【感想・ネタバレ】新装版 しゃにむにGO 8巻のレビュー

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Posted by ブクログ

 目を背けてしまうこととそれから逃げない強みが描かれた7~8巻。

 目を背けるということ。黒田のトラウマ解消で始まる7~8巻は自分の持っている不安や苛立ちから目を背けてしまうような描写が多かったです。ルウイが持つ冷静になってしまう自分に対しての苛立ち、駿の母親に対して侮蔑と後悔が入り混じった感情、一見この二人はテニスという目的に集中しているようでどこかテニスに逃げている節が少し目立ちます。テニスによって苦しむルウイに対して、テニスで全て解消しようとする駿、この二人の対決は精神面での対比にもなっているのが面白いところです。自分からまたは自分以外の誰かから目を背けるということがどれだけの苦しみかをこの二人で表現しているのがとてもこの作品の良い部分です。

 逃げず、闘う。今回は逃げずに闘う者たちの意志も見れる構成となっていました。ウチくんのインターハイ決勝では夢を追い続け、必死に努力したものが掴める勝利というスポーツもののベタながら嬉しい展開でした。どんな場所でも逃げずに戦える素質を持てる人っていうのは尊敬に値します。また、テニス部顧問である池田にも今回スポットが当てられました。自分が過去に犯してしまった罪を否定せず、自分以外の為のテニスを子供たちに教える姿っていうのは更生と言うと癪に障りますが、それが彼なりの罪の償い方と思うとなかなか感慨深いものがあります。絶対逃げてはいけないとは言わないが、踏ん張って闘うっていうのも大事ですね。

 2年目の団体インターハイも終わり、次はいよいよ個人戦へ。恋模様にしろテニスにしろ期間はあと1年ありますので、まだまだ楽しめそうです。

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2013年07月29日

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