【感想・ネタバレ】音もなく少女はのレビュー

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原題はWOMAN
邦題がいまひとつなのはよくあることだけど、これはなぁ。

でもでも肝心の小説は素晴らしかったです。

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2024年03月25日

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ネタバレ

「女、姉妹、友達、母」
イヴという名前。

毎回手のひらから滑り落ちていく幸せを、最後にようやく掴み取るのか…と思っていたら、そうくるか。

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2021年01月20日

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ナチのホロコースト、人種差別、聾学校の様子、手話でのやりとり。著者、自身がもしかして聴こえないんじゃないかと感じました。

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2018年10月14日

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耳の聞こえない少女イヴと母親クラリッサ、イヴの保護者となるフランの壮絶な物語。
希望と絶望の間を揺れ動くエピソードの積み重ねで物語が進み、女達が懸命に闘う姿に胸を打たれる。
重苦しい話の中でも美しいタイトルと文章、そしてイヴの撮る写真が光のように感じられる。

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2018年06月01日

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大戦後のブロンクス、最悪な混沌とした街を物体に生まれついての不幸な運命に弄ばれる女性たちの話。家族とは、友情とは彼女たちに取って男とは何か?
胸に深く突き刺さる小説だ。

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2018年04月24日

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奥付を見ると原題はWOMAN。
男性優位の、銃と麻薬に溢れたアメリカの町。障害を持ち女に生まれたイヴ。母とその女友達と彼女と。言葉が景色が写真が文章になってここにある。心情は文章で直接表されていないのに心情が溢れてくる。親の目でイヴを見、子供の目でクラリッサとフランを見る。クラリッサは何でロメインのような奴と夫婦でいるのか‥‥

終盤は読むのが苦しい、でも読まずにいられない。朝読み終わったのに、夜中の今思い出すと胸が苦しい。人生を考え、女を考え障害を考える何度でも 何度でも

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2017年11月03日

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三種類の女がでてくる。
ナチスの迫害を生き抜いたものの、女としては致命的な傷を心身に負った孤高の女・フラン。暴君のような夫に虐げられる生活の中でも良心に根ざす信仰を失わず、障害を持って生まれた娘に無償の愛情を注ぐクラリッサ。
そんな二人に慈しまれ、銃の代わりにカメラを武器にしなやかに成長していくイヴ
女と女の友情の話である。
イヴと名付けられた希望の種を巡る、女たちの静かで激しい戦いの記録でもある。
中でも魅力的だったのはクラリッサ。横暴な夫の虐待を耐え忍び、幾多の悲劇を乗り越え強く在ろうとした姿が感動をよぶ。
立場と性格は違えど同じ逆境を体験した者同士、相通じるものがあるフランと共に屋上で鳩を抱く場面の無垢なる美しさは言葉にできない。
文章は類稀な詩情に溢れ繊細で美しく、灰色の現実の中でも決して色褪せない真実の宝石を写真の如く切り取っていく。
撃鉄を落とすようにシャッターを押し、自分を弾圧する人生への対し方を学んでいくイヴ。
冒頭、イヴと恋人が手話で交歓するシーンに溢れた素朴な信頼と愛情は、物語を追ってイヴという少女の過酷な前半生を知ればこそ、それがどれだけ得難き価値のあるものか得心がいく。そしてイヴが撮った写真、肌の色が異なる家族が食卓で手を繋ぎ輪になる情景にこそ聖俗併せ呑む愛の核心が集約されるのだ。
本作には素晴らしいもの、尊きものが散りばめられているが、それらを脅かす唾棄すべき悪の存在もまた容赦なく描かれる。しかしだからこそ、弱き女たちが自分よりさらに弱きもののために戦いに挑む姿は、精神の気高さから生まれた崇高な美しさを保ち得るのだ。

「自由の女神が聾唖でもいいじゃないの」

これは母と子と希望の物語だ。

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2017年08月26日

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貧困、人種、性の差別に加え障害を持つという問題に、犯罪が絡んでくるお話しでした。

イヴには、カメラがあって本当に良かった。

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2016年04月14日

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すばらしい。
聾唖者の少女と60年代アメリカの貧困社会でおこる、悲しみの連鎖。サスペンス。
その背景と物語が感動的。

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2014年06月17日

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邦題に惹かれて読みました。
暴力ですべてを支配することが出来ると思っている男たち。
そんな男に支配や従属を強いられ、絶望に立たされながらも光を求める女たち。
女(破壊者)は、母という別の生き物(創造者・保護者)になることが出来る。またそれを望んでいる。

音もなく少女は「      」
本の内容自体もですがタイトルも深い余韻があって素晴らしかったです

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2012年05月17日

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三冊目のボストン・テラン。
既読の「その犬の歩むところ」「ひとり旅立つ少年よ」とは異なったテイストの作品。静かに熱い女たちの戦い。文章が詩的でたまらない。『暴力の詩人』とは言い得て妙。「神は銃弾」も読まねば。

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2022年04月27日

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ネタバレ

ろくでもない男たちや男社会の中で、女性たちが力を合わせてたくましく強く生きていく話。ナチスによって強制的に中絶されたフランは命を与えることはできなくなったけれど、イヴに代わって自首することでイヴやミミに命を与えた。だからこそ墓石には「女 友達 姉妹」に加えて「母親」と刻まれる。女性や聾者、貧困者、有色人種といった、この1900年代後半のニューヨークにおける社会的弱者を取り巻く過酷な環境と、それに負けない女性たちの強さがよく描かれている。
訳が(特にスラング)引っかかるところもあるけれど、深い言葉で語られている気がした。

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2021年12月25日

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父はチンピラギャング ロメイン、世間知らずでロメインの暴力に耐えてきた母クラリッサ、聾唖の娘イブの成長譚。母娘の姉にして聖母的存在のフランはナチスにより子宮摘出を受けた傷を腹に刻まれている。聾唖でなくても女たちには「音(声)」はなく、守ってくれるはずの男達も父(ロメイン、そしてミミの父ロペス)はむしろ攻撃者として立ちはだかり、ベトナムから生きて帰還したチャーリーはブロンクスでロペスの手下に銃殺される。
誰も守ってくれなければ、最後は自ら逆襲するしかなかった女たちの物語でもある。
弱者に寄り添いながらも予定調和ではなく現実感のあるハードな人生を、ボストン・テランは情緒を排したクールな文体で切り取ってくれる。「いい小説だ。胸に残る小説だ」by北上次郎

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2021年03月20日

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自分の中にこびり付き、侵食してゆく相手。――その恐怖を思うと、クラリッサの決意と行動には胸が締め付けられるようだった。

イヴとフランとクラリッサ。
彼女たちを深みから救ったのは、出会いだった。
傷をなかったものとはしない。人生から逃げない。餌食にはならない。
それらの「正面に立つ強さ」を得たのも、やはり互いがいてこそだと思った。

ボストン・テラン。デビュー作も気になってきた。

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2020年09月18日

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麻薬やら銃やら暴力やら、アメリカの暗部を象徴するステレオタイプなネタではあるんだけども、ともかくいちいち細かく書き込まれてて、当たり前だけど、っぽいっと撃たれて死んで終わりじゃないよな、って事を思い知らされる。重い分読むのには時間がかかるけども。
それにしたってアメリカという国は、一面的にせよ、ともかく混沌としていて一筋縄ではいかないのだよなぁ。

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2017年04月16日

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ネタバレ

前半は一気に読めたけど、クラリッサ(イヴの母)が夫の暴力で亡くなってからなかなか話が進まなかった
イヴに彼氏ができて少し盛り上がってきたとこで、その彼氏があっけなく亡くなりまた盛り下がった 後半は惰性で読んだ 
N.Yブロンクスの貧しいイタリア移民のイヴの両親 彼らの袋小路に嵌った人生のやるせなさは読み応えあったので☆4 
'07発売 アメシスト・エイムス「はじまりは愛の契約」と表紙かぶってるんですけど いいのか⁉ いや、あかんやろw

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2018年01月17日

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印象的な1冊である。生まれつき耳の聞こえない少女はどうしようもない父親と必死で少女を守り育てようとする母親との間で成長する。信頼できる母親の友人と知り合った後、誰よりも大切だった母親と恋人を相次いで失くす。・・・・
いつしか 心の中で彼女を応援してしまう。理不尽さに屈するなと、立ちあがってくれと。

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2016年09月23日

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耳が聞こえない少女イヴは、過酷な環境で育ち、理不尽な目にあい、何度も絶望の淵に沈みそうになります。心と身体に傷を持つドイツ人女性との出会いは、魂の出会いでした。打ちのめされるような非情な世界に、女性たちがそれぞれ向かっていく姿は、崇高でさえありました。

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2013年01月30日

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クソみたいな世界で、クソみたいな奴らに追い回されて、クソみたいな幼少期。でもそこには天使のように優しくて神様みたいに高潔な人間や魂もあるんだ。

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2012年09月26日

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2011年「このミステリーがすごい!」第2位の作品。貧しい家庭に生まれた耳の聞こえない娘イヴ。家庭内暴力をふるう父親と、ほとんど反抗しない母親。母親とイヴが教会で出会った、神を信じないフラン。その時から、彼女たちは運命に対して立ち向かうようになる。

この作品は、ミステリーという範疇を超えて、人生を考えさせられる作品

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2012年08月10日

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ネタバレ

これってミステリの範疇に入るの?が第一印象。
聾者イブの過酷なまでの半世紀、母や保護者フランの辛い運命。
そして対極にある男たち。環境。
とにかく面白いと言えば語弊があるので、これはもう文学ですと言いたい。
タイトルに惹かれた人、映画『レオン』が好きな人必読をお勧めします。

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2012年06月29日

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読み始めてからえらい時間がたってしまった……。

聾者の少女イヴの過酷で残酷な運命。その周囲をとりまく女性たちの戦い。

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2012年01月24日

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原題WOMAN。女、姉妹、友達、母。永遠という字の手話。読み進めるのに難儀した。途中で挫折しそうにも。

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2021年08月09日

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しんどかった。苦しかった。感情が鍛えられるという帯の言葉は間違いじゃない。でもわたしはこれを誰にも薦められない。

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2017年07月28日

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 暴力的な父と、気弱な母の間に生まれた聴覚障害を持つ少女のイヴ。そんな母娘の前に現れた女性”フランは、二人の生活に積極的にかかわり、二人の生活は徐々に良くなるように思えたのだが…

 いくつかの犯罪が出てくるため、サスペンスといえばサスペンスですが、この小説の本質はそこではありません。この小説が描くのは不幸に負けず生きようとする女性の姿です。

 聴覚障害というハンデ、道を踏み外していく父、生まれながらにして、そうした宿命を背負わされるイヴですが、運命はさらに過酷です。光が見えたと思いきや、それが理不尽に、そしてあっけなく奪われてしまうことが多々あります。

 やり場のない怒りや無力感に負けそうになるイヴ。それでも彼女はフランに支えられ、そして成長していくに従い、自分と同じような境遇の女の子を支える側にも回り、強く生きようとします。その姿の力強さこそが、ミステリやサスペンスの枠を超えて評価されたのだと思います。

 イヴを支えるフランも、戦争の際、心身に深い傷を負った女性です。だからこそこの二人が、親子の絆をこえて、より深く結び付いていく姿も、心に迫ってきます。

 文章は少しクセがあり、読みにくく感じることもあったのですが、そのクセが女性たちの生きざまを凛々しく魅せてくれていることも確かだと思います。

2011年版このミステリーがすごい! 海外部門2位

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2016年07月02日

Posted by ブクログ

ずーっと気になりながら手が出なかった本。世評が高かったことに納得しつつ、でもやっぱりこの題材はつらい。女性に対する暴力をテーマにしたものって、傑作だろうが何だろうが、その描写だけでダメージを受けてしまって苦しくなる。

本作は、全身全霊で過酷な運命に抵抗する女性たちを描いている。独特の文体とも相まって、読み捨てにできない重みを感じた。ちょっと「その女アレックス」を思い出すが、あの絶望感とは違ったものがある。比較するのも変だけど、こちらが格上だと思う。

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2015年05月19日

Posted by ブクログ

読んでいる途中で、少し間が開いたからかもしれないが、特に面白いとは思わなかった…女性や耳の不自由な主人公が弱い立場とされてしまう時代を背景にした小説だが、ストーリー展開自体はシンプルで、あまりサプライズなどが無い感じ。まあまあかな。

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2013年07月09日

Posted by ブクログ

ミステリーではないがサスペンス色が強く読ませる小説だと思う。非常にダークな内容だが、少しの明かりが見えてきて読み終える。そんな小説。

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2012年10月21日

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何の根拠をもって、自分より下だと他人を嘲るんだろうな。皆がいってるとか昔からそうだとか、そんな理由じゃなくて。

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2012年07月18日

Posted by ブクログ

なかなかの長さだけど、それをあまり感じさせないくらいに読ませる。常に冷静だけど、ときどき文章の端々に哀しみや怒りが垣間見える。どこまでも静かな文体が逆に色を映えさせるというか。邦題「音もなく少女は」も悪くないけど、やっぱり原題が「Woman」っていうのはすごい。日本の小説じゃなかなかこういうタイトルは付けられないと思う。面白かった。ただ、普段邦人作家ばかり読んでいるからか分からないけども、訳がどこか直訳チックというか英語を感じさせるというか、もうすこし日本人にあった翻訳もできそうだと思った。

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2016年01月17日

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