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Posted by ブクログ
小学校の卒業式の日だったから地下鉄サリン事件のことよく覚えてます。本書はそんなオウム真理教の病みを暴力団はもちろん、ロシアや北朝鮮等の闇社会と関連付けながら力強く記述してます。信者の異常な雰囲気に目を奪われがちだけど、スケール大きいなぁ。
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スピード感があり読み応えがあった。
本作でも書かれていたが小部屋に1千万持って隠れていたところを逮捕された弱視の男性というのを以前テレビで見て、非常に卑小な印象を受けた。その男がなぜサリンという巨大犯罪を起こした宗教集団を作れたのか。またその資金源はどこから来たのか謎だった。今回、本作を読んでロシアマフィアとの関わりや麻薬による資金作りなどなるほどと思うところが幾つかあった。
警察庁長官の狙撃事件などは警察が公安部主導によって結局迷宮入りになってしまったところなど残念としか言いようがない。
1番興味深かったのは麻原に詐欺の手法を教えた神爺、組織編成や教義などを作った長老、坊さんの3人という初期のブレーンがいたところ。やっぱりマニュアルというか、1人の人が全てを作りあげることは出来なくて。もちろん麻原には詭弁というか弁舌の才能があり、あと時代的に超能力が流行った時代というトレンドもあったのだろうけど。
色々なことが上手く噛み合い、どんどん拡大し、麻原自身も途中でどこに向かうべきかわからなくなっていた。ただ元々、小物なので自分の欲望だけ肥大し、もし本当に麻原がポリシーの強い宗教家だったら、最後の時、大規模にサリン撒いたり海外のように集団自殺など起こしていたかもと思うと…本当に小物で良かったのかも。神爺が言った最後、どう締めるかは本当に大事。
そして最後の章で示唆されていたオウム真理教の復活などに騙されて入ってしまう人が日本にいることが本当に悲しい。
Posted by ブクログ
オウム事件の幹部連の活動が、詳細に著述されています。表に出てくる幹部だけでなく、裏社会からの廻し者?の教団システム構築者が別に関与し、暗躍していたことにも驚きました。また海外での活動も活発で、危険極まりない兵器も入手し、現在もその所在がわからないなど衝撃的です。警察内部の失態も指摘され、噛み合わないまま大きな事態になってしまったこと、本書の指摘通りであれば残念です。また海外で活動していた刑執行された幹部が、最後の方では教祖と距離をおいていたような記載があり、走り続けて元に戻れない現実の中で、ジレンマがあったのであろうと思いますが、悪行と理解しつつも進むしかなかったと推察され、工学系の高学歴者であっても合理的思考ができなること怖さを感じました。
Posted by ブクログ
勿体つけた、ありきたりな記事の羅列しただけの読み物と、勝手に決め付けて読み始めたが、非常に興味深く読み進めた。当時、あれこれ妄想を膨らませていた様な事が書かれており、恐ろしさを覚えた。また以前に読んだ他の事件に繋がっているような印象を受け、まだこの事件は続いていると、勝手に思ってしまった。
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麻原他の幹部の執行が少し前にありましたが。
あの時、本当は何がどのようになっていたのか?
真実はどういうものだったのか?
知られていない、陰謀や黒幕的なものの存在は?
とか知りたいことはいろいろあると思っていました。
この本を読んで、さらに謎というかわからないところが
残る気がします。
Posted by ブクログ
一橋文哉さんの著書は「ほんとにそんなところまで取材でたどり着けたの?」というところまで行くこともある中、この本は大きな謎が謎のまま終わっているところが却って不気味。
獄中の様子も含め麻原彰晃氏の知らなかった側面、教団の活動がそこまで広がっていたのか…と、いずれにしてもオウム真理教についての認識を随分新たにしました。
Posted by ブクログ
冒頭、「麻原彰晃、死す!あの男が、ついに死んだ。」から始まる本書は、オウム真理教松本死刑囚と教団幹部6人の死刑執行後に発刊されました。(発刊直前には残る7人の死刑執行がなされたが、それについては多分発刊には間に合わなかったのでしょう)
一橋文哉さんの本は、三億円事件や世田谷一家殺人事件などの著書も読ませてもらったが、事件のことを詳しく分かりやすく親しみやすい文章で書かれているので、私個人的には読みやすいです。
結局、オウム真理教の事件は何だったのか?
真実が語られないなかで事件の核心人物たちが一斉に死刑に処された今では、永遠の謎となってしまいました。