感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ロザンの楽屋で、宇治原さんがおすすめしてたので。
めっちゃおもしろい。
①憲法は極めて実務的で、国家権力をどう動かすのかを定めるものです。p35
⭐︎だから、家族は仲良くしなければならない、みたいなどうでもいいことは書いてはいけない。そういうことを書くと、家族が仲良く協力していないため、公的な補助は受けられません、のようなことが起こる。これがとてもわかりやすかった。
そこからの2人の深堀りもまた面白い。
そもそも憲法は、国が守る義務。国民に押し付けるものではない。納税の義務とか教わっているから、どうしてもそういうものだという思いがありがちだけれど、そうではないらしい。
②ですから立憲というのは、絶対的に正しいものに常に行き着くことを保証するものではない。しかし立憲というものによって正しいものに行き着いたと「みなしていく」しかないんじやないかな。p99
⭐︎ルールに照らし合わせて、今のやり方が本当に正しいか考えるって視点、個人でも大切にしたいね。慣例だから、ってとき、よくあったりする。
Posted by ブクログ
考えを述べ合うとはこういうことなのか、と納得。そして、憲法とは、かくも解釈の方法やそれを基に行動をおこすことに幅がでてくるものなのか、と驚愕。
Posted by ブクログ
憲法の役割について、これまでで一番理解できたと思います。議論が噛み合ってない部分が長すぎますが、それもまた、社会の縮図かと思えば、趣があります。
Posted by ブクログ
憲法とは国家権力に適切に権力を行使させるもの。国家権力を統制するもの。国家権力を縛るもの。権力のあり方や、その限定を定める法典。
権力自体は「重要な公共財」である。しかしそれは、本質的に悪い方向に使われる傾向があるものなので、安全装置を一生懸命かける必要がある。
手続き法を規定しておくことの重要性。何が正解かわからない中で正解に近づけていくプロセスを重視する
Posted by ブクログ
立憲とは何か、国家権力の適切な行使を実現するための憲法の重要性や手続き論の意義、9条の論点等、恥ずかしながら今まで余り理解が及んでなかった憲法の基礎知識に触れられたように思う。施政者として現実の問題に真剣勝負で取り組んできた橋本氏の熱量、憲法学者として丁寧な分析と思考を重ねてきた木村氏のロジック。お互いの相違点を明らかにしながら、それぞれの主張を熱く説きつつ、そこから気づきを得る姿勢には、議論のお手本として学ぶことが多かった。より憲法を身近な問題と考えられるようになったのも良かった。
Posted by ブクログ
説明が上手い二人の対談なので、憲法という硬い話題でも分かりやすく話に入り込めた。それでも中盤難しくてあまり深く理解できなかったところもあったので、これから二回、三回と読んでいきたい
Posted by ブクログ
集団的自衛権を容認する安保法の改正がなされたとき,立憲主義に反するとの主張をよく聞きましたが,この本は立憲主義とは何かの理解に役立ちました。
もちろん,立憲主義と言っても,色々な見解があるとは思いますが,1つの見方として,お二人の対談は大変興味深かったです。
憲法改正をめぐっては色々な考え方がありますが,その時代時代の立法事実を検討しなければならないという点については,深く同意します。
権力を行使するにあたり,何が正解かは誰にも分かりません。そこを,適正手続を踏むことによって,一応の正当性を担保するという視点も,強く印象に残りました。
あと,日本の民主主義が成熟していくためには,知っておくべきこと,検討していなければならないことがたくさんあって,国会議員の方にはそれなりの資質を持つ方を選ぶべきだなと有権者の一人として改めて思いました。
参院選も予定されており,憲法改正の論議も出ている今,幅広い方に読んでいただきたい本です。
Posted by ブクログ
何かと世間を騒がす元大阪府知事・大阪市長で弁護士の橋下徹氏と、気鋭の若手憲法学者の木村草太氏の憲法を巡る対談。
本人達も言及しているように、意外にもこの二人の対話が噛み合っていて驚いた。まさに法と論理という共通の基盤に基づくインタレスティングな議論だと感じ、憲法を考えるのに一読の価値があると思った。
「何を憲法に書くべきじゃないか」という問題設定による議論や、集団的自衛権を巡る憲法9条解釈についての議論、憲法改正国民投票の意義付け(国民意思の発露の機会としての憲法改正手続き)についての議論などが、特に興味深かった。また、二人いずれも「適正手続き」という考え方を非常に重視しているのが印象的だった。
Posted by ブクログ
面白かったけど、結構難しい。自分の勉強が足りない。
橋下徹は責任と権力をセットに考えていることを終始一貫して主張していた、と思う。
木村草太は、内心は色々思うこともあるけど、学者として法理論に忠実であろうという感じ?
意見対立や共通点も沢山あって、良い議論本だったように思う。
Posted by ブクログ
無秩序という悪を是正するため、主権国家権力を頑張って打ち立てた。今度はその国家を縛るために憲法が必要になった。この順番が大事。
対談形式だが、お互い忖度なく、反対意見についても論点が分かりやすい。解釈論、実務面での実際性、実効性について、政治の現場を経験している橋下徹の論拠は明確である。
しかし、日本語の解釈を巡った議論は憲法に限らず至る所で存在するが、その調整コストは計り知れない。言葉のニュアンスの違いがどこまで社会に変化を齎らすか。自衛隊を国防軍に表記変更した場合の社会変化のシミュレーションなど、別の観点に興味が向いた。認知社会における言葉の重要性、神話の大切さ、という所だろうか。