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歴史の本を多く読むようになったのも、古典を読むようになったのも、最初に出口さんにアリストテレスのニコマコス倫理学をすすめてもらったことによってだった。
4年前の当時は半年かけて半分しか読めず断念したが、
それからも絶えず岩波文庫にはチャレンジをし続け、今は日に2冊を読むようになった。
歴史の本も最初は読み込みにくかったが、繰り返し様々な本を読むことで、理解が進むようになった。
そうして今思うことは、世界にはまだまだ知らないことがたくさんあり、知れば知るほどもっと知りたいと益々ワクワクするということだ。
未知の知。
無知から未知へ。
知らないことはなくなることはないが、
何も学ばなければ未来永劫無知のままだ。
学ぶことで無知は未知となり、
世界は益々深く拡がり面白くなる。
それが読書だ。
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続編ということで期待して手に取ったが、期待を裏切らない内容であった。
前著では扱っていなかった中東・アフリカ・アメリカ、そしてそれらをつなげるための西欧の動きとしてルネサンスや近代ヨーロッパを取扱い、最後に20世紀を総括しつつ21世紀の展望を記している。
中学や高校の授業では点としてしか認識できない歴史を、見事なまでに線としてつなげている。
ぜひとも受験勉強の休憩時間にでも読んでほしい本である。
一般論として、新興国や戦乱や内戦で疲弊した国がテイクオフするとき、すなわち自力で歩き始める時に一番大切なことは中間層を育てることです。そして、中間層が育つためには、国内産業の振興が不可欠です。それにはお金が必要です。それとともに人口が健全に増加していくことが必要です。
つまり、今の日本は二極化、少子高齢化とどちらも逆行した方向に歩んでいるという事なのです。
お薦め図書は購入リストに反映。山川出版の歴史ものは定評がある。
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イスラム世界やインドの歴史をザーッと紹介してくれていてとても面白かった。唐宋の歴史で宋名臣言行録が紹介されていて大好きな本なのでさらにこの本が好きになった。巻末の参考文献を目安にもう何冊か読んでいきたい。その国を知るには歴史を知らないと。
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前作は、ジェットコースターのように歴史の海を駆け巡ったが、本作は、のんびり船の旅といった感じ。
普段、あまり意識を向けない地域、国にスポットが当てられていて、前作とは違った面白さを味わえた。
ますます歴史が好きになりました。出口さん、いつもありがとうございます。
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800年、ローマ教皇は教皇領を武力で守ってもらうことを期待して、ドイツ王にローマ皇帝の名称を与えた。ドイツ王が決まらなかった大空位時代(1250~73年)の後、スイスの小領主だったハプスブルク家がドイツ王に選ばれた。ハプスブルク家6代目のマクシミリアン一世は、フランドルを支配していたブルゴーニュ公国の君主の娘と結婚し、後にフランドルを支配することになった。その子フィリップスは、レコンキスタを終了したスペインの王女と結婚し、カール五世が生まれた。そして、カール五世はフランドル、スペイン、オーストリアを領有する君主となった。
プラトンによってアテネに創設されたアカデメイアは、529年にユスティニアヌス1世によって閉鎖された。職を失ったインテリたちは、大量の文献とともにサーサーン朝のジュンディー・シャープールに迎えられた。8世紀に製紙法を入手したアッバース朝は、バグダードに知恵の館を建設して学者を集め、ギリシャ・ローマ古典をアラビア語に翻訳した。
8世紀から9世紀の80年間にバグダードやサッマーラーの建設のために大量の建築資材が買い付けられたため、交易相手のカロリング朝が豊かになり、ケニアやタンザニアの大木も切り倒されて運ばれた。
ムハンマドの甥であるアリーの次男フサインの妻はペルシャの王女で、この血筋がシーア派の指導者となった。
バラモン教の教えは難しいので理解されなかった。教えをわかりやすくシンプルにしたヒンドゥー教は農村地帯にも広がった。それに合わせて仏教も、浄土三部経や法華経などの大乗経典を創作してわかりやすくした。
ローマ帝国は293年に四分割したが、西の正帝コンスタンティヌス1世は軍団と官僚を率いて東に移った。ユリアヌスも、ガリア地方の軍団と官僚を連れてコンスタンティノープルに移った。2人の皇帝が西側の人材を東に連れて行ってしまったため、ゲルマン民族の侵入を防ぐことができなかった。
サトウキビを原料とする砂糖の生産は、BC2000年頃のインドで始まった。7世紀のサーサーン朝時代にイランに入り、アッバース朝時代にバグダードやダマスカスで食された。ヨーロッパの人々は十字軍によって砂糖を知り、栽培・加工していたマムルーク朝が供給するようになった。
北魏から唐、五代にかけて、三武一宗の法難があったことから、仏教は国家に頼らずに信者を増やそうとした。シンプルな教えの浄土教は庶民層に広まり、理屈の多い禅の教えは地主や知識人の士大夫層に広がった。木版印刷が布教に大きな役割を果たした。
アメリカ先住民がスペイン人によって酷使されたり病原菌によって死んでいったため、焼畑が行われなくなって森林が再生し、地球は寒冷化に向かった。
アメリカは、それが新大陸であることを確証して発表したアメリゴ・ヴスプッチの名に由来する。アフリカは、カルタゴの南に居住していた人々がアフリと呼ばれていたことに起因する。ヨーロッパはフェニキアの王女エウローペ、アジアはアッシリア語の日の出「アス」に由来する。
ドイツは、ローマ時代にラテン語を話さなかった人々を「民衆本来の(言葉を話す)」という意味のtheudiskに由来する。1740年、神聖ローマ皇帝カール6世が死去して長女のマリア・テレジアが家督を継承すると、プロイセンのフリードリヒ2世はハプスブルク家の領土だったポーランド南西部のシュレージエンを占領した。マリア・テレジアはシュレージエンを取り戻すためにフランスのブルボン家と同盟を結び、マリー・アントワネットをルイ16世に嫁がせた。
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アフリカやラテンアメリカの歴史は、知らないことばかりなので、良い勉強になると思う。
この本を読むに、国の安定は、中間層の育成と人口になるのかなと。
これからの日本は、対策しないと、本当にダメになりそうだと感じる。
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著者は歴史家として素人と仰ってますが、これだけの内容を歴史順に並べて、自身の歴史的なストーリーも交えて書くことは、高い知性というかもうプロフェッショナルとしか言いようがないです。
前作に続き読み応えありますが、何故か引き込まれるように全部読みたくなる作品です
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相変わらず分かりやすい。世界史素人の自分にも、なるほどなぁ、と興味深く読めた。このような自分にも分かるように書けるのは、バックに計り知れない質と量の知性があるからだと思う。 特に最終章は、突飛なことではなく、事実を淡々と積み上がればこうなる、と落ち着いた知性を感じた。 自分も、少しでも「骨太の知性」を身につけたい。
(2023.1.20 再読)
やっぱり歴史って面白い! あらためてそうだったんた〜、と。 でも、直ぐ忘れてしまうので、再読しなきゃと思いました。知らない事が多すぎて、これからも楽しみです。
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そのときの別の地域との関わりなどを勘案しながら、世界史を縦横に読んで行くことができます。本書は前著では触れられなかった地域の歴史を語ることにより、様々な視点からの歴史の見方があるということを学ぶことができます。なかなか語りにくい、アメリカやアフリカの歴史も、分かっている部分をつなげてできるだけ理解しようということは、グローバルな時代には必要なことだと思います。この視点を持つことのきっかけとなったと思います。広大な世界史はやはり1冊では語れませんし、1つの地域に偏っては理解が不足します。このような全体からの書をいくつも読んで行くことが必要だと、その広大さを感じています。
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現代の論点を世界史の観点からわかりやすく描いた本。ISの勃興やアフリカの開発が遅れている背景などが腑に落ちる内容だった。出版から早く読めたので足元の動向まで記載があり大変参考になった。
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近代以降に歴史の中心となった欧米ではなく、中東などの高校世界史で触れられることの少ない地域にスポットを当てています。
まだ自分は世界史に詳しくなくて、周辺地域に関して勉強するモチベーションもあまりないので途中で読むのを止めてしまいましたが、今後詳しくなった時に改めて読み直そうと思います。
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出口さんの語る世界史は、相変わらず分かりやすくて面白い。特に、本書では、一般的な日本人にとってあまり馴染みのないイスラム世界、インド、ラテンアメリカ、アフリカの歴史も取り上げていて、一読で全部理解できるわけではないものの、これらの地域についてもそれぞれの歴史があり、これらが相互に影響を及ぼし合っていたことなどが分かって面白かった。さすがに、アフリカのような広大な地域について短い紙数で語り尽くすことは難しいが、それでも、地域の文明、地理的特徴、外部からの影響などの概要は掴むことができる。前著についても、今一度読み返してみたくなる。
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<目次>
はじめに 人間にとって教材は過去しかない
第1章 激動の16世紀。世界史の流れはここから変わった~カール5世、新大陸への到達、宗教改革
第2章 イスラム世界が歩んできた道~21世紀のテロ問題を冷静に見つめるために
第3章 豊かな国インド~なぜ始皇帝もカエサルも登場しなかったのか
第4章 エジプトはいつも誰かに狙われていた~」「世界の穀倉」をめぐる支配の歴史
第5章 日本文化に大きな影響を残した唐宋革命~平和はどのように築かれたか
第6章 ルネサンスは神の手から人間を取り戻す運動だった~里帰りの3つのルートとメディチ家
第7章 知られざるラテン・アメリカの歴史~スペインの支配、独立運動、キューバ危機
第8章 母なる大地アフリカの数奇な運命~暗転していく歴史と奴隷貿易
第9章 ドイツを統一したプロイセンと第一次世界大戦~フランク王国からヒトラー登場まで
第10章 21世紀の世界はどこへ向かうのか~超大国アメリカと世界の国々
<内容>
出口の歴史第3弾!口述筆記だからか、読みやすくすらすら入る。『仕事に効く』シリーズでは第2弾だけど、南米やアフリカ(やや簡単だけど)、インドなどちょっとマイナーな地域を取り上げた今回。死して世界は繋がっていることを再度教えてくれる。参考文献もしっかりしていて、索引もついている。かゆいところに手の届く本です。
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おもしろい。世界史をエリアごとに解説している。特徴的な逸話などをさしはさみ、歴史に興味を持てるように工夫がされている。
■16世紀
1492年、コロンブスが新大陸を発見した。実は新大陸を最初に発見したのは10世紀のヴァイキングだったが、忘れられていた。コロンブスの再発見により、「コロンブス交換」と呼ばれる広範囲の交易がおこなわれ、世界は均質化した。
・16世紀ヨーロッパ。カール五世。
19歳で神聖ローマ皇帝になる。フランス王フランソワ一世との対立。
1517年、カール五世がスペインに入国する。この年にマルティン・ルターが「95か条の論題」を発表。紆余曲折を経て、カール五世はトリエント公会議を開催。宗教改革の嵐が吹き荒れる中でローマ教会を守ろうとしたが状況は不利になるばかりだった。
1556年にカール五世は引退。ハプスブルグ家の領土を弟のフェルディナントと、子どものフェリペ二世に譲った。
■イスラム世界
ムハンマドはアラビア半島のマッカに生まれた。40歳前後、洞窟にこもって瞑想をしていた時に神託をうける。クルアーンはムハンマドの死後(632年)、18年後(650年)に完成する。
ムハンマドの没後、この新しい共同体(ウンマ)を統率する人間はカリフと呼ばれた。預言者ムハンマドの代理という意味。
サーサーン朝ペルシャとローマ帝国は600年頃から約30年にわたって戦争を続けていた。そこへイスラム軍が参入した。イスラム軍は639年にエジプトを奪取、ついで651年にサーサーン朝を滅ぼした。711年にはジブラルタルに上陸して、イベリア半島の西ゴート王国を滅ぼした。
イスラム軍は「降伏して納税すれば今までの生活は保証する」という統治方針だったので、受け入れられた。
十字軍が送られ第一回は十字軍が勝利をおさめた。200年間で7回、遠征があったが最終的にはイスラム勢力が勝利した。
正統カリフ時代。
初代アブー・バクル、二代ウマル、三代ウスマーン、四代アリー。
アリーがカリフになったとき、ムアーウィヤが反旗を翻した。戦いは両者が和議を結ぶことで締結。しかし原理主義者によって二人に刺客が送られアリーが死亡。アリーの長男ハサンが後を継ぐが、数ヶ月で退任。ムアーウィヤがあらたなカリフとなり、ウマイヤ朝が開かれた。ムアーウィヤの死後、息子のヤズィードが後を継いだ。このとき、アリーの次男フサインが反乱を起こすが、待ち伏せをされて殺害される。これが680年「カルバラーの悲劇」。この後、アリーの派閥が「シーア派」となる。シーア派はその後多くの派閥に分かれる。現在最大の勢力を誇っているのが十二イマーム派。しかしシーア派は少数派で、大多数のイスラム教徒はスンナ派に属している。やがて、ムハンマドの叔父にあたるアッバース家がシーア派を扇動してウマイヤ朝を打倒する。その後アッバース朝が生まれる。その後オスマン朝が生まれる。
・インド
インドの語源はペルシャ語のヒンドゥーからきている。
インダス文明が滅んでからインダス川流域に、インド・アーリア人が侵入してきた。やがて十六大国と呼ばれる複数の国々のあらそいがおこる。やがて四つの国に収斂していく。そこにアレクサンドロス大王がインダス河岸に姿をみせた。外敵を目の当たりにしたインド人はマウリヤ朝を建国する。マウリヤ朝の衰退に応じてバクトリア王国を基点としたギリシャ人の侵入がはじまる。その後ギリシャ人にかわって中央ユーラシアの遊牧民が侵入。1世紀後半にクシャーナ朝を建国した。クシャーナ朝時代に仏像や大乗仏教が登場する。クシャーナ朝崩壊後に100年ほどしてグプタ朝が生まれた。この王朝の時代には文化が花開いた。カーリダーサ「シャンクタラー」が書かれ、ゼロの発見もこの頃と言われている。また、マヌ法典もまとまった。
グプタ朝が滅んだ後に7世紀はじめになってヴァルダナ朝が生まれる。ヴァルダナ朝が滅びてから、ラージプートという集団が北インドに登場する。
やがてムガール朝が生まれる。
・エジプト
エジプトは長い歴史を持っている。
いくつもの王国ができたが、新王国が滅亡すると異民族の支配下になる。
アレクサンドロスはペルシアを滅ぼす前年にエジプトを支配下においている。
・唐宋
・ルネサンス
・ラテン・アメリカ
・アフリカ
・プロイセン
・21世紀