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Posted by ブクログ
ゴブリンスレイヤーがゴブリンスレイヤーになるまでを描いた、ゴブリンをスレイするだけの前日譚シリーズの一巻目である。
色々なキャラとの因縁が詳らかにされつつ、今のゴブリンスレイヤーが完成するまでの試行錯誤が覗ける、なかなか楽しい一巻だった。
時折見かけるような、別作者によるスピンオフの類ではなく、作者自身による前日譚の披露である。
それだけに、本編と同じように実に残忍なサイコロの罠が描かれていたりもするし、ゴブリンスレイヤー自身も不慣れな初のキャンペーンで苦労させられている。
そんな物語を盛り立ててくれるのが、今シリーズのイラスト担当の足立慎吾さんによるイラストの数々である。
やや描線が太めの絵柄は、本編における神奈月昇さんのデジタル感とは異なり、かなり童話的なニュアンスがある。
それだけに、より一層TRPG的な匂いがする一面もあって、このハードな世界を魅力的に彩ってくれている。
あと、幼かりし牛飼娘さんの片目隠れスタイルは大変可愛らしかったので、髪を切ったのがちょっと残念ではある。実際的には切った方が便利だし、オシャレだろうとも思うけれど。
一個のキャンペーンとして構成された章立てなども遊びが効いていて、なかなか面白い一冊だった。
率直に星五つで評価したい一冊である。
ゴブリンスレイヤーも重戦士も槍使いもビギナーで、受付嬢でさえ同様だ。勇者も女神官も、この物語で目覚めたばかり。
それゆえに、新しくキャラを使って、まだ見ぬ物語世界に飛び込むような楽しみのある物語シリーズである。次の巻にも期待したい。
ゴブスレさんが未だ白磁等級だった頃、「ゴブリンスレイヤー」と呼ばれるに至る物語。
本編でも断片的には描かれてはいたが、受付嬢も、槍使い&重戦士ら一党も同期だったんですね~。
岩喰怪虫討伐には参加せずに向かったのは寒村のゴブリン討伐、未だ戦い方を確立する以前、且つ20匹程の渡りの群れをソロでの討伐はヒヤヒヤもの。
寺院に居た一人称ボクの少女は、やっぱり勇者?
命の危機も有り得たゴブスレさんを救ったのは、女神官の初めての奇蹟?
牛飼娘の止まっていた時間は動き出すも、ゴブスレさんの呪縛を解く事が出来ないのは何とも切ない。
何事にも始まりがある
ゴブスレさんのはじめてのぼうけん。
老師のもとで頭の使い方は学んでいたけれど、結局のところ実戦は経験がものをいう。
盾で片手がふさがったり、武器に悩んだり、トライandエラーを繰り返してゴブスレさんは強くなったのだ。
だけど本質的な気持ちってのはなかなか変わるものではない。
多くの人は忘れかけてしまうけれど、ふとした時によりどころになるのが本質。
ゴブスレさんははじめてのぼうけんからやっぱりゴブリンゴブリン言ってた。