感情タグBEST3
Posted by ブクログ
有川浩氏の作品を読んでいる最中、この作品を知った。
読み終えたあと、有川浩氏に「手紙」を送られた方の解説があり、この作品が出来た経緯を知った。
いろいろな思い(児童養護施設当事者、職員それぞれの側からみた)を知り、考え、響き、伝えたい気持ちが芽生えた。
児童養護施設について誤った認識があることに気づき、考え方に変化が生まれたと思う。
読後、今、私に何か出来ることはある?をぐるぐる考えて……
直接何かも大事だけれど、今すぐ!はなかなか難しいので、まずはこの作品をまわりに勧め、児童養護施設や子供たちの思いを知ってもらう機会を作れたらと考えている。
本の大事さ、創造力の偉大さ。
ヒサもカナも、和泉先生も三田村先生も、明るい未来に向かって挑んで行ってほしい。
たくさんの方に読んでいただきたい作品です。
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児童養護施設について知りたくて読み始めました。
そこで暮らす子供達の思いやつまずき、先生方にも考え方の違いがあるのだなぁと知りました。でもやっぱり子供達の将来を真剣に思っているのだなぁとどの先生も応援したい気持ちになりました。
後半のあしたの家の子供は明日の大人というところは、そーだ、そーだ!と叫びたい気持ちになりました。
未来に生きる子供達のために私でもできることはなんだろう?と考えさせられました。
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児童養護施設について、自分の持っている偏見を改めることができた。
個人的には、自分は教員をしているので、子供に対する接し方や真摯に向き合う職員たちの姿勢に感動した。特に、猪俣先生とアッコちゃんのエピソードは涙なしでは見られなかった。
感動する良作。
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これは、有川浩さん作品の中で上位にランクインしますね。
それぞれ先生の良さが出ていますが梨田先生の男気に涙しました。普段生きていて意地になっていることを変えるのはとても難しいことです。それを相手のことを第一に考えることに変える勇気、感動しました。
最後の有川さんに実際手紙を送った方の解説にも心揺れました。この本の目的である施設を知らない人に知ってもらうについては、十分知る事が出来ました。ありがとうございました。
清々しく読み終える事ができる作品でした。
良い昨日に出会えて満足感いっぱいです。
三田村さんは読み始めは苦手なタイプで嫌でしたが最後はそこそこ好きになっていました。
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施設で暮らすことを勝手に不幸だと決めつけていること。
自身にもあったかもしれない。
若い頃に障がい者施設で働いていたこともあり、今は企業で障がい者の雇用と定着支援を担当しているが、中には施設出身の子もいる。
はたして本作の職員のように接することが今まで自分はできていただろうかと自問自答しながら読んだ。
有川さんの著書なので、期待を裏切らない安定の読後感。
読んでよかった。
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児童養護施設について、当事者の立場で読み進められる素敵な小説でした。可哀想という世間一般のイメージと、当事者の気持ちがどれだけかけ離れているか、間違った同情や支援では誰も救われない、
まさに「無知は罪」なのだな、と感じました。
最後の解説を読んで、さらに感動しました。
全ての方にお勧めです!!
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「児童養護施設で暮らす子供達は可哀想」「職員の虐待が横行している」という世間のイメージを塗り替えるような小説でした。
もちろんみんながみんなこの話のように上手く行くのではないでしょうけど、施設にいるからといって何かが変わるわけではないのだよな、と強く思いました。
カナちゃんやヒサの受験が上手くいきますように…!
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私も児童養護施設にいる子たちは「かわいそう」と思っていた人でした。無知というものは恥ずかしいし人を傷つけることもある。
もっと早く知ってればとも思ったし、今からでも遅くないとも思う。
この本を読んで考えが180度変わりました。そして、この本を絶対我が子に勧めようと思います。
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児童養護施設をよく知らないからと、こどもたちをかわいそうだと一方的に捉えるのは見当違いだと、環境に恵まれた者からの勝手な同情は、当事者にとって振りかざされた偽善だと気付かされました。また、両親に感謝しよう、もっと一生懸命に生きようと心に響きました。この本は、解説まで必ず読んでいただきたいです!(普段は全く読みませんが。)
カフェで何の気なしに読んでいると、あるエピソードで途中泣きそうになりました。笑ったり泣きそうになったり忙しくて、とても素敵な作品でした。
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児童養護施設というヘビーなテーマを扱っているが、さすがは有川浩、まったく重たい気持ちにならずに読むことができる。もちろん有川浩なので恒例の甘い恋愛の話も。サクッと読めて、社会勉強にもなる、とても良い小説。
そして普段まったく解説を読まない私だが、この本は解説を含めて完成していると思うので、必ず読んで欲しい。
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児童養護施設での研修があったばかりで、この本に出会った。しっかり取材されているなと思うくらい、研修で見聞きした物ばかり。私ももしかしたらお世話になっていたかもしれないと思うと、施設の子どもたちの何か力になりたいなと思う。
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児童養護施設の子どもたちと
そこで働く職員の日々が
描かれている物語。
若い頃、施設の子どもたちがいた学校に勤めていたこともある私なので
職業的に読んで良かった本だった。
新しく着任した日に
児童養護施設の靴箱を整理していて
怒られるところから始まるこちらの本。
「90人の子どもたちを甘やかし続けられるの?」
甘やかしとしつけの違い。
あるよねーこういうこと。
自分がやった方が早いことも
やはり子どもにやらせるようにしている。
片付けの場面は特にそうかも。
なんて共感から始まるから、のめり込んでしまった。
施設の中でも「問題のない子どもたち」が中心に描かれている。
この子達の心境が丁寧に描かれている。
「かわいそうって思われるのが1番嫌。」
施設に入所している理由は、本当に様々なのだと実感。
若い頃の私は、そこまで考えが至ってなかっただろうな。
久々に有川さんの本を読んだけれど
やっぱり有川さんが描く人々の温かさや
心に入ってくる言葉のチョイスが好き。
今まで読んでなかったのが悔やまれるくらいいい本でした。
あとがきはネタバレになるのかな…
これを読んで、有川さん、ますます好きになりました!
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児童養護施設にいるから、「可哀想」という考えは私の自然と持っていた考えだったなと思い知らされました。でも子供たちにとっては、それが当たり前のことで、私にも似たような経験があるので、たしかにそうだよなぁと思った。
有川浩の作品には頷かされてしまうことが多い…!
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自分が思ってることが、そのような気持ちがなくても傷つけることがあるんだと気付かされた。
みんなそれぞれ何かしら抱えて、前を向いて生きているんだなと実感。
有川先生には、自分の知らない世界を教えてくれてありがとうございます、と伝えたいな。
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有川さんの作品で未読だったため手を伸ばしました。
「児童施設にいる子・育った子は可哀想」という思い込みに一石を投じる内容になっており、これまで知らなかったことが知れ、考えるきっかけになりました。非常に重たいテーマですが、いい意味で考えさせ過ぎない軽やかなタッチで描かれており、凄い作品だと感服しました。
この作品のきっかけもあとがきに詳細が描かれてそれも必読です。
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文庫の紹介文には「ドラマティック長編」とあったが、どちらかと言うと淡々とした日常が抑えた筆致で描かれているように感じた。だからこそ、どこか遠くにある特別な世界の話ではなく、思春期の子どもたちと、熱意を持って働き始めた若者と、様々悩みながらも働いていく人々と、登場人物それぞれの思いを身近に感じることができた。
それにしても、解説にこれほど驚かされたのは初めてだ。笹谷さんに拍手と感謝を送りたい。
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児童養護施設で暮らす子と働く人達のお話。登場人物達全てが、本当に素晴らしい人達でした。この本を読んで少しは施設の事を知れたかな?“子供たちは明日の大人”という言葉に妙に納得させられた。
希望
憧れや正義感だけではけっして務まらない。
子どもに手を差し伸べるのは大人の役目だけれど,物事の価値まで大人が決め付けてしまうのは言語道断だ。
人それぞれの生き方があって,居場所があって,いろんな種類の幸せがある。
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読み始めと読み終わりで子供達に対する気持ちが大きく変化しました。
児童養護施設がテーマでした、
無知の私が読んでいいのか少しだけ迷いながら読み始めましたが、出てくるそれぞれの個性と優しさで不思議とどんどんそれぞれのキャラクターが身近に感じられて、応援したい気持ちになりました。
本当に施設にいる子供たちの笑顔が見たくなりました。
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児童施設を舞台にした小説で、現実は小説よりも大変なことが多いとも思われますが、施設について知ったり考えたりするきっかけになりました。読後は明るい未来を感じました。
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児童養護施設を舞台にした、お仕事小説と思いきや、子供達の気持ちに寄り添い、特に退所する一歩手前の高校生達にスポットを当てて、施設の実態を見たような気になりました。彼らの未来が明るいことを祈ります。出会えて良かった小説でした。
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施設で育ったからかわいそうなんて思ってほしくない。施設育ちのカナコがこう思うように、誰もがこういう気持ちってあると思います。
かわいそう?誰目線で?あなた目線で?それとも一般的に?平均的に?標準的に?
それはあなたが何かを基準にして比較してるからでしょ?しかもかわいそう?どれだけ上目線なの??
この気持ちよくわかります。
やはり自分の思考を考えても、自分ラインより下かもしれない、と思う相手に対しては気の毒だなとか思ってしまう気持ちはあります。だけどもしかしたら、相手にとってはすごく幸せなことかもしれない。結局は、かわいそうと思う気持ちは、その人に何かをしてあげたいという気持ちよりも比較して自分が上位でありたいという傲慢な考えなのかなと思いました。
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児童養護施設での生活を仔細に描いており、綿密な取材をされたことがよく伝わる。
例えば、年間の被服代は3万円であり、3万円で靴下のような消耗品もやりくりすること。間着にまで予算を回せないこと。進学か就職なら就職を推進すること。なぜなら頼れる大人が少なく経済的に行き詰まるリスクが高いから、特に女の子ならば身を持ち崩すのも珍しくないということ等々。
施設出身の子供たちは、貧困や虐待で社会の波間に沈みやすい不安定さを孕む。だからこそ、聡く逞しく生きていかなければ飲み込まれてしまう。
虐待された子供が成長すると、自分がされたような虐待に及んでしまうことがある。そうした苦い事実を知識として蓄え、ロールモデルを見つけることや立ち回りを身につけていく賢さが彼ら自身の武器になるのだと作品を通じて痛感した。
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価値観を転倒させられた。児童養護施設の子どもたちは恐らく大変ではあるだろうが、僕の想像の何倍も幸せに暮らしているのだとこの本が教えてくれた。手紙の提供者の笹谷実咲さんと有川浩さんが出会ってくれて本当に良かったと思う。
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良かったです。
本好きの友達にもおすすめしたいです。
児童養護施設のお話です。
もしかしたらと思いながら読み進めましたが本の最後に解説を書かれている方が当事者であり作者へ手紙を送り児童養護施設について本を書いてほしいとお願いした事が書かれています。
読み応えのある本でした。
星が1つ少ないのは登場人物が厳しめな人達が多く少し気持ちが落ちてしまったから…ですかね。
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児童養護施設の存在は知ってはいるけど、その実情と抱えている問題や入所している子供たちのことは詳しくは知らなかったし、知ろうともしていなかった。
有川浩さんが、この物語を書くに至った経緯、ラストの手紙に感涙。
人気作家が、多くの人が知らなかったことを物語を通して知らせることは本当に意義のあること。
社会の片隅に埋もれてしまいがちなことに、光を当てて問題提起するってことは多くの人が出来ることではないから。
有川浩さんの作家としての気概を感じた一冊。
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児童養護施設と聞いて、漠然とマイナスのイメージが浮かんだ。
でもそれらは知らないからであり、施設に入れることで救われた人も多いのだと、この本で知った。
勝手なイメージで、彼らを可哀想とレッテルを張るのはお門違いなのだと。
そこで暮らす子供も大人も、正解のない明日を模索しながら成長してる様子がとても心温まった。
本文に出てくる、手紙を送付した笹谷実咲さんが解説としてお話ししてくださったのが嬉しい。
話の合間に、本を読む楽しさ。というのが入る。
どの本も読めば救われる、なんてことは決まっていない。誰に何が響くかは読んだ本人にしか分からない。
だから、どの本も大事にしなくてはいけないのだ。
どの本も誰かを救う可能性がある。
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最後の解説が、個人的にはクライマックスだった・・・。ちょっとしたサプライズ。
世の中には解説から読む人もいるというし、そういった人を想定して書かれた解説も見るけど、この本に限ってはぜひとも解説は最後に読んでほしい。
というか、文庫にしか解説付いてないのかな・・・?そうであれば、この解説が文庫版の価値をだいぶ上げているのではないかと思う。
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児童養護施設を舞台にした物語。主な登場人物は新米職員の三田村慎平と、先輩の和泉、猪俣。それに施設の子供のカナとヒサ。色々な人の視点で物語が展開するけど、基本的には慎平の視点が多い。
職員と子供たちのエピソードを紹介しつつ、最後に当事者活動(施設を利用する子供たちによる活動)を支援する施設の話に繋がっていく。職員の過去についてでは、和泉・猪俣それぞれの心の傷ともいうべきエピソードが紹介される。2人とも、その心の傷が思わぬ再会によって癒されていく、という展開はちょっと都合が良いような気もしたけれど・・・逆に言うと、そういった癒しや支えがないと、心が折れてしまうということなのかもしれないと思って読んだ。個人的には、猪俣の先輩職員が、自分の子供ができたことをきっかけに、施設の子供と自分の子供とで接し方の切り替えに苦しんで辞めていった、という話が印象深かった。
児童養護施設には不足しているものが多い。たとえば予算が足りない、人手も足りない。何かあると社会から切り捨てられやすい。・・・でも、そこで暮らす子供たちはかわいそうなんかじゃない、かわいそうだと思ってほしくない。というのが、全体を通してのテーマなのかな、と思った。
恋愛模様が書かれていたのはちょっとモヤった。この本には要らなかったのではないかなあ。
良作
有川浩らしい文体、読みやすさ。おもしろい。
ただ、ちょっときれいにまとめてるなあという不自然感は感じる。現実はもっと厳しいし、白黒つけにくいグレーなまま人生が進んでいくのではないだろうか?
ただ、児童養護施設というものについて全く知らない人にとっては格好の入門書となるだろう。