【感想・ネタバレ】小説の言葉尻をとらえてみたのレビュー

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Posted by ブクログ

「異常」からの、本作だったので、第一章の男子生徒の会話に飯間さんが耳を傾けているシーンで、ひっくり返ってしまった。

どれも有名作品なので、既読のものも多いが、ははぁ…そんなふうに読まれるのですね…と、力が抜けつつ感心。

一気に読んでしまったけど、1日1章のペースがおすすめ。ゆっくり原作も用意して読むべし。

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2023年04月26日

Posted by ブクログ

三省堂国語辞典の編集員を務める筆者が、辞書に取り上げる言葉を選ぶため、そしてその用例を探すために小説を読んでいる、その方法を紹介している本です。

取り上げられている作品は『桐島、部活やめるってよ』や『風が強く吹いている』『俺たちバブル入行組』『残穢』など多くの読者がいる(=それだけ日本語として広くうけいれられている)作品で、本書で言及されている「いままでに辞書にない言い回し」はどれも「新しい/珍しい」日本語の使われ方でとしてとても参考になります。
そもそも、小説のなかで使われる日本語に「誤用」はない(=日本語の使いかたも含めて「表現」なので)という視点は、いたずらに作者やその作品のファンを傷つけることもなく、読んでいて不快に思うことがありませんでした。
文体が軽やかであるだけでなく、文章の端々から筆者の日本語への純粋な興味や愛情を感じられることもその理由かもしれません。まさに「小説を読みながら、一つ一つのことばに引っかかって、じっくり考える面白さ」を体感させてくれる本でした。

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2021年11月20日

Posted by ブクログ

小説の中に入って言葉を採集していくユニークな新書。小説を書いていた身としては、作者は何故この言葉を使ったのか?と考えてもらえるのは嬉しいし、楽しいと思った。BookBarでも出てきた「ギケイキ」はいつか読みたい。

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2021年10月10日

Posted by ブクログ

辞書編纂者による、「言葉探し」という視点からの、新しくて面白い「小説」の読み方。
言語感覚を磨きたい人に、うってつけの方法。

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2018年12月04日

Posted by ブクログ

辞書編集者が小説の中から気になる言葉を拾う。この言葉は他でも使われているのか、いつの時代から使われているのか、この地方でこの言い方をするのかなど、言われなければ気にも止めずに流していることを深堀りしている本。面白かった!

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2018年10月18日

Posted by ブクログ

言葉は生き物で、小説は時代を写す鏡。

国語辞典編纂者の著書が小説、しかも最近の本の中から、移りゆく言葉の用例採集をいていく。後書きに曰く、『物語を楽しむための小説の中で「ことばを発見する」という楽しみ』が伝わってくる。

よく「誤用」とされる語句があるが、著書は単に誤用と決めつけることなく、これは言葉の変化であると、古い小説や新聞などと併用して調べ、解説していく。作家の愛用句や斬新な表現が今後辞書に載っていく可能性など、考察の方向も様々。

言葉好き、辞書好きならワクワクできると思う。

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2018年02月16日

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面白かった。
言葉の採集という意味では
なんか変な使い方、と思うものも
興味深い使用例になっちゃって。
合わせて様々な用例が出てくるのも
感心したし、興味深かった。
三分の一は読んだことあったけど、
そんなこと全く意識して読まなかった。
言葉オタ的愛情にほっこり。

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2018年02月14日

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使われている言葉に焦点を当てるという視点がとても面白い。また、ひとつひとつの言葉について過去にどの小説で使われていたかが引用されていて、サラッと書かれていて読みやすいが相当な調査を元に書かれていることが伺える。

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2018年02月10日

Posted by ブクログ

面白かった!気になることばをとことん解説する。
誤用だなんだではなく、どうしてそのことばになったのかに注目。
ことばは生き物だって納得する。
小説の世界に飛び込んで、登場人物の言葉に聞き耳たてたり、さらに登場人物と会話までしちゃったり、新書だけど物語っぽくってとても読みやすかった。

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2017年11月15日

Posted by ブクログ

『つまずきやすい日本語』で飯間さんを知り、"ことば"の面白さに魅了された。本作ではことばの持つチカラやそれを使う人物や作者の人柄が背景が見えてくることを、小説の中に登場する文章を例に紹介していくもので大変興味深かった。

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2022年05月13日

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そんなところまで注目したことなかった!という感覚。読んだことの無い小説もあったのでとても読みたくなった。

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2022年02月22日

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筋を追っていくだけが小説の楽しみ方ではない。そこで語られた日本語に注目すると、作者が必ずしも意図しない部分で、読者は、ことばの思いがけない面白さに気づくだろう。『三省堂国語辞典』編集委員である著者のガイドによって、物語の世界を旅し、そこに隠れている珍しい日本語、興味深い日本語を「用例採集」してみよう。エンタメ、ホラー、時代物、ライトノベル…。「旅先」となる物語のジャンルはさまざまだ。それらの物語世界に暮らす登場人物や、語り手の何気ない一言を味わいながら、辞書編纂者の目で謎を見出し、解き明かしていく。ことば尻を捉えているようでありながら、次第に読者をことばの魅力の中へと引き込む、異色の小説探検。

言葉のプロフェッショナルが注目する言葉遣いは、普段読み過ごしてしまう言葉がたくさんあって、言葉の面白さを感じることができた。
ストーリーを楽しむ他にも、こんな楽しみ方があったのね、と新しい発見ができて嬉しい。
国語辞典がどういう意図で編纂されているのかというのも知れて、二重に楽しめる。
個人的に好きな作家さんの作品が多く取り上げられていて、もう一度読みたくなった。

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2021年12月04日

Posted by ブクログ

一般的な新書みたいな感じの書籍だと思い、読んだことのある本の章から読み始めたので、著者が話に入り込んで言葉を収集してることが最初わからずとまどってしまった(笑)
いろんな話の中に言葉ハンターのおじさんがうろうろしていて、それに気付いているキャラクターや気付いていないキャラクターがいて、想像すると面白い。
特に半沢直樹。
そうこうして、面白いおじさんを観察しているうちに、言葉について考えながら読むというのも読書の醍醐味のひとつなのだと気付かされた。
そして私もいつの間にかハンターになってしまったようだ。

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2021年02月04日

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本を読むときに知らない言葉や読めない言葉があったらどうしますか?
辞書を引く?ネットで調べる?それとも読み飛ばす?
私は辞書アプリ(新明解国語辞典)で必ず調べるようにしていますが、以前は漢字と前後の文脈でなんとなく意味を分かったつもりで読み進めていました。

この本は純文学からライトノベルまで15の小説の中に出てくる様々な言葉に注目し、言葉の面白さを紹介してくれます。
著者は国語辞典の編纂者ですが、言葉は時代とともに変わっていくものというスタンスであり、聞き慣れない言葉であっても決して誤用と断定はしません。

言葉を読み飛ばすことがどんなに勿体ないことか、言葉の奥深さ、魅力を垣間見ることができるそんな一冊です。

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2020年03月01日

Posted by ブクログ

ふだん何気なく読み飛ばしている小説の言葉づかいの面白さを感じさせてくれる。それにしてもさりげなく用例の確認をしているが、膨大な資料に当たっているわけで、感嘆する。それが苦ではない方がこういう仕事をされるのだなと思うと、ちょっと羨ましい。

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2018年01月18日

Posted by ブクログ

「ことばは生きている」を実感させてくれる一冊。どーでもいいような言葉をしっかりと見つめる姿勢に感心した。言葉に徹底してこだわった労作。好きな人にしか受け入れられない一冊です。

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2018年01月11日

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んもうっ、飯間さん、好きっ。

プロローグ
第1章 桐島、部活やめるってよ(朝井リョウ)
第2章 風が強く吹いている(三浦しをん)
第3章 残穢(小野不由美)
第4章 オレたちバブル入行組(池井戸潤)
第5章 チッチと子(石田衣良)
第6章 桜ほうさら(宮部みゆき)
第7章 横道世之介(吉田修一)
第8章 猫を抱いて象と泳ぐ(小川洋子)
第9章 マチネの終わりに(平野啓一郎)
第10章 俺の妹がこんなに可愛いわけがない(伏見つかさ)
第11章 八日目の蟬(角田光代)
第12章 阪急電車(有川浩)
第13章 グラスホッパー(伊坂幸太郎)
第14章 ギケイキ 千年の流転(町田康)
第15章 チョコレートコスモス(恩田陸)
エピローグ

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2017年10月29日

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