

「ジャングル・ブック」とか、読みたくなります。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年07月25日

児童書の中だけではなく、古典や神話においても重要な役割をになっているさまざまな動物たち(幻獣も含む)について綴っているエッセイ。

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Posted by ブクログ 2013年06月10日

まじめなレポートのような1冊。
固い感じがしたが、それもまた一興。
彼女とファンタジーの出会いのいきさつなどもわかってよかった。

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Posted by ブクログ 2012年12月09日

心に残ったエピソードは三つ。古事記に現れる馬の皮。カエル漫画を描きつづけた理由が読者の存在だという話。何故ファンタジーが中世欧州風世界で展開されるか。

馬の皮は何か養蚕と結びつくようなのだが、何を意味するのかが現代では明らかでないというところでエッセイは終わる。この分からなさが妙に心に残った。
...続きを読むエルの漫画は弟が読者として存在したことが続けられた理由だとしたもの。作者と読者の関係について色々考えていたのでタイミング的にはまった。
最後のファンタジーの舞台については(いま本が手元にないのでうろ覚えだけど)「中世には現代と同じ問題が全てある」からだという中沢新一氏の説が紹介されていた(ような気がする)。
いわれてみると確かに現代とは異なる環境で貧富の差、家族問題、戦争、都市と辺境、各種産業、知識欲や名誉欲などを描くことができ、魔法やエルフやゴブリンが現れても許容されるのは中世欧州風世界だよなぁと思う。

本自体は一章ごとにファンタジーに登場する動物のタイトルを振り、タイトルの動物をキーに自分の思い出や動物が登場する作品について語ったウェブ連載をまとめたもの。そういえばダイアナ・ウィン・ジョーンズにはまったのは荻原さんのエッセイの影響も大きかったよな、と改めて思ったり、中沢新一氏の著作を改めて読んでみたいなと思ったり。

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Posted by ブクログ 2017年11月09日

作家の萩原規子さんが、ファンタジーの本の中に登場する動物たちのことを書いたエッセイのような児童書でした。

犬やクマ、猫、ライオン、イノシシ、ネズミなど、身近な動物の話に混じって、ドラゴンやユニコーン、グリフィンといった、ファンタジーでおなじみの架空の動物も登場する本の紹介をされています。

動物好...続きを読むきの私は、なんだかここに紹介されている本を全部読んでみたくなりました。もちろん、神話や伝説の話からもとっているので、知っている本もありましたが、知らない話もたくさんありましたので。

知っているのでは、まず、「ライオン」の章の『ナルニア国物語』の解説。映画のワンシーンが鮮やかによみがえってきます。ここではライオンのアスランが重要な人物なのでした。

それから、「ニシキヘビ」の章の『ジャングルブック』。懐かしい話です。オオカミに育てられたモウグリ少年がニシキヘビのカーにジャングルの掟をいろいろ教ります。モウグリがジャングルで生き延びていくうえでカーの存在はとても大きかった。そして、私もニシキヘビをここまで中心人物として書いた小説は読んだことがないなと思いました。

最後に「グリフィン」。この動物の印象は私は薄いのですが、『ハウルの動く城』にも登場していたそうです。私は未読ですので、この本で初めてしりました。その形態は、頭から胸がワシ、胴の後がライオンということで、ヨーロッパ王家の紋章をイメージするということで、なんだか興味深い動物です。

小説の物語は人間が主役となりますが、こんなに活躍している動物たちがいたのですね。彼らがいるからこそ、これらの話が、味わい深いものになっていたのでしょう。

ユニークで親しみ深い動物たちの活躍する話が、最初から最後までぎっしりとつまっているこの本は、その文章からも、子供の頃に読んだ本への懐かしさや動物たちの可愛らしさが感じられます。
暑くて眠れない夜には、この本で童心に返って、ファンタジーの動物に会いに行くのもいいと思いました。

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Posted by ブクログ 2012年04月10日

ファンタジーに出てくる動物たちを、荻原規子の視点から回想した本。出てくる作品がみんな読みたくなる……。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年04月04日

分類902

空色勾玉シリーズやRDGの作者の 動物物語(架空生物を含む)のエッセイ。ファンタジーや神話や古典文学の中に登場する動物たちの随想。


作者が好んだという本のラインナップを見て、私も好んで読んだものがあると嬉しいし、知らないものは読みたくなった。
ケロちゃんの家のくだりは なんだか作者...続きを読むの少女時代を思って、親しみを覚えた。
YAもしくは大人向け。先に作者の物語の本を読んでから、このエッセイを読んだようが楽しめるだろう。

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Posted by ブクログ 2012年02月29日

ファンタジー作品に登場する動物をお題に書かれたエッセイ。
本の紹介としても熱があって面白かった。

実はとても私的な本なのかもしれない。
著者が作家という職業についたわけや、彼女の小説作法まで、ところどころに垣間見えるのが興味深かった。
エッセイというのは、ある意味「わたしを理解して」っていってるよ...続きを読むうなところがある文章だからね。
読書歴とか微妙に重なっているところがあるんだけど、感じ方が違う部分も多々あって、そこら辺がわたしが著者の本の愛読者になれない理由なんだろうなと思ったりもしました。
(タイトルで「黒龍とお茶を」というマカヴォイのファンタジーを思い出した。続編、読みたいなー。ディズニーあたりが3Dで映画にデモしてくれないかな……無理か)

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Posted by ブクログ 2022年05月16日

こちらも以前読んだ気がするが、ほとんど忘れていて楽しく読んだ。
ウォーターシップダウンのウサギたちと、ダイアナ・ウィン・ジョーンズのグリフィン一家のホームドラマが気になる。

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Posted by ブクログ 2021年01月24日

荻原さんがどんなふうに育ち、何を考えてきたのか、その一部が垣間見えるエッセイ。

ここから勾玉三部作や現代ファンタジー作品ができあがっていったんだなあ。

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Posted by ブクログ 2019年04月20日

勾玉三部作で有名な荻原規子さんの、動物をテーマにしたエッセイ集。架空の動物だけでなく実在の動物、さらには動物の形をした人形も出てくる。ファンタジー、特に児童文学の紹介も多く、よみたい本をストックできた。
大人になった今でもファンタジーは大好きだが、子どもであった頃とは違う見方しかできなくなってしまっ...続きを読むただろうと思う。勿体ないことだが、世界の広がりを知ることで得られる楽しみにもある。見えなくなっても、そこにいるだろうと思えることも、きっと楽しい。

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Posted by ブクログ 2015年09月10日

古典や神話において、重要な役割を担う空想上の生き物や言葉を話す動物たち。動物物語を通して、ファンタジーとは何かを考察しながら、読書案内としても楽しめるエッセイ。


著者は子供のころの自分は、想像力が豊かだったとは言えないと書いているが、私も意外と冷めていたように思う。実際物心ついたころから、テレビ...続きを読むに映るアニメやヒーローが実際にいるとは思ったことが無いし、芸能人さえテレビの中の存在で実在しないと思っていたぐらいだし。でも想像力はないくせに空想するのは大好きだったので、よく本を読んではその世界に浸るのが好きだった。残念ながら読んでいたはずなのに、子供のころ好きだった本としての記憶はないけど。
考察としてファンタジーが古典や神話と結び付いているというのはよくわかる。その辺りから題材を取りやすいし、土壌がしっかりしていてすんなりと受け入れやすいからだろう。でも優れたファンタジーはそういうもので、シャボン玉じみた空想話との差がそこだというのは引っかかりを感じた。本は優劣じゃなく面白いかどうかだ。それも個人の好みによるところが大きいだろうし。
余談だけど、『ネズミ』の項で著者が上げたのが『アルジャーノン』だった。私は『ガンバ』だけど、何より『アルジャーノンに花束を』はSFだったのか!そう思って読んでなかったのでびっくり。

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Posted by ブクログ 2014年08月31日

山月記の話など荻原さんの実体験が作品に生かされていておもしろかった。こういう実体験のお話をもっと書いて欲しかった。

そしてダイアナ・ウィン・ジョーンズさん亡くなってしまっていたのか…。ショック。

「最後のユニコーン」「アルジャーノンに花束を」「ウサギどんキツネどん」が面白そう。私も児童文学サーク...続きを読むル入れば良かったな、後悔。

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Posted by ブクログ 2012年06月12日

荻原規子さんの主に動物物語に関する読書体験を綴ったエッセイ。
豊かな物語作家はやはり豊かな読書体験を持っているのだなあと思った。
児童文学全集が家にあるって羨ましい。

幼少期の読書体験はその後の読書傾向に大きく影響すると思うけど、それらがどれだけ心に響いて、どれだけ記憶に留めるかは本人次第。大切な...続きを読む記憶として自分のものにして、それらと自分の経験と想像力を昇華したのが荻原さんの描く物語なんだろうと思う。

タイトルだけは知っているけど読んだことがない本についても結構触れられていたので、読んでみたいと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年04月26日

荻原規子さんが徳間の「本とも」に連載していたもの。
サブタイトルに~ファンタジーに見る動物たち~とあるけれど、もっと広くファンタジー論&荻原さんの読書体験や子どものころのエピソード。

ファンタジーの王道、ナルニア国物語はもちろん、古事記・枕草子・ソロモンの指輪と守備範囲が広い。

読んでいて、再読...続きを読むしなくてはと思った本・多数でした。

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Posted by ブクログ 2012年04月23日

うーん、私ってぇ、荻原さんほど頭がよくないのでぇ、なんとなく僻んでしまうみたい。ファンなんですけれども。

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Posted by ブクログ 2012年03月18日

副題「ファンタジーに見る動物たち」とありますが、20の動物、幻獣を取り上げています。ただ、それらの生態を掘り下げたような内容ではなく、荻原さんの読書遍歴や子供のころのエピソードを踏まえお話となっていて、ファンの私は興味深く読むことができました^^
作曲家の菅野よう子さんとの交流がある話があり、菅野さ...続きを読むんが勾玉のイメージソングとか作ってくれら素敵な曲ができそう、勝手に妄想しまいました(笑)
巻末の方に、荻原さんのお母様は空想をあまり解さない人で、そのせいか空想より読書にのめりこんだということが書かれていて、私とちょっと似てるなぁと親近感がわきましたw

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