『四代目・大和辰之』(新書館)で主人公・大和辰之を陵辱する悪役として登場したヤクザ・櫓木卯一の、若かりし頃を描いたスピンオフ作品。この櫓木卯一という男ですが、本当に頭がおかしいんです……!(褒め言葉)目の前で愛人が死んでもケロッとしているし、目的のためなら他人を傷つけることも厭わない。ひどく頭が切れるのに、人の感情にはとことん鈍感。そんなアンバランスな魂を、しなやかで美しい体に宿した猛獣のような男が主人公なんですから、面白くないはずがありません。
櫓木が『四代目』で強い執着を見せていた、辰之の父親・明虎との関係を中心に、ヤクザ同士の利害関係、愛憎や嫉妬など、さまざまな打算や感情が絡み合うドラマチックな展開。そして、本当に生きているかのような複雑なキャラクター描写。全てが素晴らしすぎて、どこから本作の魅力を語り始めたらいいのかわからなくなるほど。
櫓木と明虎の破滅的な恋路に萌えるもよし、明虎の側近・浅生田の不憫な忠犬ぶりに悶えるもよし、ヤクザのおじさんたちのドロドロしたクソデカ感情に震えるもよし。何度読み返しても、そのたびに新しい萌えが見つかってしまうモンスター作品です。
刹那を生きる青年・櫓木が、これからどのような道筋をたどって「娘を溺愛するヤクザ・櫓木」になっていくのか。過去の物語とクロスオーバーするかたちで語られる、現在の櫓木と娘・麗華、そして居候の当たり屋“ハチ”とのストーリーも気になります!!
感情タグBEST3
最終巻は明虎らしい純粋で優しい終わりかたでした。
卯一のことも松見のことも全て包み込む、これが出来たのはひとえに麻巳のおかげだと思います。
これまで明虎自身は自分の考えを多くは語らなかったけど周りの人間を通してその人柄が見えてくる。強く惹かれて惚れてしまった人間にはどうしようもなく魅力的な人なんだろうなぁ。奥さんとなった麻巳には負担が大きかっただろう。でも27年後二人の頭の中にも麻巳はいる。これだけで十分な気もする。途切れることなく想いあった二人が再び出会えて良かった。
ありがとうスカベリ先生
どうかどうか幸せな結末をと願って読んだ最終巻!
大好きなみんなの元をボロボロの姿で静かに去っていく卯一に涙しました。
離れなきゃ守れない「愛」なんて悲しすぎる…。
寂しがりの卯一を助けてやって下さい!と祈りながらの最終巻。素晴らしかったです。
若いもん達がみんな優しい
やっぱ家族が最初にヤられるよねー。松見さん、ホントにお疲れ様でした。
卯一と明虎にとっては良いお手打ちでしたね、なんでしょうけど…。 喪失を抱えたまま生きて、逝くのもまた有りかもしれなかったかなーなんて。 お前らがくっついた挙句、殊勝な顔して麻巳を偲ぶとか何やねん。て思う自分がちょこっとだけ、どうしても居る。麻巳がとっくに受け入れていたんだとしても。はー、言っちゃった~。懐深い清く温かいレビュー溢れる中、狭量ですみません。
……時間て偉大だなぁ。
だいだんえーん
なんだろう…終わったなぁ~この二人は時間がたたないと成立しない二人だったんだなーと感じる読後感。れーか嬢が大人すぎん?あそだ君、ロギ君にずーっと捕らわれてる~ロギ君はずーっと明虎君しかないのに…辰之の件がなぁ…まあでも良かった。あさみネーサンが残念だけど、逆に生きてたら無い展開だからなぁ…
匿名
お話はとても素晴らしいです!!!
ただ個人的な意見としては、奥さんに同情しかない・・・。
歳をとってもずっと不倫相手を探し回って奥さんが亡くなったら不倫相手とくっついた。という事実がモヤモヤする〜。
離れた時に別々の道を歩むという決意をしてほしかった。
終わってしまった
最後まで読んでしまった。前の巻には卯一もどうなることかとおもったけど、アキトラさんと良い終わり方になって良かった。確かにこの作品の功労者は嫁さん。よく出来てる人だよ。もう少し卯一とアキトラさんの続きみたかったなー。
匿名
サイコーでした。
スカーレット・ベリ子先生、素晴らしい作品をありがとう。
最高に面白かったです。
全ての巻が、200ページ越えで内容がしっかりしていて読み応えがありました。
登場人物を含め、脇をしっかり固めていた脇役たちの27年間を見事に描き切ったと思いました。そして、これからの2人の幸せな姿。
若さゆえの、本人達の性質、これまでの激道を〜穏やかな物に変えて行った事と思います。
しかし、麻巳姐さんがとても良い人だっただけに、亡くなっている事には寂しさを感じましたね。彼女の笑顔がもう一度見たかった。
繰り返し読む作品の1つです。
よかった
そうなるんですか!なるほど!ありがとうございます!!
あー良かったです。なんか色々ありすぎな過去の回想が終わり、イケオジ様方が再開してもじもじしているところはもおほっこりしちゃいまいた。その後のらぶらぶ同居の話とかないんですかね??読みたいです
末永くお幸せに
何となく手に取り
最後まで勢いよく読破してしまった…
良い、良すぎる。
エロい切ない憎い愛しいと感情がごちゃごちゃ
しますが読み終えた後、色々と吹っ切れた様な
清々しい気持ちになりました。
2人が離れていた27年間や奥さんの事を考えると
悔やみきれないですが、最後は2人が一緒になれて
良かったです。
これからの2人に一生分の幸あれ!!!!!
綺麗な終わり方
卯一がサイコパスというか快楽主義者というかアスペルガーのような振る舞いをするゆえに人間関係がヘビー級のシリーズでしたが痛い目を見て少しずつ改善される様や人間臭さが出てくるのが良かったです。
なにより麻巳が良い女すぎて正直1番現実味が薄いキャラだと思います。自分のことを愛してくれるけど夫の心の一番深いところの愛を占めている男とか普通は応援できないよ…。
結局は卯と虎の愛の物語なので麻巳のことを考えると読後に複雑な気持ちになるかなと思ってたのですが2人が幸せになって良かったと思わないと麻巳に失礼だなと感じたのでベリ子さんのストーリー構築の手腕が発揮されたシリーズですね。
読んで良かったけど次は明るい話が読みたい。
感動すぎて涙腺崩壊
この物語の登場人物全員が切なくて感動なんだけど、個人的にはあさみさんの「でも愛してあげる」で涙が止まらなかった。普通なら読者からすると鬱陶しいポジションのあさみさんだけど、本当に人間としても素晴らしいなって改めて感じた。流石明虎さんの選んだ女...
27年後の卯一と明虎の会話であさみさん亡くなったって話してる場面で最後の最後まであさみさんと明虎の関係らしいなって思った。
完結!!!
ジェラシー完結!!!
ジェラシーは本当に大好きな作品です!
登場人物一人一人に魅力があり、厳しい世界で生きながらも、愛らしい人間性や逞さがあり、最後は思わず涙が込み上げてきました。
歳をとった明虎さんと、卯一もまたかっこよく、仲良さげな様子は一際可愛かったです。
もっともっとこのお話を読んでいたいですが、完結という事で、スカベリ先生ありがとうございました!!
とうとう
完結!!
ほんとうにいろいろありましたが
なんとも清々しい結末でした!
ベリ子先生、ありがとうごさいました♪
完結
5巻まで続いた長編が終わりました。
どーやって松見と決着がつくのかと思っていましたが、明虎の懐の広さを見せつけられました。
時がたち、再会しておじさんになったふたりが幸せになって良かった。
※松見の過去は気になるけども
あ
うーわーよかったー!最後がもう本当によかったです!四代目も幸せそうだし。それにしても子供の頃のお仕置きがキツすぎませんか?ヤクザだから?お兄さんも子供相手に執念深すぎる。
体裁はBLだが
BLっていうよりは、松見や麻巳、浅生田の話におもえる
そう考えると、松見や浅生田視点は良かったけど、麻巳視点はもう少し詰めたら面白かったんじゃないかなとおもう
不安定でコケティッシュな櫓木は兎も角、作者が描かんとしてる明虎の魅力が良く分からないというのもあり
女性キャラクターは諸刃の剣かなと
ボーイズが乳繰り合ってりゃ他は二の次的なBLフィルターが効かないので…
描き切ればBLの枠を超えた作品になるし、描けないとBLですらなくなってなってしまう
なんなんだコレは
強姦系や性に堕ちていく系の話は好きじゃないのに、読んでしまった。泣いてしまった。
イイとか面白いとかなんかそういうんじゃない。
作中の麻巳の心情そのものな作品だった。
麻巳はどんな気持ちでその後を生きたのだろうか。
読んだ後気分が悪くなるような、けどそうじゃないような。切なくて心が苦しくなる。
とても「気になる」作品でした。