大学の俳句ゼミを舞台に、ちょっと変な坂本先生(メガネ好きにおススメ)と個性強すぎなゼミ生が俳句を勉強しながら交流を深めていきます。
私も俳句は「プレバト!」のなっちゃん先生のイメージしかなかったんですが、季語の使い方とか切れ字とか、この作品で楽しみながらもう少し踏み込んだ知識を得られました。しかも、主人公の流星くんが一見超平凡男子なのに、自分の作品をめちゃくちゃけなされてもポーカーフェイスを維持する脅威のメンタル、かつイケメン若手俳優の友達がいて、同居する叔父はテレビで人気の渋オジ、しかもふたりとも流星くんへの愛が重め…って天は彼に何物与えてるの、という勢い…!こじらせがすごい文字書き女子や子連れのかわいいお母さんなど、ゼミ生のキャラもいい感じで立ってます。教授陣の不思議な絆にちょっと萌えてしまったりも…!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
やし芸の先生方のお話と、連句を巻くお話と、大きく2つに分けてストーリーとテーマが分かれている最終巻。
芸術は心を砕いて昇華されていくものも多いからこそ、先生方目線で生徒に対してどう教えていくか、どう向き合うか、生徒の選択をどう受け止めるか、を読むことができて嬉しかった。
連句は景色と心情の転じていくさまが軽快で楽しく、あとあと句集を何冊か調べてしまった。青先輩の「五、六分の祝詞を」が刺さって抜けないほどに気に入っていて、青先輩のすごさをひしひしと感じた。
准先輩と雷武先輩の恋の句が情感豊かで素晴らしく、これもまた一生記憶から消えない俳句だなと感じた。
ほしとんでは全体を通して、そうだよなあと感じることが多く、創作をするひとりとしてもすごく共感するエピソードが多かったように思う。やし芸の彼らと同じ立場ではないのに、隣の大学に通っている彼らを見守るような感覚で、話をじっと聞いているような心地だった。