【感想・ネタバレ】ヒトは「いじめ」をやめられない(小学館新書)のレビュー

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教育者だけでなく、保護者も読むべし。いじめは脳に組み込まれた理由があるものと理解できれば、その対処法も検討できるとおもわれる。生理学的に組み込まれた排他的行為について理解できる。

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2024年04月24日

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中野信子
1975年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用化学科卒業。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所にて、ニューロスピン博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。科学の視点から人間社会で起こりうる現象及び人物を読み解く語り口に定評がある。現在、東日本国際大学特任教授


 なぜいじめは起こるのでしょうか。なぜ人は人をいじめてしまうのでしょうか。  これは、脳科学ばかりでなく数理社会学や行動社会学などの見解も、いじめをはじめとする社会的排除行為が、ヒトが種として存続することを有利にしてきたことを示唆しています。

 例えば、ルールを破ろうとしているのではなく、ルールを知らなかっただけの人や、体が小さいがためにみんなの役に立たなさそうに見えてしまう人、さらにはちょっとだけ生意気だったり、みんなの常識と違った格好をしていたり、標準的な可愛さよりもちょっと目立つ可愛さがあるなど、みんなのスタンダードと少し違うという人。こういった対象に向けて、制裁感情が発動してしまうことがあります。  これを、「過剰な制裁(オーバーサンクション)」と言います。  この現象は学校内や会社といった組織でも起こりうることです。そして、これが「いじめ」が発生してしまう根源にあるメカニズムなのです。

 しかし、共同社会作りに欠かせない側面がある一方で、オキシトシンが仲間意識を高めすぎてしまうと、「妬み」や「排外感情」も同時に高めてしまうという、負の側面をも持った物質であることもわかっています。 〝過ぎたるは猶及ばざるが如し〟〝可愛さ余って憎さ百倍〟……。人間の心の不思議さを、この物質の働きに見るような思いがしますが、愛情や仲間意識の過剰が、逆に、人間関係を壊してしまうことにもつながっているのです。  別の言い方をすれば、オキシトシン自体は良いものでも悪いものでもなく、仲間を作るために必要だから分泌されるのです。仲間を大切にしようという気持ちと、そのために良い仲間を作ろう、良い仲間を選別しようという気持ちは表裏であり、後者が強くなることでサンクション=いじめが発生しやすくなるのです。

 脳内物質の視点から見ると、仲間を作るオキシトシンが、同時に仲間に制裁を加える、排除するという、いじめを司る働きをするわけですが、心理学者の澤田匡人先生は、調査から、「規範意識が高い集団」ほど、いじめが起こりやすいことを指摘されています。  規範意識が高い集団とは、その集団には集団の決まりがあって、それを守らなければならないという気持ちが強いということです。  規範は、その集団を維持するための決まりですから、これをどのようにして守るかは集団の存続に関わります。規範意識が高ければ、その集団は〝きちんと〟していて、〝統制〟がとれており、端から見ても良い集団であり、〝はみ出し者〟、集団の目的を乱すものを許さないわけですから、集団を構成する個々人にとって〝良い集団〟であると思われがちです。  ところが、この規範意識が高い集団は、当然、規範を守るための方策が必要になってきます。その、規範を守る方策が誤った方向に進むと、制裁を加えたり、排除の方向に進むわけです。

 実験は、9歳から 11 歳までの少年たちを対象に行われました。まず、少年たちを2つのグループに分けます。その後初めはお互いの存在を知らせずに、キャンプ地である〝泥棒洞窟〟に向かい、少し離れた場所でキャンプをしました。  最初の一週間はそれぞれのグループで、ハイキングなどの野外活動を体験します。これによってグループ内の結束が強くなり、仲間意識が生まれました。  その後、別の少年グループがすぐ近くでキャンプをしていることを知らせ、2つのグループで綱引きや野球など、互いに競い合う競技を行いました。  その結果、グループ内では仲間意識が高まりましたが、相手のグループに対して、敵対心を持つようになり、競技中に相手グループの悪口を言ったり、相手を攻撃するようになります。

逆に少ない人は、不安傾向が強く、いろいろなリスクを想定して慎重になります。例えば「これは危なそうだからやめておこう」「この人は危険そうだから距離をおこう」といった慎重な意思決定をする傾向が想定されます。  このセロトニントランスポーターには、多く作ろうとするL型の遺伝子と、少なく作ろうとするS型の遺伝子があります。

このセロトニントランスポーターを少なく作ろうとする遺伝子S型が、世界 29 か国でどのくらいの割合分布になるのかを調査したチームがあります。  その調査の結果、 29 か国中日本はS型が最も多いという結果になりました。日本はS型遺伝子の割合が 80% を超えており、しかも 80% を超えるのは日本だけだったのです。例えばアメリカの場合は、S型の割合は 43%。残りはL型でした。

この調査から、日本人は、先々のリスクを予想し、そのリスクを回避しようと準備をする「慎重な人・心配性な人」、さらに、他人の意見や集団の空気に合わせて行動しようとする「空気を読む人」が多くなる傾向があると考えることができます。  心配性である=リスクを考えるということは、つまり、「裏切り者検出モジュール」の強度が日本では高くなり、「この人は将来的な不安の種になるかもしれない」ということを検出する能力が高くなると言えます。

いじめの始まりは、「間違っている人を正す」という気持ちから発生します。「おまえは間違っているだろう!」という気持ちで制裁し、「自分は正しいことをしている」と感じることで得られる快感があるのです。  いじめている側の、自分は正義であるという思い込みは絶対で、自分の行動を正当化し、「正しいことをするのは楽しいことだ」という感覚で相手を攻め、批判し、追い込んでいくのです。

 もともとセロトニントランスポーターS型が多い日本人です。慎重型、体制順応型が多い日本人の、裏切り者検出モジュールの検出基準は、いじめる人も、いじめを傍観する人、さらには担任の先生も、それほど違いはありません。ですから、オーバーサンクションを受ける人の、いじめる側が指摘する部分に、それらの人が無意識に同調してしまうということがあります。

〝一人だけ得をしているように見える人〟これは、「妬み」を買いやすい人と言えます。そして、妬みからいじめに発展していきます。  心理学的には、妬み感情が強まるのは、互いの関係において、「類似性」と「獲得可能性」が高くなるときと言われています。  類似性とは、性別や職種や趣味嗜好などが、どれくらい似通っているかを示す指標です。つまり、自分と同じくらいの立場の人が、自分よりも優れたものを手に入れていると、より悔しいという感情が生まれやすいのです。

例えば、自分と同等、もしくは僅差だと思われる人が、自分が手に入れられないものを手に入れ、また自分が届かなかったレベルに相手が届いてしまったときに、羨ましく思うだけで済まずに、妬みが生まれるのです。  価値観や年齢や目的が全く違う人、努力しても追いつけないほど優秀な天才肌の人、手が届かないほどの権力者や超がつくほどお金持ちの子は、類似性も獲得可能性も低いため、妬みの対象にはなりません。  しかし学校は、通う目的も、年齢も同じ子が集まり、そこで均一の教育を受けているため、そもそも「類似性が高い」「獲得可能性の高い」人間関係です。  その中で、何となく先生に気に入られている子がいたり、部活で一人だけレギュラーになる子がいたり、少しだけ頭が良かったり、普通よりも少し顔が可愛い子、最近ちょっとお金儲けをした家庭の子などが存在します。  つまり、学級という空間は、妬みの感情が非常に起こりやすい環境が整っているということになるのです。

困ったことに、テストステロンによる攻撃性が高まるこの時期に、裏切り者検出モジュールと、その攻撃性が結びつくことで、制裁行動はより苛烈になります。相手を徹底的に叩きのめそうという気持ちが強くなるわけです。  当然良くない行動ではありますが、ブレーキが未完成なため、衝動を止めることが非常に難しいのです。

 学校で学級崩壊が増えたり、いじめが発生しやすい時期は、5~6月や 10 ~ 11 月だと言われます。もちろん、いじめは一年を通して恒常的に発生していると思われますが、特に、この時期に学級が荒れる、子どもたちのトラブルが多発するのにはさまざまな理由が考えられます。  脳の状態から見た6月と 11 月は、〝安心ホルモン〟であるセロトニンの分泌量が変化する時期と重なります。  5月から6月、 10 月から 11 月というのは、日照時間が変わる時期にあたるので、セロトニンの合成がうまくできず、分泌量も減り、その結果、不安が強まり、〝うつ状態〟を経験する人が散見される季節なのです。

 人の尿中に含まれるセロトニンの代謝物を測ってみると、暴力性、攻撃性の高い人や、衝動性障害のある人ほど、尿中のセロトニンの代謝物が少ないことがわかっています。

 こうした時期に人間関係のトラブルを避けるためには、ちょっと不思議な言い方に聞こえると思いますが、仲間意識を不必要に高めすぎないという方法も有効なのです。  仲間意識を高めないためには、例えば、クラスの人間関係が入れ替わるようなイベントをするなど、集団が固定化し、関係が濃密になりすぎない工夫を取り入れるとよいでしょう。  またできるだけセロトニンの分泌を促すように、外で日光を浴びて体を動かすような運動を取り入れてみるのもよいでしょう。そのほかの手立てについては、第四章で解説します。

〝妬み〟という漢字には〝おんなへん〟がつくので、女性のほうが妬みが強いと思われがちですが、妬みという感情の性質から、男性のほうが妬みを感じやすいと言えます。  なぜなら、男性のほうが〝社会的報酬〟を感じやすい生き物だからです。

 腕力の行使に適さない女性が制裁行動をとる場合には、リベンジを受けて返り討ちに遭う確率も高くなります。従って制裁行動は相手から見えない、匿名化された形になりやすいでしょう。  また、女性の脳を機能の面から見ると、セロトニンの量が少なく、比較的不安になりやすい性質が強くなります。  そのため、将来的なリスクを男性よりもより敏感に予測し、慎重に行動しようというブレーキが働きます。女性のほうが男性よりも現実的だと言われるのはこのためでしょう。

 お互いの関係において、〝類似性〟と〝獲得可能性〟が高くなるときに、妬み感情が強まることは前述しました。

 妬み感情は人間が本質的に持っている感情なので、まともにぶつかるのは逆効果。できるだけ妬み感情を抱かせないようにするためには、類似性と獲得可能性を下げる工夫が有効です。

 例えば、髪の毛を短くするのもよいでしょう。声も重要な留意点です。高い声は若さを強調し、同性の反感を買いやすいため、もしご自分が高い声だと認識している方は、できるだけ低い声で、ゆっくりと落ち着いた話し方を心がけるとよいでしょう。  少々窮屈に思われるかもしれませんが、扱いの面倒な嫉妬感情や妬み感情を煽らないために、これも生きる知恵の一つだと割り切ってしまいましょう。

妬み感情と敵対しないためには、「この人は自分の領域を侵さないだろう」「自分の敵にはならないだろう」と思わせることも有効です。  そのためには、「自分は完璧な人間ではありません」ということをアピールする、わかりやすい自分の〝負の部分〟を相手にさらけ出すのも効果があります。  相手に攻められても、それほど心が痛まないような自分の傷をあえて見せてしまうのです。心理学で「アンダードッグ効果(相手に自分の腹を見せること)」と言われるものです。

人間関係も仕事も若いうちは失敗が許される時期なので、どんどんチャレンジをしてほしいと思います。しかし、できるだけ敵は作りたくないという人も多いでしょう。

アサーティブなコミュニケーション力を身につけるために参考になるのは、テレビ番組などにおける芸人さんたちの言葉のあやつり方のたくみさです。  第一線で活躍している芸人さんは上手に人を惹きつけながら話をしたり、厳しい突っ込みに対してもうまく笑いに変えながら切り返しています。  真面目な人ほどこうしたところに目を向けていないかもしれませんが、ぜひ芸人さんたちのコミュニケーションを真似してみてください。なぜならその能力を身につけるには真似をすることが一番速いからです。学習の早道は、良い例を数多くインプットし、自分もそれを使えるように真似て使ってみることです。

セロトニンの項でも触れましたが、6月と 11 月は学級が荒れやすい時期と言われています。脳科学的には、5~6月と 10 ~ 11 月は日照時間が減るため、セロトニンの合成量のバランスが崩れ、気持ちが不安定になりがちです。さらに運動会や学芸会などの行事に加え、特別活動も多くなる時期なので、それらの行事が終わった後、なかなか日常生活に戻れず、問題行動が増え、クラスが荒れてしまうということも多いようです。

教育評論家の尾木直樹さんが、「いじめが多い部活がある」というお話をされていたので、私も驚いたのですが、それは吹奏楽部だということでした。  確かに吹奏楽部は、同じ空間に一緒にいる時間も長く、目標は全員で音を合わせること。つまり、みんなの和を乱す人=悪となりがちです。  さらに中学校では、「合唱コンクール」の練習をきっかけに、学級崩壊やいじめが起こるケースも多いそうです。

前述の澤田匡人先生の調査による、「規範意識が高い集団ほどいじめも起こりやすい」というデータに基づいて考えても、「合奏」「合唱」は確かにいじめが起こりやすい構造があります。  なぜなら、音を合わせられない人や、同じペースで意欲を持ち続けられない人は、邪魔な存在となってしまうからです。

仲が良すぎること、さらに類似性も獲得可能性も高い人間関係において、長時間同じ場所で行動を共にすることで、いじめも起こりやすくなるというジレンマがあることはすでに述べました。これは、オキシトシンの性質から起こることですが、この構造があることさえわかっていれば、これが解決の一つのヒントになり得ることがあります。

仲間意識が強すぎるから、関係が濃すぎるからこそ起こってしまういじめは、人間関係を薄めて風通しをよくすることが有効です。  つまり、人間関係を固定化せず流動性を高めて、同じ人との距離が近くなりすぎるのを避けます。  また、個人と個人の関係はあってもよいけれど、集団という存在を強く意識する状態を減らすことで、〝その集団に帰属している仲間意識〟による排除行為も減少することが期待できます。

学級制度についても、頻繁にクラス替えを行うことは難しくても、教科で習熟度別にクラス分けを行う、毎日席替えをするなど、意図的に空間的な距離を与えたり、集団の人間関係に変化を与えるような取り組みをするのもよいでしょう。

攻撃したい人の衝動を「どうにか抑制できる」とは、思わないほうがよいでしょう。  あたかもそれは、甘いものが大好きな人の前にスイーツを置いておいて、食べてはいけないと言っているようなものです。  もはや本能的な行動といってもよいものなのです。蟻の巣の横に砂糖壺を置いておいて、蟻に砂糖を食うな、というようなものかもしれません。

 結婚後仲が悪くなる夫婦というのは、育った環境が違う他人同士だから価値観がずれていて仲が悪くなるのではなく、仲間になったはずなのに、自分の思った通りにしないのがムカつく、という感情から仲が悪くなることが多いようです。  オキシトシンが低く、お互いの関係が冷めてしまって破綻する夫婦も当然いますが、オキシトシンが高すぎて、お互いに排除する立場になってしまって破綻、ということも珍しくありません。ですから、ご主人が単身赴任するなど、一緒にいる時間があまり長くないというご夫婦だと、いつまでも仲が良かったりします。これはオキシトシンが高くなりすぎないことでうまくいっているのでしょう。「 60% のカップル」を目指すのが、良好な関係を長続きさせるコツなのかもしれません。

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2023年12月16日

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訳あって手にしたが、ハラスメントをする側の認識にある正当性にはただなるほどと、体験、ケースと照らし合わせても、書かれていることの差異が無い。
単なる組織での教育は、信号をしめすがハラスメントは正しさを纏った暴力にしかならないかと。
このあたりの思考は監獄にいるか社会に放たれた存在という違いだけで、旧時代からのDNAに入っているものと、幼少期から育成された正しさの基準を壊すには、個で社会に入る(群れから離した)状態が望ましくもと

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2023年12月13日

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いじめからは逃げるしかない

気付き
・日本人はいじめが起こりやすい
集団意識が強い、同調圧力、ホルモン(オキシトシン)の分泌が海外の人に比べて特殊
・いじめの原因
フリーライダー、集団に不利益になりそうな人、羨ましがられる人、集団か外れた人等
・いじめは快感
いじめることはフリーライダー、集団に不利益になりそうな人を排除しようとするため、自己の正義に酔う。さらにいじめは本能的に備わっているものだ。
・いじめゼロ、パワハラゼロはむしろいじめやパワハラを助長する
いじめやパワハラを無くすことを目標にしているため、事が起こった際に隠蔽体質や、いじめをイジりに変換してしまう
・結果、いじめはなくすことはできないため逃げるしかない
時間的、物理的に距離をとる
学校ならオンラインスクールや転校、職場なら転職
職場ならしっかりとした理論のもと反論するのも手である。

いじめを科学的に考えると避けられないことがわかった。
自分の子供をいじめられないようにするのではなく、いじめられた際にはすぐに親である我々に報告できるような関係性もしくは親が気づいてあげられるような関係性の構築が一番だと感じた。
そして、解決策としては休学や転校することで時間的、物理的に距離を取っていきたい。
自分が職場でパワハラやいじめを受けた際には、自分の考えをしっかりと持ち続け、理論武装した上で意見をぶつけていきたい。

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2023年03月04日

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いじめ(サンクション)は、人間の本能であり、また青年期の子どもたちは自分自身で制御出来ないことが分かった。

「裏切り者モジュール」と「サンクション」という2つの本能が取り上げられているが、これはつまり、裏切り者をpick upして排除する機能である。

この本能構造以外に、妬み感情が発生しいじめに発展する構造もある。妬みを強める要素は「類似性」と「獲得可能性」の2つがあり、学校では獲得可能性が重要になる。
いじめの対象となりやすいのは、少し手を伸ばせば届く人達、つまり獲得可能性が高い人。

政府は、いじめを減らそう!としているが、そうすると現場ではいじめ認知しないでおこうとする。つまり、いじめの認知件数は下がるが、隠れいじめは増え続ける矛盾が起こる。

この本を読んで、いじめは人間の本能であることを理解し、人間関係を固定化せず流動性を高めることに重点をおくことが大切であることを学んだ。



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2022年08月09日

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一気に読めた。
いじめは本能であり、無くなることはないのではないかと、ずっと漠然と思っていたことが脳科学的に解説してあり、なおかつ読みやすかった。
小学生も高学年になれば、「いじめは良くない」「みんな仲良く」「クラスは仲間」などというフレーズに首をかしげたくなる意識が芽生える。
道徳や人権週間で、いくら「人の気持ちを考える」などと学んでも、いじめは同時進行で起こっている。矛盾を感じ、苛立たしくなるだろう。
ここで、この著書に書いてあったように、「人は不完全。妬みも攻撃性も消せない」「大事なのはそんな自分をコントロールすること」と学校で教えてもらえたら、どれだけ救われるだろう。
家庭でも教えることはできる。でも各家庭では保護者の意識が違いすぎる。
英語やプログラミングなども良いが、人として生きるためのノウハウを教えることこそが、公的な教育には必要なのではないか。

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2022年07月13日

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新たな視点が手に入った。
脳内物質のセロトニン、オキシトシン、ドーパミンの果たす役割がよく書いてあった。

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2022年01月28日

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脳科学者による、「いじめ」についての考察。
いじめが起きるのは本能的なものだから、完全になくすことは出来ない。
だからこそ、対策が必要という内容。

人間が進化する過程で、集団を作ろうとし、そこから外れてしまう人間のことを排除する傾向が生まれた。
ある基準から外れるといっても、別に集団にとって害がない内容もありうる。
そのあたりに過剰反応してしまう場合があると。

同じ集団でいる時間が長くなればなるほど、排他的な傾向が強まる。
愛情がある関係でも、軋轢はかえって起こりやすい。
こうした場合に、ホルモンがどう働くかという説明がなされています。

日本の場合、同調圧力が高いことは、皆ある程度わかっていますよね。
農耕民族であることや、江戸時代に村から離れられず、集団で作業してきたことなどが影響していると考えられます。
日本人に多い遺伝子があるとは、初耳でした。

かって、いじめが問題になり始めた時、「いじめられる側にも原因がある」と最初は言われました。
これって、そもそもそういうこと、ですよね。
いじめっ子本人や擁護者の理屈はそうだったし、教師の指導が子供の喧嘩?にどこまで踏み込むべきかという問題でもあったかと。
でも、誰でも標的になるような教室の荒れっぷりが目立ってくると、「いじめに理由はない」と言われるようになった。
やがて、「社会で許されないことは、学校でも許されない」と言明されました。
このあたりの成り行きも、若い人はもう知らないだろうけど。

最初にこのタイトルを見た時、「ああ、そうそう」と思ったタイミングでした。
自分が受けたいじめのような言動の理由を長い間考えていて、相手は「自分が世間の側にいて正しいのだ」という感覚(勘違い)を抱いているのだろうと感じたのです。
恥ずかしいと思うこともなく?不当なことを言える理由がそこにあるのじゃないかと。
大した内容じゃなかったんですが、こちらを傷つける意図を込めて強く言われたので、謎だったものです。

この本の提言で、学校のすべての教室にカメラをつけるというのがありましたが。それでは、監視社会になってしまうし、現代ではそれが流出するようなこともありうるので、無理があるでしょう。
でもそういう、密室性を減らす対策をいくつか考えておく必要はあるのかもしれません。
カウンセラーを増やすだけでも、効果は出ているはず。

集団というのは、個性が違う人間が集まり、様々な形で協力し合うものだということも、生き伸びるための基本なんじゃないかと。
伝え損なわないようにしたいものです。

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2021年10月25日

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ネタバレ

タイトルから想起される情報はひととおり得られる。なぜ「イジメ」をやめられないのかを分かりやすく解説し、やめられない=必ず発生するものと考えて、そのメカニズムを理解し、起きた場合のケアにこそ注力すべきと説いている。

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2020年09月24日

購入済み

なかなか興味深い

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2018年04月08日

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以前からずっと気になっていた本。脳科学者の中野信子さんが科学的にいじめを分析している。いじめはいけないということは誰しも分かっていること。しかし、ホルモンの関係や集団の中で異質なものと判断されないように周りに同調しようとする傾向にある人間社会では無意識のうちにいじめに発展していくことも分かった。学校においては第三者が介入すること、いじめにあった人がその場所から距離を置くことを許し、自宅学習をしても進学していけるような環境を作っていくことも必要なのかなと思った。

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2023年04月16日

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いじめをなくそうとするのがそもそも間違い。いじめはなくならない前提でいないと。
だって、村八分は快楽なんだから。

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2023年01月20日

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学校内でのいじめを主に書いている。先生へのアドバイスなどもあり。
学校以外のところで役に立つ情報も多くある。
脳科学的にいじめは起きてしまう、が、抑制はできる。

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2022年06月05日

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ネタバレ

いじめが起きやすいのは6〜11月で
過激化しやすいのは小学校高学年から中学生くらい。

ドーパミンとアドレナリン、オキシトシンの作用でいじめが起こる。分かりやすかった。

流動性を良くすればいじめは軽減されるという話は色んなところで聞くけど組み込まれるのはいつになるんだろう。なかなか管理するのが大変そうだからな…

妬みを感じやすいのは男性である話は納得した。ずっとそうだと思ってた。

メタ認知を高めて60%の間柄になると良いらしい。割と距離があるな。自分を斜め上から見れるといいな。

誠意とは男にとって正直、女にとって話をよく聞く
どっちも大事じゃん!

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2022年11月25日

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なぜ人はいじめをしてしまうのか?脳内ホルモンにも影響されている著者ならではの解説が勉強になった。また、どうすればいじめは減らせるのか?教育現場の現状を踏まえた知見も後半に書かれていおりためになった。
結論、人間はいじめることで集団形成をして生態として反映してきた。

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2022年04月07日

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いじめとは何か、いじめを避ける方法とは?といったことが分かる一冊。
教育系関係者には是非読んでもらいたい。

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2022年03月29日

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いじめの進化的な機能を考察した上で、対症療法的にいじめを抑止し、どうたち振る舞うといじめを受けにくいかが非常に簡潔に紹介されている。ただ、共感によっていじめは起きるのだ、という説明は納得できる一方、サイコパスは脳が冷淡だからいじめに関わらないというのは直観に反するように思った。どうせなら例証的データが欲しかったのだが、そこは触れられてなかったのが気になった。あと、素朴に「種の保存」と書いているのも現代の進化生物学的な観点から違和感を覚えた。

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2022年03月01日

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「いじめ」は子供だけではなく、大人の世界にも、そして程度は違いますが、あらゆる生物の集団内で存在します。
子供のいじめを防止するために、大人は「相手の気持ちを考えなさい」と論したり、命の大切さを語りますが、効果はほとんどありません。
この対策として、私たちの脳のメカニズムをよく知ることが大切だと中野さんは言っています。恐ろしいことに、私たちは誰かをいじめると脳内でドーパミンが分泌され、かなりの快感を感じるのです。そして一部の子供たちの脳は未発達のため、いじめる対象者を容赦なく攻撃してしまいます。恐ろしいです。
こう考えると「出ている杭にはならないよう、無難に生きていく方がいいのでは」と思ってしまいます。
でも、それでは人生つまらないので、大炎上しないよう慎重になり、そして絆が強固な集団には属しないで、本当に自分がやりたいことを静かに実行していくのが一番かな、って考えました。

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2021年12月29日

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とても面白い。自分の内在にあるいじめの感情を少し客観視できた。いじめには得がないことを理解できるし、もっと合理的に考えることができるようになった。それはコミュニケーション力だ。相手にも納得する伝え方や受け流し方や切り返し方など、伝える手段を増やす努力が必要だと、私は感じた。

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2021年11月22日

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いじめは脳の物質の働きによるものか
中学校はいじめが多い
クラス制ではなく移動教室採用にして
単位制にするとかすれば良いのに

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2021年11月10日

Posted by ブクログ

学校だけではなく、職場やSNSなど、いじめが起こる構造を脳科学から説明した本書は、現実的な方法でのいじめ回避の方法を提示しています。
広く読まれてほしい本です。
規範意識が高い人ほど陥りがちなことが書いてあり、自分はいじめ加害はしないという思い込みを見直す機会になると思います。

いじめがなぜ起こるのか?というと、一言で言えば集団を維持するため。
本書では、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンといったホルモンがいじめを起こす作用をどのように起こしうるかを説明しています。
オキシトシンは、他人とのつながりを感じたときに分泌され、良いホルモンというイメージが強いので、オキシトシンが仲間意識を高めることで、それ以外の他者を排除しようとする気持ちをも生み出すことに驚きを禁じ得ない。
ネット上でよくある誹謗中傷による炎上も、正しいことをすると快楽を得てしまうドーパミンの作用によるものだと説明されています。

本を読みながら、いじめを少しでも減らすには…と自分は加害者にならない意識があったことに気付かされました。
いじめの加害者になる人は、実は規範意識や集団帰属意識が高い傾向があるのも、より良い社会にしたいだとか、もっと高い成果を”みんな”で出したいという真面目な考えが行きすぎた結果で、そうした正義感が裏にあると、相手に全面的な問題があると思いがち。
誰しも加害者になる可能性があることを思い知らされました。

いじめの回避策についても言及されていますが、学校関係者としては、監視カメラを設置する方法は難しいかなと思います。生徒の信頼を前提にして活動する必要があるし、プライバシーの問題や、世論などの問題があり、学校は保守的な対策しか取れないのが現状です。

ただ、いじめだけではなく、盗難などの問題も頻発しながら、手をこまねくしかなく、生徒の良心に訴えかけるしかない現状、やったやらないを客観的に知る方法としてもカメラの設置は具体的な方法だとも思いました。

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2021年08月14日

Posted by ブクログ

大四章 いじめの回避策 より抜粋~ p.157~
「友達がいないからといっても悪いことではない」「みんなと違う考えが悪いことではない」という別の価値観を教えることがあってもよいのではないでしょうか。
そして子どもたちにも、集団を作れば、考え方や行動が違う人に対して、どうしても許しがたいという気持ちが生じてしまうものだということを意識してもらったほうがよいと思うのです。
「いじめてはいけないよ」と教えるだけではなく、「人間というものは、本当はズルをしていない人に対しても、「ズルをしているかもしれないから懲らしめてやろう」という気持ちが生じるものなのだ、そしてそれはとても危険なものなのだ」ということを教えることは必要だろうと思うのです。
もしそうした人間の特性を知っていれば、「あの子を懲らしめてやりたい」と心が揺らいだときに、「ああ、この感情がサンクション(懲らしめてやりたいという感情)なのだ、これは強くなると危険なことになる感情なのだ」と気づかせ、より自分の感情を客観視する力を育てることができるのではないでしょうか。
p183~
「メタ認知力を高めて、自分をコントロールする」
p187~
学校では、人間関係の流動性を高め、子どもたちがさまざまな人に接し刺激を受けることで、狭い人間関係で裏切り者を検出する必要がなくなり、体験的にヒトという種についての知識が蓄えられるでしょう。
そして、そこから自分自身を見返し、成長に合わせて自分をコントロールする「メタ認知力」をつけられるような環境作りも、いじめの防止・抑止には役立つのではないかと考えます。

ここからは、自分の感想です。作者は、脳科学者の立場から、脳のメカニズム、ホルモンを説明し、「いじめ」を分析、回避策を述べてくれました。どこにでもある「いじめ」ですが、著書は本書で、成長過程のヒトがたくさん集まる「学校」に焦点を当てて解説してくれたのだと思いました。
ヒトがヒトである以上、集団では、「いじめゼロ」ではなく、「いじめは存在するもの」。「じゃあ、どうするか」「どうやって回避するか」そのことを、大人も子どもも、ひとりひとりが考えて行動する。「そのきっかけが、教育現場で実行できるといいな~ 校内で、ロールプレイング、ワークショップみたいに」…著書の願いはこんな感じかも。
本書を読んだ感想は、今、導入されたばかりの、「プログラミング教育」等よりも、学校では、「メタ認知力を高める」教育に期待したい。学校の現場は忙しいと思いますが、大人数に、「いじめ予防」教育を効果的に伝えられる、「学校」など、教育機関の果たす役割は大きいと思います。教育関係者の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

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2021年05月30日

Posted by ブクログ

いじめの構造が分かり、衝撃的なタイトルに納得しました。脳科学を利用しているけど、子供達の教育現場への提言もあり、とても勉強になりました。

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2021年04月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

社会秩序を維持するために、本能的に異分子を排除するという話は面白かった。
ただ、そうなると一方ではなぜ弱者を救済する社会が出来上がっていったのかの説明が不十分な感じ。
苛めはやめられないのは楽しいから。
戦争も楽しいからと書いてある社会学の本のことを思い出した。

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2020年10月28日

Posted by ブクログ

こんばんは! 今日紹介する本は、
『ヒトはいじめをやめられない』:著 中野 信子

 すんごいお久しぶりです!読書する時間ないわけではなかったです、シンプルにずっと投稿サボってました(笑)
 
 いじめはいけないこと、分かり切っているのになぜ起こってしまうのか。本書はいじめ発生の理由とそのメカニズムを、脳科学の知見から解説、考察する本となっております。
 この本に書かれてある興味深い情報を3つピックアップし、超圧縮してお伝えします!

①いじめ=快楽
 なぜ人は、いじめという制裁活動をしてしまうのでしょうか。それは、【人は制裁活動に「快感」を感じるように出来ているから】です。いじめはだめだという理性のブレーキを上回るほど、攻撃すると快感を感じるように脳がプログラムされているのです。

 もともと、いじめ=制裁活動とは、集団内でルールに従わない者に罰を与えるという、種の維持・保存に欠かせない行動でした。種を維持・保存するための行動をした時(他には食事や性行動があります)には、脳内でドーパミンが分泌されます。

 このような背景から、いじめるとドーパミンが分泌され「快感」を得てしまうのです。加えて、いじめには「正義感」や集団からの「承認欲求」が働く特徴があり、より高次の快感を得るものなのです。

◯知識1...制裁活動を「快楽」と感じてしまう人間の特性を浮き彫りにした、「スタンフォード大学監獄実験」というものがあります。学生を看守役、受刑者役に分けて役割を演じさせ、2週間過ごさせるという実験です。ただ演じるだけのはずが看守役は強権的になり、受刑者役に体罰を与えるようになるだけでなく、それがどんどんエスカレートしていったのです。
 この実験を取り扱った「es」という映画もありますので、興味のある方は是非ぜひ調べてみてください。


②いじめが増える時期
 脳科学の知見から考えた時に、いじめが発生しやすい時期があります。それは、【5月〜6月と10〜11月】だと言われています。この時期は日照時間が変わることから、「安心ホルモン」である「セロトニン」の分泌がうまくいかない時期です。セロトニンが分泌されず、その結果「不安状態」に陥ります。

 これは、いじめられる側が精神的に不安定になるのはもちろん、いじめる側も不安状態から暴力性が高まります。その結果、双方に拍車がかかりいじめが発生しやすくなる、エスカレートしやすくなるのです。

 対策としては、出来るだけ日光を浴び、セロトニンを分泌することと言われています。これはいじめだけの話ではなく、日常生活でも言えますね。精神的に安定して過ごすためには、日光に当たることが必要不可欠です。


③いじめへの正しい認識
 「いじめ」は、【人間という種に備わるもの】ということが分かったと思います。まずは、「いじめはいけないこと」という単純すぎる認識を改める必要があります。

 「いじめ=快楽」と見なしてしまう人間の汚い部分をまずは知り、認める必要があります。いじめるとドーパミンが分泌される、高次な欲求が満たされる。このメカニズムを知っていれば、冷静に自分をメタ認知(第三者の目線で自分を見つめること)すれば、いじめる側に回ることはないでしょう。

 いじめは悪い子がやるものだ。だから正さねばならないのだという認識を改め、人間はそもそも理想的な存在ではないということを、まずは受け止めることが、いじめ根絶の第一歩です。

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2020年09月16日

Posted by ブクログ

「不寛容は理性や知性によって克服できる」と思ってきた私にとって、ヒトが生物としてイジメをその集団に内包せざるを得なかったという論は、ほのかな期待を込めて否定したかったのですが、その考えを受け入れたうえで策を講じないことにはこれまでの堂々巡りだと思わざるをえませんでした。
ただ、学校教育への提言については、もう少し現場の実態を詳らかに見ていただいた方が良いのでは?と感じました。

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2020年08月08日

Posted by ブクログ

いじめは快楽を伴うからやめられないことには納得感があった。小学校の時にいじめほどではないが揶揄われた経験と揶揄ってしまった自分の実体験と、本書の科学的な視点からいじめを紐解いた理論が重なった。
いじめは確かにやめられない構造なのかもしれないが、辞められないからといって立ち向かっていくのを諦めるのは違う。科学的な視点も踏まえて、さまざまな場面で起こるいじめにどう対処していくかこれからも考えていきたいと思った。

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2024年01月10日

Posted by ブクログ

排除、制裁、ヘイトはなくならない
必要で、快感で、やめられないほど楽しい
いじめは悪だーやめましょーとかだるいから
賢く攻撃した者勝ち
社会正義
日本人の遺伝子
淘汰されるのは自然当然必然

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2023年12月10日

Posted by ブクログ

いじめをなくそうというスローガンを立ち上げても当たり前だがいじめはなくならない。
人間に備わった機能である事を充分理解し、誰だって加害者にも被害者にもなりうる危険を認識する。
小学校へ入学するわが子。学校生活は楽しい事もあるけど、もしかすると悲しく、つらい経験をする事だってある。田舎のほぼ固定された人間関係、周りがみんな顔見知りというメリットとデメリット(村八分)。
学校や教育委員会の対応には申し訳ないけど期待できそうもないので、もし子供が標的になったら親としてどう動くべきか、考えておかないといけないなと思う。
コミュニケーション能力は今後を生き抜く大事な力。しかしその力を身につける場は学校生活だけではない。いじめからコミュニケーションを学ぶなんて、過酷すぎる。そんな環境にいるなら離れていい。胸に刻んでおく。

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2023年03月26日

Posted by ブクログ

まさに題名どおりの恐ろしい内容!日本人は遺伝子的にセロトニントランスポーターが少ないので不安感が強いらしい。イタリアンに生まれたかったな…

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2021年12月02日

Posted by ブクログ

この人の本は面白い。
人の行動特性を脳科学をベースに解説してくれる。
脳科学ベースの説明だと、いじめがあるということも、「よくない」とかの規範意識で批判するのではなく、構造的に発生しうるのだな、という理解ができるので、そこから合理的な対策が取りやすくなる。

この構造理解ができないと、こうあるべき、といったあるべき論・精神論が支配的になるため、ソリューションが実行的ではなくなる。

愛情ホルモンであるオキシトシンが実はいじめの原因になるという話は非常に面白い。

確かに個人の生存という文脈と集団の存続という文脈、両方をホモサピエンスは持ち合わせており、特に集団の存続において、オキシトシンが関わっており、かつ合理的にいじめ(サンクション)が発生するということも面白い。

ということはつまりいじめというのは本能に組み込まれており、絶対に発生するのであり、それを防ぐためには今人類をハックしている脳科学的プロセスを逆にハックし直す(流動性を高める・他人になるなど)ことが非常に重要だ。

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2021年11月07日

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