【感想・ネタバレ】火星に住むつもりかい?のレビュー

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Posted by ブクログ

視点が移り変わるたびに様々な事実が明らかになっていき、後半は息を吐く暇もなく一気に読んでしまいました
多田君と佐藤君が良い関係に戻れていたら嬉しいなあ

あと文庫版の解説が非常に良かったです
「たしかに!」と思って自分で自分が怖くなりました

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2024年04月29日

Posted by ブクログ

人によって正義は違う。でも大体が善悪の判断ができないから決められた法律や誰かの意見で良さそうなものを正義だとしている。
危機を伝えるものは広がりやすいというのは人間の生存本能であり当然なのかもしれないけど、もっと周りの情報を注意深く見なきゃいけない。

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2024年04月02日

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好きな伊坂作品の中でもおそらく最上位グループのお気に入り。3度めの再読。怖い世界での半ばやけくそ、人間臭く、出来ること限定のヒーロー。昆虫のうんちくとリンクした話も面白い

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2024年02月15日

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伊坂ワールド前回であるなと感じた。良い意味で。
伊坂幸太郎が好きなので贔屓目に見ているところはあるかもしれないが、話の持っていき方や伏線回収の仕方など、今回も惹き付けられ面白かった。

魔女狩りをコンセプトに現代に投影して描かれた「平和警察」という機構は酷く悲惨な制度であると感じたが、よくよく考えるとさほど今私たちが生きている時代と変わらず、物語はあえてそれを皮肉ったものではないかとも思った。
SNSやメディアなどで映し出された1部の情報であたかも相手の全てを知ったかのように錯覚し皆で寄って集って批判をぶつける、一方通行の集団行動。私人逮捕などが正義と唄い活動している逮捕者も居るくらいで、規模や時代背景は違えど、「魔女狩り」や「村八分」といったものは常に人間の防衛反応・潜在意識としてあるのではないかと感じた。
ひとつの良いことを偽善だと言い炎上する点や、自分に被害が加わらなければ人は残酷になれるという点など、処刑を見届ける民衆の狂気の描かれ方はなんら誇張した表現ではないと私は思う。

そんな中で立ち上がれる勇気ある人(今回で言う物語の久慈)をヒーローと称え敬うわけではないが、素直に認められる世間でありたいなと感じた。

タイトルにあやかるのであれば、
まだ地球も捨てたもんじゃない。と言ってもらえるように。

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2024年02月09日

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登場人物の思惑がぶつかり物語が思わぬ方向に行きます。意外な人物が‥やるせない気持ちがありますが、どんでん返しが面白い本でした。

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2023年12月17日

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ネタバレ

平和警察が崩壊してもまた次の体制へと変わり同じような悲劇が起こるかもしれないし、悪は根絶できないんだろうなと。
でも、
最初に比べて2回目に出てくる
「火星に住むつもりかい?」というフレーズは何だかあたたかく優しいように感じた。

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2023年12月10日

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発売当時に読んだはずだが記憶に残っておらず。最近何かのインタビューで、伊坂さん自身が「これまでの最高傑作ならこれ」と発言していたのを見たのと、文庫化をきっかけに再読。
最初はなかなかに暗いし怖いなと思っていた(伊坂さん自身も書くのが辛かった模様)が、後半に向けて、醍醐味である伏線回収も含め、疾走感のある完璧な仕上がりになっていた。むしろなぜ内容を覚えていなかったのか…

伊坂さんの古い作品を再読しようというきっかけにもなった、良い体験だった。

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2023年11月07日

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でっち上げやー
濡れ衣やー
モダンタイムスやゴールデンスランバーよりも酷い世界やー 救われねぇー笑
街の広場でlet's公開処刑! let's合法!
当時の魔女狩りとかコロッセウムの意義として「それらは社会の不満や不安を解消する目的もある」確かにそれはそうな気がする。
殺し合いが、見せものとしての娯楽。鬱憤ばらし。

エアコン冷房地獄とか、鉄棒ぶら下がり地獄とか、拷問内容がfunnyなのかエグイのか分からんな。
薬師寺警視長が受けたであろう拷問は、あえて読者の想像に任せるとのこと。

大衆が、情報統制によって作り上げられた虚実混同のイメージを共有してしまう恐ろしさ!
印象操作された噂や評判が、まさに、瞬く間に悪事千里を走る!
善と悪はどうしても引き寄せ合う。両極ではなく、いつも隣同士。どちらが悪なの??
いや違うな、むしろ善と善です。「こっちの善」と「あっちの善」です。
野原ひろしの名言どおり、「正義の反対は悪じゃない、また違う正義なんだ」そうそう、そう思うよ。
また、「正義とは自分に都合の良いルールのこと」そう、たしかに、それもそう思う。
「偽善だ偽善だ、善なら皆を助けろ」
ほな、日本の富裕層がmonthlyでUNICEFに寄付するのは偽善か?
遠い外国の貧困に金を出すより、アンタが住んでるタワマンの下のホームレスにも住居と仕事を段取りしてやれよ、という主張は屁理屈か?

真壁鴻一郎が喋るたび、動くたびに、滝藤賢一氏がチラついてしゃーないな笑
「探偵が早すぎる」の雰囲気が重なり過ぎてんねん。アフロやろ、絶対。
久慈役は、ケンドーコバヤシ。
で、正義のヒーローの正体は誰だ!?
蒲生でもなく鷗外でもなく、ところどころ風景のように添えられてる郵便配達員か!?もしや!?...いや、違うな!?と読み進めていくのが楽しい。

ぼくりり。文庫本巻末の解説。
この、ハタチ前後の若者が書いた考察と洞察力。すげぇな。
てか、泥酔状態で拳銃発砲して3発3中させれんの?そいつ結局誰なん?

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2023年09月10日

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架空の日本(仙台)が舞台のディストピア小説(なのでカテゴリはSFとした)。
一般市民にバレちゃいけない権力を振るうという構図は、伊坂さん作品にちょくちょく出てくる。この作品ではディストピア感を前面に出して「嫌なら火星にでも住むしかない」と脅される。

権力って有形無形の大勢の支持があって成立するものだろうけど、なぜ支持される(嫌でも支持せざるを得ない)かというと、権力を使う側が知らない情報を持ってて裁量次第で使えるからなんだよね。いや法治国家なんだから、法律に基づくから大丈夫でしょって建前なんだけど、実際は裁量だらけ。行政役人天国。日本人は善良で真面目な人も一定数いるから、この程度の酷さで済んでるんだろうなと思う。

真壁捜査官が話す昆虫の生態。生態系って本当にうまくできてて、神の御業だよなと感じることが多々。人間社会もある程度放っておいても、いつかはバランスが取れて振り子が元に戻るんだろうな。というか、振り子が戻るまでは時代のせいにするしかないのかも。テロとかデモとか選挙じゃ振り子の運動は止められない気がする。
だから、人のせいにしないで社会のせいにしないで、自分と周りの幸せを考えて生きてこう。

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2023年08月24日

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「伊坂幸太郎」の長篇作品『火星に住むつもりかい?(英題:Life On Mars?)』を読みました。

「伊坂幸太郎」作品は昨年5月に読んだ『仙台ぐらし』以来なので、ちょっと久しぶりですね。

-----story-------------
この状況で生き抜くか、もしくは、火星にでも行け。
希望のない、二択だ。

「安全地区」に指定された仙台を取り締まる「平和警察」。
その管理下、住人の監視と密告によって「危険人物」と認められた者は、衆人環視の中で刑に処されてしまう。
不条理渦巻く世界で窮地に陥った人々を救うのは、全身黒ずくめの「正義の味方」、ただ一人
ディストピアに迸るユーモアとアイロニー。
「伊坂」ワールドの醍醐味が余すところなく詰め込まれたジャンルの枠を超越する傑作!
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「伊坂幸太郎」ワールドが堪能できる作品でしたねー ジャンル分けが難しいですが、近未来SFっぽい感じでしょうか、、、

宇宙を舞台にした作品っぽいタイトルですが… 実際は、「この状況で生き抜くか、もしくは、火星にでも行け!」 の希望のない二択を表していて、ディストピアとなった仙台を舞台とした作品でした。


住人が相互に監視し、密告する… 危険人物とされた人間はギロチンにかけられる―身に覚えがなくとも、、、

交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」、この制度が出来て以降、犯罪件数が減っているというが… 今年安全地区に選ばれた仙台でも、危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。

こんな暴挙が許されるのか? そのとき、全身黒ずくめで、謎の武器を操る「正義の味方」が、「平和警察」の前に立ちはだかる!


密告、連行、苛烈な取り調べ… 暴走する公権力、逃げ場のない世界… 魔女狩りが復活したような状況の中、突然、全身黒ずくめの「正義の味方」が現われ、木刀と強力な磁石を使った武器で単身「平和警察」に立ち向かう、、、

「平和警察」の「薬師寺警視長」は、この事態を重く受け止め、警視庁の特別捜査室から「真壁鴻一郎」を呼び寄せ、この事件の捜査にあたらせる。

一方、「正義の味方」である理髪店店主の「久慈羊介」は、心の苦しみを抱えていた… 一部の人だけを助けて、全ての人を助けることはできないことは偽善なのでは?公平性を担保できなければ偽善と糾弾されてしまう、、、

正義感の強かった祖父と父が経験した悲惨な体験、善意からの行為を偽善と呼ばれて苦しみ、そして死にまでつながった過去… そこから学んだ「人助けをするとろくなことにはならない」という教え。

「正義の味方」が公平性を保って活躍することなんて不可能ですからね… でも彼は「常連客の危機を知った時には、助けても良い」という、都合の良いルールを作り、自分を納得させながら活動を行うことを決意する、、、

店の客を大事にすることは客商売の基本であり、これは決して善行ではないのだ… と自分に言い聞かせて。

しかし、その行為が仇となる… 罪のない人たちが処刑されることになり、その中には「久慈」の客である高校生の「佐藤誠人」も含まれていた、、、

「久慈」は、「佐藤」を助けるため処刑現場に乗り込むことを決意する… そして、そこに複数の黒ずくめの男たちが現われる。

「久慈」は、「佐藤」を助けることができるのか!? 「平和警察」に狙われた「久慈」の運命は!?


拷問シーンを始めとする「平和警察」の活動が不快感マックスなだけに、公平性は保てていなくても、「久慈」の活躍を… 「久慈」に感情移入しつつ、孤独なヒーローの活躍を、応援したくなる物語でグイグイ読ませる感じでした、、、

「伊坂幸太郎」らしさ満載の娯楽小説でした… 面白かったー

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2023年03月23日

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ネタバレ

伊坂さんのお話はやっぱり面白い。

正義の味方か危険人物か、これは紙一重とも見方によるとも言えて、この世の中で本当に正しいことなんて、誰も分からないんだと思った。
でも、だからこそ、常に自分の頭で、何が正しいのかを考え続けて行かなければならないと思った。

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2023年01月28日

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小説に飢えていたからか、あっという間に読んでしまった。ディストピアで起こるミステリ。最初は何が起きているのか分からなくて、行きつ戻りつつ状況を確認しながら読んでいたけど、だんだん状況が飲み込めてくるとページを捲る手が止まらなくなっていた。
とりあえず読んでみるか、くらいの気持ちで読み始めた伊坂幸太郎、面白かった。
221017

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2022年10月18日

ネタバレ 購入済み

やっぱり伊坂さん作品

拷問に近い取調べ、サディスティックな人の集まりが公僕たる警察官であること…
なんたかいつもの伊坂作品と違っていて、読むのが不安になっくる。
それでも読み進めていくうちに正義の味方が現れて
…と思ったら、失敗したり人を殺しちゃったり、くもゆきが怪しい。
最後の最後になって、ようやく…
いえ、最後の最後まで読者の気持ちを引きつけて放さない、自分にとっては傑作です。
面白かった!伊坂さん、ありがとうございます。

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2022年04月10日

Posted by ブクログ

久しぶりに再読したら全く覚えてなくてまっさらな気持ちで読めた
人の感情の恐ろしさに触れながら人の心に消えない善を希望に読み進めた。
考えさせられながらやっぱり伊坂幸太郎さんは一悶着で終わらなくて面白かった

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2024年04月13日

Posted by ブクログ

火星に行く話ではない。

近未来?現代?治安維持のため「平和警察」という組織が編成され、安全地区に指定された地区は平和警察が重点的な取り締まりを行う。

その方法は「事件が起きてから」ではなく、「事件が起きる前」に未然に予防することを目的としている。

不審者、テロリスト、過激派などは平和警察に拘束され、取り調べという拷問を受けた挙げ句に公開処刑される。

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2024年04月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めの方は世界観に恐怖を感じていたけど、終盤になるにつれて伏線を回収していく伊坂さんらしさがしっかり詰まっていた。人それぞれに正義があって、客観的に見た時に、賛成する人、反対する人、偽善だという人が描かれていた。自分の正義が他人の正義に当てはまるとは限らないことを極端に表してるような物語だった。人間臭さが出ていて良かった。

「人間は、安心できる情報よりも、危険を煽る情報に、より反応するんですよ」
この言葉はほんとうにその通りだなと思った。
Twitterとか見てるとそんな感じだもんね。

伊坂さんって、モダンタイムスとかもそうだけど、世の中に発生する、どう足掻いてもどうすることも出来ない力的な話多いと思う。

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2024年03月12日

Posted by ブクログ

最初はしんどいなーと思いながら読んでたけど、後半はこれぞ伊坂さんっていう伏線回収&展開で面白かった。
胸糞悪いはずなのに何故か爽快感もある不思議な話

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2024年03月09日

Posted by ブクログ


魔女狩りの現代版。平和警察という組織は、警察の部署であり、危険な人物を取り締まり拷問し、最終的に公開処刑されてしまう。ある日、平和警察のビルに正義の味方が現れて。そんな架空の世界の出来事を描いている。

はじめは、登場人物も多く、平和警察という聞きなれないワードがしっくりこなくて、物語に入り込めない。しかし、途中からの展開で完全に引き込まれた。

真壁の言葉は、面白く伏線のひとつだったりする。
「武力を使わずにどうやって相手を牽制するか。うまくやらないと。」

伊坂幸太郎さんの言葉の使い方は上手だなあ。ちょっとしたフレーズに心を持っていかれる。



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2024年02月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「この状況で生き抜くか、もしくは、火星にでも行け」
中世の魔女狩りを現代版にしたらこんな感じだろう、というディストピアが描かれた話。
「平和警察」という名の組織に支配された都市で、市民たちの密告により、ギロチンで処刑される「危険人物」が選ばれていく。
平和警察に、ひとり磁石の武器を使って立ち向かう「正義の味方」と、助ける人たちの関係性。「偽善」とはなにか。

序盤からサディスティックな拷問の様子が描かれていて、胸糞悪さが続くので、明るい話を読みたい人にはあんまりおすすめできない。
けど、ストーリーの進め方や伏線の巡らせ方が見事で、ドキドキしながらページをめくる手が止まらず、あんなに分厚かったのに、あっという間に読み切ってしまった。
久々に再読したけど、やっぱり面白かった。

真壁さんのキャラクターがとても好きで、あの優秀さと抜け目のなさを描き切れるのはすごいなと思った。
最後の床屋での会話のシーンで、騙されたと思って嬉しくなった。

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2023年11月22日

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ネタバレ

モダンタイムスみたいな暗くて怖い入りから、怒涛の展開

優秀なのにフワフワした真壁のキャラが好きです
行方くらますところまで作戦だったんだよね

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2023年11月20日

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小説の中でフィクションとして描かれている相互監視社会は、SNSが日常のものとなり、見ず知らずの人を大勢で吊し上げる現代社会と同じだと感じた。拷問や公開処刑のシーンもあり恐ろしいけど、同じことがネットを通して起きていないか考えてみる必要がある。
それぞれが自分だけの正義を振りかざすことの恐ろしさと矛盾と偏りを、ストーリー通じて教えてくれる本。

「何がどう変わろうと、別に、世の中が正しい状態にかるわけじゃない(中略)振り子が行ったり来たりするように、いつだって前の時代の反動が起きて、あっちへ行ったり、こっちへ来たりを繰り返すだけ」

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2023年11月08日

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6年ぶりぐらいに再読。
コロナ禍に再評価されてもよかったのでは、と思うくらい生々しかった。一般市民が監視しあうとか、フラストレーションの捌け口としてスケープゴートをあつらえるとか。
自分にも弑逆心はあるのかも、見て見ぬふりは余裕でするだろうな、標的になるのは絶対に嫌だな。なので、そんな事態に陥らないように、なるべく沢山の人が心穏やかに過ごせる社会であって欲しい。そんな状況を生み出す、維持するための活動にはできる範囲で協力しようと思うのでした。
偽善?いいえ、保身です。

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2023年10月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正義の話
平和警察…事件を未然に防ぐ為、危険人物を捕まえる。尋問拷問の末、事件をでっちげ処刑する。正義と名のついた悪だと感じた。
その平和警察に対抗する正義の味方(一人の理容師)の話。
この本を読んでる時のお昼寝で、ピンポンが鳴って警察来た思ってしまった。
平和警察来たと思ってめっちゃあせったよ
 
勧善懲悪とか、天網恢恢疎にして漏らさずとか、なんか難しいなあ

理容師は自分の正義で、全員は救えなくともまわりを救ってステキだった。武器が磁石ってのが今回の主人公で最初ありえないだろうって感じてたけど、妙にリアルでありえろうで、ハラハラされられた。

真壁刑事の平和警察は早く解体ストーリー



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2023年06月29日

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読んでいて驚いたのは、思わぬ人に二面性があったこと。自分の周囲に例え、あの人も?この人も?と考え始めると面白いけど、ちょっと疑心暗鬼になってしまう。もう少し、気楽に生きさせて下さい。

つらい描写もあったけど、ほぼラストのユーモアあるセリフで緊張がとけて、軽い気持ちになって読み終えることが出来ました。このあたり、伊坂さんの優しさかな。

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2023年03月03日

Posted by ブクログ

平和警察の悪辣さが前面に出ているが、単純な勧善懲悪としては描かれていないので、読者の溜飲をどこまで下げてくれるのかと不安にも、期待にも思いながら読み進めたが、ああ、そうだよなと良くも悪くも納得してしまうような結末の付け方だった。
正義のヒーローは悪の組織を、それを上回る暴力でもって日曜朝に叩きのめしている。暴力で一面的な正義という思想を肯定することが是なら、平和警察も是となる。それは分かる。
でも、物語には読者目線の正義というエゴがまかり通る、その爽快さを求めたくもあると思ってしまう。

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2023年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんの予備知識もなく読み始めたので、最初はいつもの伊坂ワールドとはちょっと感じが違って、やけに胸糞の悪い話だなというのが正直な印象でした。

第二部に入り「正義の味方」が登場する辺りから物語は急展開していきますが、あとは大団円に向かって怒涛の流れ。
ワクワクしながら途中「正義の味方」の正体に、意外に小粒でこんなんで物語に収拾がつくのと思いながらも、一気読みでした。

伏線もきちっと回収されて快感でしたし、作者らしいまとめ方に、この物語の終わらせ方としては好感が持てました。

○○さんの続編出ないかな。

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2022年09月24日

Posted by ブクログ

警察怖っっい。罪のない人が理由もわからず殺されるこんな未来にはなってほしくない。正義とはなんだろう??人それぞれだから難しい。

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2024年04月11日

Posted by ブクログ

何度読んでも、どうしても同じ辺りで読めなくなってしまう本。
最初の4分の1辺りまでを何度も繰り返しているが、いつか最後まで読める日は来るのだろうか。

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2023年04月17日

Posted by ブクログ

伊坂ワールド満開である。
エンターテイメント小説として、緊迫感ある展開、映画化されると画像でもっと迫力があるだろうなと想像する。
スカッとしたいときに読むには最適ではないだろうか。

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2023年04月13日

Posted by ブクログ

すごく怖い世界。でもこうなるのは分かる。
ずーっと続いてた昆虫の蘊蓄。最後のトゲアリのところであーこの話しの為だったのかと納得。
そういうところとか、ところどころにある感じがすごく伊坂さんぽい話しだった。

「振り子が行ったり来たりするように、いつだって前の時代の反動が起きて、あっちへ行ったり、こっちへ来たりを繰り返すだけだよ」
「振り子の揺れを真ん中で止めることはできないから。大事なのは、行ったり来たりのバランスだよ。偏ってきたら、別方向に戻さなくてはいけない。正しさなんてものは、どこにもない。スピードが出過ぎたらブレーキをかける、少し緩めてやる。その程度だ」

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2023年03月12日

Posted by ブクログ

一番驚かされたのは、解説かも知れない。解説を読んでなるほどと思わされるところがたくさんあり、伊坂幸太郎がだんだん面白く無くなってきたなと、読み込めていなかった自分が少し情けなくなった。その解説を書いているのがなんと二十歳。たくさんのものに触れて、メッセージを読み取れるよう、見習わなくてはならないと思った。

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2023年03月01日

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