【感想・ネタバレ】きょうのできごと 増補新版のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

◎あらすじ◎
引っ越し祝いの飲み会に集まった男女7人。
各々の人生を生き、一時混ざり合う「きょうのできごと」を様々な視点から綴った1冊。映画化に伴い作者が映画撮影に立ち会う「きょうのできごとのつづきのできごと」、番外編の「もうひとつの、きょうのできごと」も収録。

◎感想◎
章ごとに語り手も、語られる時間も変わっていく作品。
おおきな出来事は特に何も起こらない。
でも、関西弁でテンポよく繰り広げられる会話と、まざまざと目に浮かぶような情景描写が混じり合って、するすると読めた。

語り手が変わっていくので様々な「きょう」を知ることができる。
彼らが一緒に過ごす「きょう」は、人生のほんの一部であり、毎日はその前にも後にも当たり前のように続いていく。それを想像しながら読むと、7人が交わるこの時間がより輪郭を持つ気がしたし、「きょう」の前に生きていた彼らの人生も知りたくなった。

中沢と真紀が2人で過ごすシーンは心地よかった。
真紀のことがかわいくて仕方のない中沢と、そんな中沢を自然と頼る真紀の様子を想像すると、ほっこりした気持ちになって。
未来はわからないけど、ふたりの「きょう」はとても幸せそうだなぁ、と思った♪

私はいま30代なのでこの一夜の様子を、
こんな風に過ごせる時代が懐かしいな…と思って読んでいたけど、
もし同年代だったら、また違う共感があって楽しそうだなと感じました。

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2021年03月22日

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