【感想・ネタバレ】生きて死ぬ私のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「なぜ、あのオレンジ色の街頭が、オレンジ色とわかるのだろう」

「「知る」とこよりも、「感じる」ことのほうが大切なのではないか」

「素晴らしすぎるからといって、それが本当でないとということはない」

深い、洞察を感じる一冊でした。
著書が出た当時、今の自分より若い歳で、こんなにも情緒豊かな生き方をしてる。
人は、考えることで、ここまで知性豊かになれるんだなー。


「この世界は、死んでいった可能性で満ち溢れている。」

今あるもの、より、選ばれなかったもの、に光を。
深い深い、愛と哀を感じました。


最後に、
「あれだけ私を悩ませながら、本人はけろりと忘れている。」
こうやって本書は締めくくられる。

近くで見ると悲劇、遠くから見ると喜劇。
ほんとうにユーモアに溢れ、いい時間になりました!

0
2020年06月05日

Posted by ブクログ

人生というものは、すべて、脳というわずか1㎏の臓器の中でしか存在しないという。それでは、夢や幻想と現実の区別はどのようにされているのか。宗教や臨死体験・体外離脱といったオカルトチックな事にソフトな批判を加えながら、人生とは何かを提示しているエッセイ。読みやすく、表現も上手なので、なかなかの一冊だと思う。

0
2011年05月05日

Posted by ブクログ

茂木健一郎の著作を読むと、知的好奇心が刺激されます。
こちらは結構取りとめのない内容にも見えますが、
30代の彼が生きること、死ぬこと、を彼の経験や興味から読み解いたエッセイ。
最初はなかなか入りづらかったけれど、最後の方は思ったより入り込んで読めました。
なんだか目から鱗なコンテンツが満載です。

「生きる」こと、それ自体が究極の目的になるのである。

そう言ってしまえば、そうなんだよね。

0
2010年10月12日

Posted by ブクログ

養老さんの本も好きだけど、茂木さんの本もいい。
雑誌CREAの「セレンディピティ」の連載を見て思い出した。
脳の話て幸せになるために必須ではないかと思います。

0
2010年03月02日

Posted by ブクログ

脳科学者茂木さんが33歳のときのエッセイ。あとがきによると本当は臨死体験についての考察になるはずだったそうですが、書いている間に茂木さんのこの世界に持っている興味、人が自分、他人、世の中などこの世のすべてを認識する<窓>である脳に興味をもったのがそもそもどういうところから出発しているのか、興味の方向性がどうしてこういう切り口なのか、その原体験みたいなものが垣間見れてとても面白かったです。読んでいて、例えるならば毛穴から文章の意味がするするっと入ってくるような、そんなような気持の良い感じで読みました。

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

茂木氏はいわゆる学者の言葉を使わずに、分かりやすくストレートに語りかけてきます。と思って、「クオリア」について知りたくて数々の作品を眺めてみたのですが、なかなか難しい。その中でも読みやすい本です。

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

死生観について自分の考えを持っておきたいと思い、信頼を寄せる著名人である茂木さんのエッセイ(結構知育とか脳科学の本ばっかりのイメージだったので興味が湧いた)を読んでみた。

いくつか印象に残った話があった

・母と仏壇:死んだ後墓に入ろうが入るまいが、そんなに気にならんとおかんに話したらギャン泣きされた話(後日おかんはこの話を忘れているというエピソードがある from あとがき)

・人間が幸福であるための条件:PCがハイスペックであれば処理が早い、とかそう言う単純なピースの組み合わせで人間の幸福は定義できない。特に文学や芸術は、人間がただただ幸せになる過程を見せるより、むしろ破滅的な期間や、その間に生まれる感情を掬い取り、不思議な味わいを生み出している

・今:「今」という概念はあらゆる学問の中でとても重要であり、しかしながら人類が知を持ってからの認識が一切変わっていないものであるほど難しいものだということ。

・生と死と時間の不可逆性:死ぬことの恐怖について、死と痛みの関係について恐怖するより、死んだ後に自分が生きていた(=もう自分が生きてない)世界が平然と続くことの方が怖いだろうと言う話

・ウサギ:実験でうさぎを殺す時、確実に命にとって取り返しのつかないポイントがあり、その境界をまたぐことは恐ろしいこと。死刑制度では境界をまたぐのは判決を下す人間ではなく、現場の人間であるという矛盾についての指摘をしていて、まさにそうだよなと思った。

・宗教的天才:今日ではスタンダード化されたようなフォーマットを生み出した芸術家や発明家はたくさんいるが、母数的には宗教的天才の方が一番生まれづらい。

この本はもともとは臨死体験や脳科学をテーマに連載をしていたものを本にまとめると言う企画から始まったらしく、読んでいて妙にまとまった文章もあれば、当時の茂木さんが即時的に書いたであろうみずみずしい文章もあり、少し忙しい印象があった。

本人も当時にしか書けなかったような等身大の文章を綴ったと語っており、エッセイというのはやはりこういう実際性ゆえのみずみずしさに溢れているから読んでいて楽しいのだなあ、と思った。

自分の存在を強く認識しているほど、時間の流れを遅く感じる、という一行が妙に忘れられない。

0
2020年04月01日

Posted by ブクログ

私の心の中で起こることのすべては、私の脳の中で生じるニューロンの発火によって引き起こされている「脳内現象」にすぎないー

この命題に途方もないロマンチックさを感じた。

0
2014年03月22日

Posted by ブクログ

茂木さんの本読んだことあるんで真新しくはないんだけど、脳科学の話ってのは面白いもんです。宗教的天才は滅多に出てこない話とか、過去と未来の時間感覚の違いとか。
話変わって普通に考えたら茂木さんみたいな死生観を誰もが持つと思うのよ、死んだら墓なんかいいからって。でもおれの周りの人はそうは考えないのよね。人それぞれってのはそうなんだけど不思議と思って。

0
2012年10月08日

Posted by ブクログ

分かりやすい哲学書のような感じ。

科学に立脚した視点が分かりやすく、「魂」などの語るのが難しい概念をほどいていく。文章からマイナスイオンが出てる感じ。

0
2015年02月19日

Posted by ブクログ

筆者が33歳の時のエッセイ。茂木健一郎の本の中では珍しく、少しネガティブな面も書かれている。筆者が何を目指して脳を研究しているのかがよくわかる。個人的にはかなり好きな一冊。
共感することが多かった。

0
2011年08月14日

Posted by ブクログ

世界は広大だけれど、全ては頭蓋骨の中の脳で起こってることなのよねぇ。。。

いま読んでいるところです。

おもしろいです。

0
2011年02月23日

Posted by ブクログ

既読。
タイトルに惹かれた。茂木先生の若き日のエッセイ。初々しい筆致にて、茂木先生の出発点が記されている。

0
2011年02月12日

Posted by ブクログ

科学とクオリア。そのふたつの矛盾するようなことをとっても論理的に、そしてきっちり考える茂木さんの姿勢に惹かれます。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

茂木健一郎の生きて死ぬ私を読みました。脳科学の第一人者が書く、脳の生理から展開した人生論でした。茂木健一郎は友人が気に入っている著者なので読んでみました。現在の科学では、人間の生活や感情、そして理性についても全て脳の中のニューロンの働きにより発生するということが常識ですが、それを前提として人間の生き方について考えをめぐらせたエッセイでした。konnokとして一番気に入ったのは、現在の物理学では、空間3次元と時間1次元(これは虚数軸)で全ての事象が固定しているはずなのに、「今」という時刻が刻々と動いていくのはなぜなんだろう、という記述でした。その他に臨死体験に対する考察も面白く読みました。おすすめです。ビートルズのインマイライフが引用されていたのが印象的で、ビートルズを最初から聴きなおしてみようかな、と思ってしまいました。

0
2011年07月18日

Posted by ブクログ

2023.1.6
何故だろう。言っている事はわかるような気がするのにしっくり来ない。
茂木さんの言うところの「クオリア」を伴って迫ってこない。
僕に共通する経験がないからなのか、歳をとって鈍麻してしまったからなのか。

0
2023年01月06日

Posted by ブクログ

茂木健一郎の本を初めて読んだ。TVに出演する氏を見ていて、なんか胡散臭い感じを受けていて、どんな本を書くんだろうという、興味から。
脳科学などの話からやや逸れて、氏の若かりし頃の話など、なかなかおもしろかった。

0
2019年05月10日

Posted by ブクログ

この当時の茂木さんと同じ年齢の自分。
こんなレベルの高い文章を書けるのは流石茂木さんと言ったところなのか。
と言っても難しくて中々入ってきにくい部分もあった。
なんとなく理解しながら読めてはいたけど、「これ」と言ったなにかを吸収した訳ではなく、なにかジワジワ心に入ってくる、不思議な文章だった。
あとがきでも書いてあった様に、今だったら売れてもおかしくないけど、これが昔のあまり知られてない頃の茂木さんだったらあまり売れないのかなと思いました。

0
2015年09月22日

Posted by ブクログ

著名な脳科学者の著者が、「生と死」や「自己」といった哲学的なテーマについて語ったエッセイ集です。

本書を刊行したとき、著者がまだ33歳の若さだったと知って驚きました。科学者が本書のようなテーマに手を出すのは、すでに老境に差しかかった証拠なのではないかという、漠然とした印象を持っていたのですが、まだ若手の研究者だった著者が、自分の取り組んでいる問題を哲学的な思索と絡めて見なおそうとしていたというのは、やはり著者の抜きん出た資質を示しているのではないかという気がします。

0
2014年10月29日

Posted by ブクログ

いつもの茂木健一郎のようで、茂木健一郎らしくない本だ。
情動的な文章で綴られている。茂木健一郎の33歳の作品。
生きて死ぬというニンゲンの宿命の中で、
人生のすべては、脳にあるという事実が、死をどのように
とらえるのだろうか。

地球がうまれて、50億年。
恐竜が絶滅して、6000万年。
人類の誕生と、急速な社会的発展のなかで、
生きて死ぬ人間の期間は本のわずかだ。
それでも、常に新しいものを求めようとするニンゲンの
営みは続いて行く。

臨死体験に、スペースが取られているが、
もともと、それがテーマだったようだ。
若さあふれて、饒舌となり、文脈は脈絡がなく
科学として解明できない クオリアをつむぐ。

0
2013年02月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は面白かった。時間の哲学の話とか。
現代物理では「今」の存在を実証することができないそうな。では、今は何なんだろう?
ただ私が、「今」が過去から未来へ連続に一方向に移動していると、“思い込んでいる”だけということだろうか。これは面白い。
しかし全体に著者の気づきや発見の自慢話で後半は読むのがキツかった。

0
2013年01月28日

Posted by ブクログ

ずっと積ん読になってたものを、ちょっとずつ読んでいたりするのだけど、そういうのに限って、思ったよりも面白かったりして。これも、面白かった。茂木健一郎ていう人は結構この後、メディアによってすりへらされてしまったようなイメージを持っていたけれど、それは間違った認識だったかもしれない。そのくらいの原石感が、ここにはある。(12/2/13)

0
2012年08月08日

Posted by ブクログ

脳科学者である茂木さんのエッセー。自己を脳との関係で捉えた上で生死について思いついたことを書いている。
考察は深いとはいえないが、かえってそれが身の丈に合う。
臨死体験とか体外離脱とか、一般に宗教的な色を含む分野にもあえて言及しているところが心証いい。
科学に対する態度についても参考になりそう。

0
2012年02月25日

Posted by ブクログ

特に印象に残ったのは、宗教に関する考察と、言葉の意味とは何か、という疑問について。このふたつの問題は、前者についてはほとんど無意識的に、後者はここ数年において意識的に気になっていたものである。前者については、ここでかなり整然と説明されているように思い、今後の指標としたいと思う。後者については、日本語と外国語との行き来に悩まされている自分にとって、非常に共感のできる部分があった。ある考え方を反映した言語を、別の価値観に基づく言語に翻訳することは、本当に難しい。けれど茂木の考えるように、この世界に流通している言語が一種の暗号のようなものだとしたら、まだ救いがある。なんでも吸収してしまう新生児のような気持ちで世界に接するしかないのだろうか。
湯川秀樹の『旅人』を読んだときにも思ったけれど、科学者の端正な文学的センスは嫉妬せずにはいられない。

0
2011年10月01日

Posted by ブクログ

30代過ぎの頃にかかれた茂木さんのエッセイ。
この年齢というのは少々感傷的になったりするものなのか?
現在のTVでみる茂木さんとは違うイメージです。
この本のなかで印象的だったのは、茂木さんの友人がいった言葉
「この世界は、死んでいった可能性で満ちあふれている」
もしあの時こうしていたら、違う人生だったかもしれないと誰もが
一度ならず何度も思うかもしれない。
けれど、ある選択をした時点で他の選択肢は消え、あったかもしれない可能性も消える。
人生は未来にない、今生きている事がすべてと感じさせられる言葉だと思う。

0
2009年11月16日

Posted by ブクログ

 非常に哲学的。答えを提示しているわけではなく、ゆっくりと考えさせる仕掛けになっています。
 しかし、私にはこの本はあわないようで、どうも頭の中に入ってきません。

0
2009年10月04日

「エッセイ・紀行」ランキング