【感想・ネタバレ】美味礼讃のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年02月19日

この本にもっと早く出会っていたかった!と思いつつ、出会えたことに感謝。初めは1990年代の話し言葉感じなど、少々の読みにくさを感じたけど、70ページを超えたあたりから、ページをめくるのが楽しくなった。

もともとは新聞記者だったが、あることをきっかけに本物のフランス料理を生徒に教えることで日本のフラ...続きを読むンス料理のレベルを上げること、この大義に人生をかけ、大成功した人物、辻静雄のはじまりから丁寧に描かれている。

読む中で、いいと思うフレーズは数多くあったが、特に、辻さんが困難に直面する度に垣間見える、男気ある信念や懐の広さ、決断にに心うごかされることも多かった。

※登場人物、フランス料理名、食に関する書名がよく出てくるのでメモをしながら読み進めると、スムーズに読み進められると思う。(前半、メモせずさかのぼるのに時間がかかった)

0

Posted by ブクログ 2022年10月20日

10年以上経ってからの再読。
美食も芸術。必須か?という問いは意味がない。
まだフランス料理が何か全く伝わっていなかった時代に食を文化として捉え、本物を追求した辻さんの眼力と一貫性に敬服する。

0

Posted by ブクログ 2020年09月26日

自宅で簡単レシピ本とか旅行メシエッセイみたいなのは溢れてるが
本当にプロの技術とその圧倒的な味を表現した本に出会えることはそうそうない。
この本はそれだけでも読む価値があると思う。

0

Posted by ブクログ 2020年05月16日

ちょっと前までは日本でフランス料理がこんなにもお粗末だったことに驚いた。一気読みできておすすめです。

0

Posted by ブクログ 2020年02月20日

59歳の若さで亡くなつた海老沢泰久氏。今年は生誕70年といふことです。この人の文章はいいんですよ。
何を選んでも良いが、広岡達朗や堀内恒夫などは既に取り上げてゐるので、これまた傑作の誉れ高い『美味礼讃』の登場であります。

『美味礼讃』といへば、ブリア・サヴァランの書物を思ひ浮かべますが、本書は「辻...続きを読む調理師専門学校」の創始者である辻静雄の評伝小説であります。わたくしも彼の著書を昔いくつか読んだことがありますが、まあフランスとフランス料理に詳しいをぢさん、くらゐの認識でありました。

しかし辻静雄がかうなるまでには、かなりの偶然といふか、運命のいたづらに左右されてゐるやうです。大学の仏文科を出たは良いが(仏文科なんてツブシのきかぬ学科をわざわざ.....)、就職試験に悉く落ちて、最終的に大阪読売が拾つてくれたとのこと。大阪読売は当時、東京から進出したばかりで、人材が不足していた事情があり、何とか引つ掛かつたのでした。

ある日、交換留学で来日してゐたアメリカの女子高生を、天王寺割烹学校へ連れてゆく仕事がありました。それが縁でその学校の校長・辻徳一の娘と知り合ひ、後に結婚する事になります。即ち、辻静雄はフランス料理の専門家でも何でもなかつたのであります。結婚後、彼は辻徳一の後継者となるべく、大阪読売の記者を辞めるのでした。

辻静雄は調理師学校に将来ありと睨み、辻徳一の協力を得て「辻調理師学校」を開校します。同時に、生涯の右腕となる山岡亨を事務長として迎へます。この人物がまた中中のもので、彼なくしてはその後の辻静雄の成功はなかつたかも知れません。
当時の料理界といふのは、後輩に料理を教へる習慣がなかつた。どつかれながら先輩の技を盗むものだつたさうです。学校で体系的に教へるなんて考へられなかつたと。それは料理人本人の自信の無さが原因なのでせう。

更に問題は、フランス料理の学校を作つても、教へる人がゐなかつた。当時はフランスまで勉強に行つたシェフでも、ろくな知識がなく好い加減な料理をフランス料理でございと披露してゐたのでした。
それなら、辻静雄本人が渡仏して、本物を勉強するしかない。義父・辻徳一の金銭的援助の元、夫婦でフランス料理行脚を始めます。フランスでは様々な知己を得て、その後のビジネスに大いに役立つことになります。

同業のやつかみからくる種々の妨害や、目をかけてゐた料理人の裏切りなど、逆境もありました。しかし辻静雄はそのたびにそれらを跳ね除けて、料理の総合カレッジを完成させてしまふのです。もはや追随できる勢力はなくなりました。
それでもこの人は、自分が成功者とは思へないのでした.....

一読して、なぜ海老沢泰久が辻静雄といふ人物に興味を持ち、評伝を執筆しやうとしたのかがわかる気がいたします。しかし海老沢泰久さんは押しつけがましい文章を書きません。一見事実をそのまま、のほほんと書いてゐるやうで、実は高度な文章作法が駆使されてゐます。
気取つた、分かりにくい癖に内容の薄い文章を好む人にとつては物足りない文章かと思ひますが、実は達意の文章とはかういふものを呼ぶのだらうとボクは思ふのです。

0

Posted by ブクログ 2019年05月24日

フランス料理が洋食と同じようとされていた地代、本物や文化を日本に持ってきて普及させた話は心躍った。

ホリエモンの寿司職人の話が話題になったが、何十年も前に技術をオープンにして教育を実現しようとしたのは、フィクションなのでどこまで一致しているかわからないものの、考えさせられた。

0

Posted by ブクログ 2019年05月12日

一気に読んだ。
食べたことのない高級フレンチが食欲をそそる具体的な表現で描かれている。
実話をベースにしている部分が多いと思われる辻氏と山岡氏のパイオニア精神、実現力が面白い。

辻氏と敵対関係にある人、裏切り者がとことん悪いやつとして書かれていて、辻氏の美談が多いところは海老沢氏の忖度かと少しモヤ...続きを読むモヤするが、そこは伝記ではなく小説だと、自分を納得させれば、割り切って読めた。

0

Posted by ブクログ 2018年10月30日

辻調、その始まりの物語。
しかし、内容としては料理エッセイなどよりも、小説のようで、出てくる料理のその裏側に思いをはせてしまう内容でした。
今後の外食が、いろんな意味で楽しみになります。

なお読んだきっかけはポール・ボキューズ氏の料理を紹介する動画をみたこと。

0

Posted by ブクログ 2017年10月24日

美味礼賛はこのところ読んだ中で図抜けて面白い小説。というか、小説仕立てのノンフィクションのような作品。日本にフランス料理店(しかも美味しい店)がこれだけたくさんある理由が書いてある本です。なぜフランス料理が多いのか?と疑問に思っている人は面白く読めると思うし、単に料理好きな人が読んでも楽しめると思う...続きを読む。ちなみに辻静雄さんの事が書いてある本。辻さんと聞いてピンと来る人、正解です。辻調理師専門学校を作った人の話ですね。
この本を読む際の要注意点としては、この本は割と分厚いし、第一章は多少冗長な所。ただ、第二章からは読む手が止まらないくらいに面白い。夜中に読むと猛烈におなかが空いてくるくらいに、料理の描写が見事。あと、きら星のごとく出てくるスター料理人達に頭が軽くクラクラしてきます。ともあれ、単にフランス料理が好きな人にも諸手を挙げてお勧めします。

0

Posted by ブクログ 2016年10月04日

この夏読んだ食べ物関係の書籍の中で一番読後感がいい。というのも、実際の人物を描いた小説だからだろうか。辻調理師専門学校は今では有名だが、その立ち上げから苦労してきた辻静雄氏の努力には頭が下がる。そして、ガストロノミーにはカネとカラダが必要だということも思い知らされる。フランス料理中心だが、日本料理・...続きを読む中国料理まで物語が挿入されていて食が好きな人ならば必読の書。

0

Posted by ブクログ 2016年06月30日

この後の人生で3冊しか、本をもてないとしたら、この本をそのうちの1冊に選ぶ。
なんたって、頁のそこここに、うっとりするようなお料理が出てくる。それだけでも必読もの。
そして素晴らしい人々との出会い。
マダムポワンの言葉、「フェルナンはね、生きているとき、いつもこういっていたの。料理をつくる人間のつと...続きを読むめは、お客さんにつねにささやかなうれしい驚きをさしあげることだって。」
自分の立ち位置に驕らずより高みを目指す言葉。
特にもうひとつ好きな場面は、友達をディナーに招待して、至高の料理に、こんなものに意味はない、と罵られる場面。この後の対応がかっこいい。 どうもしないさ、と。でも静かに高みを目指すんだな。
あげたらキリがなく好きなエピソードばかりです。好きなものに出会って、リスクを背負いながらも精一杯力を尽くす、こんな人生、羨ましいなぁ。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年05月11日

一日で読破してしまった。おかげでまだ目が痛い。

「彼以前は西洋料理だった」というフレーズに衝撃を受けた。読み進めてますます驚愕した。今や日本でもミシュランがガイドを発行し、世界一星の数が多い時代。でもそれは戦後自然にそうなったのではなく、こんな血の滲む努力があったのか。
辻静雄氏は美食を食べ歩き、...続きを読むそのノウハウを還元し続けたが、代償として肝臓を病み60の若さで他界してしまった。文字通り命を削った大仕事。

偉業をなすには現状に満足できない探究心とある意味業の深さを併せ持ち、良き理解者と恵まれた環境、そして反骨精神を育む逆境の全てが必要だということがよく分かる。もちろん本人が正しい道を歩んでいるか否かは誰にもその瞬間には分からないわけだし、そうした不安と逡巡に押しつぶされないだけの強靭な胆力も。

ただ、調理法の全てを公開するというのは勇気がいるし難しい議論も含むところだと思う。確かにそれ無くして今の日本の食文化の隆盛はなかったわけだが、ノウハウを秘匿するのが悪だとされると、どうせ真似されるくらいならと誰も苦労して未知の味を探求しなくなるかも…。
もっとも料理にかぎらず技術や芸術などにも言えることだけど。知的財産って難しい。

ついでに、この時代の官僚というのは本当にクズの寄せ集めだったんだな、と改めて認識させられた次第。これだけ傲慢に振る舞っておいて、肝心の国づくりでも失敗して後世に負の遺産を残すとか、無様としか言いようが無い。今70代以降の高級官僚経験者はほぼ例外なく老害と言って間違いあるまい…。

0

Posted by ブクログ 2015年02月14日

この書籍を読んで、感じたことは
「幸福であるかどうかはそれを感じる人次第」
ということである。
本著の主人公である辻静雄は社会的な面や経済的な面では、明らかに成功者である。
その一方で、
「何のために本当のフランス料理を日本に広めているのか」という疑問に悩んだり、「食べる」ことを生業としてきたが故の...続きを読む病にも罹ってしまう。
他人からは一生懸命努力し、成功を収めたように見えても、その心中は物語の後半、必ずしも絶頂の最中で幸せを噛み締めていたわけではないということが、強く描かれていた。
「人生には山あり谷あり」
こんな言葉にしてしまうと、非常に軽く聞こえるかもしれないが、そんな人生における真理を実在する人物や団体を使って、リアルに描いていた良著だと思う。

0

Posted by ブクログ 2014年11月14日

辻調理師学校の創始者である辻静雄氏の伝記。

戦後の日本にもたらされた西洋料理は外国 船搭乗員によるレシピのままであり、かつ 料理人育成の過程における極端な徒弟制により、ほとんど「思い込み」で伝わったレ シピが当然のように提供されていた。

このような時代背景において辻静雄氏がフランス(ときにはアメ...続きを読むリカ)から助走をつけて壁を突き破った奮闘の歴史は、料理界に閉じた話ではなく、まさに革命だと感じた。

0

Posted by ブクログ 2014年08月24日

これはお得な拾い物。
冷徹な描写は料理というある意味嗜好性の強い題材には相応しいと思う。貧乏舌な当方からすると、フランス料理は美味いとは思えませんが、それでも魅力的に見えるのだから、本作の吸引力が窺い知れる。

0

Posted by ブクログ 2016年07月30日

面白いという噂は聞いていたのですが、なかなか手が出なかった作品です。何となく、料理に関する哲学的な薀蓄がダラダラと述べられているようなイメージを持ってしまって。
でも、読み始めると止まらない面白さでした。

伝記小説です。
つまり物語性よりもノンフィクション的な記録性を重視した小説です。タイプとすれ...続きを読むば吉村昭に近い。この手の話はどちらかと言えば私は苦手なのですが、何せ素材になっている主人公の辻さんが面白い。
料理学校の娘と結婚したことからこの世界に入り、辻調理師専門学校を開設したものの、本物のフランス料理を知りたくて、フランスで苦行とも言える食べ歩きを行う。その中で、美食家や料理人などの多くの知己を得て、帰国後に「本物を教える」ことを重視することで、他校の2倍の授業料を取りながらも、人気の調理師学校にして行く。
ちょっと悪役がプロトタイプ過ぎるのは欠点ですが。

0

Posted by ブクログ 2023年10月14日

友人から借りた本

辻静雄のフランス料理にかけた情熱の物語。
料理人ではなかったけれど、ある意味、職人。
ここまでフランス料理を探求し、お金をどーんとかけて、日本の食文化を一転させた人だったとは!
特筆すべきは筆者の海老沢泰久。フランス料理の調理法をわかりやすく、簡潔に表現することで美味しさまでも想...続きを読む像させる。オノマトペを使わず、豪華な修飾語を使わずに。あとがきを読んで、確かにと唸った。
フランス料理、食べたーーーい。

0

Posted by ブクログ 2021年05月14日

日本にフランス料理を啓蒙した辻静雄さんの半生を通して、料理への努力の徹底ぶりはもちろんですが、商売の本質が描かれてる気がします。
なんとなく料理学校といえば辻、くらいのイメージしかありませんでしたが、それまでの自分の理解が申し訳なくなるほど、まさに命を賭けて、本当に美味しい料理と、それを産み出す料理...続きを読む人の育成にこだわり続けられた、凄い先駆者でした…。
非常に緻密で具体的な食材とその料理の描写を読むと、自然と脳内でイメージしながら食べてしまいます。作者の取材力と表現力が見事です。
為す方本人の努力は当然ですが、本当に一生懸命で夢中になる人には必ず協力者が現れるからこそ成功するという理も見えてきます。

0

Posted by ブクログ 2020年05月09日

面白くて一気に読んだ。読みながら声を上げて笑い、かと思えば何度も涙してしまった。登場人物の中で、マダム・ポワンはもちろんのこと、既に成功している人達や、周りで支えてくれる人達の愛が温かい。それは主人公の辻静雄が持つ幸運からのみではなく、彼が本気で挑戦し、行動する姿を見て、皆が手助けしたくなったのだと...続きを読む思う。本書はあくまでも小説であり、すべてが事実ではないことは承知している。だが、このように素晴らしい人々に助けられ、失敗や成功を繰り返しながら成長してゆく人間の話は、いつも私をワクワクさせてくれる。また、解説の向井氏が述べているように、料理の叙述がシンプルかつ具体的であるところが好ましい。味覚に関する抽象的で大袈裟な表現がないため、かえって味をイメージしやすかった。もちろん、本書に出てくるような贅を尽くした料理を実際にいただいたことはないが、それ故自分で好きに想像しながら読めて、大変満足出来た。お腹いっぱいである。

以下、本書より抜粋。

「自分が人よりおいしいものを食べているなんて、けっして人におっしゃってはいけませんよ。ぼくみたいに、一流趣味の鼻もちならないやつだと思われるだけで、誰もほめてはくれませんから」

「料理をつくる人間のつとめは、お客さんにつねにささやかなうれしい驚きをさしあげることだって。だからわたしもそうしているの」

0

Posted by ブクログ 2019年09月01日

食べることが好きな人や料理の専門家で、辻静雄という名前を知らなければ、日本人ならば、真っ先に読むべき伝記小説。
薄っぺらな胸くそが悪くなる小役人の外交官と美食を究めた辻静雄とのやりとりの場面から、一気読み保証できます。
本当のフランス料理を日本で広めたのは、間違いなく主人公たる辻静雄だ。
究めるとい...続きを読むう疑問に1つの答えを教えてくれる。シビれる。
日本のフランス料理界における開拓者と言っても過言ではない。

0

Posted by ブクログ 2019年07月22日

読むだけでお腹が空き、ポジティブになれる一冊。
辻静雄さんの一生を追体験して、溢れんばかりのチャレンジ精神と器の大きさに胸が打たれた。
偶然と、ラッキーと、努力。
好きなことを追い求める一生にしたい。

0

Posted by ブクログ 2017年09月10日

辻調理師専門学校の経営者であり、日本に本物のフランス料理を伝え根づかせるために生涯をかけた辻静雄の半生をえがいた伝記小説です。

丸谷才一や向井敏といった『文章読本』の執筆で知られる当代きっての文章家たちがこぞって絶賛する作品ですが、ストーリーはエンタテインメント性が強く、とにかくおもしろくて一気に...続きを読む読めてしまいます。このスピード感を邪魔しないのが、あるいは著者の文章の巧みさなのかもしれません。

0

Posted by ブクログ 2014年09月27日

本当のフランス料理を日本に持ち込んだ辻静雄氏の半生。彼以前は、西洋料理だった。
味も想像できないような魅惑的なフランス料理の数々が出てきて、一生のうちに一度は食べてみたいと思った。

ポールボキューズ、マキシム、ジョエルロブション…その世界の巨匠と呼ばれる人々と親しくなって色々助けてもらったのも、彼...続きを読むが真摯に「フランス料理を日本に広めること」に向き合っていたからこそ。会って少し言葉を交わせば、そういったことって伝わるのかも。彼がフランスやアメリカで、行く先々で親切にしてもらったのは、単に運が良かったから、というだけではないはず。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年11月24日

「熱意」それこそ全て。開拓者はいつだって辛いのだ。
本当の味を知らなければいけない立場になるべく奮闘したばかりに、自分自身は味わいを理解出来るのに「愉しむ」ことが出来なくなるというパラドックスが実に印象深い。

0

Posted by ブクログ 2023年12月14日

辻静雄氏がフランス料理に出会う前から日本一の調理学校を創り上げる物語。自伝ではなくフィクションとされているので話半分程度に読み進めていたが、異国の食文化がどのように日本に広がっていったか、辻氏の信念や審美眼、さらに彼を支えてくれたフランスのレジェンドなど、食への熱量にあてられながら一気に読むことがで...続きを読むきた

0

Posted by ブクログ 2018年09月08日

辻調理師学校創設者の半生を描いた小説。
初めて知ることばかりだったけど、そこまで面白いとは思わなかった。料理、特にフランス料理が好きな人にとっては凄く面白いほんだと思うし、彼のような人が色んな分野にいたおかげで日本は豊かなのかな、と思った。

誰か忘れただけど、最後の解説の文章が圧巻で物書きの書評は...続きを読む凄いな、感じた。
自分があまり面白いと感じないのは、読めていないだけなのだろう。

0

Posted by ブクログ 2017年08月07日

内容紹介

彼以前は西洋料理だった。彼がほんもののフランス料理をもたらした。その男、辻静雄の半生を描く伝記小説。早稲田大学を卒業後、大阪読売新聞社に入社するものの、2年で退職。1960年、大阪・阿倍野に辻調理師専門学校を開校する。フランス料理をみずからの舌をもって味わうために、九週間のフランス旅行で...続きを読む実に百軒のレストランに足を運んだ。日本一の調理師専門学校の経営者になると同時に世界的な料理研究家となった。日本で初めての専門的なフランス料理研究書である『フランス料理理論と実際』をはじめ著書多数。またフランス人以外では初めて「フランス国家最優秀職人章」を授与された。TBS系列番組「料理天国」の番組監修をはじめ、一般向けにフランス料理文化の普及にもつとめた。

0

Posted by ブクログ 2014年11月08日

辻静雄がつくった辻調理師学校が舞台。
伝記小説になるのかな?
20年以上前の本だけど、そんなことは感じない。
文章も読みやすい一冊。

0

Posted by ブクログ 2014年05月02日

辻調理師専門学校の創設者、辻静雄氏の半生を描いた作品。
私たちが日本にいながらおいしいフレンチを国内で食べることができるのは、この人の探究心と研究意欲のおかげだったのかーと思い知ることができる。
フレンチに限らず、国内における料理人のあり方や存在価値を変えてくれたのもこの人かもしれない。

この作者...続きを読むの本は初めて読んだのだけど、全体的に簡潔でクセがなく、スムーズに読めた。反面、辻氏の内面的な部分の描写は少しブレがあるように思えた。辻氏について詳しい知りたいならやはりご本人の著書を読むべきかな。

0

Posted by ブクログ 2013年03月14日

日本にホントのフランス料理を 広めたオトコの物語。
なんでも 最初に行うということは、大変なことである。

食べるという行為が
文化まで高めることが 本当にできるのか。

「結局 人間にできることは、
自分にやってきたことに
満足することなのだ」

辻静雄の優れている点は
1 歴史的に物事を追求しよ...続きを読むうとしていること
  なぜか?
2 具体的で 実践的であること。
  わかるまで、こだわる。
3 味覚へのあくなき追求。
  手間を惜しまない。
  常に追求する。
4 本物を追求すること。
  本物にあうこと。

「すばらしい人たち」に
あうことと その人たちから学ぶこと。

おなかがすいたから食べる人間と味をかみ締めながら
楽しんで食べる人と厳密に区別する。
人間を見る目が大切。

コックほど 料理を知らない人間はいない。
そこに ガストロノミー という科学が成立する
わずかな余地がある。

一流の味を理解する。

0

「小説」ランキング